無能と追放された俺の【システム解析】スキル、実は神々すら知らない世界のバグを修正できる唯一のチートでした

夏見ナイ

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第6話 奴隷市場、呪われたエルフの少女ルナとの出会い

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辺境都市フロンティアでの最初の夜は、驚くほど穏やかに過ぎていった。
追放されて以来、初めて屋根のある場所で、硬いとはいえベッドの上で眠ることができた。朝日が窓の隙間から差し込み、顔を照らす。ゆっくりと目を開けると、見慣れない木目の天井が視界に入り、ここが異世界であることを改めて実感させた。

「……さて、と」

身体を起こすと、全身の筋肉が心地よい疲労感を訴えていた。昨日のゴブリン狩りと、その後の精神的な緊張が、どっと身体に来ているらしい。だが、不思議と気分は悪くなかった。むしろ、自分の力で未来を切り開いているという確かな手応えが、身体の奥底から活力を湧き上がらせていた。

懐には、銅製のギルドプレートと、金貨50枚という大金が入った革袋。無一文で王都を放り出されたのが、つい二日前の出来事とは思えない。
まずは、今後の活動計画を立てる必要がある。SEとしての習慣だろうか、俺は頭の中でやるべきことをリストアップし始めた。

1.  **装備の調達:** いつまでもこの薄汚れた服ではいられない。最低限の防具と、いざという時のための武器は必要だ。
2.  **情報収集:** この街、この国、そしてこの世界について。知識は力になる。特に、魔物の種類やダンジョンの情報、そして勇者たちの動向も気になるところだ。
3.  **スキルのさらなる検証:** デバッグ能力の応用範囲は、まだ未知数だ。アイテムだけでなく、もっと複雑なもの――例えば魔法や、あるいは生物そのものに、どこまで干渉できるのか。

「まずは装備だな」

金があれば、大抵のものは手に入る。俺は宿屋で簡単な朝食――硬いパンと塩味のスープ――を済ませると、街の散策に出かけた。
フロンティアの朝は活気に満ちていた。荷馬車が行き交い、店先では威勢のいい呼び込みの声が響いている。俺はまず、一番大きな武具屋に入ってみた。壁一面に剣や槍が飾られ、棚には様々なデザインの鎧が並んでいる。

「へい、らっしゃい! 旦那、何かお探しで?」

店の主らしきドワーフの男性が、低い声で話しかけてきた。
「初心者向けの装備を一式、見繕ってほしいんですが」
「おう、任せとけ!」

ドワーフの主人が持ってきたのは、硬化させた革で作られたチェストプレートと、鉄製のシンプルな長剣だった。値段は合わせて金貨3枚。決して安くはないが、今の俺には問題なく支払える金額だ。
俺は商品を手に取り、すかさず【システム解析】を発動させた。

【ITEM_NAME: 硬化レザーアーマー】
【TYPE: Armor】
【RARITY: Common】
【DEF: 20】
【DESCRIPTION: 特殊な薬品で硬化させた革鎧。安価で軽いが、防御力はそれなり。】
【HIDDEN_PARAMETER】
- Durability: 95/100
- Craftsmanship_Score: 68/100
- // Minor flaw in shoulder strap joint. May break under heavy impact.

【ITEM_NAME: アイアンソード】
【TYPE: Weapon】
【RARITY: Common】
【ATK: 25】
【DESCRIPTION: 鉄製のありふれた長剣。特筆すべき点はない。】
【HIDDEN_PARAMETER】
- Durability: 120/120
- Sharpness_Score: 55/100
- // Blade core is slightly unbalanced. Difficult to handle for beginners.

(なるほどな……。隠しパラメータを見れば、一見同じに見える装備でも、その品質が丸分かりだ)

鎧には設計上の欠陥があり、剣は重心がずれている。素人が見れば分からない、こうした「バグ」とも言える欠陥を、俺は見抜くことができる。
俺は店主に礼を言ってその場を離れ、いくつかの武具屋を巡った。そして、街外れの小さな工房で、ついに「当たり」を見つけた。埃をかぶった隅に置かれていた、一見すると何の変哲もない革鎧と古い剣。しかし、解析結果は全く違っていた。

