85 / 105
080. 迫りくる嵐の前の静けさ
しおりを挟む
初夏の辺境は、まさに黄金の季節を迎えていた。リリアーナの畑から収穫されたばかりの新鮮な野菜や穀物が、人々の食卓を豊かに彩り、砦の加工場では、ジャムやハーブティー、ビスケットなどの特産品が、辺境の新たな希望として次々と生み出されていた。村の広場では、子供たちの明るい笑い声が絶えず、大人たちの顔にも、厳しい冬を乗り越え、豊かな実りを手にしたことへの安堵と自信が満ち溢れていた。
この日は、ささやかな収穫祭が開かれていた。リリアーナが中心となり、村の女性たちと共に、採れたての野菜や雑穀を使った料理がたくさん用意された。大きな鍋で煮込まれた具だくさんのシチュー、ふっくらと蒸し上げられた雑穀パン、色とりどりの野菜を使った温サラダ、そしてデザートには甘酸っぱいベリーのソースがかかった素朴な焼き菓子。広場には長いテーブルが並べられ、村人たちも、非番の騎士たちも、身分の隔てなく集まり、リリアーナの料理を囲んで談笑していた。
「いやあ、こんなに腹いっぱい美味いものを食える日が来るなんてなぁ!」
「リリアーナ様と辺境伯様のおかげだ!」
「このジャガイモ、ほっくほくで最高だぜ!」
人々の笑顔と、感謝の言葉が、温かい陽光の中で弾けていた。
リリアーナも、エプロン姿で皆の輪の中に入り、料理を取り分けたり、子供たちと話したりしながら、この幸福な光景を目に焼き付けていた。自分のやってきたことが、こうして人々の笑顔に繋がっている。その実感が、彼女の心を何よりも満たしてくれた。隣には、いつものようにフェンが穏やかな表情で控え、少し離れた場所では、シーが木の上から満足げに(?)皆の様子を眺めている。
ふと、リリアーナは広場の片隅に、静かにその光景を見守るアレクシスの姿を見つけた。彼は、領主としてではなく、一人の参加者として、少し離れた場所から皆の笑顔を眺めていた。その表情は、普段の厳しさが和らぎ、どこか穏やかで、満ち足りているように見えた。リリアーナは、彼と視線が合うと、はにかみながらも温かい笑顔を送った。アレクシスも、ほんのわずかだが、口元に笑みの形を作って応えた。二人の間には、言葉にしなくても通じ合える、確かな絆があった。
(本当に、幸せ……)
リリアーナは、心の底からそう思った。この穏やかで、温かい日々が、ずっと続けばいいのに、と。
しかし、その幸福感の中に、ほんのわずかな、しかし無視できない影が差し始めていることにも、リリアーナはうすうす気づいていた。
最近、王都からの連絡が、奇妙なほど途絶えているのだ。以前は、たとえ断片的であっても、商人などを通じて様々な噂が届いていたのに、ここしばらくは、まるで王都という存在が消えてしまったかのように、何の報せも入ってこない。それは、嵐の前の静けさのようで、かえって不気味だった。
そして、アレクシスの様子も、穏やかに見える時がある一方で、時折、ふとした瞬間に、深い憂慮や厳しい決意を秘めたような、険しい表情を見せることが増えていた。彼はリリアーナを安心させようとしているのか、多くを語ろうとはしなかったが、水面下で何かが動いていること、そして彼が大きな重圧を背負っていることは、彼女にも伝わってきていた。
さらに、敏感なフェンやシーの様子も、どこか落ち着かないことがあった。特に、空がどんよりと曇った日や、風が妙に生暖かく感じるような日には、フェンは低く唸り声を上げながら遠くの空を睨みつけ、シーは神経質に毛を逆立てて、周囲の気配を探るような仕草を見せるのだ。彼らは、人間には感知できない、何らかの不穏な「気配」を感じ取っているのかもしれなかった。
(……何か、良くないことが近づいているのかもしれない……)
漠然とした不安が、リリアーナの心をよぎる。しかし、彼女はそれを顔に出さないように努めた。今、自分にできることは、この穏やかな日常を守り、人々を支え、そしてアレクシスを信じることだけだ。
その夜、収穫祭の片付けも終わり、リリアーナはアレクシスと共に、再びあの丘の上に立っていた。昼間の喧騒が嘘のように、辺境の夜は静寂に包まれ、満天の星が煌めいていた。
「……今日の収穫祭、皆、本当に嬉しそうでしたね」
