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姉妹でガールズトーク
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さて、日々は粛々と過ぎてゆく。
グリム狼のところの「赤ずきん」も予定通り大団円を迎え、それを待っていた鏡の魔女さんとグリム狼は、一緒に旅に出て行った。少し寂しいけれど、二人とも幸せそうだったので、笑って見送った。
《混沌の森》の仲間はペロー狼と私の二人だけになるはずだったが、先日顔見知りになった男達と、彼らから噂を聞きつけた他の人々も加わって、むしろすごく賑やかになった。噂というのは、勿論シンデレラのことだ。
シンデレラがすごい美少女だということ、運が良ければそのシンデレラに会えること、会えなくても私と一緒にいればシンデレラの手料理にありつける、ということだ。
「シンデレラに会うなんて、すごくレアなんだぞ。俺は何年もジャボットと友人だったが、あの子に会ったのはこの間が初めてだ!」
というペロー狼の言葉で、シンデレラに会えるとしたらよほどラッキーなのだということを理解してもらえたが、諦めきれない男達から
「じゃあ、お姉さんがシンデレラをここに呼んでよ」
という要望が出た。
せっかく友人関係が出来たのだから、皆の願いを聞いてあげたいのは山々だが、こちらの物語も大詰めに近付いており、シンデレラも最近ではお弁当を作る余裕すらあまりない。
物語ではカボチャの馬車も、ドレスも、ガラスの靴も、魔法でちゃちゃっと作ってもらえるけど、私達童話の国の住人は魔法なんてものは使えない。
ネズミっぽい顔(勿論人間で)の御者、トカゲっぽい顔(こちらも人間で)のお供の人達を選び出し、カボチャの様な形をした馬車、ドレス、ガラスの靴を用意しなければならなかった。
「トカゲっぽい」「ネズミっぽい」顔と言われてオーディションで勝ち抜いた人達はちょっと複雑そうな顔をしていて申し訳なかったが、それより何より用意するのが大変だったのはガラスの靴だ。
ガラス製品を作るには原料をものすごい高温で溶かし、熱が冷めきらないうちに形作らなければいけない。
しかし足のサイズぴったりの靴を作る為とはいえ、生身のシンデレラの足を溶かした高熱のガラスに触れさせるわけにはいかないので、どうしても手こずってしまうのだ。
なにしろ国中の若い女性達の中で、シンデレラだけに合う靴、という設定がハードルを上げまくっている。
さすがのシンデレラも最近はうんざりした顔で「この際カラスの靴、とでも変更したらどうかしら。つま先の方がカラスの顔みたいになってるデザインなの。絶対その方がかっこいいわ!」なんてブツブツ言っているけど、愛らしいシンデレラが落とした靴がカラスの顔をしていたら、王子様も読者である子供達もギョッとするでしょうね。
そして、私は私でシナリオにある通りの義姉達の衣装を用意しなければいけない。これもうんざりだ。
私の好みとはかけ離れた、ただゴテゴテしただけのドレスとアクセサリー。きっと舞踏会では悪目立ちするだろうな。シンデレラのドレスをちらっと見て、溜息をついた。
シンデレラのドレスは、上等なシルクをふんだんに使い、珍しい染料で繊細に染め上げているが、全体的には飾り気のない清楚なものだ。
でもひとたびシンデレラがそのドレスを纏うと、彼女の愛らしい顔立ちとドレスの素材の上品さが引き立てあって、息を飲むほど美しい。
ドレスの色はシンデレラの瞳の色を明るくしたような淡い水色だ。
アクセサリーは、髪に留める真珠のついたピンを除けば、シンプルにネックレスを一つだけ。チェーンの部分は小さいパールを繋げたもので、トップ部分が瞳と同じ色のサファイア(これもあまり大きくはないがカットが凝っていてキラキラしている)。
これをいかにも魔法を使って着せたように、一瞬で元のボロボロの服から衣装替えをするのがまた至難の技だ。
この為に手品の心得がある女性を募集して、シンデレラの名付け親役になってもらったのだが、シンデレラと呼吸を合わせなければいけないので、最近はよい子タイムが終わってから、その練習に時間を取られてしまい、なかなか家族の団らんも出来ない。
私のお弁当を作る為の時間とか、ましてや私の新しい友人達への挨拶のために、《混沌の森》まで足を運ぶ暇などないのだ。
仕方なく、お弁当はシンデレラに教わったレシピの中から、簡単そうなものを選んで自分で作っていく。事情を知っているペロー狼は「ま、まあ一応食えるぜ」と、今一つ褒めきれていない褒め言葉をくれるけど、他の男達ときたら「見た目と料理の腕は正比例するんだな」とかなんとかコソコソ言っている。ふん!悪かったわね!
