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第8章 南部動乱編
心の中に
<和見幸奈視点(姿はセレスティーヌ)>
「本当に良かったです。犠牲も最小限で本当に良かった」
「そう、ね」
犠牲者が出たのは残念だけれど……。
敵兵の数を考えると、僅かな犠牲で済んだことは最高の結果なんだと考えるべき。
今はそう思う。
「護衛騎士の皆さんも無事でしたし」
アル君もディアナさんもユーフィリアさんも無事。
もちろん、コーキさんも。
それに、シアさんにとっては。
「ヴァーンさんも無事だったしね」
「っ! セレス様ぁ!」
真っ赤な顔をしてうつむくシアさん。
ふふ。
ヴァーンさんの話になるとすぐ照れるのね。
「それで……戦いが始まる前にヴァーンさんとふたりで何を話していたの?」
「セ、セレス様、見ていたのですか?」
「目に入っただけよ」
「……頑張れって言ったんです」
「それだけ?」
「……知りません!」
「本当?」
ホント、可愛い。
「セレス様、意地悪ですぅ」
わたしを心配して、いつも一緒にいてくれるシアさん。
今はもうこんなに距離が近い。
実の妹のように感じてしまう。
記憶の中にあるわたしの感情以上のものを、シアさんに抱いてしまっている。
「……」
妹のように可愛いシアさんが悲しむ姿は見たくない。
だから。
それひとつとっても、今日の戦いを無事に終えることができて本当に良かったと思える。
「ごめんね。シアさんがあまりにも可愛かったから、つい意地悪しちゃったの」
「セレス様ぁ」
今日も明日も明後日も、こうして笑顔のシアさんと一緒に時を過ごしたい。
シアさんとの時間は、とっても心が落ち着く幸せな時間だから。
心から、そう思う。
なのに……。
シアさんと楽しく話していても、心の中のコレが消えることはない。
何とかしないと駄目。
その思いは強まるばかり。
もうそこまで出かかっているコレを!
「……っ!?」
痛い?
「セレス様?」
「大丈夫、少し頭痛がしただけ」
「本当ですか?」
「ええ、休めば良くなるから」
「そうですよね。今日はお疲れですものね。それなのに、遅くまで……申し訳ありません」
「シアさんが謝る必要はないわ。わたしも楽しかったのだから」
「……」
「もう休むから、シアさんも休んでね」
「……はい」
寝具の中、ゆっくりと目を閉じ。
また考える。
考えてしまう。
でも、結論は同じ。
「……」
向き合おう。
もう、これ以上放置すべきじゃない。
正面から向き合うしかない。
「……」
わたしは、ずっと逃げてきた。
考えようとすると痛み出すわたしの頭。
最初はただ戸惑うことしかできなかったけれど……。
ある時期からは分かっていたと思う。
痛みの先にあるのは本当のわたし。
今のわたしじゃない、真のわたし。
今のわたし以外に何があるのか分からない。
実際は何もないのかもしれない。
空っぽかもしれない。
「……」
知りたい気持ちと、知るのが怖い気持ち。
矛盾だらけだ。
ほんと、おかしなことを考えていると思う。
でもきっと、そこには真実があるから。
少しは成長したと思える今の私なら……。
「本当に良かったです。犠牲も最小限で本当に良かった」
「そう、ね」
犠牲者が出たのは残念だけれど……。
敵兵の数を考えると、僅かな犠牲で済んだことは最高の結果なんだと考えるべき。
今はそう思う。
「護衛騎士の皆さんも無事でしたし」
アル君もディアナさんもユーフィリアさんも無事。
もちろん、コーキさんも。
それに、シアさんにとっては。
「ヴァーンさんも無事だったしね」
「っ! セレス様ぁ!」
真っ赤な顔をしてうつむくシアさん。
ふふ。
ヴァーンさんの話になるとすぐ照れるのね。
「それで……戦いが始まる前にヴァーンさんとふたりで何を話していたの?」
「セ、セレス様、見ていたのですか?」
「目に入っただけよ」
「……頑張れって言ったんです」
「それだけ?」
「……知りません!」
「本当?」
ホント、可愛い。
「セレス様、意地悪ですぅ」
わたしを心配して、いつも一緒にいてくれるシアさん。
今はもうこんなに距離が近い。
実の妹のように感じてしまう。
記憶の中にあるわたしの感情以上のものを、シアさんに抱いてしまっている。
「……」
妹のように可愛いシアさんが悲しむ姿は見たくない。
だから。
それひとつとっても、今日の戦いを無事に終えることができて本当に良かったと思える。
「ごめんね。シアさんがあまりにも可愛かったから、つい意地悪しちゃったの」
「セレス様ぁ」
今日も明日も明後日も、こうして笑顔のシアさんと一緒に時を過ごしたい。
シアさんとの時間は、とっても心が落ち着く幸せな時間だから。
心から、そう思う。
なのに……。
シアさんと楽しく話していても、心の中のコレが消えることはない。
何とかしないと駄目。
その思いは強まるばかり。
もうそこまで出かかっているコレを!
「……っ!?」
痛い?
「セレス様?」
「大丈夫、少し頭痛がしただけ」
「本当ですか?」
「ええ、休めば良くなるから」
「そうですよね。今日はお疲れですものね。それなのに、遅くまで……申し訳ありません」
「シアさんが謝る必要はないわ。わたしも楽しかったのだから」
「……」
「もう休むから、シアさんも休んでね」
「……はい」
寝具の中、ゆっくりと目を閉じ。
また考える。
考えてしまう。
でも、結論は同じ。
「……」
向き合おう。
もう、これ以上放置すべきじゃない。
正面から向き合うしかない。
「……」
わたしは、ずっと逃げてきた。
考えようとすると痛み出すわたしの頭。
最初はただ戸惑うことしかできなかったけれど……。
ある時期からは分かっていたと思う。
痛みの先にあるのは本当のわたし。
今のわたしじゃない、真のわたし。
今のわたし以外に何があるのか分からない。
実際は何もないのかもしれない。
空っぽかもしれない。
「……」
知りたい気持ちと、知るのが怖い気持ち。
矛盾だらけだ。
ほんと、おかしなことを考えていると思う。
でもきっと、そこには真実があるから。
少しは成長したと思える今の私なら……。
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