リリアーナが、隣に立つアレクシスに話しかけた。
「ああ。貴官のおかげだ」アレクシスは、静かに応じた。「この辺境に、これほどの笑顔が溢れる日が来るとは……正直、思っていなかった」
彼の声には、偽りのない実感が込められていた。
「わたくし一人ではありませんわ。アレクシス様が信じて、支えてくださったから……そして、皆さんが力を合わせてくださったからです」
リリアーナは、彼の目を見て言った。
アレクシスは、彼女のその真っ直ぐな瞳を見つめ返した。そして、一瞬ためらった後、彼はそっと彼女の手を取った。その手は、いつも通り少し冷たかったが、力強く、そして確かな温もりを感じさせた。
「リリアーナ……」
彼は、静かに彼女の名前を呼んだ。「……約束しよう。何があっても、私は君を、そしてこの辺境を、必ず守り抜く」
それは、改めての誓いの言葉だった。彼の瞳には、揺るぎない決意が宿っていた。
リリアーナは、彼の言葉と、握られた手の温かさに、胸がいっぱいになった。込み上げてくる涙を堪えながら、彼女もまた、力強く頷いた。
「はい……! わたくしも、アレクシス様と共にいます。何があっても」
二人は、言葉を交わすことなく、ただ互いの存在を確かめ合うように、夜空の下で静かに寄り添っていた。確かな愛と信頼が、二人を強く結びつけている。
しかし、その穏やかな時間も、永遠ではないのかもしれない。彼らはまだ知らない。遠い王都で、狂気と焦燥に駆られた者たちが、最後の破滅的な一手を打とうとしていることを。そして、彼らが築き上げてきたこの平和な辺境に、未曾有の嵐が、すぐそこまで迫っていることを。
辺境の夜空は、今宵も無数の星を瞬かせ、美しく澄み渡っていた。だが、その静寂の向こう、地平線の彼方からは、見えない暗雲が、ゆっくりと、しかし確実に、この穏やかな大地へと這い寄ってきていた。それは、全てを飲み込み、変えてしまうかもしれない、巨大な嵐の前の、あまりにも静かで、脆い、束の間の凪だった。
この日は、ささやかな収穫祭が開かれていた。リリアーナが中心となり、村の女性たちと共に、採れたての野菜や雑穀を使った料理がたくさん用意された。大きな鍋で煮込まれた具だくさんのシチュー、ふっくらと蒸し上げられた雑穀パン、色とりどりの野菜を使った温サラダ、そしてデザートには甘酸っぱいベリーのソースがかかった素朴な焼き菓子。広場には長いテーブルが並べられ、村人たちも、非番の騎士たちも、身分の隔てなく集まり、リリアーナの料理を囲んで談笑していた。
「いやあ、こんなに腹いっぱい美味いものを食える日が来るなんてなぁ!」
「リリアーナ様と辺境伯様のおかげだ!」
「このジャガイモ、ほっくほくで最高だぜ!」
人々の笑顔と、感謝の言葉が、温かい陽光の中で弾けていた。
リリアーナも、エプロン姿で皆の輪の中に入り、料理を取り分けたり、子供たちと話したりしながら、この幸福な光景を目に焼き付けていた。自分のやってきたことが、こうして人々の笑顔に繋がっている。その実感が、彼女の心を何よりも満たしてくれた。隣には、いつものようにフェンが穏やかな表情で控え、少し離れた場所では、シーが木の上から満足げに(?)皆の様子を眺めている。
ふと、リリアーナは広場の片隅に、静かにその光景を見守るアレクシスの姿を見つけた。彼は、領主としてではなく、一人の参加者として、少し離れた場所から皆の笑顔を眺めていた。その表情は、普段の厳しさが和らぎ、どこか穏やかで、満ち足りているように見えた。リリアーナは、彼と視線が合うと、はにかみながらも温かい笑顔を送った。アレクシスも、ほんのわずかだが、口元に笑みの形を作って応えた。二人の間には、言葉にしなくても通じ合える、確かな絆があった。
(本当に、幸せ……)
リリアーナは、心の底からそう思った。この穏やかで、温かい日々が、ずっと続けばいいのに、と。
しかし、その幸福感の中に、ほんのわずかな、しかし無視できない影が差し始めていることにも、リリアーナはうすうす気づいていた。
