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第六十三話 凶報②疫病
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偽りの儀式が、民衆の怒りという最悪の形で幕を閉じてから数週間。
エルミール王国は、もはや手の施しようがないほど、混乱の極みにあった。
干ばつは、さらに深刻さを増していた。大地は完全に生命力を失い、砂漠のように乾ききっている。わずかに残っていた水源も次々と枯渇し、王都でさえ、水の配給は三日に一度という惨状だった。
聖女リリアーナの権威は、完全に失墜した。
彼女は、あの日以来、「天祈の塔」から降りることもできず、半ば幽閉された状態で、ただ恐怖に怯える日々を送っていた。民衆の怒りを恐れるアルフォンスが、彼女を隠したのだ。
だが、そんな小手先の隠蔽で、事態が好転するはずもなかった。
国中が、不満と絶望の瘴気に包まれていた、その時。
追い打ちをかけるように、新たな災厄が、王国を襲った。
疫病。
最初は、貧しい人々が多く住む、王都の下町からだった。
高熱と、激しい咳。そして、身体に浮かび上がる、不気味な紫色の斑点。その病にかかった者は、数日のうちに衰弱し、命を落としていく。
病の広がりは、凄まじかった。
衛生環境の悪い下町から、あっという間に貴族たちが住む区域へ。そして、王宮の中へ。
その病は、身分も、富も、関係なく、全ての人々を平等に蝕んでいった。
神殿の治癒師たちが、必死で治療にあたった。だが、どんな治癒魔法も、どんな薬草も、効果がない。病の進行を、わずかに遅らせるのが関の山だった。
正体不明の疫病。
それは、干ばつで弱りきっていた人々の心を、完全にへし折った。
「神の、罰だ……」
「我々は、見捨てられたのだ……」
そんな囁きが、絶望と共に国中に蔓延していく。
ヴァルハイト公爵邸の、穏やかな朝。
エリアーナは、カインと共に、温室で朝食をとっていた。ガラス張りの温室は、彼女が庭園を手入れし始めてから、特に生命力に満ち溢れる場所となっていた。冬だというのに、南国の珍しい花々が咲き乱れ、甘い香りを漂わせている。
二人の間には、穏やかで、満ち足りた空気が流れていた。
「カイン。このパン、とても美味しいです」
「そうか。お前が気に入ると思い、帝都で一番のパン屋に、毎朝焼きたてを届けさせている」
「まあ。そんな……」
エリアーナが、恐縮して頬を染める。そんな彼女の姿を、カインは愛おしそうに見つめていた。
呪いが解けてから、彼は自分の感情を、素直に表に出すようになっていた。エリアーナを溺愛し、甘やかすことに、もはや何の躊躇もない。
その、甘い静寂を破ったのは、執事の足音だった。
「閣下、失礼いたします。帝国諜報部より、緊急の報告が」
執事が差し出した羊皮紙を、カインは受け取る。
そして、その内容に目を通すうちに、彼の穏やかだった表情が、再び氷のように冷徹なものへと変わっていった。
「……またか」
カインの低い呟きに、エリアーナは不安げに顔を上げた。
「どうか、なさいましたか?」
カインは、少しだけ躊躇った。この幸せな朝の空気を、不吉な報せで壊したくなかったからだ。だが、彼はもう、彼女に隠し事をしないと決めていた。
彼は、報告書をエリアーナに手渡した。
そこに記されていたのは、エルミール王国を襲っている、疫病の惨状だった。
「……そんな」
エリアーナの顔から、血の気が引いていく。
高熱、咳、そして紫色の斑点。その症状を、彼女は知っていた。
幼い頃、母の部屋にあった古い医学書で、一度だけ見たことがある。
『黒死斑病(こくしばんびょう)』
それは、遥か古の時代に、大陸全土を恐怖に陥れたという、伝説上の疫病の名前だった。あまりにも強力な呪力を持つ病魔によって引き起こされ、聖なる力も、治癒魔法も、一切通用しない。
その病を鎮めることができるのは、唯一つ。
『大地の精霊の、祝福を受けた、清浄な水のみ』
そう、記されていた。
大地の精霊の祝福。それは、かつてエリアーナが、無意識のうちにエルミール王国全土に与えていた、最大の恩恵だった。彼女がいた頃は、国中の全ての水が、その浄化の力を持っていたのだ。だから、黒死斑病のような呪いの病が、発生することなどありえなかった。
だが、彼女がいなくなった今。
大地の加護を失った王国は、呪いの病魔にとって、格好の餌食となっていた。
「……どうして」
エリアーナの声が、震える。
彼女の脳裏に、苦しむ民衆の姿が浮かんだ。罪のない、子供たちの顔が。
カインは、そんな彼女の肩を、力強く抱き寄せた。
「繰り返すが、お前のせいではない。これは、彼らが自ら招いた災厄だ」
「ですが……!」
「もし、お前が彼らを救いたいと願うなら、俺は止めん。お前の意志を、尊重する。だが、よく考えるんだ、エリアー-ナ。お前をゴミのように捨てた者たちのために、お前が再びその身を危険に晒す必要があるのか」
カインの言葉は、冷たいが、正論だった。
エルミールに戻れば、エリアーナがどういう扱いを受けるか、分からない。王太子アルフォンスが、再び彼女を利用しようとしないとも限らない。
エリアーナは、唇を噛み締めた。
憎い。
自分を虐げた、あの人たちが。
だが、その憎しみのために、苦しむ民衆を見捨てていいのか。
彼女の心は、激しく揺れ動いていた。
その頃、エルミール王宮では、アルフォンスが絶望の淵にいた。
疫病は、ついに彼の寝室にまで迫っていた。最も信頼する側近が、昨日、紫の斑点を浮かべて倒れたのだ。
彼は、半ば幽閉状態にあるリリアーナの元へと、最後の望みを託して駆け込んだ。
「リリアーナ! 何とかしろ! お前の聖なる力で、この疫病を浄化してみせろ!」
だが、リリアーナは、ただ虚ろな目で彼を見つめ返すだけだった。
「……無理よ。もう、私には、何の力も残っていないわ……」
その力ない声が、アルフォンスの最後の希望を打ち砕いた。
「なぜだ……なぜなのだ! お前が、真の聖女ではなかったというのか……!」
アルフォンスは、錯乱したように叫んだ。
自分の判断が、全て間違っていたのかもしれない。
エリアーナを追放したことが、全ての始まりだったのかもしれない。
その、認めたくない真実が、ようやく彼の愚かな頭をよぎり始めていた。
だが、もう遅い。
全てが、手遅れだった。
干ばつに続き、疫病。
二つの凶報は、エルミール王国という大樹の根を、完全に腐らせていた。
その崩壊は、もう、誰にも止めることはできなかった。
エルミール王国は、もはや手の施しようがないほど、混乱の極みにあった。
干ばつは、さらに深刻さを増していた。大地は完全に生命力を失い、砂漠のように乾ききっている。わずかに残っていた水源も次々と枯渇し、王都でさえ、水の配給は三日に一度という惨状だった。
聖女リリアーナの権威は、完全に失墜した。
彼女は、あの日以来、「天祈の塔」から降りることもできず、半ば幽閉された状態で、ただ恐怖に怯える日々を送っていた。民衆の怒りを恐れるアルフォンスが、彼女を隠したのだ。
だが、そんな小手先の隠蔽で、事態が好転するはずもなかった。
国中が、不満と絶望の瘴気に包まれていた、その時。
追い打ちをかけるように、新たな災厄が、王国を襲った。
疫病。
最初は、貧しい人々が多く住む、王都の下町からだった。
高熱と、激しい咳。そして、身体に浮かび上がる、不気味な紫色の斑点。その病にかかった者は、数日のうちに衰弱し、命を落としていく。
病の広がりは、凄まじかった。
衛生環境の悪い下町から、あっという間に貴族たちが住む区域へ。そして、王宮の中へ。
その病は、身分も、富も、関係なく、全ての人々を平等に蝕んでいった。
神殿の治癒師たちが、必死で治療にあたった。だが、どんな治癒魔法も、どんな薬草も、効果がない。病の進行を、わずかに遅らせるのが関の山だった。
正体不明の疫病。
それは、干ばつで弱りきっていた人々の心を、完全にへし折った。
「神の、罰だ……」
「我々は、見捨てられたのだ……」
そんな囁きが、絶望と共に国中に蔓延していく。
ヴァルハイト公爵邸の、穏やかな朝。
エリアーナは、カインと共に、温室で朝食をとっていた。ガラス張りの温室は、彼女が庭園を手入れし始めてから、特に生命力に満ち溢れる場所となっていた。冬だというのに、南国の珍しい花々が咲き乱れ、甘い香りを漂わせている。
二人の間には、穏やかで、満ち足りた空気が流れていた。
「カイン。このパン、とても美味しいです」
「そうか。お前が気に入ると思い、帝都で一番のパン屋に、毎朝焼きたてを届けさせている」
「まあ。そんな……」
エリアーナが、恐縮して頬を染める。そんな彼女の姿を、カインは愛おしそうに見つめていた。
呪いが解けてから、彼は自分の感情を、素直に表に出すようになっていた。エリアーナを溺愛し、甘やかすことに、もはや何の躊躇もない。
その、甘い静寂を破ったのは、執事の足音だった。
「閣下、失礼いたします。帝国諜報部より、緊急の報告が」
執事が差し出した羊皮紙を、カインは受け取る。
そして、その内容に目を通すうちに、彼の穏やかだった表情が、再び氷のように冷徹なものへと変わっていった。
「……またか」
カインの低い呟きに、エリアーナは不安げに顔を上げた。
「どうか、なさいましたか?」
カインは、少しだけ躊躇った。この幸せな朝の空気を、不吉な報せで壊したくなかったからだ。だが、彼はもう、彼女に隠し事をしないと決めていた。
彼は、報告書をエリアーナに手渡した。
そこに記されていたのは、エルミール王国を襲っている、疫病の惨状だった。
「……そんな」
エリアーナの顔から、血の気が引いていく。
高熱、咳、そして紫色の斑点。その症状を、彼女は知っていた。
幼い頃、母の部屋にあった古い医学書で、一度だけ見たことがある。
『黒死斑病(こくしばんびょう)』
それは、遥か古の時代に、大陸全土を恐怖に陥れたという、伝説上の疫病の名前だった。あまりにも強力な呪力を持つ病魔によって引き起こされ、聖なる力も、治癒魔法も、一切通用しない。
その病を鎮めることができるのは、唯一つ。
『大地の精霊の、祝福を受けた、清浄な水のみ』
そう、記されていた。
大地の精霊の祝福。それは、かつてエリアーナが、無意識のうちにエルミール王国全土に与えていた、最大の恩恵だった。彼女がいた頃は、国中の全ての水が、その浄化の力を持っていたのだ。だから、黒死斑病のような呪いの病が、発生することなどありえなかった。
だが、彼女がいなくなった今。
大地の加護を失った王国は、呪いの病魔にとって、格好の餌食となっていた。
「……どうして」
エリアーナの声が、震える。
彼女の脳裏に、苦しむ民衆の姿が浮かんだ。罪のない、子供たちの顔が。
カインは、そんな彼女の肩を、力強く抱き寄せた。
「繰り返すが、お前のせいではない。これは、彼らが自ら招いた災厄だ」
「ですが……!」
「もし、お前が彼らを救いたいと願うなら、俺は止めん。お前の意志を、尊重する。だが、よく考えるんだ、エリアー-ナ。お前をゴミのように捨てた者たちのために、お前が再びその身を危険に晒す必要があるのか」
カインの言葉は、冷たいが、正論だった。
エルミールに戻れば、エリアーナがどういう扱いを受けるか、分からない。王太子アルフォンスが、再び彼女を利用しようとしないとも限らない。
エリアーナは、唇を噛み締めた。
憎い。
自分を虐げた、あの人たちが。
だが、その憎しみのために、苦しむ民衆を見捨てていいのか。
彼女の心は、激しく揺れ動いていた。
その頃、エルミール王宮では、アルフォンスが絶望の淵にいた。
疫病は、ついに彼の寝室にまで迫っていた。最も信頼する側近が、昨日、紫の斑点を浮かべて倒れたのだ。
彼は、半ば幽閉状態にあるリリアーナの元へと、最後の望みを託して駆け込んだ。
「リリアーナ! 何とかしろ! お前の聖なる力で、この疫病を浄化してみせろ!」
だが、リリアーナは、ただ虚ろな目で彼を見つめ返すだけだった。
「……無理よ。もう、私には、何の力も残っていないわ……」
その力ない声が、アルフォンスの最後の希望を打ち砕いた。
「なぜだ……なぜなのだ! お前が、真の聖女ではなかったというのか……!」
アルフォンスは、錯乱したように叫んだ。
自分の判断が、全て間違っていたのかもしれない。
エリアーナを追放したことが、全ての始まりだったのかもしれない。
その、認めたくない真実が、ようやく彼の愚かな頭をよぎり始めていた。
だが、もう遅い。
全てが、手遅れだった。
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