【ITEM_NAME: 職人の革鎧】
【RARITY: Common -> Uncommon】
【DEF: 25】
【HIDDEN_PARAMETER】
- Craftsmanship_Score: 95/100
- // Made by a master craftsman. Hidden effect: [Lightweight] [Impact_Dampening_Small]

【ITEM_NAME: 名もなき鉄剣】
【RARITY: Common -> Uncommon】
【ATK: 30】
【HIDDEN_PARAMETER】
- Sharpness_Score: 92/100
- // Perfectly balanced. Hidden effect: [Penetration_Boost_Small]

見た目は古びているが、どちらも隠された特殊効果を持つ逸品だった。おそらく、何かの事情で正当な評価を受けずに埋もれていたのだろう。俺は相場より少し安い値段で、この二つを譲り受けた。
このスキルがあれば、どんなガラクタの山からでも宝物を見つけ出せる。俺は自分の能力の応用の広さに、改めてほくそ笑んだ。

新しい装備を身につけ、気分良く街を歩いていると、ふと裏通りから聞こえてくる騒がしさに足を止めた。表通りの陽気な活気とは違う、もっと粘着質で、下卑た熱気。興味本位でそちらへ向かうと、そこは日の当たらない、薄暗い広場になっていた。
人だかりの中心では、舞台の上で何やら競りのようなものが行われている。そこで売買されているのが「商品」ではなく「人間」であると気づいた時、俺は背筋に冷たいものが走るのを感じた。

奴隷市場。
現代日本の倫理観で育った俺にとって、それは到底受け入れがたい光景だった。獣人の子供が怯えた目で鎖に繋がれ、高値で売られていく。病で弱った老人が、二束三文で買い叩かれる。周囲の野次馬たちは、それを娯楽として楽しんでいた。
胸糞が悪くなる。すぐにでもこの場を立ち去ろうとした、その時だった。

ガシャン、と重い音がして、新しい「商品」が舞台の上の檻に入れられた。
それは、一人の少女だった。
年の頃は、まだ十代半ばくらいだろうか。汚れたぼろ布を纏い、長く伸びた銀色の髪は艶を失ってくすんでいる。骨が浮き出るほど痩せこけた身体は、見るからに衰弱しきっていた。
だが、その尖った耳は、彼女が人間ではないことを示していた。エルフだ。物語の中で、森に住む気高い種族として描かれる、あのエルフ。

「さあさあ、次はこちらだ! 見るからにポンコツだが、珍しいエルフの女だぜ! ちょいと呪い付きのワケあり品だがな!」

奴隷商人の下品な声が響く。
少女は、ただ檻の隅でうずくまり、ぴくりとも動かない。その首には、禍々しい文様の刻まれた、錆びついた鉄の首輪が嵌められていた。まるで、壊れた人形のように、彼女の瞳からは一切の光が失われていた。

(……ひどい)

同情はしたが、俺にできることは何もない。関わるべきではない。そう自分に言い聞かせ、踵を返そうとした。
しかし、その瞬間、俺のスキルが半ば無意識に発動した。
視界に、少女の解析データが強制的に割り込んでくる。そして、そこに表示された内容に、俺は息を呑んだ。

【OBJECT_NAME: Luna (Degraded: 致命的エラー)】
【CLASS: High_Elf_Miko (Sealed: 封印状態)】
【LEVEL: ??】
【STATUS: Cursed, Enslaved, Malnutrition, Exhaustion, Soul_Corruption(進行中: 85%)】
【EQUIPMENT】
- Cursed_Collar_of_Subordination [ERROR: FATAL_BUG]
    - Effect_1: Skill_Seal (全スキル使用不可)
    - Effect_2: Status_Drain (全ステータス常時低下)
    - Effect_3: Pain_Amplification (全感覚への苦痛増幅)
    - BUG_INFO:
        - 内部マナ循環回路の設計ミスにより、生命維持に必要なマナすら吸収対象となっている。
        - 装着者の魂そのものを削り、エネルギーに変換する致命的バグが発生中。
        - 警告: システム整合性 15%。魂の完全崩壊まで、予測時間 48:00:00。

