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第十六話 鉄の救世主
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坑道の闇から、地響きと共にその異形の姿が現れた時、鉱山の入り口にいた誰もが息を呑んだ。
最初に現れたのは、黒鉄の無限軌道。その上には、上半身だけが人間という、魔導機兵が鎮座している。彼の機体は泥と魔獣の体液で汚れ、装甲には無数の傷跡が刻まれていた。その姿は、まさしく死線を潜り抜けてきた戦士のそれだった。
そして、彼の後ろから、光を求めるように、次々と人々が姿を現した。
ススと泥にまみれ、疲労困憊ではあったが、その足取りは確かだ。坑道の奥に取り残されていた、三十一名の鉱夫たち。一人も欠けることなく、全員が無事だった。
「おお……おおおっ!」
野営地で待機していた鉱夫の仲間や、騎士たちの中から、歓喜のどよめきが湧き起こった。
「帰ってきたぞ!」
「全員、無事だ!」
抱き合い、涙を流して再会を喜ぶ人々。その輪の中心に、カケルはただ黙って佇んでいた。キャタピラから立ち上る蒸気が、彼の周りだけ、現実とは違う時が流れているかのように揺らめいている。
「カケル殿……」
ハインケル隊長が、言葉を失った様子でカケルに近づいた。彼の目には、もはや警戒心はなく、畏怖と、そして純粋な尊敬の念が浮かんでいる。
「あの巨大魔獣を、本当に……たった一人で……」
「ああ」
カケルは短く答えた。
「頑丈なだけの、図体のデカいトカゲだった。それだけだ」
そのあまりに事もなげな口ぶりに、ハインケルは言葉を失う。自分たち騎士団が束になっても歯が立たなかった相手を、彼はそう一蹴するのだ。格が違う。戦っている次元が、根本から違うのだ。
やがて、救出された鉱夫の一人が、カケルの前に進み出て、深々と頭を下げた。
「あ、ありがとうございます……! あなた様がいなければ、我々は今頃……。このご恩は、一生忘れません」
その一人を皮切りに、鉱夫たちが次々とカケルの前にひざまずき、感謝の言葉を口にし始めた。
「救世主様だ!」
「我らの命の恩人だ!」
「カケル様、万歳!」
熱狂的な感謝と賞賛の嵐。
カケルは、その光景に、どうしようもない居心地の悪さを感じていた。
「……やめろ」
低い声で制するが、興奮した人々の耳には届かない。
「俺は、あんたらを助けたかったわけじゃねえ。ただ、目の前に倒すべき敵がいて、そのための力が、俺にあった。それだけのことだ。勘違いするな」
彼のぶっきらぼうな言葉に、人々は一瞬きょとんとした。だが、すぐに彼らなりの解釈をしたらしい。
「なんと謙虚な方だ!」
「さすがは英雄、自分の手柄を誇らない!」
ますます高まる賞賛の声。カケルは、盛大に舌打ちをすると、それ以上何も言うのをやめた。何を言っても無駄だと悟ったからだ。
彼はただ、早くこの場を離れたい一心で、キャタピラを駆動させ、首都アストリアへの帰路についた。
カケルの凱旋は、アストリアの民に熱狂をもって迎えられた。
鉱夫たちが無事だったという知らせは、騎士の伝令によって、既に街中に広まっていたのだ。巨大魔獣をたった一人で討ち取り、三十一名の命を救った、鋼の体を持つ謎の技師。その噂は尾ひれがつき、カケルが城門にたどり着く頃には、彼は既に伝説の英雄となっていた。
城門の前では、リゼット自らが、民衆と共に出迎えていた。
カケルの異形の姿が、街道の向こうに見えると、割れんばかりの歓声が巻き起こる。
「英雄の帰還だ!」
「鉄の救世主様だ!」
誰が言い始めたのか、「鉄の救世主」という呼び名が、人々の間で自然発生的に定着していた。色とりどりの花びらが舞い、人々はカケルの名を叫ぶ。
その熱狂の渦の中心で、カケルはキャタピラの上から、眉間に深い皺を寄せていた。
(……なんだってんだ、これは)
賞賛されることにも、英雄視されることにも、彼は全く慣れていなかった。むしろ、苦痛ですらある。自分は、ただ自分のやりたいように、必要な改造をし、目の前の問題を解決しただけだ。それが、なぜこんな大騒ぎになるのか、彼には全く理解できなかった。
