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第六十七話 【王国視点】最後の希望
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季節は夏を迎え、クローデル王国を覆う絶望はさらにその色を濃くしていた。
異常気象は収まる気配を見せず、農地は完全にその生産能力を失った。王家の備蓄食料庫もついにその底が見え始めていた。貴族たちは自らの食い扶持を確保するため領民からさらに過酷な搾取を行い、民衆の不満はもはや沸点に達しようとしていた。
各地で小規模な暴動や一揆が頻発するようになった。それらはまだ王国の治安維持部隊によってかろうじて鎮圧されていたが、それも時間の問題だった。飢えた民衆の怒りという巨大なマグマが、国中の至る所で地表を突き破る寸前まで溜まっていたのだ。
そんな八方塞がりの状況の中、国王はついに一つの決断を下さざるを得なくなった。
その日の御前会議は、これまでになく重苦しい雰囲気に包まれていた。大臣たちの顔には疲労と絶望の色が濃く、玉座に座る国王もかつての威厳を完全に失い、ただやつれた老人のように見えた。
「……もう、打つ手はないのか」
国王のかすれた声が、静まり返った玉座の間に虚しく響いた。
大臣たちは誰一人として顔を上げることができない。飢饉対策、近隣諸国への食糧支援要請、その全てが失敗に終わっていた。もはや、この国を救う術はどこにも残されていない。
その時、一人の老大臣が震える声でおそるおそる口を開いた。
「……陛下。もはや我々に残された道は、一つしかございません」
「何だ、申してみよ」
老大臣は床に額をこすりつけ、まるで禁断の言葉を口にするかのように言った。
「……辺境のエデン王国に……助けを乞うのです」
その一言は、玉座の間に爆弾が投下されたかのような衝撃をもたらした。
「何を言うか! 正気か!」
「あの反逆者どもに頭を下げろというのか!」
「王家の恥だ!」
他の大臣たちから一斉に非難の声が上がる。
国王もまた顔を真っ赤にして激昂した。
「黙れ! 不敬にもほどがあるぞ! この私が、あの捨てた娘に……アリシアに物乞いをしろと申すか!」
彼のプライドが、その選択肢を断じて許さなかった。
しかし、老大臣は引かなかった。彼は顔を上げ、涙ながらに国王に訴えかけた。
「陛下! もはやプライドや面子を気にしている場合ではございません! このままではこの国は、飢えた民衆の手によって内側から崩壊いたします! そうなれば王家も我々貴族も、全てが終わりなのですぞ!」
彼の悲痛な叫びは、その場にいた全員の胸に突き刺さった。
「……エデンには食料が有り余っていると聞きます。彼らが手を組んだ商業国家連合からも大量の物資が流れ込んでいるとか。彼らだけが、今の我々を救える唯一の希望なのです。陛下、どうか……どうかご聖断を……!」
老大臣はそう言って再び床にひれ伏した。
玉座の間は再び重い沈黙に包まれた。
国王は固く目を閉じ、その顔には深い葛藤の色が浮かんでいた。
追放した娘。無能と罵り、不毛の地へ捨てたあの銀髪の少女。その娘が築いた国に頭を下げて食糧を乞う。それは彼にとって死ぬよりも辛い屈辱だった。
しかし、老大臣の言葉は冷たい真実だった。このままでは国が滅ぶ。民が死に、王家もろとも全てが奈落の底へと落ちていく。
玉座にしがみつくことと、プライドを守ること。
その二つを天秤にかけた時、彼が選ぶべき道は一つしかなかった。
長い、長い沈黙の後。
国王はまるで魂が抜け殻になったかのように、力なく呟いた。
「……分かった」
その声はひどくかすれていた。
「……使者を、送れ」
その一言で全てが決まった。
クローデル王国は、その最後のプライドを捨て、かつて追放した娘が治めるエデンに食糧支援を乞うことを決断したのだ。
すぐに使節団の人選が始まった。
この屈辱的な交渉を誰に任せるか。
大臣たちは誰もがその役目を嫌い、互いに押し付け合った。
その時、ずっと黙って成り行きを見守っていた一人の人物が静かに口を開いた。
「――その役目、わたくしにお任せくださいませ」
声の主は、聖女セレスティアだった。
自室に引きこもっていた彼女が、いつの間にか玉座の間に姿を現していた。その顔は青白くやつれていたが、瞳の奥には狂的な光が宿っている。
「お、お前が行くというのか」
国王が驚いて尋ねる。
「はい、お父様」
セレスティアは歪んだ笑みを浮かべた。
(これは好機だわ。わたくしが自ら辺境へ赴き、あの生意気な姉に聖女としての威光を見せつけてやる。そして食料を恵んでもらうのではなく、わたくしの力で『献上』させてみせる。そうすれば民衆も、どちらが真の聖女であるかを思い知るはず)
彼女の心はもはや正常な判断力を失い、姉への対抗心だけで動いていた。
「セレスティア様お一人では心許ないでしょう」
その声にもう一人の人物が同調した。謹慎中だったはずのアラン王子だ。彼の心もまたエデンへの復讐心で煮えくり返っていた。
「この私、アランも同行いたします。今度こそ、あの者どもの鼻を明かしてご覧にいれます」
国王は二人の子供たちの申し出を、迷った末に許可した。
彼にはもはや他に頼れる者がいなかったのだ。
