孤独な船長、AIと異星存在と海賊と教団と偉い人といろいろに巻き込まれて仲間ともども大変えっちなことになりました

アレ

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5章 遺物の力で女同士もぬちょぬちょえっち

128:休息

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追手のドローンを撃退した後、大型ローバーはノースポートへと向けて、荒涼とした大地を疾走していた。車内には、先ほどの戦闘の興奮と、安堵感、そして言葉にならない緊張感が漂っている。運転席ではサラが、依然として険しい表情でハンドルを握り、ナビゲーションシステムが示すルートを辿っている。後部座席ではセブンが、周囲の警戒を続けながら、アリーナのバイタルサインと、彼女の身体から放出される微弱なエネルギー反応を密かにスキャンしていた。そして、ストレッチャーの上では、アリーナが戦闘の疲労と、自身の身体に起こった謎の変化への戸惑いから、再び浅い眠りに落ちていた。隣のリリスも、まだ深い眠りから覚める気配はない。

数時間の走行の後、ローバーはついにノースポートの威容を捉えた。直径約10キロメートルの巨大な半透明ドームが、赤茶けた大地に鎮座している。ガンマ・シティほどの華やかさはないが、その存在感は圧倒的だ。ドーム外壁は長年の風雨とスモッグで汚れ、くすんでいる。周辺には小規模な工場や資源採掘施設が点在し、この都市がヘファイストス・プライムの産業活動の一端を担っていることを示していた。

ローバーは都市外縁部の検問ゲートへと近づいた。重装備の都市警備隊兵士が鋭い視線を向けてくる。サラは深呼吸し、ローバーを停止させた。
「所属と目的を述べよ!」
硬い声が響く。
「巡礼者のサリアと申します。姉のリリーと、従者のミハイル、そして道中で体調を崩した友人アリーナと共に、聖地『大地の裂け目』からの帰路です。この都市で休息を取りたく、入域許可をお願いします」
サラは落ち着いた口調で答え、偽造した身分証明書と巡礼許可証のデータを転送した。警備兵は端末でデータを確認し、後部で眠るリリスとアリーナを一瞥した。アリーナの顔色の悪さと衣服の乱れに眉をひそめたが、書類に不審な点はない。
「…よし、確認した。入域を許可する。だが、この都市は聖地とは違う。ヘファイストス・プライムの法に従ってもらう。不審な行動は慎むように」
警告と共にゲートが開かれた。

ローバーはドーム都市内部へと足を踏み入れた。外の荒涼とした風景とは対照的に、高層建築物が林立し、様々な形状の飛行車両が飛び交う未来都市の光景が広がる。しかし、空気はやはり淀み、空はドームの天井と人工照明によって常に薄暗い。街路を行き交う人々の多くは労働者階級のようで、疲れた表情を浮かべている。ガンマ・シティのような華やかさはなく、どこか煤けた、労働者の街といった雰囲気が漂っていた。空気には、フィルターを通してもなお、微かな硫黄と金属の匂いが混じり、喉や鼻に軽い刺激を感じる。建物の壁は煤や油で汚れ、道路にはゴミが散乱している箇所も見受けられた。五感を通して伝わってくるのは、過酷な環境下での労働と、それに耐える人々の生活の匂いであった。

サラは、人目を避け、ローバーを都市の裏通りにある廃墟のような駐車区画へと乗り入れた。ここは、監視カメラの死角になっており、乗り捨ててもしばらくは発見されないだろう。
「ここでローバーを捨てましょう。これ以上は目立ちすぎるわ」
サラの言葉に、後部座席のセブンが頷く。彼は既に、ローバーの追跡装置や識別信号を無効化する処理を終えていた。三人は、眠るリリスとアリーナを慎重にストレッチャーから降ろすと、ローバーを後にした。アリーナはまだ意識が朦朧としており、セブンがその身体を支えるようにして歩く。リリスは、セブンが投与した解毒剤の効果が切れてきたのか、再び身体が熱っぽく疼き始めているようで、潤んだ瞳でセブンに媚びるような視線を送りながら、ふらつく足取りでサラに寄り添っていた。

四人は、巡礼者を装いながら、安宿を探して煤けた街を歩いた。周囲の人々は、彼らのどこか場違いな姿に奇異の視線を向けるが、深く関わろうとはしない。この街では、他人の事情に深入りしないのが暗黙のルールのようだった。やがて、彼らは古びた看板を掲げた、巡礼者向けの安宿を見つけ出した。受付の老婆は、無愛想ながらも手際よく手続きを進め、四人に最上階にある四人部屋の鍵を渡した。エレベーターはなく、薄暗く狭い階段を上る。壁には落書きが目立ち、空気にはカビ臭さと安酒の匂いが混じり合っていた。

部屋は、予想通り狭く、質素だった。二段ベッドが二つ置かれ、小さなテーブルと椅子、そして壁にはめ込まれた旧式の洗浄ユニットと小さな湯舟があるだけ。窓からは、隣の建物の汚れた壁しか見えない。空気は淀み、前の宿泊客が残したであろう微かな体臭が漂っている。しかし、今は贅沢を言える状況ではなかった。少なくとも、追手の目から隠れ、疲れた身体を休めることができる。
「…まあ、仕方ないわね。今夜はここで休みましょう」
サラはため息をつき、一番手前の二段ベッドの下段に腰を下ろした。セブンは、アリーナを支えながら、もう一つの二段ベッドの下段に彼女を横たえさせ、自身はその隣に静かに腰を下ろした。リリスは、ふらつく足取りでサラの隣に座ると、潤んだ瞳でセブンを見つめながら、熱っぽい吐息を漏らしている。
「ん゛ぅ…♡♡ セブン…さま…♡♡♡ からだが…♡♡ あつい…♡♡♡♡♡」
「リリーさん、しっかりして!」
サラは、リリスの肩を支えながら、彼女を心配そうに見つめた。部屋には、旅の疲れ、戦闘の興奮、そして互いの複雑な関係性からくる、言葉にならない緊張感と、奇妙な安堵感が漂っていた。
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