17 / 41
第16話:地下二階層への設計思想と、コンボ・トラップの萌芽
しおりを挟む
第一階層が完成し、ボスとして強化ゴブリーダー・ゴブキチとスケルトン部隊を配置したことで、ダンジョンには一つの区切りがついた。コア安置室の司令塔から眺めるダッシュボードは、安定稼働を示す緑色のランプ(俺がコアにリクエストして付けてもらった)を灯している。DPは着実に自然増加し、時折迷い込んでくる低級モンスターを、再構築された罠ゾーンと、待機中のゴブジ(斥候役)やスケルトン(定点警備役)が効率的に処理してくれるようになった。
まさに、システム化された防衛網が機能し始めた証拠だ。もちろん、まだ改善点は山積みだが、最初の目標であった「安定したDP獲得基盤の構築」は、ほぼ達成できたと言っていいだろう。
「ふぅ…これで少しは、枕を高くして眠れるか?」
俺は背もたれに深く寄りかかり、息をついた。前世では考えられなかった「安定」という言葉の響きを噛みしめる。
『マスター、現在のダンジョン運営状況は安定フェーズに移行したと判断できます。しかし、外部環境の変化や、より強力な侵入者の出現に備え、継続的な改善と拡張を推奨します。』
コアが、いつもの冷静な口調で進言してくる。まったく、優秀な秘書(AI)は休ませてくれない。
「分かってるさ。第一階層は、いわばチュートリアルステージだ。本番はこれから…地下二階層の構築だ。」
俺の視線は、ダッシュボードの「ダンジョン設計ツール」へと移る。そこには、まだ真っ白な地下二階層のキャンバスが広がっていた。
「さて、コア。地下二階層の設計思想だが…第一階層とは明確に異なるコンセプトを持ち込みたい。」
第一階層は、基本的な罠とモンスターの配置、そしてそれらの連携による防衛の基礎を学ぶ場だった。言わば、ダンジョン運営の「バージョン1.0」だ。次の「バージョン2.0」では、より高度なギミックと戦略性を盛り込む必要がある。
『マスターの設計思想をお聞かせください。コアは、それを実現するための技術的サポートを提供します。』
「まず、重要になるのが『地形効果』だ。第一階層は、基本的に平坦な通路と部屋で構成されていた。だが、二階層では、高低差、狭隘な通路、広い空間、そして…『水場』を積極的に導入したい。」
高低差があれば、弓や魔法による攻撃が有利になったり、落下によるダメージを狙ったりできる。狭い通路は、少数で多数の敵を食い止めるのに有効だ。逆に広い空間は、モンスターの集団戦術や、範囲攻撃魔法の効果を高めるだろう。
そして、水場。これが今回のキーポイントだと考えている。
「水深のあるエリアを作れば、侵入者の移動速度を大幅に低下させられる。重装備の戦士などは、動きが極端に鈍るはずだ。さらに、水中からの奇襲や、水棲モンスターの導入も視野に入れられる。」
『なるほど…地形効果による移動デバフと、環境を利用した戦術の展開ですね。非常に合理的です。水場の生成・維持には一定のDPコストと魔力制御が必要になりますが、実現可能です。』
「次に、『属性』の概念だ。リナの話や、コアの分析によれば、この世界の魔力や魔法には属性が存在するらしい。これをダンジョン設計にも取り入れたい。特に、二階層のテーマとして『闇』と『水』をフィーチャーするのはどうだろうか。」
闇属性。それは、単純に「暗闇」を作り出すということだ。
「光源を制限し、視界不良なエリアを多く設ける。松明や光魔法を使わなければ、まともに進めないような環境だ。もちろん、こちらのモンスターは暗闇に適応しているか、あるいは別の索敵手段を持つ必要があるが。」
視界不良は、侵入者の心理的なプレッシャーを高め、罠の発見を困難にし、奇襲の効果を高める。まさに、ダンジョンという環境を最大限に活かした戦術だ。
『闇属性環境の生成…可能です。特定のエリアの光量を魔術的に制御し、侵入者の持つ光源の効果を減衰させることも技術的には可能です。ただし、味方モンスターへの影響も考慮した設計が必要です。』