「――ッ!?」

声にならない悲鳴が、喉の奥で詰まった。
なんだこれは。なんだこの、おぞましい状態は。
ステータスが、呪いと衰弱でぐちゃぐちゃになっている。そして、問題はあの首輪だ。
【FATAL_BUG】――致命的バグ。
設計ミスにより、彼女の魂そのものを削ってエネルギーにしている?
そして、魂の崩壊までの、余命宣告。あと、二日。
このまま放置すれば、彼女は死ぬ。いや、もっと悪い。魂ごと消滅するという、取り返しのつかない結末を迎える。

「こいつは呪いのせいで魔力も使えねえし、おまけに病気持ちときた! 全く役に立たねえ欠陥品だ! さあ、銅貨十枚からどうだ! 買い手がつかなけりゃ、明日にでも森に捨てて魔物の餌にしてやるよ!」

奴隷商人の言葉が、遠くに聞こえる。
周囲からは嘲笑が起こるが、誰も手を挙げようとはしない。
俺の頭の中は、高速で回転していた。
関わるな。面倒なことになるだけだ。大金を使って、呪われた奴隷を買う? 馬鹿げてる。俺は自分のために、生き抜くために、この力を使うと決めたはずだ。
だが――。

(……見過ごせるのか?)

目の前で、カウントダウンが始まっている致命的なバグ。
放置すれば、確実にシステム(魂)がクラッシュする。
SEだった頃の記憶が蘇る。納品直前に見つかった、システムの根幹を揺るがすバグ。上司は「仕様だと言い張れ」と言った。だが、俺はそれができなかった。徹夜して、プライドも何もかもかなぐり捨てて、そのバグを修正した。それが、俺という人間の性分だった。

「……冗談じゃない」

俺の口から、呟きが漏れた。

「こんな致命的なバグ、見過ごせるかよ……!」

これは同情じゃない。ましてや正義感でもない。
ただ、システムエンジニアとしての、相馬海斗としての、譲れない矜持だった。
目の前にある「欠陥」を、俺は「仕様」として受け入れることなど、断じてできない。

誰もが沈黙する中、俺は静かに、しかしはっきりと通る声で言った。

「――そのエルフ、俺が買う」

その場にいた全員の視線が、一斉に俺に突き刺さった。みすぼらしい装備の、どこから来たとも知れない若者。奴隷商人は、俺の姿を見て鼻で笑った。
「あん? ガキの冷やかしなら帰りな。てめえに払える金があるのかよ」
「いくらだ」
俺は問い返す。野次馬たちが、クスクスと笑う声が聞こえる。
奴隷商人は、せせら笑いながら言った。
「はっ、そうだな……。そんなゴミでも、エルフはエルフだ。金貨一枚、出せるもんなら売ってやるよ!」

その金額は、明らかに俺をからかうための値段だった。普通の奴隷なら、もっと高値がつくはずだ。だが、呪われた欠陥品なら、金貨一枚でも破格の値段なのだろう。
俺は無言で、懐から革袋を取り出した。そして、それを逆さにし、中身を全て、舞台の上の汚れた机にぶちまけた。

ジャラアアアアァァァッ!

金貨50枚、銀貨数十枚、そして大量の銅貨が、耳障りな音を立てて山をなした。
一瞬にして、広場の空気が凍りついた。
嘲笑していた野次馬たちは口をあんぐりと開け、奴隷商人は目を白黒させている。
俺は金貨の山の中から、一枚だけ指で弾き、奴隷商人の足元に転がした。

「釣りはいらない」

その一言で、場の支配権は完全に俺の手に移っていた。
奴隷商人は慌てて金貨を拾うと、手のひらを返すように媚びへつらった笑みを浮かべた。
「へ、へい! 毎度あり! さあ、鍵をお開けしろ!」

部下が慌てて檻の鍵を開け、中の少女の腕を乱暴に掴んで引きずり出す。彼女は抵抗する力もないのか、されるがままに舞台の前に突き出された。
その虚ろな碧眼が、初めて俺の姿を捉えた。
だが、その瞳に感情の色はなかった。感謝も、安堵も、希望もない。ただ、全てを諦めきった、深い、深い絶望の色だけがそこにあった。

こうして、俺は呪われたエルフの少女を手に入れた。
この出会いが、俺自身の、そしてこの世界の運命を大きく変えることになる。
その時の俺は、まだその重大さを本当の意味では理解していなかった。ただ、目の前の消えかけの命を繋ぎ止めることだけを考えていた。
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