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第一話 『雑草王女』の追放
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王宮の片隅。埃っぽい書庫の奥深くが私の居場所だった。窓から差し込む陽光はかろうじて手元の文字を照らすだけで、本棚の影は底なしの闇のように広がっている。私は古い植物図鑑のページをそっとめくった。色褪せた挿絵に描かれた可憐な花。その横には忘れ去られたような古代語で効能が記されていた。
「ご覧くださいませセレスティア様。あのように陰気な場所に籠られて。まるで根暗な雑草のようでございますわ」
「本当に。わたくしたちクローデル王国の恥ですわね」
書庫の入り口から聞こえてくる侍女たちの囁き声。それは私、アリシア・フォン・クローデルに向けられた言葉だった。彼女たちの声は悪意を隠そうともしない。私は聞こえないふりをして、再び本の世界に意識を沈めた。
『雑草王女』。それが王宮での私の呼び名だった。
この国では魔法の力が全てだ。王族は特に強大な魔力を持って生まれるとされている。しかし私には、生まれつき魔力がほとんど無かった。王族の証である金色の髪ではなく、亡き母から受け継いだ銀色の髪。そして、植物をわずかに元気づけることしかできない微弱な力。それは魔法と呼ぶのもおこがましい、取るに足らないものだった。
対照的に、異母妹のセレスティアは完璧な王女だった。輝く金髪に、国民を魅了する強力な光魔法の使い手。人々は彼女を『王国の聖女』と呼び、称賛を惜しまなかった。
「お姉様、またそんな薄汚い本を読んでいらっしゃるの?」
鈴を転がすような声と共に、書庫に眩い光が差し込んだ。セレスティアが侍女たちを引き連れて現れたのだ。彼女の手のひらの上には、光の魔力で生み出された蝶が優雅に舞っている。
「セレスティア」
私は静かに本を閉じた。彼女の輝きは、この薄暗い書庫の闇さえも払いのけてしまう。その眩しさが、私の惨めさを一層際立たせるようで、いつも目を伏せてしまう。
「まあ、お返事だけはできるのね。わたくし、お姉様は言葉もお忘れになったのかと思っていましたわ。だって、いつもそうやって黙って俯いているだけですもの」
くすくすと侍女たちが笑う。セレスティアはつまらなそうに光の蝶を消すと、私の目の前に分厚い魔導書をわざとらしく広げて見せた。
「わたくしは今、古代魔法の解読を陛下から任されておりますの。お姉様のように、役立たずの植物図鑑を眺めている暇などないのですわ」
彼女の言葉は鋭い棘となって私の胸に突き刺さる。父である国王陛下が、私に何かを期待したことなど一度もなかった。彼が目をかけるのは常にセレスティアだけだ。私を見るその瞳は、道端の石ころを見るように冷たい。
私は何も言い返せなかった。言い返したところで、状況が好転することはない。むしろ、彼女の機嫌を損ねて、さらなる侮辱を受けるだけだ。それが、この王宮で十七年間生きてきて学んだ処世術だった。
「さあ、行きましょう。こんな場所に長居すると、わたくしの魔力まで穢れてしまいそう」
セレスティアはそう言い残し、華やかなドレスの裾を翻して去って行った。侍女たちの嘲笑が、静寂を取り戻した書庫にしばらく響いていた。
後に残されたのは、私と深い孤独だけ。私は再び植物図鑑を開いた。そこには、どんな過酷な環境でも根を張り、花を咲かせるという小さな野草が描かれていた。その姿に、自分の境遇を重ねてしまう。私はこの王宮で、ひっそりと枯れていくだけの雑草なのだろうか。
そんなことを考えていると、父王陛下からの使者が私を呼びに来た。今日が私の十七歳の誕生日だということは、きっと誰も覚えていないだろう。陛下からの呼び出しに良い予感はしなかった。重い足取りで、私は玉座の間へと向かった。
磨き上げられた大理石の廊下は、私の不安な心を映すように冷たく光っていた。すれ違う貴族たちは、私に気づくとあからさまに顔をしかめ、避けるように壁際を歩く。彼らの視線は、同情ではなく侮蔑の色を濃く宿していた。
やがて、巨大な扉の前にたどり着く。衛兵が厳かに扉を開けると、そこには王国の権威を象徴する光景が広がっていた。高い天井から吊るされたシャンデリアが煌めき、ずらりと並んだ臣下たちが私に冷たい視線を向けている。
玉座には父王が、その隣には王妃とセレスティアが座っていた。そして、セレスティアの傍らには、私の元婚約者である第一王子アランの姿もあった。彼は私と目が合うと、軽蔑したように鼻で笑った。
私は玉座の前まで進み、深く頭を下げた。
「お呼びにより参上いたしました。父上様」
「顔を上げよ、アリシア」
冷たく響く声に促され、おそるおそる顔を上げる。父王の目は、氷のように冷え切っていた。彼は私を値踏みするように上から下まで眺めると、溜息交じりに口を開いた。
「本日、貴様は十七になったな」
「はい」
「十七年だ。王族として生まれながら、この国に何一つ貢献することなく、ただ食い潰してきた十七年。どうだ、感想は」
あまりに理不尽な問いに、言葉が詰まる。私が何かを答える前に、セレスティアがわざとらしく可憐な声で言った。
「お父様、お姉様をあまり責めないであげてくださいませ。お姉様には、わたくしのような魔力もなければ、国に貢献する術もないのですから。それは、仕方のないことなのですわ」
その言葉は庇っているようで、実は私の無能さを満天下に知らしめるものだった。貴族たちから、くすくすという笑い声が漏れる。
父王は満足げに頷くと、宣告するように言った。
「そうだ。貴様は無能だ。政略結婚の道具としての価値すらない。我がクローデル王国の歴史において、これほどの出来損ないは前代未聞だ」
彼の言葉は、一言一言が重い鉛となって私の心を打ちのめす。私は唇を噛みしめ、床の一点を見つめることしかできなかった。涙を見せれば、さらに彼らを喜ばせるだけだ。
「よって、本日をもって貴様を王籍から剥奪する。そして、大陸の果てにある不毛の辺境地へ追放することを決定した」
追放。その言葉が、玉座の間に響き渡った。
静寂が支配する。誰も異を唱えない。大臣たちは皆、国王の決定に賛同するように深く頷いている。アラン王子は、心底愉快そうに口元を歪めていた。
「陛下、賢明なるご判断です。これで王国も、無能な王女という汚点から解放されましょう」
王子が追従するように言うと、父王はさらに言葉を続けた。
「辺境は、岩と枯れ草しかない土地だ。魔獣が出るという噂もある。貴様のような無能が、そこで生き延びられるとは思えんがな。これも、貴様への最後の情けだ。王都で処刑されるよりはマシであろう」
それは情けなどではなかった。ただ、面倒なものを遠ざけ、勝手に死ぬのを待つというだけだ。彼らにとって、私の存在はその程度のものなのだ。
十七年間の人生が、走馬灯のように頭をよぎる。誰からも愛されず、疎まれ、ただ息を潜めて生きてきた。そして、その果てに待っていたのが、この結末だった。
絶望が、冷たい水のように足元から這い上がってくる。もう、何も考えられなかった。
私は力なく膝をつき、深く頭を垂れた。
「……謹んで、お受けいたします」
絞り出した声は、自分でも驚くほどか細く、震えていた。
その時だった。
玉座の間の隅、騎士たちが整列する一角で、ひときF際背の高い青年が、硬く拳を握りしめているのが視界の端に映った。黒曜石のような髪、そして、燃えるような怒りを宿した黄金の瞳。
王国最強と謳われる騎士団副団長、ギルバート・アークライト。
彼はいつも、遠くから私を見守るように立っていた。けれど、言葉を交わしたことはほとんどない。その彼が、今、国王を睨みつけるようにして立っている。その瞳の奥にある感情が、私には分からなかった。
だが、それも一瞬のこと。私の意識は再び深い絶望の底へと沈んでいく。
父王が満足げに宣言した。
「追放は三日後だ。それまでに最低限の荷物をまとめておけ。アリシア、もはや貴様は王女ではない。ただの追放者だ。それをゆめゆめ忘れるな」
「は、い……」
返事をするのがやっとだった。
こうして、私の十七歳の誕生日は、人生で最も惨めで、最も絶望的な一日として幕を閉じた。
冷たい大理石の床に、私のちっぽけな影が落ちていた。それはまるで、これから先の未来を暗示しているかのようだった。
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鈴を転がすような声と共に、書庫に眩い光が差し込んだ。セレスティアが侍女たちを引き連れて現れたのだ。彼女の手のひらの上には、光の魔力で生み出された蝶が優雅に舞っている。
「セレスティア」
私は静かに本を閉じた。彼女の輝きは、この薄暗い書庫の闇さえも払いのけてしまう。その眩しさが、私の惨めさを一層際立たせるようで、いつも目を伏せてしまう。
「まあ、お返事だけはできるのね。わたくし、お姉様は言葉もお忘れになったのかと思っていましたわ。だって、いつもそうやって黙って俯いているだけですもの」
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「わたくしは今、古代魔法の解読を陛下から任されておりますの。お姉様のように、役立たずの植物図鑑を眺めている暇などないのですわ」
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私は何も言い返せなかった。言い返したところで、状況が好転することはない。むしろ、彼女の機嫌を損ねて、さらなる侮辱を受けるだけだ。それが、この王宮で十七年間生きてきて学んだ処世術だった。
「さあ、行きましょう。こんな場所に長居すると、わたくしの魔力まで穢れてしまいそう」
セレスティアはそう言い残し、華やかなドレスの裾を翻して去って行った。侍女たちの嘲笑が、静寂を取り戻した書庫にしばらく響いていた。
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そんなことを考えていると、父王陛下からの使者が私を呼びに来た。今日が私の十七歳の誕生日だということは、きっと誰も覚えていないだろう。陛下からの呼び出しに良い予感はしなかった。重い足取りで、私は玉座の間へと向かった。
磨き上げられた大理石の廊下は、私の不安な心を映すように冷たく光っていた。すれ違う貴族たちは、私に気づくとあからさまに顔をしかめ、避けるように壁際を歩く。彼らの視線は、同情ではなく侮蔑の色を濃く宿していた。
やがて、巨大な扉の前にたどり着く。衛兵が厳かに扉を開けると、そこには王国の権威を象徴する光景が広がっていた。高い天井から吊るされたシャンデリアが煌めき、ずらりと並んだ臣下たちが私に冷たい視線を向けている。
玉座には父王が、その隣には王妃とセレスティアが座っていた。そして、セレスティアの傍らには、私の元婚約者である第一王子アランの姿もあった。彼は私と目が合うと、軽蔑したように鼻で笑った。
私は玉座の前まで進み、深く頭を下げた。
「お呼びにより参上いたしました。父上様」
「顔を上げよ、アリシア」
冷たく響く声に促され、おそるおそる顔を上げる。父王の目は、氷のように冷え切っていた。彼は私を値踏みするように上から下まで眺めると、溜息交じりに口を開いた。
「本日、貴様は十七になったな」
「はい」
「十七年だ。王族として生まれながら、この国に何一つ貢献することなく、ただ食い潰してきた十七年。どうだ、感想は」
あまりに理不尽な問いに、言葉が詰まる。私が何かを答える前に、セレスティアがわざとらしく可憐な声で言った。
「お父様、お姉様をあまり責めないであげてくださいませ。お姉様には、わたくしのような魔力もなければ、国に貢献する術もないのですから。それは、仕方のないことなのですわ」
その言葉は庇っているようで、実は私の無能さを満天下に知らしめるものだった。貴族たちから、くすくすという笑い声が漏れる。
父王は満足げに頷くと、宣告するように言った。
「そうだ。貴様は無能だ。政略結婚の道具としての価値すらない。我がクローデル王国の歴史において、これほどの出来損ないは前代未聞だ」
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