「そして、水属性。これは水場の存在と連動する。湿度の高い環境、あるいは霧などを発生させ、視界をさらに悪化させたり、金属製の武具を錆びさせたりする効果も期待できるかもしれない。」
『霧の発生、湿度の制御も可能です。金属の腐食効果については、高濃度の魔力や特定の触媒が必要になるため、現時点での実装は困難ですが、将来的には検討可能です。』
闇と水。視界不良と移動阻害。この二つの属性デバフを組み合わせることで、侵入者の能力を大幅に削ぎ、こちらの有利な状況を作り出す。それが、地下二階層の基本コンセプトだ。
「さらに、罠だ。第一階層では、単体の罠の効果に頼る部分が大きかった。二階層では、『罠の連動(コンボ)』を本格的に導入する。」
SEの血が騒ぐ。プログラミングにおける条件分岐(if文)や、一連の処理(シーケンス)の考え方を、罠の設計に応用するのだ。
「例えば、まずトリップワイヤー(検知トリガー)を踏ませる。すると、連動して通路の先の床が『粘着床Lv.1』に変化し、足止めする。足止めされた侵入者に対して、壁から毒矢(未実装だが)が発射される、あるいは天井から岩石が落下する…といった具合だ。」
「あるいは、感圧式の床スイッチを踏むと、前後の通路がゲートで封鎖され、部屋に毒ガス(これも未実装)が充満し始めるとか。制限時間内に特定の解除スイッチを見つけなければ、窒息死する…なんてのも面白いかもしれない。」
『罠の連動制御システムの構築ですね。センサー(トリップワイヤー、感圧スイッチ等)、アクチュエーター(粘着床、矢の発射装置、ゲート等)、そしてそれらを結びつける制御ロジック(コアが担当)が必要になります。複雑なコンボほど、設計と実装、そしてデバッグにDPと時間が必要になりますが、単体の罠よりも遥かに高い効果が期待できます。』
コアは、俺のアイデアに対して、常に冷静かつ的確な技術的フィードバックを返してくれる。最高の開発パートナーだ。
地下二階層のコンセプト――地形効果、属性(闇・水)、罠のコンボ。これらを組み合わせることで、第一階層とは比較にならない、戦略的で、いやらしい(褒め言葉だ)フロアを作り上げることができるだろう。
問題は、やはりDPだ。
現在のDPは451。地下二階層の基本的な空間生成だけでも、かなりのDPを消費するだろう。さらに、水場や視界制御システムの導入、罠コンボの開発・設置には、追加で莫大なDPが必要になるはずだ。
「コア、地下二階層の基本的な空間(例えば、第一階層と同程度の広さ)を生成するのに、どれくらいのDPが必要になりそうか? 水場や特殊環境効果は含めずに。」
『地下二階層の基本空間生成コストは、深度が増すことによる地圧上昇などを考慮し、第一階層よりも割高になります。概算ですが、第一階層と同程度の広さ(半径20m圏内)で、約250DP程度が必要になると試算されます。』
250DP…思ったよりは安いか? だが、これに水場や視界制御、罠コンボのコストが上乗せされると考えると、やはり最低でも1000DP、いや、1500DPくらいは用意しておきたいところだ。
「となると、やはりDP稼ぎが最優先課題だな…」
DPを稼ぐ手段は、現状、ダンジョン内の自然吸収(微々たるもの)と、侵入者の撃退しかない。つまり、もっと多くの、そしてより強い侵入者を効率的に処理する必要がある。
「そのためには、現在の戦力の増強も必要か…」
スケルトンは5体召喚したが、まだ増やせる。彼らは維持コストがかからないので、数を揃えても負担は少ない。あるいは、ゴブリンを増やすか? ゴブキチの指揮能力が向上すれば、ゴブリン部隊の方が柔軟な戦い方ができるかもしれない。コストはスケルトンより安いが、育成の手間と食費がかかる。
(悩ましいな…ポートフォリオの最適化問題だ。リスクとリターン、コストと効果を天秤にかける必要がある。)
そんなことを考えていると、訓練スペースの方から、リナの甲高い声が聞こえてきた。
「違う! これは『ゴ』! 『キ』はこっち! 何回言ったら覚えるのよ、この石頭ゴブリン!」
どうやら、ゴブキチ相手に文字の授業をしているらしい。ゴブキチの「グギャア!」という悲鳴も聞こえる。リナの指導にも熱が入ってきたようだ。
(まあ、焦る必要はないか。地下二階層の設計をじっくり練りつつ、第一階層の防衛システムで着実にDPを稼いでいく。ゴブリンたちの育成も進め、戦力が整ってきたら、二階層の建設に着手する。それが、現時点での最適解だろう。)
俺は、ダッシュボードに「地下二階層 開発プロジェクト」という項目を立ち上げ、今日考えたコンセプトやアイデアをメモしていく。地形効果、属性、罠コンボ…考えるだけでワクワクしてくる。
ふと、コア安置室の隅で治療を受けている盗賊(まだ名前は聞いていない)に目をやった。彼は、俺の視線に気づくと、ビクッと体を震わせた。
(こいつの持つスキルも、何かに利用できないだろうか? 罠解除の知識は、逆に罠を作る上で参考になるかもしれない。隠密行動のノウハウは、ゴブジの訓練に活かせるか…?)
捕虜の活用方法についても、考えてみる必要がありそうだ。人材(?)は有効活用してこそ、ホワイトな運営と言えるだろう。
俺は、コアに命じて、盗賊への尋問(という名のカウンセリング)を再開させることにした。まずは、彼の名前と、そのスキルセットの詳細を聞き出すことからだ。
地下二階層への期待と、山積みの課題。そして、まだ見ぬ可能性を秘めたモンスターや捕虜たち。俺のダンジョンマスターとしての仕事は、ますます多岐に渡り、複雑になっていく。だが、それこそが、この異世界で俺が手に入れた、新しい「日常」なのだ。悪くない、と俺は思った。
まさに、システム化された防衛網が機能し始めた証拠だ。もちろん、まだ改善点は山積みだが、最初の目標であった「安定したDP獲得基盤の構築」は、ほぼ達成できたと言っていいだろう。
「ふぅ…これで少しは、枕を高くして眠れるか?」
俺は背もたれに深く寄りかかり、息をついた。前世では考えられなかった「安定」という言葉の響きを噛みしめる。
『マスター、現在のダンジョン運営状況は安定フェーズに移行したと判断できます。しかし、外部環境の変化や、より強力な侵入者の出現に備え、継続的な改善と拡張を推奨します。』
コアが、いつもの冷静な口調で進言してくる。まったく、優秀な秘書(AI)は休ませてくれない。
「分かってるさ。第一階層は、いわばチュートリアルステージだ。本番はこれから…地下二階層の構築だ。」
俺の視線は、ダッシュボードの「ダンジョン設計ツール」へと移る。そこには、まだ真っ白な地下二階層のキャンバスが広がっていた。
「さて、コア。地下二階層の設計思想だが…第一階層とは明確に異なるコンセプトを持ち込みたい。」
第一階層は、基本的な罠とモンスターの配置、そしてそれらの連携による防衛の基礎を学ぶ場だった。言わば、ダンジョン運営の「バージョン1.0」だ。次の「バージョン2.0」では、より高度なギミックと戦略性を盛り込む必要がある。
『マスターの設計思想をお聞かせください。コアは、それを実現するための技術的サポートを提供します。』
「まず、重要になるのが『地形効果』だ。第一階層は、基本的に平坦な通路と部屋で構成されていた。だが、二階層では、高低差、狭隘な通路、広い空間、そして…『水場』を積極的に導入したい。」
高低差があれば、弓や魔法による攻撃が有利になったり、落下によるダメージを狙ったりできる。狭い通路は、少数で多数の敵を食い止めるのに有効だ。逆に広い空間は、モンスターの集団戦術や、範囲攻撃魔法の効果を高めるだろう。
そして、水場。これが今回のキーポイントだと考えている。
「水深のあるエリアを作れば、侵入者の移動速度を大幅に低下させられる。重装備の戦士などは、動きが極端に鈍るはずだ。さらに、水中からの奇襲や、水棲モンスターの導入も視野に入れられる。」
『なるほど…地形効果による移動デバフと、環境を利用した戦術の展開ですね。非常に合理的です。水場の生成・維持には一定のDPコストと魔力制御が必要になりますが、実現可能です。』
「次に、『属性』の概念だ。リナの話や、コアの分析によれば、この世界の魔力や魔法には属性が存在するらしい。これをダンジョン設計にも取り入れたい。特に、二階層のテーマとして『闇』と『水』をフィーチャーするのはどうだろうか。」
闇属性。それは、単純に「暗闇」を作り出すということだ。
「光源を制限し、視界不良なエリアを多く設ける。松明や光魔法を使わなければ、まともに進めないような環境だ。もちろん、こちらのモンスターは暗闇に適応しているか、あるいは別の索敵手段を持つ必要があるが。」
視界不良は、侵入者の心理的なプレッシャーを高め、罠の発見を困難にし、奇襲の効果を高める。まさに、ダンジョンという環境を最大限に活かした戦術だ。
『闇属性環境の生成…可能です。特定のエリアの光量を魔術的に制御し、侵入者の持つ光源の効果を減衰させることも技術的には可能です。ただし、味方モンスターへの影響も考慮した設計が必要です。』
「そして、水属性。これは水場の存在と連動する。湿度の高い環境、あるいは霧などを発生させ、視界をさらに悪化させたり、金属製の武具を錆びさせたりする効果も期待できるかもしれない。」
『霧の発生、湿度の制御も可能です。金属の腐食効果については、高濃度の魔力や特定の触媒が必要になるため、現時点での実装は困難ですが、将来的には検討可能です。』
闇と水。視界不良と移動阻害。この二つの属性デバフを組み合わせることで、侵入者の能力を大幅に削ぎ、こちらの有利な状況を作り出す。それが、地下二階層の基本コンセプトだ。
「さらに、罠だ。第一階層では、単体の罠の効果に頼る部分が大きかった。二階層では、『罠の連動(コンボ)』を本格的に導入する。」
SEの血が騒ぐ。プログラミングにおける条件分岐(if文)や、一連の処理(シーケンス)の考え方を、罠の設計に応用するのだ。
「例えば、まずトリップワイヤー(検知トリガー)を踏ませる。すると、連動して通路の先の床が『粘着床Lv.1』に変化し、足止めする。足止めされた侵入者に対して、壁から毒矢(未実装だが)が発射される、あるいは天井から岩石が落下する…といった具合だ。」
「あるいは、感圧式の床スイッチを踏むと、前後の通路がゲートで封鎖され、部屋に毒ガス(これも未実装)が充満し始めるとか。制限時間内に特定の解除スイッチを見つけなければ、窒息死する…なんてのも面白いかもしれない。」
『罠の連動制御システムの構築ですね。センサー(トリップワイヤー、感圧スイッチ等)、アクチュエーター(粘着床、矢の発射装置、ゲート等)、そしてそれらを結びつける制御ロジック(コアが担当)が必要になります。複雑なコンボほど、設計と実装、そしてデバッグにDPと時間が必要になりますが、単体の罠よりも遥かに高い効果が期待できます。』
コアは、俺のアイデアに対して、常に冷静かつ的確な技術的フィードバックを返してくれる。最高の開発パートナーだ。
地下二階層のコンセプト――地形効果、属性(闇・水)、罠のコンボ。これらを組み合わせることで、第一階層とは比較にならない、戦略的で、いやらしい(褒め言葉だ)フロアを作り上げることができるだろう。
問題は、やはりDPだ。
現在のDPは451。地下二階層の基本的な空間生成だけでも、かなりのDPを消費するだろう。さらに、水場や視界制御システムの導入、罠コンボの開発・設置には、追加で莫大なDPが必要になるはずだ。
「コア、地下二階層の基本的な空間(例えば、第一階層と同程度の広さ)を生成するのに、どれくらいのDPが必要になりそうか? 水場や特殊環境効果は含めずに。」
『地下二階層の基本空間生成コストは、深度が増すことによる地圧上昇などを考慮し、第一階層よりも割高になります。概算ですが、第一階層と同程度の広さ(半径20m圏内)で、約250DP程度が必要になると試算されます。』
250DP…思ったよりは安いか? だが、これに水場や視界制御、罠コンボのコストが上乗せされると考えると、やはり最低でも1000DP、いや、1500DPくらいは用意しておきたいところだ。
「となると、やはりDP稼ぎが最優先課題だな…」
DPを稼ぐ手段は、現状、ダンジョン内の自然吸収(微々たるもの)と、侵入者の撃退しかない。つまり、もっと多くの、そしてより強い侵入者を効率的に処理する必要がある。
「そのためには、現在の戦力の増強も必要か…」
スケルトンは5体召喚したが、まだ増やせる。彼らは維持コストがかからないので、数を揃えても負担は少ない。あるいは、ゴブリンを増やすか? ゴブキチの指揮能力が向上すれば、ゴブリン部隊の方が柔軟な戦い方ができるかもしれない。コストはスケルトンより安いが、育成の手間と食費がかかる。
(悩ましいな…ポートフォリオの最適化問題だ。リスクとリターン、コストと効果を天秤にかける必要がある。)
そんなことを考えていると、訓練スペースの方から、リナの甲高い声が聞こえてきた。
「違う! これは『ゴ』! 『キ』はこっち! 何回言ったら覚えるのよ、この石頭ゴブリン!」
どうやら、ゴブキチ相手に文字の授業をしているらしい。ゴブキチの「グギャア!」という悲鳴も聞こえる。リナの指導にも熱が入ってきたようだ。
(まあ、焦る必要はないか。地下二階層の設計をじっくり練りつつ、第一階層の防衛システムで着実にDPを稼いでいく。ゴブリンたちの育成も進め、戦力が整ってきたら、二階層の建設に着手する。それが、現時点での最適解だろう。)
俺は、ダッシュボードに「地下二階層 開発プロジェクト」という項目を立ち上げ、今日考えたコンセプトやアイデアをメモしていく。地形効果、属性、罠コンボ…考えるだけでワクワクしてくる。
ふと、コア安置室の隅で治療を受けている盗賊(まだ名前は聞いていない)に目をやった。彼は、俺の視線に気づくと、ビクッと体を震わせた。
(こいつの持つスキルも、何かに利用できないだろうか? 罠解除の知識は、逆に罠を作る上で参考になるかもしれない。隠密行動のノウハウは、ゴブジの訓練に活かせるか…?)
捕虜の活用方法についても、考えてみる必要がありそうだ。人材(?)は有効活用してこそ、ホワイトな運営と言えるだろう。
俺は、コアに命じて、盗賊への尋問(という名のカウンセリング)を再開させることにした。まずは、彼の名前と、そのスキルセットの詳細を聞き出すことからだ。
地下二階層への期待と、山積みの課題。そして、まだ見ぬ可能性を秘めたモンスターや捕虜たち。俺のダンジョンマスターとしての仕事は、ますます多岐に渡り、複雑になっていく。だが、それこそが、この異世界で俺が手に入れた、新しい「日常」なのだ。悪くない、と俺は思った。
31
あなたにおすすめの小説
チート魅了スキルで始まる、美少女たちとの異世界ハーレム生活
仙道
ファンタジー
ごく普通の会社員だった佐々木健太は、異世界へ転移してして、あらゆる女性を無条件に魅了するチート能力を手にする。
彼はこの能力で、女騎士セシリア、ギルド受付嬢リリア、幼女ルナ、踊り子エリスといった魅力的な女性たちと出会い、絆を深めていく。
チートスキルより女神様に告白したら、僕のステータスは最弱Fランクだけど、女神様の無限の祝福で最強になりました
Gaku
ファンタジー
平凡なフリーター、佐藤悠樹。その人生は、ソシャゲのガチャに夢中になった末の、あまりにも情けない感電死で幕を閉じた。……はずだった! 死後の世界で彼を待っていたのは、絶世の美女、女神ソフィア。「どんなチート能力でも与えましょう」という甘い誘惑に、彼が願ったのは、たった一つ。「貴方と一緒に、旅がしたい!」。これは、最強の能力の代わりに、女神様本人をパートナーに選んだ男の、前代未聞の異世界冒険譚である!