一度、家に誰もいない時にシンデレラのドレスをつくづくと眺めたことがあった。
豪華なレースやフリルなどで飾っていないシンプルなドレス。でも近くでよく見ると、銀糸で刺した花の刺繍や、小さい真珠、アクアマリン、ペリドットが散りばめられている。全体は淡いブルーなのだが、ところどころグリーンの色がさしこまれ、それがいいアクセントになっている。
全てが上品な仕上がりで、初めてあの子に会った日のことを思い出した。あの時もシンデレラはシンプルなドレスを着ていて、それがよく似合っていたなあ。
「お姉様、そのドレス気に入った?」
ふいに後ろから話しかけられ、驚いて飛び上がりそうになった。
「あら、驚かせちゃった?ごめんなさい」
「いいのよ、帰っていたのね」
「うん、今しがた」
言いながらシンデレラは私に近付き、顔を覗き込むようにしてもう一度聞いてきた。
「そのドレス、気に入ったの?」
「うん、シンデレラにすごく似合うわ」
私は正直な思いを口にした。
シンデレラの一世一代の場面で、シンデレラの為に作られたドレス。
考えてみたら、この物語自体がシンデレラのためのお話なのだ。あの王子様でさえ、シンデレラが幸せになる為の仕掛けのようなものだ。私なんかがシンデレラと自分を比べて、イジイジウジウジしていたなんて、何て滑稽なんだろう。
「シンプルなデザインだから、私じゃなくても似合うと思うんだけどねー」
「あなたが一番似合うと思うわ」
苦笑しながら返した。
シンデレラはちょっと自分の容姿に無頓着なところがある。だから平気で体に傷を作りかねないお転婆をしようとしては、皆に止められていた。
「お姉様が着ても、似合うと思うけどなー」
いつになく、こだわってくる妹に
「何言ってるの。だいたい体格が違うじゃない」
シンデレラを鏡の前に連れていき、私もその隣に並んだ。私の方が5センチ以上は背が高い。
「ほら、足も」
スカートの裾から足を出すと、シンデレラも真似をして私の足に自分の足を並べる。
こちらも当然、私の方が大きい。
「靴のサイズも違う。あなた用に作ったドレスや靴は、私には小さすぎるわ」
「私はお姉様くらい背が高くなりたかったわ」
と、ぴょんぴょん跳ねて見せた。
「王子様のお妃になったら、少しはお転婆を控えなきゃだめよ」
「つまんなーい」
つまんない。
その言葉に少しだけドキッとした。誰もがうらやむくらいの美貌、王子様に愛されて生涯幸せに暮らす未来。
でもシンデレラにとっては…………つまらないものなの?
「お姉様?」
「……ああ、うん。……私、ペロー地方のシンデレラの義姉でよかったわ。もし原作版だったら、足の指を切り落とされちゃってたなーって」
「本当よね。足は切り落とされるわ、目は潰されるわ、ひどい話だわ。お姉様がそんな目に遭わされなくて良かったー!」
そう言ってぎゅっと抱きついてくるシンデレラ。ああ、本当に可愛い。
「あなたが結婚したら、時々はお城に会いにいくわね」
「うん!」
「多分変装して行くことになるとは思うけど」
「どうして、変装?」
「だって、私はあなたをいじめた義姉なのよ。門番が通してくれないでしょ?」
「そんな!絶対そんなことはさせないわ!私がちゃんと説明するから!!」
……もしもし、シンデレラ?そう言いながら何故指をボキボキと鳴らすのかな?
「……ちゃんと言葉で説明してね。暴力はダメだからね」
「もちろんよ?」
ニマーっと笑う顔は、少ーし危険な表情だ。ホントに大丈夫かなー?
