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第十三話 遺跡に眠る知識の欠片
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リッチ・ロードを捕食したことで得た断片的な記憶。それは靄(もや)がかかったように不鮮明だったが、この古代遺跡の構造に関する情報も僅かに含まれていた。オブシディアンはその曖昧な地図を頼りに、巨大な石棺が安置されていた広間の壁の一角を探った。
(確か、この辺りに隠された通路が…)
壁の一部に触れると、リッチ・ロードの記憶にあった特定の文様が刻まれているのを見つけた。オブシディアンは【石材操作(微)】スキルを使用し、その文様が刻まれた石材をゆっくりと押し込んでみる。MPを消費すると、ゴゴゴ…という重い音と共に、壁の一部が回転し、奥へと続く新たな通路が現れた。
通路の先は、下り階段になっていた地下墓地とは違い、緩やかな上り坂になっていた。空気も、墓所の淀んだものとは異なり、乾燥していて埃っぽい。紙や古いインクのような匂いも微かに漂ってくる。
(書庫か、研究室のような場所か…?)
オブシディアンは【隠密】スキルで気配を消し、【影走】で慎重に通路を進む。やがて、通路は開けた部屋へと繋がった。そこは、オブシディアンの予想通り、かつて書庫として使われていたであろう場所だった。壁一面に作り付けられた巨大な本棚が並び、その多くは朽ち果てて崩れているが、中にはまだ形を保っている古書も散見される。床には羊皮紙の巻物や、割れたインク瓶などが散乱していた。
しかし、静寂な空間ではなかった。部屋の中央付近で、青白い炎が人魂のように揺らめき、周囲を飛び回っている。
『ウィル・オ・ウィスプ Lv.7』
魔法系のエレメンタルモンスターだ。物理的な実体を持たないため、【爪撃】などの物理攻撃は効果が薄いだろう。複数体いるようで、互いに連携するように飛び交い、侵入者であるオブシディアンを警戒している。
(魔法耐性は上がったが、油断はできないな)
オブシディアンは、まず一体に狙いを定める。魔法攻撃力5に上がったとはいえ、属性攻撃スキルを持たないオブシディアンの基本魔力弾では、レベル7のエレメンタルを倒すのに時間がかかるだろう。そこで、オブシディアンは新たなスキルを試すことにした。
(【死霊魔術(初級)】…ボーン・ソルジャー、召喚!)
スキルを発動し、MPを消費する。すると、オブシディアンの足元の影から、ボリボリと音を立てて一体の骸骨兵士が這い出てきた。リッチ・ロードが召喚したものよりは小柄で装備も貧弱だが、間違いなくボーン・ソルジャーだ。レベルはおそらく1か2程度だろう。
『ボーン・ソルジャー(召喚) Lv.1』
ウィル・オ・ウィスプたちは、突如現れたアンデッドに一瞬警戒の色を見せた。オブシディアンは召喚したボーン・ソルジャーに「あの青白い炎を攻撃しろ」と念じる。言葉は通じないが、召喚主の簡単な命令は理解できるようだ。ボーン・ソルジャーは錆びた剣を構え、ぎこちない動きでウィル・オ・ウィスプに向かっていく。
ウィル・オ・ウィスプは、ボーン・ソルジャーに青白い火の玉を放つ。直撃し、骨の身体がわずかに焦げるが、アンデッドであるためか炎によるダメージは少ないようだ。ボーン・ソルジャーは構わず剣を振り回すが、実体のないウィル・オ・ウィスプにはほとんど当たらない。
(やはり、召喚しただけでは火力にはならないか。だが、盾や囮には十分使える)
ボーン・ソルジャーがウィル・オ・ウィスプの注意を引きつけている間に、オブシディアンは別のウィル・オ・ウィスプに接近する。そして、【石材操作(微)】で床に転がっていた手頃な大きさの石塊を持ち上げ、ウィル・オ・ウィスプ目掛けて投げつけた。
シュンッ! パァン!
物理的な質量を持つ石塊は、実体のないウィル・オ・ウィスプにも効果があるようだ。直撃したウィル・オ・ウィスプの炎が乱れ、動きが一瞬止まる。その隙を逃さず、オブシディアンは【捕食吸収】を発動した。
(喰える!)
エレメンタル系のモンスターも捕食可能なようだ。抵抗はあったが、リッチ・ロードほどではない。オブシディアンは素早く一体目を吸収する。
『ウィル・オ・ウィスプ Lv.7を捕食しました』
『経験値を42獲得しました』
『スキル【浮遊 Lv.1】を…獲得に失敗しました。種族的な(ry』
『スキル【炎耐性(微) Lv.1】を獲得しました』
また飛行・浮遊系はダメだったが、【炎耐性】はありがたい。これで火炎系の攻撃にも対応しやすくなる。
オブシディアンは、召喚したボーン・ソルジャーを盾にしながら、同じ戦法で残りのウィル・オ・ウィスプも一体ずつ確実に処理していった。召喚されたボーン・ソルジャーは途中で破壊されてしまったが、【死霊魔術(初級)】のクールタイムはそれほど長くないようで、再び召喚することができた。MP消費はそれなりにあるが、アンデッドモンスターの骨などを触媒にすれば、消費を抑えられるかもしれない。今後の課題だ。
全てのウィル・オ・ウィスプを排除し、書庫に静寂が戻った。オブシディアンは、改めて部屋の中を見回した。本棚に残っている本や、床に散らばる巻物。これらに何か情報があるかもしれない。
オブシディアンは、インベントリから「アーク・メイジの日誌」と「古代魔術の断章」、「破損した石版」を取り出し、書庫の古書と見比べてみた。やはり、使われている文字は同じ古代言語のようだ。当然、オブシディアンには読めない。
(だが…)
オブシディアンは、リッチ・ロードを捕食した時の感覚を思い出す。あの膨大な知識と記憶の奔流。その全てを理解できたわけではないが、確かに「情報」を吸収した感覚があった。【捕食吸収】スキルは、単に経験値やスキルを得るだけでなく、対象の知識や記憶を、不完全ながらも取り込むことができるのではないか?
(もし、この古代言語を理解するモンスター、あるいはNPCを捕食できれば…これらの情報を解読できるかもしれない)
あるいは、膨大な量の古代文書を【捕食吸収】し続ければ、言語体系そのものを理解できるようになる可能性も…? 途方もない作業になりそうだが、試してみる価値はあるかもしれない。オブシディアンは、床に落ちていた羊皮紙の巻物を一つ、【捕食吸収】してみた。
『アイテム「古い羊皮紙の巻物」を捕食しました』
『経験値を1獲得しました』
『微量の「古代文字の断片情報」を獲得しました』
やはり、経験値は微々たるものだが、「情報」を得ることはできるらしい。しかし、これでは効率が悪すぎる。今はまだ、この方法に頼るべきではないだろう。オブシディアンは、日誌や石版を再びインベントリにしまい込んだ。
書庫の探索を続ける。本棚の奥や、崩れた瓦礫の下などを調べていくと、いくつかのアイテムが見つかった。
『アイテム「魔力回復薬(小)」×3を獲得しました』
『アイテム「空のスクロール」×5を獲得しました』
『アイテム「謎の歯車」を獲得しました』
回復薬はありがたい。【自己修復】があるとはいえ、緊急時の回復手段は多い方がいい。空のスクロールは、魔法を書き写したりするのに使うのだろうか? 【死霊魔術】などを記録しておければ便利かもしれない。「謎の歯車」は何に使うのか不明だが、とりあえず保管しておく。
書庫の奥には、さらに別の部屋へと続く扉があった。石造りの重厚な扉で、表面には複雑な魔法陣のような模様が描かれている。オブシディアンが扉に近づくと、魔法陣が淡く光り、扉がひとりでに開いた。
(罠か? それとも、歓迎されているのか?)
警戒しながらも、オブシディアンは扉の奥へと進む。そこは、書庫とは打って変わって、実験室のような雰囲気の部屋だった。中央には大きな石の作業台があり、その上には錬金術に使うような奇妙な器具や、色のついた液体が入ったフラスコなどが並んでいる。壁際には、ガラスケースのようなものがいくつも設置され、中にはホルマリン漬けにされたような奇妙な生物の標本や、光り輝く鉱石などが収められていた。
そして、部屋の隅で、何かが動いた。
それは、作業台の影に隠れるようにうずくまっていた、小さな人影だった。ローブを深く被り、顔は見えない。しかし、その体格や仕草から、ゴブリンやコボルトのような小型の魔物種族のプレイヤーであるように見えた。
相手もオブシディアンの存在に気づき、ビクリと身体を震わせた。そして、ゆっくりと顔を上げる。ローブの隙間から見えたのは、大きなゴーグルをかけた、緑色の肌のゴブリンの顔だった。彼はオブシディアンの姿(シャドウ・スライム)を認めると、驚きと警戒の色を浮かべた。
『??? Lv. ??』
名前もレベルも表示されない。NPCか、あるいは何らかのスキルで情報を隠しているプレイヤーか?
オブシディアンも警戒を解かずに相手を見据える。この遺跡で、自分以外のプレイヤー(らしき存在)に遭遇するのは初めてだった。敵か、味方か、あるいはただの通りすがりか。
互いに無言で見つめ合う、奇妙な時間が流れる。古代遺跡の奥深く、忘れられた実験室で、影のスライムとゴーグルをかけたゴブリンは、予期せぬ邂逅を果たした。この出会いが何をもたらすのか、今はまだ誰にも分からない。
名前: オブシディアン
種族: シャドウ・スライム
称号: 影に潜む者 (効果向上), 墓守殺し
所属: 未定義
【能力値】
体力: 12
魔力容量: 14
物理攻撃力: 2
物理防御力: 8
魔法攻撃力: 3
魔法防御力: 9
素早さ: 8
【スキル】
・捕食 Lv.3
・自己修復 Lv.3
・影擬態 Lv.2
・微光 Lv.1
・闇視 Lv.1
・噛みつき耐性(微) Lv.1
・跳躍 Lv.1
・影走 Lv.1
・嗅覚強化 Lv.1
・木材生成 Lv.1
・糸生成 Lv.1
・毒耐性(小) Lv.1
・影殻 Lv.1
・隠密 Lv.1
・爪撃 Lv.1
・毒液噴射 Lv.1
・斬撃耐性(微) Lv.1
・魔法耐性(小) Lv.1
・石材操作(微) Lv.1
・アンデッド耐性(微) Lv.1
・死霊魔術(初級) Lv.1
・精神耐性(小) Lv.1
・炎耐性(微) Lv.1
(確か、この辺りに隠された通路が…)
壁の一部に触れると、リッチ・ロードの記憶にあった特定の文様が刻まれているのを見つけた。オブシディアンは【石材操作(微)】スキルを使用し、その文様が刻まれた石材をゆっくりと押し込んでみる。MPを消費すると、ゴゴゴ…という重い音と共に、壁の一部が回転し、奥へと続く新たな通路が現れた。
通路の先は、下り階段になっていた地下墓地とは違い、緩やかな上り坂になっていた。空気も、墓所の淀んだものとは異なり、乾燥していて埃っぽい。紙や古いインクのような匂いも微かに漂ってくる。
(書庫か、研究室のような場所か…?)
オブシディアンは【隠密】スキルで気配を消し、【影走】で慎重に通路を進む。やがて、通路は開けた部屋へと繋がった。そこは、オブシディアンの予想通り、かつて書庫として使われていたであろう場所だった。壁一面に作り付けられた巨大な本棚が並び、その多くは朽ち果てて崩れているが、中にはまだ形を保っている古書も散見される。床には羊皮紙の巻物や、割れたインク瓶などが散乱していた。
しかし、静寂な空間ではなかった。部屋の中央付近で、青白い炎が人魂のように揺らめき、周囲を飛び回っている。
『ウィル・オ・ウィスプ Lv.7』
魔法系のエレメンタルモンスターだ。物理的な実体を持たないため、【爪撃】などの物理攻撃は効果が薄いだろう。複数体いるようで、互いに連携するように飛び交い、侵入者であるオブシディアンを警戒している。
(魔法耐性は上がったが、油断はできないな)
オブシディアンは、まず一体に狙いを定める。魔法攻撃力5に上がったとはいえ、属性攻撃スキルを持たないオブシディアンの基本魔力弾では、レベル7のエレメンタルを倒すのに時間がかかるだろう。そこで、オブシディアンは新たなスキルを試すことにした。
(【死霊魔術(初級)】…ボーン・ソルジャー、召喚!)
スキルを発動し、MPを消費する。すると、オブシディアンの足元の影から、ボリボリと音を立てて一体の骸骨兵士が這い出てきた。リッチ・ロードが召喚したものよりは小柄で装備も貧弱だが、間違いなくボーン・ソルジャーだ。レベルはおそらく1か2程度だろう。
『ボーン・ソルジャー(召喚) Lv.1』
ウィル・オ・ウィスプたちは、突如現れたアンデッドに一瞬警戒の色を見せた。オブシディアンは召喚したボーン・ソルジャーに「あの青白い炎を攻撃しろ」と念じる。言葉は通じないが、召喚主の簡単な命令は理解できるようだ。ボーン・ソルジャーは錆びた剣を構え、ぎこちない動きでウィル・オ・ウィスプに向かっていく。
ウィル・オ・ウィスプは、ボーン・ソルジャーに青白い火の玉を放つ。直撃し、骨の身体がわずかに焦げるが、アンデッドであるためか炎によるダメージは少ないようだ。ボーン・ソルジャーは構わず剣を振り回すが、実体のないウィル・オ・ウィスプにはほとんど当たらない。
(やはり、召喚しただけでは火力にはならないか。だが、盾や囮には十分使える)
ボーン・ソルジャーがウィル・オ・ウィスプの注意を引きつけている間に、オブシディアンは別のウィル・オ・ウィスプに接近する。そして、【石材操作(微)】で床に転がっていた手頃な大きさの石塊を持ち上げ、ウィル・オ・ウィスプ目掛けて投げつけた。
シュンッ! パァン!
物理的な質量を持つ石塊は、実体のないウィル・オ・ウィスプにも効果があるようだ。直撃したウィル・オ・ウィスプの炎が乱れ、動きが一瞬止まる。その隙を逃さず、オブシディアンは【捕食吸収】を発動した。
(喰える!)
エレメンタル系のモンスターも捕食可能なようだ。抵抗はあったが、リッチ・ロードほどではない。オブシディアンは素早く一体目を吸収する。
『ウィル・オ・ウィスプ Lv.7を捕食しました』
『経験値を42獲得しました』
『スキル【浮遊 Lv.1】を…獲得に失敗しました。種族的な(ry』
『スキル【炎耐性(微) Lv.1】を獲得しました』
また飛行・浮遊系はダメだったが、【炎耐性】はありがたい。これで火炎系の攻撃にも対応しやすくなる。
オブシディアンは、召喚したボーン・ソルジャーを盾にしながら、同じ戦法で残りのウィル・オ・ウィスプも一体ずつ確実に処理していった。召喚されたボーン・ソルジャーは途中で破壊されてしまったが、【死霊魔術(初級)】のクールタイムはそれほど長くないようで、再び召喚することができた。MP消費はそれなりにあるが、アンデッドモンスターの骨などを触媒にすれば、消費を抑えられるかもしれない。今後の課題だ。
全てのウィル・オ・ウィスプを排除し、書庫に静寂が戻った。オブシディアンは、改めて部屋の中を見回した。本棚に残っている本や、床に散らばる巻物。これらに何か情報があるかもしれない。
オブシディアンは、インベントリから「アーク・メイジの日誌」と「古代魔術の断章」、「破損した石版」を取り出し、書庫の古書と見比べてみた。やはり、使われている文字は同じ古代言語のようだ。当然、オブシディアンには読めない。
(だが…)
オブシディアンは、リッチ・ロードを捕食した時の感覚を思い出す。あの膨大な知識と記憶の奔流。その全てを理解できたわけではないが、確かに「情報」を吸収した感覚があった。【捕食吸収】スキルは、単に経験値やスキルを得るだけでなく、対象の知識や記憶を、不完全ながらも取り込むことができるのではないか?
(もし、この古代言語を理解するモンスター、あるいはNPCを捕食できれば…これらの情報を解読できるかもしれない)
あるいは、膨大な量の古代文書を【捕食吸収】し続ければ、言語体系そのものを理解できるようになる可能性も…? 途方もない作業になりそうだが、試してみる価値はあるかもしれない。オブシディアンは、床に落ちていた羊皮紙の巻物を一つ、【捕食吸収】してみた。
『アイテム「古い羊皮紙の巻物」を捕食しました』
『経験値を1獲得しました』
『微量の「古代文字の断片情報」を獲得しました』
やはり、経験値は微々たるものだが、「情報」を得ることはできるらしい。しかし、これでは効率が悪すぎる。今はまだ、この方法に頼るべきではないだろう。オブシディアンは、日誌や石版を再びインベントリにしまい込んだ。
書庫の探索を続ける。本棚の奥や、崩れた瓦礫の下などを調べていくと、いくつかのアイテムが見つかった。
『アイテム「魔力回復薬(小)」×3を獲得しました』
『アイテム「空のスクロール」×5を獲得しました』
『アイテム「謎の歯車」を獲得しました』
回復薬はありがたい。【自己修復】があるとはいえ、緊急時の回復手段は多い方がいい。空のスクロールは、魔法を書き写したりするのに使うのだろうか? 【死霊魔術】などを記録しておければ便利かもしれない。「謎の歯車」は何に使うのか不明だが、とりあえず保管しておく。
書庫の奥には、さらに別の部屋へと続く扉があった。石造りの重厚な扉で、表面には複雑な魔法陣のような模様が描かれている。オブシディアンが扉に近づくと、魔法陣が淡く光り、扉がひとりでに開いた。
(罠か? それとも、歓迎されているのか?)
警戒しながらも、オブシディアンは扉の奥へと進む。そこは、書庫とは打って変わって、実験室のような雰囲気の部屋だった。中央には大きな石の作業台があり、その上には錬金術に使うような奇妙な器具や、色のついた液体が入ったフラスコなどが並んでいる。壁際には、ガラスケースのようなものがいくつも設置され、中にはホルマリン漬けにされたような奇妙な生物の標本や、光り輝く鉱石などが収められていた。
そして、部屋の隅で、何かが動いた。
それは、作業台の影に隠れるようにうずくまっていた、小さな人影だった。ローブを深く被り、顔は見えない。しかし、その体格や仕草から、ゴブリンやコボルトのような小型の魔物種族のプレイヤーであるように見えた。
相手もオブシディアンの存在に気づき、ビクリと身体を震わせた。そして、ゆっくりと顔を上げる。ローブの隙間から見えたのは、大きなゴーグルをかけた、緑色の肌のゴブリンの顔だった。彼はオブシディアンの姿(シャドウ・スライム)を認めると、驚きと警戒の色を浮かべた。
『??? Lv. ??』
名前もレベルも表示されない。NPCか、あるいは何らかのスキルで情報を隠しているプレイヤーか?
オブシディアンも警戒を解かずに相手を見据える。この遺跡で、自分以外のプレイヤー(らしき存在)に遭遇するのは初めてだった。敵か、味方か、あるいはただの通りすがりか。
互いに無言で見つめ合う、奇妙な時間が流れる。古代遺跡の奥深く、忘れられた実験室で、影のスライムとゴーグルをかけたゴブリンは、予期せぬ邂逅を果たした。この出会いが何をもたらすのか、今はまだ誰にも分からない。
名前: オブシディアン
種族: シャドウ・スライム
称号: 影に潜む者 (効果向上), 墓守殺し
所属: 未定義
【能力値】
体力: 12
魔力容量: 14
物理攻撃力: 2
物理防御力: 8
魔法攻撃力: 3
魔法防御力: 9
素早さ: 8
【スキル】
・捕食 Lv.3
・自己修復 Lv.3
・影擬態 Lv.2
・微光 Lv.1
・闇視 Lv.1
・噛みつき耐性(微) Lv.1
・跳躍 Lv.1
・影走 Lv.1
・嗅覚強化 Lv.1
・木材生成 Lv.1
・糸生成 Lv.1
・毒耐性(小) Lv.1
・影殻 Lv.1
・隠密 Lv.1
・爪撃 Lv.1
・毒液噴射 Lv.1
・斬撃耐性(微) Lv.1
・魔法耐性(小) Lv.1
・石材操作(微) Lv.1
・アンデッド耐性(微) Lv.1
・死霊魔術(初級) Lv.1
・精神耐性(小) Lv.1
・炎耐性(微) Lv.1
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