78 / 100
第78話:【視点変更】堕ちた勇者
しおりを挟む
酒の酸っぱい匂いと安っぽい女の香水の匂い。薄暗い酒場の隅で、俺、アラン・ゲイルは木製のテーブルに突っ伏していた。目の前のエールは、とうに気の抜けた黄色い液体に成り下がっている。
ザラームの広場でカイルに完膚なきまでに敗れたあの日から、どれくらいの時が経っただろうか。仲間たちは去り、俺は一人になった。聖剣の輝きも、あの忌まわしい日から完全に失われ、今ではただの重い鉄の塊として腰で虚しく揺れているだけだ。
俺は行く当てもなく大陸を放浪していた。
勇者の名声は地に堕ちた。俺が街を歩けば、人々は好奇と嘲笑の視線を向ける。「あいつが、あの落ちぶれた勇者様か」という囁き声が、どこへ行っても聞こえてくる。
そのたびに俺の心はすり減っていった。
カイルへの憎しみと自分の不甲斐なさ。その二つの感情が、まるで毒のように俺の魂を蝕んでいた。
「……おい、聞いたか? 今、大陸中で話題の英雄の話」
隣のテーブルに座っていた傭兵たちの会話が、嫌でも耳に入ってきた。英雄。その言葉を聞くだけで、胸の奥が焼け付くように痛んだ。かつては俺こそがそう呼ばれるはずだったのだから。
「ああ、『アイギスの英雄』だろ? なんでも、たった四人のパーティで魔王軍四天王の一角を打ち破ったって話じゃねえか」
「それだけじゃねえ。そのパーティのリーダーはレベル1の剣士らしいぜ。名前は、確か……」
やめろ。
その名を、口にするな。
「……カイル、だったか。信じられねえ話だよな。レベル1が四天王を倒すなんてよ」
カイル。
その名を聞いた瞬間、俺の中で何かが逆流した。俺はテーブルを蹴り飛ばすように立ち上がると、傭兵の男の胸ぐらを掴んでいた。
「……今、何と言った」
「な、なんだてめえ! いきなり!」
「もう一度言ってみろ! その、カシルの名前を!」
俺の剣幕に、傭兵の男は怯えながらも怒りを露わにした。
「カシルじゃねえ、カイルだ! アイギスを救った英雄様の名も知らねえのか!」
「英雄だと……? あいつが……?」
俺は男を突き飛ばした。
そして、狂ったように笑い出した。
「は……はは……あははははは! 英雄だと!? あの寄生虫が!? ふざけるな!」
酒場中の視線が俺に集まる。だが、もうどうでもよかった。
その時、酒場の入り口に立っていた吟遊詩人が、リュートを奏でながら高らかに歌い始めた。それは今、大陸で最も人気のある新しい英雄譚だった。
「♪―――北の砦に迫る闇 数万の軍勢、絶望の淵」
「♪―――そこに現れしは四人の光 レベル1の剣士、その名はカイル」
「♪―――聖騎士となりて王に謁見し 無限の聖剣、その手に宿す」
無限の、聖剣……だと?
俺は、吟遊詩人の歌に耳を疑った。
王がカイルに、もう一つの聖剣を授けた?
聖騎士の称号まで?
「嘘だ……」
俺の口から、か細い声が漏れた。
それは嘘でなければならない。あってはならないことだ。
勇者は俺だ。聖剣を持つべきは、俺だけのはずだ。
なのに、なぜ。
なぜ俺が全てを失い、カイルが全てを手に入れている?