「それから、王様と王妃様と王子様にも、ちゃんと言っておくからね。私はお義母様ともお姉様とも仲良く暮らしてたって」
そっか。シンデレラからそう言ってもらえるなら、私も王子様から白い目で見られなくて済むか。
でも……本当にいいのかな。お母さんはともかく、私もちゃっかり良い姉だなんて言ってもらう資格あるのかな。
「私、ちゃんといいお姉さんでいたかしら……」
「もちろん!もちろんよ!お姉様!!」
そう叫んで、シンデレラはさっき以上にぎゅ――――っと私に抱きついた。
「お姉様、大好き!!」
「私もよ、シンデレラ。私の自慢の可愛い妹」
グリム狼のところの「赤ずきん」も予定通り大団円を迎え、それを待っていた鏡の魔女さんとグリム狼は、一緒に旅に出て行った。少し寂しいけれど、二人とも幸せそうだったので、笑って見送った。
《混沌の森》の仲間はペロー狼と私の二人だけになるはずだったが、先日顔見知りになった男達と、彼らから噂を聞きつけた他の人々も加わって、むしろすごく賑やかになった。噂というのは、勿論シンデレラのことだ。
シンデレラがすごい美少女だということ、運が良ければそのシンデレラに会えること、会えなくても私と一緒にいればシンデレラの手料理にありつける、ということだ。
「シンデレラに会うなんて、すごくレアなんだぞ。俺は何年もジャボットと友人だったが、あの子に会ったのはこの間が初めてだ!」
というペロー狼の言葉で、シンデレラに会えるとしたらよほどラッキーなのだということを理解してもらえたが、諦めきれない男達から
「じゃあ、お姉さんがシンデレラをここに呼んでよ」
という要望が出た。
せっかく友人関係が出来たのだから、皆の願いを聞いてあげたいのは山々だが、こちらの物語も大詰めに近付いており、シンデレラも最近ではお弁当を作る余裕すらあまりない。
物語ではカボチャの馬車も、ドレスも、ガラスの靴も、魔法でちゃちゃっと作ってもらえるけど、私達童話の国の住人は魔法なんてものは使えない。
ネズミっぽい顔(勿論人間で)の御者、トカゲっぽい顔(こちらも人間で)のお供の人達を選び出し、カボチャの様な形をした馬車、ドレス、ガラスの靴を用意しなければならなかった。
「トカゲっぽい」「ネズミっぽい」顔と言われてオーディションで勝ち抜いた人達はちょっと複雑そうな顔をしていて申し訳なかったが、それより何より用意するのが大変だったのはガラスの靴だ。
ガラス製品を作るには原料をものすごい高温で溶かし、熱が冷めきらないうちに形作らなければいけない。
しかし足のサイズぴったりの靴を作る為とはいえ、生身のシンデレラの足を溶かした高熱のガラスに触れさせるわけにはいかないので、どうしても手こずってしまうのだ。
なにしろ国中の若い女性達の中で、シンデレラだけに合う靴、という設定がハードルを上げまくっている。
さすがのシンデレラも最近はうんざりした顔で「この際カラスの靴、とでも変更したらどうかしら。つま先の方がカラスの顔みたいになってるデザインなの。絶対その方がかっこいいわ!」なんてブツブツ言っているけど、愛らしいシンデレラが落とした靴がカラスの顔をしていたら、王子様も読者である子供達もギョッとするでしょうね。
そして、私は私でシナリオにある通りの義姉達の衣装を用意しなければいけない。これもうんざりだ。
私の好みとはかけ離れた、ただゴテゴテしただけのドレスとアクセサリー。きっと舞踏会では悪目立ちするだろうな。シンデレラのドレスをちらっと見て、溜息をついた。
シンデレラのドレスは、上等なシルクをふんだんに使い、珍しい染料で繊細に染め上げているが、全体的には飾り気のない清楚なものだ。
でもひとたびシンデレラがそのドレスを纏うと、彼女の愛らしい顔立ちとドレスの素材の上品さが引き立てあって、息を飲むほど美しい。
ドレスの色はシンデレラの瞳の色を明るくしたような淡い水色だ。
アクセサリーは、髪に留める真珠のついたピンを除けば、シンプルにネックレスを一つだけ。チェーンの部分は小さいパールを繋げたもので、トップ部分が瞳と同じ色のサファイア(これもあまり大きくはないがカットが凝っていてキラキラしている)。
これをいかにも魔法を使って着せたように、一瞬で元のボロボロの服から衣装替えをするのがまた至難の技だ。
この為に手品の心得がある女性を募集して、シンデレラの名付け親役になってもらったのだが、シンデレラと呼吸を合わせなければいけないので、最近はよい子タイムが終わってから、その練習に時間を取られてしまい、なかなか家族の団らんも出来ない。
私のお弁当を作る為の時間とか、ましてや私の新しい友人達への挨拶のために、《混沌の森》まで足を運ぶ暇などないのだ。
仕方なく、お弁当はシンデレラに教わったレシピの中から、簡単そうなものを選んで自分で作っていく。事情を知っているペロー狼は「ま、まあ一応食えるぜ」と、今一つ褒めきれていない褒め言葉をくれるけど、他の男達ときたら「見た目と料理の腕は正比例するんだな」とかなんとかコソコソ言っている。ふん!悪かったわね!