リゼットは、民衆の前に立ち、カケルを誇らしげに見上げた。
「皆の者、静粛に! 今、我らの英雄が帰還された!」
彼女の声に、民衆は静まり返る。
「カケル殿! その身を賭して、我が民を救ってくれたこと、ガルダ公国公爵として、心より感謝します!」
リゼットは、公衆の面前で、カケルに対して深々と頭を下げた。一国の君主が、一介の技師(それも異邦人)に、最大限の敬意を示したのだ。
その光景は、民衆の熱狂をさらに煽った。
カケルは、居心地の悪さに耐えかねるように、リゼットにだけ聞こえる声で呟いた。
「……もういいだろ。早く、中に入れてくれ。このガラクタ、あちこちガタが来てるんだ。修理が必要だ」
彼の言葉に、リゼットはくすりと笑みを漏らした。この男は、これだけの偉業を成し遂げても、やはり根っからの技師なのだ。
「分かりました。さあ、こちらへ」
リゼットに導かれ、カケルはようやく城内へと入ることができた。背後では、まだ「救世主」を称える声が響き続けていた。
公爵執務室。
カケルは、リゼットに今回の戦闘について詳細な報告を行った。魔獣の生態、甲殻の強度、そして、それをいかにして打ち破ったか。
「……なるほど。キャタピラの質量と推進力を利用した、純粋な物理攻撃ですか」
リゼットは、感心したように頷く。
「魔法とは、全く異なるアプローチですね。ですが、その結果は、我が国の騎士団を遥かに凌駕するものでした」
彼女は、改めてカケルの力に感謝の意を述べた。
「ところで、カケル殿。討伐した魔獣ですが、『グランド・アーマディロウ』という古代種に近いものであることが判明しました。その甲殻は、黒鉄鉱に匹敵する、あるいはそれ以上の強度と、魔力を弾く特性を持っているそうです」
「ほう……」
カケルの目が、きらりと光った。
「その甲殻、俺に譲ってもらうことは可能か? 新しい装備の、最高の素材になる」
「ええ、もちろんです! あの魔獣の所有権は、討伐した貴方にあります。好きに使ってください」
リゼットは快諾した。そして、彼女は表情を引き締め、本題に入る。
「今回の件で、貴方の力が証明されました。しかし、同時に、我々の課題も浮き彫りになったのです」
「課題?」
「ソレイユの脅威です。彼らが、今回の鉱山の一件を黙って見過ごすとは思えません。いずれ、より強力な魔道具や、あるいは魔導兵器を投入してくるでしょう。城門前で使われた、あの『インプロージョン・オーブ』のようなものが、今度は軍隊規模で使われる可能性も否定できません」
リゼットの瞳に、憂いの色が浮かぶ。
「カケル殿。貴方には、鹵獲したオーブの残骸や、これまでの戦闘データを元に、ソレイユの魔法や兵器に対抗するための、新たな装備の開発を正式に依頼します」
それは、ガルダ公国の防衛の要を、カケル一人に委ねるという、重い重い依頼だった。
「……分かった。やってやる」
カケルは、即答した。
新しい技術、新しい兵器。それは、彼にとって最も胸が躍る挑戦だ。
「ただし、条件がある。今後、俺を『救世主』だの『英雄』だのと呼ぶのはやめさせろ。俺は、ただの技師だ。それ以上でも、それ以下でもない」
彼の切実な要求に、リゼットは苦笑した。
「……善処しますが、民の心を縛ることはできませんよ。貴方は、もう彼らにとって、希望の象徴なのですから」
工房に戻ると、ティリアが駆け寄ってきた。
彼女は、カケルの無事を心から喜ぶと同時に、キャタピラや腕の装甲に刻まれた無数の傷跡を見て、顔を曇らせた。
「……ひどい怪我。ううん、怪我じゃないわね。損傷、だわ」
彼女は、まるで自分の体の一部が傷ついたかのように、痛ましげにその傷に触れた。
「これくらい、どうってことねえよ。すぐに修理する」
カケルは、ぶっきらぼうに答える。
「それより、次の仕事だ。もっと強く、もっと硬くならなきゃ、この国も、あんたも守れねえ」
ティリアは、カケルの言葉にハッとした。
(……私を、守る?)