「あのカイルって英雄様はすげえらしいな。なんでも不死身なんだとよ。何度殺しても蘇ってくるって話だ」
「へっ、おとぎ話だろ。だが、それくらい強えってこった。それに比べて、うちの国の勇者様はどこで油を売ってるんだか」
周囲から聞こえてくる声、声、声。
その全てが俺を嘲笑い、カイルを称賛していた。
俺は耐えきれなくなった。
「うるさあああああいっ!」
叫びながら腰の聖剣を抜き放つ。そして、近くのテーブルへと叩きつけた。
だが、聖剣はテーブルを断ち切ることなく、ガツン、という鈍い音を立てて弾かれた。その刀身はただの鉄の棒のように、何の力も宿していなかった。
それどころか、聖剣の柄を握る俺の手に焼けるような激痛が走った。
「ぐあああっ!」
俺はたまらず聖剣を手放した。見れば、俺の手のひらは赤く焼け爛れている。
聖剣が俺を拒絶している。
持ち主である俺を。
その事実は、俺の心を完全に打ち砕いた。
最後の拠り所だった勇者の証。それさえも俺は失ったのだ。
「……はは……ははは……」
乾いた笑いが再び口から漏れる。
もう何もない。俺には何も残っていない。
俺は酒場を飛び出した。
降り始めた冷たい雨が、俺の火照った体を冷やしていく。どこへ行く当てもなく、ただふらふらと路地裏を彷徨う。
やがて俺は力尽き、汚水が流れる路地裏の壁にずるずると崩れ落ちた。
雨が俺の顔を叩く。それが雨なのか涙なのか、もはや分からなかった。
全てを失った。
仲間も、名声も、聖剣さえも。
(……力が……欲しい)
心の底から声が聞こえた。
純粋な渇望。
(力が欲しい……)
(カイルを殺せるだけの、力が……)
(あいつから全てを奪い返せるだけの、絶対的な力が……)
憎しみも、嫉妬も、絶望も、全てが溶け合い、一つの純粋な願いへと昇華されていく。
そのためなら何でもする。
悪魔に魂を売ってでも。
俺は雨に濡れる暗い空を見上げた。
虚ろな瞳が、ただ闇だけを求めていた。
その、闇に染まった俺の絶望に、何者かが応えたかのように。
俺の目の前の空間が、ぐにゃりと歪んだ。
そして、その歪みの中から一つの人影がゆっくりと姿を現した。
フードを目深に被り、その顔は見えない。だが、その人物から発せられる気配は、これまで感じたこともないほど冷たく、そして邪悪なものだった。
「……お呼びかな? 堕ちた勇者よ」
その声は甘美な毒のように、俺の心へと染み込んできた。
俺は、その声の主にただ魅入られていた。
それが破滅への誘いであると、知りながらも。
ザラームの広場でカイルに完膚なきまでに敗れたあの日から、どれくらいの時が経っただろうか。仲間たちは去り、俺は一人になった。聖剣の輝きも、あの忌まわしい日から完全に失われ、今ではただの重い鉄の塊として腰で虚しく揺れているだけだ。
俺は行く当てもなく大陸を放浪していた。
勇者の名声は地に堕ちた。俺が街を歩けば、人々は好奇と嘲笑の視線を向ける。「あいつが、あの落ちぶれた勇者様か」という囁き声が、どこへ行っても聞こえてくる。
そのたびに俺の心はすり減っていった。
カイルへの憎しみと自分の不甲斐なさ。その二つの感情が、まるで毒のように俺の魂を蝕んでいた。
「……おい、聞いたか? 今、大陸中で話題の英雄の話」
隣のテーブルに座っていた傭兵たちの会話が、嫌でも耳に入ってきた。英雄。その言葉を聞くだけで、胸の奥が焼け付くように痛んだ。かつては俺こそがそう呼ばれるはずだったのだから。
「ああ、『アイギスの英雄』だろ? なんでも、たった四人のパーティで魔王軍四天王の一角を打ち破ったって話じゃねえか」
「それだけじゃねえ。そのパーティのリーダーはレベル1の剣士らしいぜ。名前は、確か……」
やめろ。
その名を、口にするな。
「……カイル、だったか。信じられねえ話だよな。レベル1が四天王を倒すなんてよ」
カイル。
その名を聞いた瞬間、俺の中で何かが逆流した。俺はテーブルを蹴り飛ばすように立ち上がると、傭兵の男の胸ぐらを掴んでいた。
「……今、何と言った」
「な、なんだてめえ! いきなり!」
「もう一度言ってみろ! その、カシルの名前を!」
俺の剣幕に、傭兵の男は怯えながらも怒りを露わにした。
「カシルじゃねえ、カイルだ! アイギスを救った英雄様の名も知らねえのか!」
「英雄だと……? あいつが……?」
俺は男を突き飛ばした。
そして、狂ったように笑い出した。
「は……はは……あははははは! 英雄だと!? あの寄生虫が!? ふざけるな!」
酒場中の視線が俺に集まる。だが、もうどうでもよかった。
その時、酒場の入り口に立っていた吟遊詩人が、リュートを奏でながら高らかに歌い始めた。それは今、大陸で最も人気のある新しい英雄譚だった。
「♪―――北の砦に迫る闇 数万の軍勢、絶望の淵」
「♪―――そこに現れしは四人の光 レベル1の剣士、その名はカイル」
「♪―――聖騎士となりて王に謁見し 無限の聖剣、その手に宿す」
無限の、聖剣……だと?
俺は、吟遊詩人の歌に耳を疑った。
王がカイルに、もう一つの聖剣を授けた?