一度、家に誰もいない時にシンデレラのドレスをつくづくと眺めたことがあった。
豪華なレースやフリルなどで飾っていないシンプルなドレス。でも近くでよく見ると、銀糸で刺した花の刺繍や、小さい真珠、アクアマリン、ペリドットが散りばめられている。全体は淡いブルーなのだが、ところどころグリーンの色がさしこまれ、それがいいアクセントになっている。
全てが上品な仕上がりで、初めてあの子に会った日のことを思い出した。あの時もシンデレラはシンプルなドレスを着ていて、それがよく似合っていたなあ。
「お姉様、そのドレス気に入った?」
ふいに後ろから話しかけられ、驚いて飛び上がりそうになった。
「あら、驚かせちゃった?ごめんなさい」
「いいのよ、帰っていたのね」
「うん、今しがた」
言いながらシンデレラは私に近付き、顔を覗き込むようにしてもう一度聞いてきた。
「そのドレス、気に入ったの?」
「うん、シンデレラにすごく似合うわ」
私は正直な思いを口にした。
シンデレラの一世一代の場面で、シンデレラの為に作られたドレス。
考えてみたら、この物語自体がシンデレラのためのお話なのだ。あの王子様でさえ、シンデレラが幸せになる為の仕掛けのようなものだ。私なんかがシンデレラと自分を比べて、イジイジウジウジしていたなんて、何て滑稽なんだろう。
「シンプルなデザインだから、私じゃなくても似合うと思うんだけどねー」
「あなたが一番似合うと思うわ」
苦笑しながら返した。
シンデレラはちょっと自分の容姿に無頓着なところがある。だから平気で体に傷を作りかねないお転婆をしようとしては、皆に止められていた。
「お姉様が着ても、似合うと思うけどなー」
いつになく、こだわってくる妹に
「何言ってるの。だいたい体格が違うじゃない」
シンデレラを鏡の前に連れていき、私もその隣に並んだ。私の方が5センチ以上は背が高い。
「ほら、足も」
スカートの裾から足を出すと、シンデレラも真似をして私の足に自分の足を並べる。
こちらも当然、私の方が大きい。
「靴のサイズも違う。あなた用に作ったドレスや靴は、私には小さすぎるわ」
「私はお姉様くらい背が高くなりたかったわ」
と、ぴょんぴょん跳ねて見せた。
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「お姉様?」
「……ああ、うん。……私、ペロー地方のシンデレラの義姉でよかったわ。もし原作版だったら、足の指を切り落とされちゃってたなーって」
「本当よね。足は切り落とされるわ、目は潰されるわ、ひどい話だわ。お姉様がそんな目に遭わされなくて良かったー!」
そう言ってぎゅっと抱きついてくるシンデレラ。ああ、本当に可愛い。
「あなたが結婚したら、時々はお城に会いにいくわね」
「うん!」
「多分変装して行くことになるとは思うけど」
「どうして、変装?」
「だって、私はあなたをいじめた義姉なのよ。門番が通してくれないでしょ?」
「そんな!絶対そんなことはさせないわ!私がちゃんと説明するから!!」
……もしもし、シンデレラ?そう言いながら何故指をボキボキと鳴らすのかな?
「……ちゃんと言葉で説明してね。暴力はダメだからね」
「もちろんよ?」
ニマーっと笑う顔は、少ーし危険な表情だ。ホントに大丈夫かなー?
「それから、王様と王妃様と王子様にも、ちゃんと言っておくからね。私はお義母様ともお姉様とも仲良く暮らしてたって」
そっか。シンデレラからそう言ってもらえるなら、私も王子様から白い目で見られなくて済むか。
でも……本当にいいのかな。お母さんはともかく、私もちゃっかり良い姉だなんて言ってもらう資格あるのかな。
「私、ちゃんといいお姉さんでいたかしら……」
「もちろん!もちろんよ!お姉様!!」
そう叫んで、シンデレラはさっき以上にぎゅ――――っと私に抱きついた。
「お姉様、大好き!!」
「私もよ、シンデレラ。私の自慢の可愛い妹」
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