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第93話 認識という名の戦場
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クラスメイトが差し出した親友の顔が消えた写真。それはこれから始まる新たな戦争の不吉な宣戦布告だった。物理的な破壊ではない。記憶、記録、そして存在そのものをこの世界から静かに消し去っていく。そんなあまりにも悍ましい戦い。
俺は直ちにアーク・ノヴァとエルトリア王国の最高レベルの緊急事態を宣言した。そして、王城ノヴァの最深部に両国の最高の頭脳を結集させた合同対策本部を設置した。
俺と四天王、そしてエルトリア王国からは全権大使としてアルフレッド・シュタイナー、さらに筆頭宮廷魔術師と大神官が常駐することとなった。
対策本部の壁には巨大な大陸地図が掲げられている。だが、今そこで議論されているのは軍の配置や国境線ではない。もっと目に見えない、形のないものだった。
「――報告いたします」
ヴェスパーが杖で地図上のいくつかの点を指し示した。
「国内で観測された魔法暴走と『色なき悪夢』の被害報告。その発生地点は完全に一致しています。そして、その地点はいずれも世界の魔力が集中する『龍脈』の経路上にございます」
エルウィンが厳しい表情で言葉を続けた。
「敵は龍脈を伝ってその精神汚染を全世界に広げているようです。まるで血管に毒を流し込むかのように。この毒が我々の世界の『認識』を少しずつ麻痺させているのです」
認識の麻痺。
それが魔法の暴走や記憶の欠落を引き起こしている。
つまりこの世界そのものが、一種の病にかかっている状態だった。
「……何か、対策は?」
アルフレッドが重々しく尋ねた。
「二つのアプローチを同時に進めております」
ヴェスパーが答える。
「一つは『防御』。エルウィン殿と共に龍脈の主要な結節点に、精神汚染を濾過するための大規模な防護結界の設置を急いでおります。ですが、これはあくまで対症療法。毒の流入を完全に止めることはできません」
「そしてもう一つが『記録』です」
エルウィンが一枚の羊皮紙を取り出した。
「敵が『概念』を喰らうというのなら、我々はそ概念をより強固にこの世界に定着させる必要があります。歴史、文化、個人の記憶。その全てを魔法的な媒体に可能な限り詳細に記録していくのです。失われそうになる『意味』を我々の手で繋ぎ止める」
それはあまりにも地道で、あまりにも壮大な作業だった。
だが、それしか方法がない。
対策本部の指示のもと、アーク・ノヴァとエルトリア王国では国を挙げての『大記録事業』が開始された。吟遊詩人は英雄譚を歌い、歴史家は過去の出来事を書き記し、人々は家族のアルバムを大切に見返すようになった。
俺はその計画を承認しながらも、心のどこかで焦りを感じていた。
防御と記録。どちらも受け身の対策だ。敵が攻撃の手を緩めなければいずれはジリ貧になる。
もっと能動的な、敵の心臓部を叩くための、一撃が必要だ。
だが、敵の本体はどこにいる? そもそも物理的な実体があるのかどうかさえ分からない。
その手詰まり感を打ち破る一つの光をもたらしたのは、白石紬だった。
彼女は記憶を失いかけたクラスメイトのパン屋に毎日通っていた。治癒師として彼の精神的な疲労を和らげるためだ。
その日、紬は彼の精神の深層に、これまで以上に深く自らの治癒の力を送り込んでいた。
彼の失われた記憶を取り戻すことはできないか。その一心で。
すると彼女の【真実の瞳】が、これまで見たこともない光景を捉えた。
彼の記憶の領域。そこはまるで霧がかかった図書館のようだった。数多の思い出が本の背表紙のように並んでいる。だが、その中の一冊――『親友』という名の本だけが、黒い粘着質な『シミ』のようなものに覆われていたのだ。
そのシミはまるで生き物のようにゆっくりと脈動し、本の内容をじわじわと蝕んでいる。
「……これ……!」
紬は直感した。
これこそが『観測者』の侵食の本体なのだ、と。
彼女はすぐさま俺の元へと駆けつけ、その見たものを報告した。
その報告は対策本部に大きな衝撃と、そして初めての希望をもたらした。