聖騎士の称号まで?
「嘘だ……」
俺の口から、か細い声が漏れた。
それは嘘でなければならない。あってはならないことだ。
勇者は俺だ。聖剣を持つべきは、俺だけのはずだ。
なのに、なぜ。
なぜ俺が全てを失い、カイルが全てを手に入れている?
「あのカイルって英雄様はすげえらしいな。なんでも不死身なんだとよ。何度殺しても蘇ってくるって話だ」
「へっ、おとぎ話だろ。だが、それくらい強えってこった。それに比べて、うちの国の勇者様はどこで油を売ってるんだか」
周囲から聞こえてくる声、声、声。
その全てが俺を嘲笑い、カイルを称賛していた。
俺は耐えきれなくなった。
「うるさあああああいっ!」
叫びながら腰の聖剣を抜き放つ。そして、近くのテーブルへと叩きつけた。
だが、聖剣はテーブルを断ち切ることなく、ガツン、という鈍い音を立てて弾かれた。その刀身はただの鉄の棒のように、何の力も宿していなかった。
それどころか、聖剣の柄を握る俺の手に焼けるような激痛が走った。
「ぐあああっ!」
俺はたまらず聖剣を手放した。見れば、俺の手のひらは赤く焼け爛れている。
聖剣が俺を拒絶している。
持ち主である俺を。
その事実は、俺の心を完全に打ち砕いた。
最後の拠り所だった勇者の証。それさえも俺は失ったのだ。
「……はは……ははは……」
乾いた笑いが再び口から漏れる。
もう何もない。俺には何も残っていない。
俺は酒場を飛び出した。
降り始めた冷たい雨が、俺の火照った体を冷やしていく。どこへ行く当てもなく、ただふらふらと路地裏を彷徨う。
やがて俺は力尽き、汚水が流れる路地裏の壁にずるずると崩れ落ちた。
雨が俺の顔を叩く。それが雨なのか涙なのか、もはや分からなかった。
全てを失った。
仲間も、名声も、聖剣さえも。
(……力が……欲しい)
心の底から声が聞こえた。
純粋な渇望。
(力が欲しい……)
(カイルを殺せるだけの、力が……)
(あいつから全てを奪い返せるだけの、絶対的な力が……)
憎しみも、嫉妬も、絶望も、全てが溶け合い、一つの純粋な願いへと昇華されていく。
そのためなら何でもする。
悪魔に魂を売ってでも。
俺は雨に濡れる暗い空を見上げた。
虚ろな瞳が、ただ闇だけを求めていた。
その、闇に染まった俺の絶望に、何者かが応えたかのように。
俺の目の前の空間が、ぐにゃりと歪んだ。
そして、その歪みの中から一つの人影がゆっくりと姿を現した。
フードを目深に被り、その顔は見えない。だが、その人物から発せられる気配は、これまで感じたこともないほど冷たく、そして邪悪なものだった。
「……お呼びかな? 堕ちた勇者よ」
その声は甘美な毒のように、俺の心へと染み込んできた。
俺は、その声の主にただ魅入られていた。
それが破滅への誘いであると、知りながらも。
2
あなたにおすすめの小説
お荷物認定を受けてSSS級PTを追放されました。でも実は俺がいたからSSS級になれていたようです。
幌須 慶治
ファンタジー
S級冒険者PT『疾風の英雄』
電光石火の攻撃で凶悪なモンスターを次々討伐して瞬く間に最上級ランクまで上がった冒険者の夢を体現するPTである。
龍狩りの一閃ゲラートを筆頭に極炎のバーバラ、岩盤砕きガイル、地竜射抜くローラの4人の圧倒的な火力を以って凶悪モンスターを次々と打ち倒していく姿は冒険者どころか庶民の憧れを一身に集めていた。
そんな中で俺、ロイドはただの盾持ち兼荷物運びとして見られている。
盾持ちなのだからと他の4人が動く前に現地で相手の注意を引き、模擬戦の時は2対1での攻撃を受ける。
当然地味な役割なのだから居ても居なくても気にも留められずに居ないものとして扱われる。
今日もそうして地竜を討伐して、俺は1人後処理をしてからギルドに戻る。
ようやく帰り着いた頃には日も沈み酒場で祝杯を挙げる仲間たちに報酬を私に近づいた時にそれは起こる。
ニヤついた目をしたゲラートが言い放つ
「ロイド、お前役にたたなすぎるからクビな!」
全員の目と口が弧を描いたのが見えた。
一応毎日更新目指して、15話位で終わる予定です。
作品紹介に出てる人物、主人公以外重要じゃないのはご愛嬌()
15話で終わる気がしないので終わるまで延長します、脱線多くてごめんなさい 2020/7/26
どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜
サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。
〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。
だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。
〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。
危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。
『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』
いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。
すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。
これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。
職業・遊び人となったら追放されたけれど、追放先で覚醒し無双しちゃいました!