彼の口から、そんな言葉が出るとは思ってもみなかった。ティリアの頬が、わずかに赤く染まる。
カケルは、そんな彼女の内心には気づかず、工房の奥に運び込まれていた巨大な荷に視線を向けた。
それは、討伐したグランド・アーマディロウの、黒光りする巨大な甲殻の塊。そして、その隣には、彼が破壊したインプロージョン・オーブの、禍々しい光の名残を宿した水晶の残骸が置かれていた。
「面白くなってきたじゃねえか」
カケルの口元に、獰猛な笑みが浮かんだ。
ソレイユの魔法と、古代種の魔獣の素材。
それらを、彼の技術で融合させ、まだ誰も見たことのない、新たな「力」を創り出す。
鉄の救世主と呼ばれた男の、次なる進化が、今、始まろうとしていた。
最初に現れたのは、黒鉄の無限軌道。その上には、上半身だけが人間という、魔導機兵が鎮座している。彼の機体は泥と魔獣の体液で汚れ、装甲には無数の傷跡が刻まれていた。その姿は、まさしく死線を潜り抜けてきた戦士のそれだった。
そして、彼の後ろから、光を求めるように、次々と人々が姿を現した。
ススと泥にまみれ、疲労困憊ではあったが、その足取りは確かだ。坑道の奥に取り残されていた、三十一名の鉱夫たち。一人も欠けることなく、全員が無事だった。
「おお……おおおっ!」
野営地で待機していた鉱夫の仲間や、騎士たちの中から、歓喜のどよめきが湧き起こった。
「帰ってきたぞ!」
「全員、無事だ!」
抱き合い、涙を流して再会を喜ぶ人々。その輪の中心に、カケルはただ黙って佇んでいた。キャタピラから立ち上る蒸気が、彼の周りだけ、現実とは違う時が流れているかのように揺らめいている。
「カケル殿……」
ハインケル隊長が、言葉を失った様子でカケルに近づいた。彼の目には、もはや警戒心はなく、畏怖と、そして純粋な尊敬の念が浮かんでいる。
「あの巨大魔獣を、本当に……たった一人で……」
「ああ」
カケルは短く答えた。
「頑丈なだけの、図体のデカいトカゲだった。それだけだ」
そのあまりに事もなげな口ぶりに、ハインケルは言葉を失う。自分たち騎士団が束になっても歯が立たなかった相手を、彼はそう一蹴するのだ。格が違う。戦っている次元が、根本から違うのだ。
やがて、救出された鉱夫の一人が、カケルの前に進み出て、深々と頭を下げた。
「あ、ありがとうございます……! あなた様がいなければ、我々は今頃……。このご恩は、一生忘れません」
その一人を皮切りに、鉱夫たちが次々とカケルの前にひざまずき、感謝の言葉を口にし始めた。
「救世主様だ!」
「我らの命の恩人だ!」
「カケル様、万歳!」
熱狂的な感謝と賞賛の嵐。
カケルは、その光景に、どうしようもない居心地の悪さを感じていた。
「……やめろ」
低い声で制するが、興奮した人々の耳には届かない。
「俺は、あんたらを助けたかったわけじゃねえ。ただ、目の前に倒すべき敵がいて、そのための力が、俺にあった。それだけのことだ。勘違いするな」
彼のぶっきらぼうな言葉に、人々は一瞬きょとんとした。だが、すぐに彼らなりの解釈をしたらしい。
「なんと謙虚な方だ!」
「さすがは英雄、自分の手柄を誇らない!」
ますます高まる賞賛の声。カケルは、盛大に舌打ちをすると、それ以上何も言うのをやめた。何を言っても無駄だと悟ったからだ。
彼はただ、早くこの場を離れたい一心で、キャタピラを駆動させ、首都アストリアへの帰路についた。
カケルの凱旋は、アストリアの民に熱狂をもって迎えられた。
鉱夫たちが無事だったという知らせは、騎士の伝令によって、既に街中に広まっていたのだ。巨大魔獣をたった一人で討ち取り、三十一名の命を救った、鋼の体を持つ謎の技師。その噂は尾ひれがつき、カケルが城門にたどり着く頃には、彼は既に伝説の英雄となっていた。
城門の前では、リゼット自らが、民衆と共に出迎えていた。
カケルの異形の姿が、街道の向こうに見えると、割れんばかりの歓声が巻き起こる。
「英雄の帰還だ!」
「鉄の救世主様だ!」
誰が言い始めたのか、「鉄の救世主」という呼び名が、人々の間で自然発生的に定着していた。色とりどりの花びらが舞い、人々はカケルの名を叫ぶ。
その熱狂の渦の中心で、カケルはキャタピラの上から、眉間に深い皺を寄せていた。
(……なんだってんだ、これは)
賞賛されることにも、英雄視されることにも、彼は全く慣れていなかった。むしろ、苦痛ですらある。自分は、ただ自分のやりたいように、必要な改造をし、目の前の問題を解決しただけだ。それが、なぜこんな大騒ぎになるのか、彼には全く理解できなかった。
リゼットは、民衆の前に立ち、カケルを誇らしげに見上げた。
「皆の者、静粛に! 今、我らの英雄が帰還された!」
