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第2章 ラクスマリア城とラクシャータ王女の剣
23話 勝敗の行方
しおりを挟むもうこうなってしまえばこっちのもの。
俺はアルバートの短剣をヒラリと避けては剣を振るった。
狙うは左肩、お返しのつもりでは振るった俺の剣とは、面白いほどにアルバートの左肩を抉り、血飛沫を散らせた。
「ぐぅっ…」
痛みに悶えるアルバート。
そんなアルバートの様子を覗いて、俺の愉悦さは笑みとなって溢れる。端から見ればさぞや気色悪い笑みなことだろう。
「…痛いか?」
「っくそ!調子にのりやがってぇええ」
舌打ち交じりには咆哮して、アルバートはいて刺すような視線では睨む。
睨んで、なおも戦意を失うことはなく、むしろ更に激情しているようだった。
アルバートの歯軋りがギリギリと空間を児玉していた。
「強がるなよ。痛いなら痛い、そう言えばいいじゃねーか?何ならよ、お前が頭を下げるなってんなら苦しまないように殺してやってもいいんだぞ?」
「減らず口は…その辺にしておきなさい…まだ、勝負は決していない…」
荒い息を零して、アルバートは短剣を構え直した。
はぁ、そうか…まだやるつもりなのかよ…
『そうかい。だったら…』
俺は右手に握りしめた剣を天に向け翳して、そうしてアルバートを視界先に捉えては、そのまま目を閉じる。
精神統一、俺は握る剣に力を込めた。
---------------------------
【通常スキル】
・剣鬼形態
[概要]
伝説の魔人ハイトリック・エストバーニが辿り着いたとされる剣の境地にして、剣技の真髄『剣鬼形態』別名『ビーストモード』。
真紅の魔力オーラを纏ったハイトリック・エストバーニはこの状態化に限定されて、常軌を逸した動きを見せたとされる。
超越した身体性能に闘争本能、にしてそこから繰り出されるは研ぎ澄まされしハイトリック流剣技殺法の真骨頂。
[逸話]
体内から真紅の特異魔力を放出させたハイトリック・エストバーニは『紅蓮の剣鬼』と恐れ、称えられたという。
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何故このスキルを使おうと思ったのかは分からない。
ただ、何故かこのスキルを使えば絶対にアルバートに勝てると踏んでいる自分がいた。
『にしてもとてもない力だ…しかも何だよ、体から出てるこの赤い魔力…これが、[概要]にある特異魔力ってやつなのか?』
Now loading…
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Now loading…
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ステータス展開中…
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class : joker
【たけし】
※状態[剣鬼形態]
・MP▼ATK ▲DEF▲
LV : 10
HP : 613 / 856
MP : 251 / 348▼
ATK : 3408▲
DEF : 1945▲
MAT : 261
MAE : 182
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ステータス値の上昇具合が半端じゃねぇな…
まさかこんなスキルまで習得するしていたなんてな、流石だよアルテマ。
『MPの減りが少々気掛かりだが…これなら…』
今のアルバートを屠るには事足りる。いや、むしろやり過ぎなぐらいか?
『まぁ、いいか…』
一気に勝負を決める。
俺は真紅の魔力オーラを纏って、天高く翳した剣をそのままにアルバートへ向けて駆け寄った。
自身でも信じられない程に体が軽く、また体の節々から底知れぬパワーを感じていた。
『これなら、いける!』
「なっ!?」
アルバートはどうも俺の動きに目が追い付いていないのか、動揺を隠しきれないままには身構えた。
その姿がスローモーションの如く遅く感じて、アルバートの行動全てが遅く感じるのは気のせいでも何でもなく、事実だ。
俺は限りなく、アルバートを圧倒していた。
そうした次の瞬間にも俺は剣を振り下ろした。
それはあまりにも単調で、何のひねりも無い攻撃に過ぎない。
が、実際に目の当たりアルバートからすればそうも言えないで、俺の剣に合わせて短剣を構えたつもりなのだろうがーー
「あ、がぁ…」
アルバートの悲痛な嗚咽。
ーーザクリと鈍い音を上げて、短剣を掴んでいたアルバートの右腕が宙を舞っていた。
その光景とは、俺が勝利を実感するのに充分すぎる程の光景だった。
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