よっしぃ
ファンタジー
この物語は、通常1つの職業を選定する所を、一つ目で遊び人を選定してしまい何とか別の職業を、と思い3つとも遊び人を選定してしまったデルクが、成長して無双する話。
10歳を過ぎると皆教会へ赴き、自身の職業を選定してもらうが、デルク・コーネインはここでまさかの遊び人になってしまう。最高3つの職業を選べるが、その分成長速度が遅くなるも、2つ目を選定。
ここでも前代未聞の遊び人。止められるも3度目の正直で挑むも結果は遊び人。
同年代の連中は皆良い職業を選定してもらい、どんどん成長していく。
皆に馬鹿にされ、蔑まれ、馬鹿にされ、それでも何とかレベル上げを行うデルク。
こんな中2年ほど経って、12歳になった頃、1歳年下の11歳の1人の少女セシル・ヴァウテルスと出会う。凄い職業を得たが、成長が遅すぎると見捨てられた彼女。そんな2人がダンジョンで出会い、脱出不可能といわれているダンジョン下層からの脱出を、2人で成長していく事で不可能を可能にしていく。
そんな中2人を馬鹿にし、死地に追い込んだ同年代の連中や年上の冒険者は、中層への攻略を急ぐあまり、成長速度の遅い上位職を得たデルクの幼馴染の2人をダンジョンの大穴に突き落とし排除してしまう。
しかし奇跡的にもデルクはこの2人の命を救う事ができ、セシルを含めた4人で辛うじてダンジョンを脱出。
その後自分達をこんな所に追い込んだ連中と対峙する事になるが、ダンジョン下層で成長した4人にかなう冒険者はおらず、自らの愚かな行為に自滅してしまう。
そして、成長した遊び人の職業、実は成長すればどんな職業へもジョブチェンジできる最高の職業でした!
更に未だかつて同じ職業を3つ引いた人物がいなかったために、その結果がどうなるかわかっていなかった事もあり、その結果がとんでもない事になる。
これはのちに伝説となる4人を中心とする成長物語。
ダンジョン脱出までは辛抱の連続ですが、その後はざまぁな展開が待っています。
才能に打ち砕かれた日から、僕の最強は始まった
雷覇
ファンタジー
ワノクニ、蒼神流・蒼月道場。
天城蒼真は幼き頃から剣を学び、努力を重ねてきた。
だがある日、異世界から来た「勇者」瀬名隼人との出会いが、すべてを変える。
鍛錬も経験もない隼人は、生まれながらの天才。
一目見ただけで蒼真と幼馴染の朱音の剣筋を見切り、打ち破った。
朱音は琴音の命で、隼人の旅に同行することを決意する。
悔しさを抱えた蒼真は、道場を後にする。
目指すは“修羅の山”――魔族が封印され、誰も生きて戻らぬ死地へと旅立つ。
「役立たず」と追放されたが、俺のスキルは【経験値委託】だ。解除した瞬間、勇者パーティーはレベル1に戻り、俺だけレベル9999になった
たまごころ
ファンタジー
「悪いがクビだ、アレン。お前のような戦闘スキルのない寄生虫は、魔王討伐の旅には連れていけない」
幼馴染の勇者と、恋人だった聖女からそう告げられ、俺は極寒の雪山に捨てられた。
だが、彼らは勘違いしている。
俺のスキルは、単なる【魔力譲渡】じゃない。
パーティメンバーが得た経験値を管理・分配し、底上げする【経験値委託(キックバック)】という神スキルだったのだ。
俺をパーティから外すということは、契約解除を意味する。
つまり――今まで彼らが俺のおかげで得ていた「かさ増しステータス」が消え、俺が預けていた膨大な「累積経験値」が全て俺に返還されるということだ。
「スキル解除。……さて、長年の利子も含めて、たっぷり返してもらおうか」
その瞬間、俺のレベルは15から9999へ。
一方、勇者たちはレベル70から初期レベルの1へと転落した。
これは、最強の力を取り戻した俺が、雪山の守り神である銀狼(美少女)や、封印されし魔神(美少女)を従えて無双し、新たな国を作る物語。
そして、レベル1に戻ってゴブリンにも勝てなくなった元勇者たちが、絶望のどん底へ落ちていく「ざまぁ」の記録である。
『王都の神童』と呼ばれた俺、職業選定でまさかの【遊び人】三連発で追放される。……が、実は「全職業のスキル」を合算して重ねがけできる唯一のバグ
よっしぃ
ファンタジー