「……つまり敵は我々一人ひとりの精神の、その最も深い場所に寄生している、ということか」
俺は紬の報告を聞き、静かに呟いた。
「左様。そして紬殿のその瞳は、その寄生体を『可視化』できる唯一の観測手段となり得ますぞ!」
ヴェスパーが興奮したように杖を鳴らした。
道が見えた。
敵は外にいるのではない。内にいるのだ。
ならばこちらも同じ戦場で戦うしかない。
俺は決断した。
「……俺が行く」
その一言に、その場にいた全員が息を呑んだ。
「俺の魂を世界の魔力循環――龍脈のネットワークに直接接続する。そして、その流れを遡り汚染の源流、敵の中枢を探し出す」
「なりませぬ、陛下!」
リリアナが血相を変えて叫んだ。
「それはあなたの精神を直接敵の毒に晒すということです! 下手をすればあなたの魂ごと喰われてしまうかもしれない!」
「危険は承知の上だ」
俺は静かに言った。
「だが、このまま座して待っていても世界はゆっくりと死んでいくだけだ。誰かが行かねばならない。王である俺が行かずして誰が行く」
俺の揺るぎない覚悟。
四天王たちはもはや反対の言葉を口にすることができなかった。
「……ただし」
俺は隣に立つ紬に向き直った。
「この戦いは俺一人では戦えない。紬。お前の力が必要だ」
「……私の……?」
紬は驚いたように自分を指差した。
「ああ。俺が精神の海に潜る。そこはおそらく方向も意味も全てが曖昧な混沌の世界だろう。お前の【真実の瞳】で俺の進むべき道を照らしてほしい。敵の本体へと続く正しい道を。お前が俺の『道標』となるんだ」
それはあまりにも重い、あまりにも危険な役目だった。
一歩間違えれば彼女の精神もまた、俺と共に混沌の海に沈むことになる。
俺は彼女に選択の自由を与えた。
「もちろん、強制はしない。断る権利はお前にある」
だが、紬は首を横に振った。
その瞳にはもうかつてのような怯えの色はなかった。
彼女は真っ直ぐに俺の目を見て、はっきりと、そして力強く言った。
「……やります」
「私があなたの瞳になります。レオン様」
「もう私はただ見ているだけの傍観者ではいたくないから。今度こそ私も戦います。あなたと一緒に」
魔王と聖女。
かつて決して交わることのなかった二つの魂。
その二人が今、世界の未来を賭けて一つの絆で結ばれようとしていた。
俺たちの最後の、そして最も困難な戦いが始まろうとしていた。
それは剣も魔法も通じない、精神と認識の世界を舞台とした静かで、しかし壮絶な戦争だった。
俺は直ちにアーク・ノヴァとエルトリア王国の最高レベルの緊急事態を宣言した。そして、王城ノヴァの最深部に両国の最高の頭脳を結集させた合同対策本部を設置した。
俺と四天王、そしてエルトリア王国からは全権大使としてアルフレッド・シュタイナー、さらに筆頭宮廷魔術師と大神官が常駐することとなった。
対策本部の壁には巨大な大陸地図が掲げられている。だが、今そこで議論されているのは軍の配置や国境線ではない。もっと目に見えない、形のないものだった。
「――報告いたします」
ヴェスパーが杖で地図上のいくつかの点を指し示した。
「国内で観測された魔法暴走と『色なき悪夢』の被害報告。その発生地点は完全に一致しています。そして、その地点はいずれも世界の魔力が集中する『龍脈』の経路上にございます」
エルウィンが厳しい表情で言葉を続けた。
「敵は龍脈を伝ってその精神汚染を全世界に広げているようです。まるで血管に毒を流し込むかのように。この毒が我々の世界の『認識』を少しずつ麻痺させているのです」
認識の麻痺。
それが魔法の暴走や記憶の欠落を引き起こしている。
つまりこの世界そのものが、一種の病にかかっている状態だった。
「……何か、対策は?」
アルフレッドが重々しく尋ねた。
「二つのアプローチを同時に進めております」
ヴェスパーが答える。
「一つは『防御』。エルウィン殿と共に龍脈の主要な結節点に、精神汚染を濾過するための大規模な防護結界の設置を急いでおります。ですが、これはあくまで対症療法。毒の流入を完全に止めることはできません」
「そしてもう一つが『記録』です」
エルウィンが一枚の羊皮紙を取り出した。
「敵が『概念』を喰らうというのなら、我々はそ概念をより強固にこの世界に定着させる必要があります。歴史、文化、個人の記憶。その全てを魔法的な媒体に可能な限り詳細に記録していくのです。失われそうになる『意味』を我々の手で繋ぎ止める」