最近、王都からの連絡が、奇妙なほど途絶えているのだ。以前は、たとえ断片的であっても、商人などを通じて様々な噂が届いていたのに、ここしばらくは、まるで王都という存在が消えてしまったかのように、何の報せも入ってこない。それは、嵐の前の静けさのようで、かえって不気味だった。
そして、アレクシスの様子も、穏やかに見える時がある一方で、時折、ふとした瞬間に、深い憂慮や厳しい決意を秘めたような、険しい表情を見せることが増えていた。彼はリリアーナを安心させようとしているのか、多くを語ろうとはしなかったが、水面下で何かが動いていること、そして彼が大きな重圧を背負っていることは、彼女にも伝わってきていた。
さらに、敏感なフェンやシーの様子も、どこか落ち着かないことがあった。特に、空がどんよりと曇った日や、風が妙に生暖かく感じるような日には、フェンは低く唸り声を上げながら遠くの空を睨みつけ、シーは神経質に毛を逆立てて、周囲の気配を探るような仕草を見せるのだ。彼らは、人間には感知できない、何らかの不穏な「気配」を感じ取っているのかもしれなかった。
(……何か、良くないことが近づいているのかもしれない……)
漠然とした不安が、リリアーナの心をよぎる。しかし、彼女はそれを顔に出さないように努めた。今、自分にできることは、この穏やかな日常を守り、人々を支え、そしてアレクシスを信じることだけだ。
その夜、収穫祭の片付けも終わり、リリアーナはアレクシスと共に、再びあの丘の上に立っていた。昼間の喧騒が嘘のように、辺境の夜は静寂に包まれ、満天の星が煌めいていた。
「……今日の収穫祭、皆、本当に嬉しそうでしたね」
リリアーナが、隣に立つアレクシスに話しかけた。
「ああ。貴官のおかげだ」アレクシスは、静かに応じた。「この辺境に、これほどの笑顔が溢れる日が来るとは……正直、思っていなかった」
彼の声には、偽りのない実感が込められていた。
「わたくし一人ではありませんわ。アレクシス様が信じて、支えてくださったから……そして、皆さんが力を合わせてくださったからです」
リリアーナは、彼の目を見て言った。
アレクシスは、彼女のその真っ直ぐな瞳を見つめ返した。そして、一瞬ためらった後、彼はそっと彼女の手を取った。その手は、いつも通り少し冷たかったが、力強く、そして確かな温もりを感じさせた。
「リリアーナ……」
彼は、静かに彼女の名前を呼んだ。「……約束しよう。何があっても、私は君を、そしてこの辺境を、必ず守り抜く」
それは、改めての誓いの言葉だった。彼の瞳には、揺るぎない決意が宿っていた。
リリアーナは、彼の言葉と、握られた手の温かさに、胸がいっぱいになった。込み上げてくる涙を堪えながら、彼女もまた、力強く頷いた。
「はい……! わたくしも、アレクシス様と共にいます。何があっても」
二人は、言葉を交わすことなく、ただ互いの存在を確かめ合うように、夜空の下で静かに寄り添っていた。確かな愛と信頼が、二人を強く結びつけている。
しかし、その穏やかな時間も、永遠ではないのかもしれない。彼らはまだ知らない。遠い王都で、狂気と焦燥に駆られた者たちが、最後の破滅的な一手を打とうとしていることを。そして、彼らが築き上げてきたこの平和な辺境に、未曾有の嵐が、すぐそこまで迫っていることを。
辺境の夜空は、今宵も無数の星を瞬かせ、美しく澄み渡っていた。だが、その静寂の向こう、地平線の彼方からは、見えない暗雲が、ゆっくりと、しかし確実に、この穏やかな大地へと這い寄ってきていた。それは、全てを飲み込み、変えてしまうかもしれない、巨大な嵐の前の、あまりにも静かで、脆い、束の間の凪だった。
282
あなたにおすすめの小説
『異世界転生してカフェを開いたら、庭が王宮より人気になってしまいました』
ヤオサカ
恋愛
申し訳ありません、物語の内容を確認しているため、一部非公開にしています
この物語は完結しました。
前世では小さな庭付きカフェを営んでいた主人公。事故により命を落とし、気がつけば異世界の貧しい村に転生していた。
「何もないなら、自分で作ればいいじゃない」
そう言って始めたのは、イングリッシュガーデン風の庭とカフェづくり。花々に囲まれた癒しの空間は次第に評判を呼び、貴族や騎士まで足を運ぶように。
そんな中、無愛想な青年が何度も訪れるようになり――?
白い結婚の末、離婚を選んだ公爵夫人は二度と戻らない』
鍛高譚
恋愛
白い結婚の末、「白い結婚」の末、私は冷遇され、夫は愛人を溺愛していた――ならば、もう要らないわ」
公爵令嬢 ジェニファー・ランカスター は、王弟 エドワード・クラレンス公爵 のもとへ政略結婚として嫁ぐ。
だが、その結婚生活は冷たく空虚なものだった。夫は愛人 ローザ・フィッツジェラルド に夢中になり、公爵夫人であるジェニファーは侮辱され、無視され続ける日々。
――それでも、貴族の娘は耐えなければならないの?
何の愛もなく、ただ飾り物として扱われる結婚に見切りをつけたジェニファーは 「離婚」 を決意する。
しかし、王弟であるエドワードとの離婚は容易ではない。実家のランカスター家は猛反対し、王宮の重臣たちも彼女の決断を 「公爵家の恥」 と揶揄する。
それでも、ジェニファーは負けない。弁護士と協力し、着々と準備を進めていく。
そんな折、彼女は北方の大国 ヴォルフ公国の大公、アレクサンダー・ヴォルフ と出会う。
温かく誠実な彼との交流を通じて、ジェニファーは 「本当に大切にされること」 を知る。
そして、彼女の決断は、王都の社交界に大きな波紋を呼ぶこととなる――。
「公爵夫人を手放したことを、いつか後悔しても遅いわ」
「私はもう、あなたたちの飾り人形じゃない」
離婚を巡る策略、愛人の凋落、元夫の後悔――。
そして、新たな地で手にした 「愛される結婚」。
「無加護」で孤児な私は追い出されたのでのんびりスローライフ生活!…のはずが精霊王に甘く溺愛されてます!?
白井
恋愛
誰もが精霊の加護を受ける国で、リリアは何の精霊の加護も持たない『無加護』として生まれる。
「魂の罪人め、呪われた悪魔め!」
精霊に嫌われ、人に石を投げられ泥まみれ孤児院ではこき使われてきた。
それでも生きるしかないリリアは決心する。
誰にも迷惑をかけないように、森でスローライフをしよう!
それなのに―……
「麗しき私の乙女よ」
すっごい美形…。えっ精霊王!?
どうして無加護の私が精霊王に溺愛されてるの!?
森で出会った精霊王に愛され、リリアの運命は変わっていく。
悪役令嬢は調理場に左遷されましたが、激ウマご飯で氷の魔公爵様を餌付けしてしまったようです~「もう離さない」って、胃袋の話ですか?~
咲月ねむと
恋愛
「君のような地味な女は、王太子妃にふさわしくない。辺境の『魔公爵』のもとへ嫁げ!」
卒業パーティーで婚約破棄を突きつけられた悪役令嬢レティシア。
しかし、前世で日本人調理師だった彼女にとって、堅苦しい王妃教育から解放されることはご褒美でしかなかった。
「これで好きな料理が作れる!」
ウキウキで辺境へ向かった彼女を待っていたのは、荒れ果てた別邸と「氷の魔公爵」と恐れられるジルベール公爵。
冷酷無慈悲と噂される彼だったが――その正体は、ただの「極度の偏食家で、常に空腹で不機嫌なだけ」だった!?
レティシアが作る『肉汁溢れるハンバーグ』『とろとろオムライス』『伝説のプリン』に公爵の胃袋は即陥落。
「君の料理なしでは生きられない」
「一生そばにいてくれ」
と求愛されるが、色気より食い気のレティシアは「最高の就職先ゲット!」と勘違いして……?
一方、レティシアを追放した王太子たちは、王宮の食事が不味くなりすぎて絶望の淵に。今さら「戻ってきてくれ」と言われても、もう遅いです!
美味しいご飯で幸せを掴む、空腹厳禁の異世界クッキング・ファンタジー!