王都で「神童」の名をほしいままにしていた少年、ディラン・アークライト(17歳)。
剣を握れば騎士団長を唸らせ、魔法を学べば賢者を凌駕する。誰もが彼を「次代の勇者」と信じて疑わなかった。
しかし、運命の職業選定で彼が得たのは――【遊び人】。
それも、三つの職業スロットすべてが【遊び人】で埋まるという、前代未聞の怪現象だった。
「期待外れだ」
「国の恥晒しめ」
掌を返した周囲によって、ディランは着の身着のままで街を追放される。 だが、かつて神童と呼ばれた彼の「分析力」は死んでいなかった。
『……Lv1なのに、ステータスが異常に高い? それに経験値が分散せず、すべて加算されている……?』
彼だけが気づいた真実。
それは【遊び人】という名に偽装された、この世界の管理者権限(Free-Hander)であり、全職業のスキルを制限なく使用・強化できるバグ技(デバッグモード)への入り口だったのだ。
これは、理不尽に捨てられた元・神童が、その頭脳とバグ能力で世界を「攻略」し、同じく不遇な扱いを受けていた美少女騎士(中身は脳筋)と共に、誰よりも自由に成り上がる物語。
【著者プロフィール】アルファポリスより『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』を出版、オリコンライトノベル部門18位を記録。本作は2月に2巻刊行予定。
『ゴミ掃除』が役立たずと追放されたが、実は『存在抹消』級のチートだった。勇者一行がゴミで溺れているが、俺は辺境で美少女と温泉宿を経営中なので
eringi
ファンタジー
「悪いが、お前のスキル『ゴミ掃除』は魔王討伐の役には立たない。クビだ」
勇者パーティの雑用係だったアレクは、戦闘の役に立たないという理由で、ダンジョンの最深部手前で追放されてしまう。
しかし、勇者たちは気づいていなかった。
彼らの装備が常に新品同様だったのも、野営地が快適だったのも、襲い来る高レベルモンスターの死体が跡形もなく消えていたのも、すべてアレクが『掃除』していたからだということに。
アレクのスキルは単なる掃除ではない。対象を空間ごと削り取る『存在抹消』レベルの規格外チートだったのだ。
一人になったアレクは、気ままに生こうと辺境の廃村にたどり着く。
そこでボロボロになっていた伝説のフェンリル(美少女化)を『洗浄』して懐かれたり、呪われたエルフの姫君を『シミ抜き』して救ったりしているうちに、いつの間にかそこは世界最高峰の温泉宿になっていて……?
一方、アレクを失った勇者パーティは、武器は錆びつき、悪臭にまみれ、雑魚モンスターの処理すら追いつかず破滅の一途をたどっていた。
「今さら戻ってきてくれと言われても、俺はお客さん(美少女)の背中を流すのに忙しいんで」
これは、掃除屋の少年が無自覚に最強の座に君臨し、幸せなスローライフを送る物語。
【収納∞】スキルがゴミだと追放された俺、実は次元収納に加えて“経験値貯蓄”も可能でした~追放先で出会ったもふもふスライムと伝説の竜を育成〜
あーる
ファンタジー
「役立たずの荷物持ちはもういらない」
貢献してきた勇者パーティーから、スキル【収納∞】を「大した量も入らないゴミスキル」だと誤解されたまま追放されたレント。
しかし、彼のスキルは文字通り『無限』の容量を持つ次元収納に加え、得た経験値を貯蓄し、仲間へ『分配』できる超チート能力だった!
失意の中、追放先の森で出会ったのは、もふもふで可愛いスライムの「プル」と、古代の祭壇で孵化した伝説の竜の幼体「リンド」。レントは隠していたスキルを解放し、唯一無二の仲間たちを最強へと育成することを決意する!
辺境の村を拠点に、薬草採取から魔物討伐まで、スキルを駆使して依頼をこなし、着実に経験値と信頼を稼いでいくレントたち。プルは多彩なスキルを覚え、リンドは驚異的な速度で成長を遂げる。
これは、ゴミスキルだと蔑まれた少年が、最強の仲間たちと共にどん底から成り上がり、やがて自分を捨てたパーティーや国に「もう遅い」と告げることになる、追放から始まる育成&ざまぁファンタジー!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる