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第13章
近況 1
<和見幸奈視点>
白都で投獄されて、国境であの竜とまた戦って、宝具で転移して、大魔導師と戦った?
「この短期間で経験しすぎだよ!」
普通じゃない。
考えられない。
「異世界間移動を使うと時間の流れが変わるから、そう短くはないぞ」
「そうだけど、でも長くはないから。十分短期間だから」
「そうか?」
「そうだよ」
「……」
嘘?
納得できないの?
「功己、ちょっと冷静に考えてみて。人ってそんな連続で大事件に巻き込まれないでしょ」
「……」
「異世界に渡る前の功己の生活と比較すればよく分かるはずよ」
「それは、まあな……けど、あっちではそんなもんだろ?」
そんなわけない。
「幸奈も経験してるじゃないか。黒都からエビルズピーク、ローンドルヌの大橋、トゥレイズ城塞、テポレン山の決戦ってな」
「あれは一連の流れだし、それなりに長期間だったし、今回の功己とは全然違うよ」
「そうでもないと思うがなぁ」
感覚がおかしい。
一般人とはかけ離れすぎてる。
でも……。
「はあ~、これも平行線になるだけね」
「……だな」
ここはわたしが受け入れて、次の話に進んだ方がいい。
「それで、功己、あっちにはいつ行くの?」
「うん?」
「だから、みんなのいるテポレン山、エンノアにはいつ戻るのかなって?」
「戻るも何も、様子は見に行ってるぞ」
へっ?
「ずっと部屋に籠ってたんじゃ?」
「あんなことの後なんだ、さすがに放置はできないだろ」
「それは……」
その通りだとわたしも思うけど。
部屋での功己は酷い落ち込みようだったのに、そんな状態で行けるもの?
「といっても、あっちに渡ったのは短時間の2回だけ、軽く様子を見てきただけだが」
「えっ?」
2回も?
「幸奈も知ってるように、俺には責任がある。それなりに色々とあるんだ」
「責任……」
功己の強い責任感は、もちろんよく知っている。
誰よりも身に染みて知っているから今の体調で様子を見に行くという行動に驚きはするものの、一応納得だけはできる。
ただ、その重い体で2回、さらにこの先も休みなく世界を渡り続けるというのは……。
「とはいえ、今回の2度の渡界であっちの状況は概ね把握できた。だから、そうだな。しばらくはこっちでゆっくりできると思う」
「あっ……そうなんだ。ゆっくりできるんだね」
よかった。
それなら、安心できる。
この体調もゆっくり休めばきっとよく……って、待って。
「でも、ちょっとおかしくない?」
「何が?」
「こっちでゆっくり休めるってことは、功己の力がしばらく必要ないってことだよね?」
「……ああ」
「みんなこれからが大変な時なのに? どうして功己の助けが要らないの?」
「……」
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