彼女の声に、民衆は静まり返る。
「カケル殿! その身を賭して、我が民を救ってくれたこと、ガルダ公国公爵として、心より感謝します!」
リゼットは、公衆の面前で、カケルに対して深々と頭を下げた。一国の君主が、一介の技師(それも異邦人)に、最大限の敬意を示したのだ。
その光景は、民衆の熱狂をさらに煽った。
カケルは、居心地の悪さに耐えかねるように、リゼットにだけ聞こえる声で呟いた。
「……もういいだろ。早く、中に入れてくれ。このガラクタ、あちこちガタが来てるんだ。修理が必要だ」
彼の言葉に、リゼットはくすりと笑みを漏らした。この男は、これだけの偉業を成し遂げても、やはり根っからの技師なのだ。
「分かりました。さあ、こちらへ」
リゼットに導かれ、カケルはようやく城内へと入ることができた。背後では、まだ「救世主」を称える声が響き続けていた。
公爵執務室。
カケルは、リゼットに今回の戦闘について詳細な報告を行った。魔獣の生態、甲殻の強度、そして、それをいかにして打ち破ったか。
「……なるほど。キャタピラの質量と推進力を利用した、純粋な物理攻撃ですか」
リゼットは、感心したように頷く。
「魔法とは、全く異なるアプローチですね。ですが、その結果は、我が国の騎士団を遥かに凌駕するものでした」
彼女は、改めてカケルの力に感謝の意を述べた。
「ところで、カケル殿。討伐した魔獣ですが、『グランド・アーマディロウ』という古代種に近いものであることが判明しました。その甲殻は、黒鉄鉱に匹敵する、あるいはそれ以上の強度と、魔力を弾く特性を持っているそうです」
「ほう……」
カケルの目が、きらりと光った。
「その甲殻、俺に譲ってもらうことは可能か? 新しい装備の、最高の素材になる」
「ええ、もちろんです! あの魔獣の所有権は、討伐した貴方にあります。好きに使ってください」
リゼットは快諾した。そして、彼女は表情を引き締め、本題に入る。
「今回の件で、貴方の力が証明されました。しかし、同時に、我々の課題も浮き彫りになったのです」
「課題?」
「ソレイユの脅威です。彼らが、今回の鉱山の一件を黙って見過ごすとは思えません。いずれ、より強力な魔道具や、あるいは魔導兵器を投入してくるでしょう。城門前で使われた、あの『インプロージョン・オーブ』のようなものが、今度は軍隊規模で使われる可能性も否定できません」
リゼットの瞳に、憂いの色が浮かぶ。
「カケル殿。貴方には、鹵獲したオーブの残骸や、これまでの戦闘データを元に、ソレイユの魔法や兵器に対抗するための、新たな装備の開発を正式に依頼します」
それは、ガルダ公国の防衛の要を、カケル一人に委ねるという、重い重い依頼だった。
「……分かった。やってやる」
カケルは、即答した。
新しい技術、新しい兵器。それは、彼にとって最も胸が躍る挑戦だ。
「ただし、条件がある。今後、俺を『救世主』だの『英雄』だのと呼ぶのはやめさせろ。俺は、ただの技師だ。それ以上でも、それ以下でもない」
彼の切実な要求に、リゼットは苦笑した。
「……善処しますが、民の心を縛ることはできませんよ。貴方は、もう彼らにとって、希望の象徴なのですから」
工房に戻ると、ティリアが駆け寄ってきた。
彼女は、カケルの無事を心から喜ぶと同時に、キャタピラや腕の装甲に刻まれた無数の傷跡を見て、顔を曇らせた。
「……ひどい怪我。ううん、怪我じゃないわね。損傷、だわ」
彼女は、まるで自分の体の一部が傷ついたかのように、痛ましげにその傷に触れた。
「これくらい、どうってことねえよ。すぐに修理する」
カケルは、ぶっきらぼうに答える。
「それより、次の仕事だ。もっと強く、もっと硬くならなきゃ、この国も、あんたも守れねえ」
ティリアは、カケルの言葉にハッとした。
(……私を、守る?)
彼の口から、そんな言葉が出るとは思ってもみなかった。ティリアの頬が、わずかに赤く染まる。
カケルは、そんな彼女の内心には気づかず、工房の奥に運び込まれていた巨大な荷に視線を向けた。
それは、討伐したグランド・アーマディロウの、黒光りする巨大な甲殻の塊。そして、その隣には、彼が破壊したインプロージョン・オーブの、禍々しい光の名残を宿した水晶の残骸が置かれていた。
「面白くなってきたじゃねえか」
カケルの口元に、獰猛な笑みが浮かんだ。
ソレイユの魔法と、古代種の魔獣の素材。
それらを、彼の技術で融合させ、まだ誰も見たことのない、新たな「力」を創り出す。
鉄の救世主と呼ばれた男の、次なる進化が、今、始まろうとしていた。
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