血染めの復讐劇

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第2話 遡る。

いつもと変わらぬ朝。

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そもそも彼女は、何故あのようなボロボロの姿であのような場所にいて
誰を何故憎んでいるのか。
それは、遡り一ヶ月前の事。

彼女は何処にでもいる、ごく普通の高校生だった。
朝起きて顔を洗い、制服に着替え御飯を食べ、待ち合わせ場所へ向かう。
それがいつもの彼女の朝。

「行ってきまーす」

親への挨拶をしながら玄関を出る。
そしていつもの待ち合わせ場所で、同級生であり親友の藤島瑠璃ふじしまるりと合流して一緒に学校へ向かうのだ。

瑠璃は中学生からの友達で、身長が小さく156cm、彼女とは10cm近く離れている。
その小ささを生かした服装を好み、可愛らしく中学生の頃から人気がある女の子だった。

二人が仲良くなったのは、席が近かったから。
話している家にどんどんと仲良くなっていったのだ。

そして、時には瑠璃の恋愛の相談に乗っていた。

そんな仲がいい2人だったが、今日は何処かおかしかった。

「…あれ?」
 
待ち合わせ場所に着いたのはいいが、いつも彼女より早く待っている瑠璃の姿が今日はなかったのだ。

「…可笑しいなァ、寝坊?瑠璃にしては珍しい。」

疑問に思ったが、寝坊でもしたのだと考え彼女はそこで暫く待った。
然し、瑠璃は一向に現れなかった。

「休むなら連絡くらい入れてくれるはずなんだけど…取り敢えず、今日は一人で行こう。これ以上待ってたら遅刻しちゃう。」

遅刻する訳にも行かないので仕方無く彼女は一人で行く事にした。
此処から何かが狂い始めていたのかも知れない。
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