それはあまりにも地道で、あまりにも壮大な作業だった。
だが、それしか方法がない。
対策本部の指示のもと、アーク・ノヴァとエルトリア王国では国を挙げての『大記録事業』が開始された。吟遊詩人は英雄譚を歌い、歴史家は過去の出来事を書き記し、人々は家族のアルバムを大切に見返すようになった。
俺はその計画を承認しながらも、心のどこかで焦りを感じていた。
防御と記録。どちらも受け身の対策だ。敵が攻撃の手を緩めなければいずれはジリ貧になる。
もっと能動的な、敵の心臓部を叩くための、一撃が必要だ。
だが、敵の本体はどこにいる? そもそも物理的な実体があるのかどうかさえ分からない。
その手詰まり感を打ち破る一つの光をもたらしたのは、白石紬だった。
彼女は記憶を失いかけたクラスメイトのパン屋に毎日通っていた。治癒師として彼の精神的な疲労を和らげるためだ。
その日、紬は彼の精神の深層に、これまで以上に深く自らの治癒の力を送り込んでいた。
彼の失われた記憶を取り戻すことはできないか。その一心で。
すると彼女の【真実の瞳】が、これまで見たこともない光景を捉えた。
彼の記憶の領域。そこはまるで霧がかかった図書館のようだった。数多の思い出が本の背表紙のように並んでいる。だが、その中の一冊――『親友』という名の本だけが、黒い粘着質な『シミ』のようなものに覆われていたのだ。
そのシミはまるで生き物のようにゆっくりと脈動し、本の内容をじわじわと蝕んでいる。
「……これ……!」
紬は直感した。
これこそが『観測者』の侵食の本体なのだ、と。
彼女はすぐさま俺の元へと駆けつけ、その見たものを報告した。
その報告は対策本部に大きな衝撃と、そして初めての希望をもたらした。
「……つまり敵は我々一人ひとりの精神の、その最も深い場所に寄生している、ということか」
俺は紬の報告を聞き、静かに呟いた。
「左様。そして紬殿のその瞳は、その寄生体を『可視化』できる唯一の観測手段となり得ますぞ!」
ヴェスパーが興奮したように杖を鳴らした。
道が見えた。
敵は外にいるのではない。内にいるのだ。
ならばこちらも同じ戦場で戦うしかない。
俺は決断した。
「……俺が行く」
その一言に、その場にいた全員が息を呑んだ。
「俺の魂を世界の魔力循環――龍脈のネットワークに直接接続する。そして、その流れを遡り汚染の源流、敵の中枢を探し出す」
「なりませぬ、陛下!」
リリアナが血相を変えて叫んだ。
「それはあなたの精神を直接敵の毒に晒すということです! 下手をすればあなたの魂ごと喰われてしまうかもしれない!」
「危険は承知の上だ」
俺は静かに言った。
「だが、このまま座して待っていても世界はゆっくりと死んでいくだけだ。誰かが行かねばならない。王である俺が行かずして誰が行く」
俺の揺るぎない覚悟。
四天王たちはもはや反対の言葉を口にすることができなかった。
「……ただし」
俺は隣に立つ紬に向き直った。
「この戦いは俺一人では戦えない。紬。お前の力が必要だ」
「……私の……?」
紬は驚いたように自分を指差した。
「ああ。俺が精神の海に潜る。そこはおそらく方向も意味も全てが曖昧な混沌の世界だろう。お前の【真実の瞳】で俺の進むべき道を照らしてほしい。敵の本体へと続く正しい道を。お前が俺の『道標』となるんだ」
それはあまりにも重い、あまりにも危険な役目だった。
一歩間違えれば彼女の精神もまた、俺と共に混沌の海に沈むことになる。
俺は彼女に選択の自由を与えた。
「もちろん、強制はしない。断る権利はお前にある」
だが、紬は首を横に振った。
その瞳にはもうかつてのような怯えの色はなかった。
彼女は真っ直ぐに俺の目を見て、はっきりと、そして力強く言った。
「……やります」
「私があなたの瞳になります。レオン様」
「もう私はただ見ているだけの傍観者ではいたくないから。今度こそ私も戦います。あなたと一緒に」
魔王と聖女。
かつて決して交わることのなかった二つの魂。
その二人が今、世界の未来を賭けて一つの絆で結ばれようとしていた。
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