主人公ユウキに、剣や魔法の才能はない。ステータスは、どこをどう見ても一般人以下。だが、彼には、誰にも負けない最強の力があった。それは、女神ソフィアが側にいるだけで、あらゆる奇跡が彼の味方をする『女神の祝福』という名の究極チート! 彼の原動力はただ一つ、ソフィアへの一途すぎる愛。そんな彼の真っ直ぐな想いに、最初は呆れ、戸惑っていたソフィアも、次第に心を動かされていく。完璧で、常に品行方正だった女神が、初めて見せるヤキモチ、戸惑い、そして恋する乙女の顔。二人の甘く、もどかしい関係性の変化から、目が離せない!
旅の仲間になるのは、いずれも大陸屈指の実力者、そして、揃いも揃って絶世の美女たち。しかし、彼女たちは全員、致命的な欠点を抱えていた! 方向音痴すぎて地図が読めない女剣士、肝心なところで必ず魔法が暴発する天才魔導士、女神への信仰が熱心すぎて根本的にズレているクルセイダー、優しすぎてアンデッドをパワーアップさせてしまう神官僧侶……。凄腕なのに、全員がどこかポンコツ! 彼女たちが集まれば、簡単なスライム退治も、国を揺るがす大騒動へと発展する。息つく暇もないドタバタ劇が、あなたを爆笑の渦に巻き込む!
基本は腹を抱えて笑えるコメディだが、物語は時に、世界の運命を賭けた、手に汗握るシリアスな戦いへと突入する。絶体絶命の状況の中、試されるのは仲間たちとの絆。そして、主人公が示すのは、愛する人を、仲間を守りたいという想いこそが、どんなチート能力にも勝る「最強の力」であるという、熱い魂の輝きだ。笑いと涙、その緩急が、物語をさらに深く、感動的に彩っていく。
王道の異世界転生、ハーレム、そして最高のドタバタコメディが、ここにある。最強の力は、一途な愛! 個性豊かすぎる仲間たちと共に、あなたも、最高に賑やかで、心温まる異世界を旅してみませんか? 笑って、泣けて、最後には必ず幸せな気持ちになれることを、お約束します。
ブラック国家を制裁する方法は、性癖全開のハーレムを作ることでした。
タカハシヨウ
ファンタジー
ヴァン・スナキアはたった一人で世界を圧倒できる強さを誇り、母国ウィルクトリアを守る使命を背負っていた。
しかし国民たちはヴァンの威を借りて他国から財産を搾取し、その金でろくに働かずに暮らしている害悪ばかり。さらにはその歪んだ体制を維持するためにヴァンの魔力を受け継ぐ後継を求め、ヴァンに一夫多妻制まで用意する始末。
ヴァンは国を叩き直すため、あえてヴァンとは子どもを作れない異種族とばかり八人と結婚した。もし後継が生まれなければウィルクトリアは世界中から報復を受けて滅亡するだろう。生き残りたければ心を入れ替えてまともな国になるしかない。
激しく抵抗する国民を圧倒的な力でギャフンと言わせながら、ヴァンは愛する妻たちと甘々イチャイチャ暮らしていく。
S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります
内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品]
冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた!
