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最終章 BLよ、永遠なれ
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「では、こう考えていただいてもよろしいですか? わたくしにとって国民は皆、我が子のようなもの。フェリクスの処遇を巡って容認し難い提案が出されたとき、わたくしは我が子を守るためにフェリクスを自分の息子としたのです。質問者はこの答えで納得していただけましたか?」
傍聴席の男は頷いたが、大司教が声をあげた。
「そのような綺麗事を……」
「為政者が綺麗事を言わずに、なんとしますか。王が理想を語らずして、国民をどのように導くのですか」
「綺麗事だけで、政が行えると……」
そこへ、それまで黙っていたヴィンセント王太子が挙手し、初めて発言する。
「リントン大司教殿。先ほど、我が弟フェリクスから発せられた問いに、女王は答える途中であった。まずはそれを妨げず、最後まで聞いてはいかがか」
王太子の言葉に含まれた「我が弟」と「妨げず」に、牽制の意味があることを法廷内にいる人々皆が気づいた。
血が半分しか繋がっていなくても、フェリクスは王太子の弟であるし、これ以上大司教が何か発言するときは、女王の言葉を妨げたとみなす、ということだ。
(私が女王の座に就けてやった女の息子が、偉そうに私に指図するか……!)
しかし衆目の前で、さすがにその本音を言うわけにはいかず、大司教は一旦口をつぐむ。
「フェリクスの問いに答えましょう。なぜわたくしが『同性愛禁止法』を制定したか、という質問でしたね」
法廷の中にいる皆が女王の答えに集中している中、ヒューストンの頭がふい、と違う方に動いたことにメリーローズは気づいた。
(なに?)
今この場で、女王の返答以上に重要なことなど、ない。
それなのに裁判官であるヒューストンが、他の何に注目したのか?
頭を巡らせてヒューストンの視線を追ったが、メリーローズの位置からでは窓しか見えず、角度の違いもあって彼が窓の外に何を見たのかまではわからなかった。
(いけない、女王陛下に集中しなきゃ!)
メリーローズは、傍聴席後ろに立っているエメライン女王を振り返る。
実際のところ、メリーローズはなぜ女王が『同性愛禁止法』制定に賛成したのか、その理由を知っているので聞く必要はない。
(だから私が聞きたいのは、本当のことを言うのか、誤魔化すのか、まったく違うことを言うのか……)
「わたくしが女王の座に就く条件として、『同性愛禁止法』制定を認めること……があったためでございます」
(おおっと! ストレートに言ったがな!)
本当のことを言うにしても、もう少しオブラートに包むかと思ったのだが、直球勝負で理由を述べた女王に、さすがに驚いた。
傍聴席の男は頷いたが、大司教が声をあげた。
「そのような綺麗事を……」
「為政者が綺麗事を言わずに、なんとしますか。王が理想を語らずして、国民をどのように導くのですか」
「綺麗事だけで、政が行えると……」
そこへ、それまで黙っていたヴィンセント王太子が挙手し、初めて発言する。
「リントン大司教殿。先ほど、我が弟フェリクスから発せられた問いに、女王は答える途中であった。まずはそれを妨げず、最後まで聞いてはいかがか」
王太子の言葉に含まれた「我が弟」と「妨げず」に、牽制の意味があることを法廷内にいる人々皆が気づいた。
血が半分しか繋がっていなくても、フェリクスは王太子の弟であるし、これ以上大司教が何か発言するときは、女王の言葉を妨げたとみなす、ということだ。
(私が女王の座に就けてやった女の息子が、偉そうに私に指図するか……!)
しかし衆目の前で、さすがにその本音を言うわけにはいかず、大司教は一旦口をつぐむ。
「フェリクスの問いに答えましょう。なぜわたくしが『同性愛禁止法』を制定したか、という質問でしたね」
法廷の中にいる皆が女王の答えに集中している中、ヒューストンの頭がふい、と違う方に動いたことにメリーローズは気づいた。
(なに?)
今この場で、女王の返答以上に重要なことなど、ない。
それなのに裁判官であるヒューストンが、他の何に注目したのか?
頭を巡らせてヒューストンの視線を追ったが、メリーローズの位置からでは窓しか見えず、角度の違いもあって彼が窓の外に何を見たのかまではわからなかった。
(いけない、女王陛下に集中しなきゃ!)
メリーローズは、傍聴席後ろに立っているエメライン女王を振り返る。
実際のところ、メリーローズはなぜ女王が『同性愛禁止法』制定に賛成したのか、その理由を知っているので聞く必要はない。
(だから私が聞きたいのは、本当のことを言うのか、誤魔化すのか、まったく違うことを言うのか……)
「わたくしが女王の座に就く条件として、『同性愛禁止法』制定を認めること……があったためでございます」
(おおっと! ストレートに言ったがな!)
本当のことを言うにしても、もう少しオブラートに包むかと思ったのだが、直球勝負で理由を述べた女王に、さすがに驚いた。
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