剣と魔法の世界で冒険はそこそこにして色々なお仕事の女の子達がはちゃめちゃにえっちなことになるお話

アレ

文字の大きさ
244 / 370
12章 クールな受付嬢も暑さでとろとろに溶けてしまうお話

286:観光

しおりを挟む
この『魂喰らいの水晶』こそ、アシュワース氏が古代魔術の秘儀を解析し、独自に改良を加えた、彼の最高傑作の一つでした。表向きは単に光景を記録するだけの魔導水晶、しかしその実態は、その場で発生した、あらゆる感情エネルギー、特に、生命の根源たる性の交わりから生まれる魔力を吸収し、その内部で、極めて希少な錬金術素材『賢者の涙』へと変換、精製する、悪魔的な魔導具。そうして精製された『賢者の涙』は、神話級の魔導具を創造するための触媒となるとも言われる、まさに彼の傑作だったのです。

やがて、部屋に満ちていたむせ返るような匂いが、完全に水晶の中へと吸い尽くされると、その中央に、一滴の、まるで朝露のように、しかし虹色の輝きを放つ、美しい液体が、ぽつりと生成されていました。

「うむ。上出来だ」

アシュワース氏は、満足げに頷くと、その水晶を懐にしまい、同じ形をした新しい水晶をその場所に置きなおしました。そして今度は、まるで指揮棒のような、細く、銀色に輝く、別の魔導具を取り出します。

「君たちには、少し、夢を見てもらうとしよう。楽しい、楽しい、南国の夢をな」

彼が、その『忘却の杖』を、眠る若者たちにむかって、軽く一振りすると、杖の先端から、ふわり、と、銀色の光の粒子が放たれ、若者たちの額へと、吸い込まれていきました。これは、対象の記憶を消去するのではなく、特定の記憶を、別の、当たり障りのない記憶へと『上書き』する、極めて高度な精神干渉魔術です。彼らの記憶の中で、二人の美しい人妻の存在は、ただ「飲みすぎて、前後不覚になった」という、ありふれた思い出へと、完全に書き換えられてしまったのでした。

「さて、仕上げだ」

アシュワース氏は、最後に、ギルドでも安価で販売されている『清掃のスクロール』を取り出すと、その魔力を解放します。ぱん、と乾いた音と共に、ベッドの上を覆っていた、おびただしい量の体液の染みが、まるで最初から何もなかったかのように、跡形もなく消え去りました。若者たちの身体も、そして、ぐったりと眠る二人の人妻の身体も、魔法の力で、生まれたばかりのように清められます。

「よし。お前たち、彼女たちを、丁重に、別荘へと運べ。傷一つ、つけるなよ」

アシュワース氏の命令に、二体の戦闘用ゴーレムが、無機質な単眼を青白く光らせ、音もなく動き出しました。その巨躯に似合わぬ、驚くほど繊細な動きで、リーゼさんとセレスさんの、柔らかな肢体を、それぞれ、まるで壊れ物を扱うかのように優しく、しかし有無を言わせぬ力強さで、その鋼の腕に抱き上げます。

こうして、南国のヤリ部屋には、ただ、自分たちが犯した罪も、その相手の顔さえも忘れ、すべてを出し尽くして、満足しきった穏やかな寝顔で眠る、四人の若者たちだけが、静かに取り残されたのでした。三つの月が、そんな彼らの無垢な寝顔を、ただ、静かに、そしてどこか嘲笑うかのように、照らし続けていました。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

巨乳すぎる新入社員が社内で〇〇されちゃった件

ナッツアーモンド
恋愛
中高生の時から巨乳すぎることがコンプレックスで悩んでいる、相模S子。新入社員として入った会社でS子を待ち受ける運命とは....。

旧校舎の地下室

守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。

彼の言いなりになってしまう私

守 秀斗
恋愛
マンションで同棲している山野井恭子(26才)と辻村弘(26才)。でも、最近、恭子は弘がやたら過激な行為をしてくると感じているのだが……。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

屋上の合鍵

守 秀斗
恋愛
夫と家庭内離婚状態の進藤理央。二十五才。ある日、満たされない肉体を職場のビルの地下倉庫で慰めていると、それを同僚の鈴木哲也に見られてしまうのだが……。

【魔法少女の性事情・1】恥ずかしがり屋の魔法少女16歳が肉欲に溺れる話

TEKKON
恋愛
きっとルンルンに怒られちゃうけど、頑張って大幹部を倒したんだもん。今日は変身したままHしても、良いよね?

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

処理中です...