物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。
職人ギルドから追放された美少女ソフィア。
逃亡中の魔法使いノエル。
騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。
彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。
カクヨムにて完結済み。
( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )
迷宮に捨てられた俺、魔導ガチャを駆使して世界最強の大賢者へと至る〜
サイダーボウイ
ファンタジー
アスター王国ハワード伯爵家の次男ルイス・ハワードは、10歳の【魔力固定の儀】において魔法適性ゼロを言い渡され、実家を追放されてしまう。
父親の命令により、生還率が恐ろしく低い迷宮へと廃棄されたルイスは、そこで魔獣に襲われて絶体絶命のピンチに陥る。
そんなルイスの危機を救ってくれたのが、400年の時を生きる魔女エメラルドであった。
彼女が操るのは、ルイスがこれまでに目にしたことのない未発見の魔法。
その煌めく魔法の数々を目撃したルイスは、深い感動を覚える。
「今の自分が悔しいなら、生まれ変わるしかないよ」
そう告げるエメラルドのもとで、ルイスは努力によって人生を劇的に変化させていくことになる。
これは、未発見魔法の列挙に挑んだ少年が、仲間たちとの出会いを通じて成長し、やがて世界の命運を動かす最強の大賢者へと至る物語である。
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
異世界転生、防御特化能力で彼女たちを英雄にしようと思ったが、そんな彼女たちには俺が英雄のようだ。
Mです。
ファンタジー
異世界学園バトル。
現世で惨めなサラリーマンをしていた……
そんな会社からの帰り道、「転生屋」という見慣れない怪しげな店を見つける。
その転生屋で新たな世界で生きる為の能力を受け取る。
それを自由イメージして良いと言われた為、せめて、新しい世界では苦しまないようにと防御に突出した能力をイメージする。
目を覚ますと見知らぬ世界に居て……学生くらいの年齢に若返っていて……
現実か夢かわからなくて……そんな世界で出会うヒロイン達に……
特殊な能力が当然のように存在するその世界で……
自分の存在も、手に入れた能力も……異世界に来たって俺の人生はそんなもん。
俺は俺の出来ること……
彼女たちを守り……そして俺はその能力を駆使して彼女たちを英雄にする。
だけど、そんな彼女たちにとっては俺が英雄のようだ……。
※※多少意識はしていますが、主人公最強で無双はなく、普通に苦戦します……流行ではないのは承知ですが、登場人物の個性を持たせるためそのキャラの物語(エピソード)や回想のような場面が多いです……後一応理由はありますが、主人公の年上に対する態度がなってません……、後、私(さくしゃ)の変な癖で「……」が凄く多いです。その変ご了承の上で楽しんで頂けると……Mです。の本望です(どうでもいいですよね…)※※
※※楽しかった……続きが気になると思って頂けた場合、お気に入り登録……このエピソード好みだなとか思ったらコメントを貰えたりすると軽い絶頂を覚えるくらいには喜びます……メンタル弱めなので、誹謗中傷てきなものには怯えていますが、気軽に頂けると嬉しいです。※※
【薬師向けスキルで世界最強!】追放された闘神の息子は、戦闘能力マイナスのゴミスキル《植物王》を究極進化させて史上最強の英雄に成り上がる!
こはるんるん
ファンタジー
「アッシュ、お前には完全に失望した。もう俺の跡目を継ぐ資格は無い。追放だ!」
主人公アッシュは、世界最強の冒険者ギルド【神喰らう蛇】のギルドマスターの息子として活躍していた。しかし、筋力のステータスが80%も低下する外れスキル【植物王(ドルイドキング)】に覚醒したことから、理不尽にも父親から追放を宣言される。
しかし、アッシュは襲われていたエルフの王女を助けたことから、史上最強の武器【世界樹の剣】を手に入れる。この剣は天界にある世界樹から作られた武器であり、『植物を支配する神スキル』【植物王】を持つアッシュにしか使いこなすことができなかった。
「エルフの王女コレットは、掟により、こ、これよりアッシュ様のつ、つつつ、妻として、お仕えさせていただきます。どうかエルフ王となり、王家にアッシュ様の血を取り入れる栄誉をお与えください!」
さらにエルフの王女から結婚して欲しい、エルフ王になって欲しいと追いかけまわされ、エルフ王国の内乱を治めることになる。さらには神獣フェンリルから忠誠を誓われる。
そんな彼の前には、父親やかつての仲間が敵として立ちはだかる。(だが【神喰らう蛇】はやがてアッシュに敗れて、あえなく没落する)
かくして、後に闘神と呼ばれることになる少年の戦いが幕を開けた……!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる