あ、すみません。私が見ていたのはあなたではなく、別の方です。

「すまないね、レディ。僕には愛しい婚約者がいるんだ。そんなに見つめられても、君とデートすることすら出来ないんだ」
「え? 私、あなたのことを見つめていませんけれど……?」
「なにを言っているんだい、さっきから熱い視線をむけていたじゃないかっ」
「あ、すみません。私が見ていたのはあなたではなく、別の方です」

 あなたの護衛を見つめていました。だって好きなのだもの。見つめるくらいは許して欲しい。恋人になりたいなんて身分違いのことを考えないから、それだけはどうか。

「……やっぱり今日も格好いいわ、ライナルト様」

 うっとりと呟く私に、ライナルト様はぎょっとしたような表情を浮かべて――それから、

「――俺のことが怖くないのか?」

 と話し掛けられちゃった! これはライナルト様とお話しするチャンスなのでは?
 よーし、せめてお友達になれるようにがんばろう!
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