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第6章 移ろう魂編
エビルズピーク 16
「ォォォ……」
生を得て、殻を破り。
地の中を這いずり回り、そこを抜け出し。
ようやく降りたった地上。
「オオォォォ」
だというのに!
耐えがたい空腹に、苛立ちが止まらない。
そんな状況のそれの目の前に現れた未知のモノ、魔物。
「グルルゥゥ」
「ウウゥゥゥ」
「オオォォ」
生まれて初めて己に向けられた明確な敵意というものに些少の戸惑いを感じたのは寸刻のこと。
敵意を向けてきた相手が己に劣る存在だと即座に理解したそれは、己の中に存在する本能に従い、獰猛な衝動に身を任せ……。
気づけば、体が勝手に動いていた!
「ギャン!」
「ギャアァァ!」
一息で襲い掛かり。
腕で叩き、叩き、踏みつける。
「ギャワン!」
「ギャン!」
抵抗などものともせず、叩く、叩く、踏む!
「キャン、キャン!」
「ギャーン!」
叩き、叩き、爪で抉る!
「アァァ」
「アッ……」
動きが止まり、熱が消えていく。
「ァァ……」
「……」
僅かな間に、倒し尽くしてしまった。
「オオォ」
足下には魔物の躯。
その眺めに、忘れていた飢餓感が湧き上がってくる。
となると、することは決まっている。
衝動の命じるまま、倒した獲物に齧りつき。
喰らう。
うまい?
美味い?
今まで口にしてきたものとは比べ物にならない。
美味い。
美味すぎる!
「オオォォ!」
もう、何も考えられない。
口を動かし、喰らうのみ。
ガリ、ボリ。
ガリ、ガリ。
ムシャ、ムシャ。
ただただ牙を、歯を動かし続ける。
喰らう。
喰らう。
喰らう。
ガリ、ボリ、ボリ、ボリ。
ムシャ、ムシャ、ムシャ。
夢中でむさぼり。
次第に満たされる空腹感。
それでも口を動かし続け。
気がつくと……。
残った獲物はわずか。
「オオォ……」
満腹の感覚を初体験するそれ。
まだ食べ続けたい気持ちはあるものの、今は無理だと理解し。
しばらく休むことに。
獲物のすぐそばに陣取り目を瞑る。
眠ること数刻。
目覚めると。
「……?」
「オオ……??」
睡眠前までは霞がかかっていたような頭の中が、今は冴えわたっている。
先ほどまでは知り得なかった事柄も頭の中に浮かんでくる。
なぜなのか?
「オオォォ!」
その理由は己が喰らった魔物によるもの。
魔物の持つ知識を吸収したからだと、理解できてしまう。
「……」
素晴らしい。
空腹を満たし、知識を得ることもできる。
魔物を喰らうことは、なんて素晴らしいんだ。
これはもう、食べるしかない。
食べて食べて、喰らい尽くしてやる。
まずは、目の前の残りからだ。
生を得て、殻を破り。
地の中を這いずり回り、そこを抜け出し。
ようやく降りたった地上。
「オオォォォ」
だというのに!
耐えがたい空腹に、苛立ちが止まらない。
そんな状況のそれの目の前に現れた未知のモノ、魔物。
「グルルゥゥ」
「ウウゥゥゥ」
「オオォォ」
生まれて初めて己に向けられた明確な敵意というものに些少の戸惑いを感じたのは寸刻のこと。
敵意を向けてきた相手が己に劣る存在だと即座に理解したそれは、己の中に存在する本能に従い、獰猛な衝動に身を任せ……。
気づけば、体が勝手に動いていた!
「ギャン!」
「ギャアァァ!」
一息で襲い掛かり。
腕で叩き、叩き、踏みつける。
「ギャワン!」
「ギャン!」
抵抗などものともせず、叩く、叩く、踏む!
「キャン、キャン!」
「ギャーン!」
叩き、叩き、爪で抉る!
「アァァ」
「アッ……」
動きが止まり、熱が消えていく。
「ァァ……」
「……」
僅かな間に、倒し尽くしてしまった。
「オオォ」
足下には魔物の躯。
その眺めに、忘れていた飢餓感が湧き上がってくる。
となると、することは決まっている。
衝動の命じるまま、倒した獲物に齧りつき。
喰らう。
うまい?
美味い?
今まで口にしてきたものとは比べ物にならない。
美味い。
美味すぎる!
「オオォォ!」
もう、何も考えられない。
口を動かし、喰らうのみ。
ガリ、ボリ。
ガリ、ガリ。
ムシャ、ムシャ。
ただただ牙を、歯を動かし続ける。
喰らう。
喰らう。
喰らう。
ガリ、ボリ、ボリ、ボリ。
ムシャ、ムシャ、ムシャ。
夢中でむさぼり。
次第に満たされる空腹感。
それでも口を動かし続け。
気がつくと……。
残った獲物はわずか。
「オオォ……」
満腹の感覚を初体験するそれ。
まだ食べ続けたい気持ちはあるものの、今は無理だと理解し。
しばらく休むことに。
獲物のすぐそばに陣取り目を瞑る。
眠ること数刻。
目覚めると。
「……?」
「オオ……??」
睡眠前までは霞がかかっていたような頭の中が、今は冴えわたっている。
先ほどまでは知り得なかった事柄も頭の中に浮かんでくる。
なぜなのか?
「オオォォ!」
その理由は己が喰らった魔物によるもの。
魔物の持つ知識を吸収したからだと、理解できてしまう。
「……」
素晴らしい。
空腹を満たし、知識を得ることもできる。
魔物を喰らうことは、なんて素晴らしいんだ。
これはもう、食べるしかない。
食べて食べて、喰らい尽くしてやる。
まずは、目の前の残りからだ。
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