こうして、クローデル王国からエデンへ送られる使節団の代表は、皮肉にもアリシアを最も見下し、その人生を狂わせた張本人である妹セレスティアと元婚約者アラン王子に決定した。
彼らは自分たちがこれから足を踏み入れるのが、かつて知っていた辺境ではないこと、そして再会する姉がもはや自分たちが知る無力な少女ではないということを、まだ知らなかった。
運命の歯車は、最も皮肉で、そして最も残酷な再会をセッティングし始めていた。
異常気象は収まる気配を見せず、農地は完全にその生産能力を失った。王家の備蓄食料庫もついにその底が見え始めていた。貴族たちは自らの食い扶持を確保するため領民からさらに過酷な搾取を行い、民衆の不満はもはや沸点に達しようとしていた。
各地で小規模な暴動や一揆が頻発するようになった。それらはまだ王国の治安維持部隊によってかろうじて鎮圧されていたが、それも時間の問題だった。飢えた民衆の怒りという巨大なマグマが、国中の至る所で地表を突き破る寸前まで溜まっていたのだ。
そんな八方塞がりの状況の中、国王はついに一つの決断を下さざるを得なくなった。
その日の御前会議は、これまでになく重苦しい雰囲気に包まれていた。大臣たちの顔には疲労と絶望の色が濃く、玉座に座る国王もかつての威厳を完全に失い、ただやつれた老人のように見えた。
「……もう、打つ手はないのか」
国王のかすれた声が、静まり返った玉座の間に虚しく響いた。
大臣たちは誰一人として顔を上げることができない。飢饉対策、近隣諸国への食糧支援要請、その全てが失敗に終わっていた。もはや、この国を救う術はどこにも残されていない。
その時、一人の老大臣が震える声でおそるおそる口を開いた。
「……陛下。もはや我々に残された道は、一つしかございません」
「何だ、申してみよ」
老大臣は床に額をこすりつけ、まるで禁断の言葉を口にするかのように言った。
「……辺境のエデン王国に……助けを乞うのです」
その一言は、玉座の間に爆弾が投下されたかのような衝撃をもたらした。
「何を言うか! 正気か!」
「あの反逆者どもに頭を下げろというのか!」
「王家の恥だ!」
他の大臣たちから一斉に非難の声が上がる。
国王もまた顔を真っ赤にして激昂した。
「黙れ! 不敬にもほどがあるぞ! この私が、あの捨てた娘に……アリシアに物乞いをしろと申すか!」
彼のプライドが、その選択肢を断じて許さなかった。
しかし、老大臣は引かなかった。彼は顔を上げ、涙ながらに国王に訴えかけた。
「陛下! もはやプライドや面子を気にしている場合ではございません! このままではこの国は、飢えた民衆の手によって内側から崩壊いたします! そうなれば王家も我々貴族も、全てが終わりなのですぞ!」
彼の悲痛な叫びは、その場にいた全員の胸に突き刺さった。
「……エデンには食料が有り余っていると聞きます。彼らが手を組んだ商業国家連合からも大量の物資が流れ込んでいるとか。彼らだけが、今の我々を救える唯一の希望なのです。陛下、どうか……どうかご聖断を……!」
老大臣はそう言って再び床にひれ伏した。
玉座の間は再び重い沈黙に包まれた。
国王は固く目を閉じ、その顔には深い葛藤の色が浮かんでいた。
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しかし、老大臣の言葉は冷たい真実だった。このままでは国が滅ぶ。民が死に、王家もろとも全てが奈落の底へと落ちていく。
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その二つを天秤にかけた時、彼が選ぶべき道は一つしかなかった。
長い、長い沈黙の後。
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その声はひどくかすれていた。
「……使者を、送れ」
その一言で全てが決まった。
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すぐに使節団の人選が始まった。
この屈辱的な交渉を誰に任せるか。
大臣たちは誰もがその役目を嫌い、互いに押し付け合った。
その時、ずっと黙って成り行きを見守っていた一人の人物が静かに口を開いた。
「――その役目、わたくしにお任せくださいませ」
声の主は、聖女セレスティアだった。
自室に引きこもっていた彼女が、いつの間にか玉座の間に姿を現していた。その顔は青白くやつれていたが、瞳の奥には狂的な光が宿っている。
「お、お前が行くというのか」
国王が驚いて尋ねる。
「はい、お父様」
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その声にもう一人の人物が同調した。謹慎中だったはずのアラン王子だ。彼の心もまたエデンへの復讐心で煮えくり返っていた。
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彼にはもはや他に頼れる者がいなかったのだ。
こうして、クローデル王国からエデンへ送られる使節団の代表は、皮肉にもアリシアを最も見下し、その人生を狂わせた張本人である妹セレスティアと元婚約者アラン王子に決定した。
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