『婚約なんて予定にないんですが!? 転生モブの私に公爵様が迫ってくる』
ヤオサカ
恋愛
この物語は完結しました。
現代で過労死した原田あかりは、愛読していた恋愛小説の世界に転生し、主人公の美しい姉を引き立てる“妹モブ”ティナ・ミルフォードとして生まれ変わる。今度こそ静かに暮らそうと決めた彼女だったが、絵の才能が公爵家嫡男ジークハルトの目に留まり、婚約を申し込まれてしまう。のんびり人生を望むティナと、穏やかに心を寄せるジーク――絵と愛が織りなす、やがて幸せな結婚へとつながる転生ラブストーリー。
身代わりで呪いの公爵に嫁ぎましたが、聖女の力で浄化したら離縁どころか国一番の溺愛妻になりました〜実家が泣きついてももう遅い〜
しょくぱん
恋愛
「お前のような無能は、死神の生贄にでもなっていろ」
魔力なしの無能と蔑まれ、家族に虐げられてきた伯爵令嬢レティシア。 彼女に命じられたのは、近づく者すべてを病ませるという『呪いの公爵』アレクシスへの身代わり結婚だった。
鉄格子の馬車で運ばれ、たどり着いたのは瘴気に満ちた死の城。 恐ろしい怪物のような男に殺される――。 そう覚悟していたレティシアだったが、目の前の光景に絶望よりも先に別の感情が湧き上がる。
(な、何これ……汚すぎるわ! 雑巾とブラシはどこ!?)
実は、彼女が「無能」と言われていたのは、その力が『洗浄』と『浄化』に特化した特殊な聖女の魔力だったから。
レティシアが掃除をすれば、呪いの瘴気は消え去り、枯れた大地には花が咲き、不気味だった公爵城はまたたく間にピカピカの聖域に塗り替えられていく。 さらには、呪いで苦しんでいたアレクシスの素顔は、見惚れるほどの美青年で――。
「レティシア、君は一体何者なんだ……? 体が、こんなに軽いのは初めてだ」
冷酷だったはずの公爵様から、まさかの執着と溺愛。 さらには、呪いが解けたことで領地は国一番の豊かさを取り戻していく。
一方で、レティシアを捨てた実家は、彼女の『浄化』を失ったことで災厄に見舞われ、今さら「戻ってきてくれ」と泣きついてくるが……。
「私は今、お城の掃除と旦那様のお世話で忙しいんです。お引き取りくださいませ」
これは、掃除を愛する薄幸令嬢が、その愛と魔力で死神公爵を救い、最高に幸せな居場所を手に入れるまでのお話。
「地味で無能」と捨てられた令嬢は、冷酷な【年上イケオジ公爵】に嫁ぎました〜今更私の価値に気づいた元王太子が後悔で顔面蒼白になっても今更遅い
腐ったバナナ
恋愛
伯爵令嬢クラウディアは、婚約者のアルバート王太子と妹リリアンに「地味で無能」と断罪され、公衆の面前で婚約破棄される。
お飾りの厄介払いとして押し付けられた嫁ぎ先は、「氷壁公爵」と恐れられる年上の冷酷な辺境伯アレクシス・グレイヴナー公爵だった。
当初は冷徹だった公爵は、クラウディアの才能と、過去の傷を癒やす温もりに触れ、その愛を「二度と失わない」と固く誓う。
彼の愛は、包容力と同時に、狂気的な独占欲を伴った「大人の愛」へと昇華していく。
偽聖女と追放された私は、辺境で定食屋をはじめます~こっそり生活魔法で味付けしていたら、氷の騎士団長様が毎日通ってくるんですけど!?~
咲月ねむと
恋愛
【アルファポリス女性向けHOTランキング1位達成作品!!】
あらすじ
「役立たずの偽聖女め、この国から出て行け!」
聖女として召喚されたものの、地味な【生活魔法】しか使えず「ハズレ」の烙印を押されたエリーナ。
彼女は婚約者である王太子に婚約破棄され、真の聖女と呼ばれる義妹の陰謀によって国外追放されてしまう。
しかし、エリーナはめげなかった。
実は彼女の【生活魔法】は、一瞬で廃墟を新築に変え、どんな食材も極上の味に変えるチートスキルだったのだ!
北の辺境の地へ辿り着いたエリーナは、念願だった自分の定食屋『陽だまり亭』をオープンする。
すると、そこへ「氷の騎士団長」と恐れられる冷徹な美形騎士・クラウスがやってきて――。
「……味がする。お前の料理だけが、俺の呪いを解いてくれるんだ」
とある呪いで味覚を失っていた彼は、エリーナの料理にだけ味を感じると判明。
以来、彼は毎日のように店に通い詰め、高額な代金を置いていったり、邪魔する敵を排除したりと、エリーナを過保護なまでに溺愛し始める。
最強の騎士団長と騎士たちに胃袋を掴んで守られながら、エリーナは辺境で幸せなスローライフを満喫中?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる