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第26話:起動する古代の遺物
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「……原因が分かった? 動かす方法も?」
リリアは、信じられないといった表情で、俺と手の中の金属製の匣を交互に見ている。彼女ほどの天才技師が匙を投げた古代の遺物だ。俺のような、魔道具に関しては素人の男が、短時間でその原因と対策を見抜いたとは、到底信じがたいのだろう。
「ええ」俺は、自信を持って頷く。「この匣、内部のエネルギー制御回路の一部に接触不良があるようです。それが原因で魔力供給が不安定になり、正常に機能しない。時々、表面がチカチカ光るのは、そのショートの影響でしょう」
「接触不良……? 回路の?」リリアは眉をひそめる。「確かに、魔力の流れが不安定なのは分かってたけど……どうしてそんなピンポイントな原因が分かったの? 中を開けてみたわけでもないのに」
「それは……まあ、色々と観察して、推測した結果です」俺は曖昧に答える。【デバッガー】スキルの詳細を話すわけにはいかない。「重要なのは、その接触不良箇所に、うまく刺激を与えれば、一時的に回路が繋がって、本来の機能が回復する可能性がある、ということです」
「刺激……? 具体的にはどうするの?」リリアは、身を乗り出して聞いてくる。その目は、疑いよりも好奇心で輝き始めていた。
俺は、匣の表面を指で示しながら説明する。
「この部分です。ちょうど、この幾何学模様が交差している、この一点。ここの内部で接触不良が起きている可能性が高い。ここに、ごく軽い物理的な衝撃……例えば、硬いもので軽く叩くとか、あるいは特定の周波数の魔力パルスを送るとか……そういった精密な刺激を与えれば、一時的に回路が繋がるかもしれません」
【バグ発見】で得られた情報を、できるだけスキルに言及せずに伝える。
リリアは、俺が示した箇所を食い入るように見つめ、指先でそっと触れてみる。
「ここの内部……確かに、魔力の流れが一番淀んでいるような気もする……。でも、物理的な衝撃で? 下手に叩いたら、完全に壊れちゃわない?」
「だから、精密な刺激が必要なんです。強すぎても弱すぎてもダメ。ピンポイントで、適切な強さの……」
「……分かった! やってみよう!」
俺が言い終わる前に、リリアは目を輝かせて叫んだ。どうやら、彼女の技術者としての探求心が、疑念を完全に上回ったようだ。
「もし本当にそれで動いたら、すごい発見だよ! ユズルさん、あなた、もしかして隠れた才能の持ち主!?」
「いや、俺はただの……探索補助が得意な冒険者ですよ」俺は苦笑する。
「ふーん……まあ、いいや! とにかく試してみよう! 物理的な衝撃なら、私の精密作業用のミニハンマーがあるけど……魔力パルスの方が安全かな? でも、特定の周波数なんて、どうやって……」
リリアは、ぶつぶつと独り言を言いながら、工房の道具棚を漁り始めた。完全に自分の世界に入っている。
(……魔力パルスか。それなら、俺が【限定的干渉】を使えば可能かもしれない。だが、リスクもある……)
前回の魔法罠でのペナルティを思い出す。この古代の匣に下手に魔力干渉すれば、どうなるか分からない。
(いや、ここは物理的な方法で試してみよう。精密な衝撃なら、俺にもできるはずだ)
俺は、腰に差した魔鋼のダガーに手を伸ばした。
「リリアさん、その必要はありません。俺がやってみます」
「え? ユズルさんが?」
俺は、魔鋼のダガーを抜き、その柄頭(ポンメル)をリリアに見せた。
「このダガーの柄頭、適度な重さと硬さがある。それに、俺は手先の器用さには、少しだけ自信がありますので」
元SEとして、細かいハンダ付けやケーブルの配線作業などで培った(?)器用さだ。それに、【デバッガー】スキルによる精密な位置特定能力もある。
リリアは、少し不安そうな顔をしたが、「……分かった。じゃあ、お願い。でも、本当に気をつけてよ! 壊したら弁償だからね!」と、釘を刺すのを忘れなかった。
俺は頷き、再び匣に向き直る。深呼吸をして、精神を集中させる。【デバッガー】スキルで、接触不良を起こしている内部回路の正確な位置と、与えるべき衝撃の強さ、角度をイメージする。まるで、外科手術で患部を狙うような精密さが求められる。
そして、狙いを定め、魔鋼のダガーの柄頭で、匣の表面の特定箇所を、
コンッ。
と、ごく軽く、しかし的確に叩いた。
瞬間――
カチリ、という小さな音が匣の中から聞こえた。
そして、これまで不規則に明滅していた表面の魔力の光が、一斉に安定した青白い輝きを放ち始めた!
「わっ!?」リリアが驚きの声を上げる。
匣は、静かな駆動音のようなものを立てながら、その表面の幾何学模様を複雑に変化させていく。そして、匣の上部の空間に、淡い光の粒子が集まり始め、みるみるうちに立体的な映像(ホログラム)を形作り始めた!
投影されたのは、星図のようなものだった。見たこともない星座、惑星の軌道のような線、そして、その中心でゆっくりと回転する、複雑な構造の球体。それは、まるで宇宙の模型か、あるいは何かの動力炉の設計図のようにも見えた。
「……すごい! ホログラム投影機能!? しかも、この情報量……何かの天体図? それとも、未知のエネルギーシステムの設計図……!?」
リリアは、目をキラキラさせながら、食い入るようにホログラムを見つめている。その興奮ぶりは、まさに水を得た魚、あるいは新しいおもちゃを与えられた子供だ。
俺も、その光景に息を呑んでいた。これが、この古代の匣の本来の機能の一部なのか? まるでSF映画に出てくるようなオーバーテクノロジーだ。この世界には、俺たちの想像を遥かに超える、失われた技術が存在するらしい。
ホログラムは数秒間、安定して表示されていたが、やがて光が揺らぎ始め、再び不規則な明滅へと戻っていく。そして、駆動音も止まり、匣は元の「沈黙」状態へと戻ってしまった。
「あ……切れちゃった」リリアが残念そうな声を出す。「やっぱり、一時的なものだったんだね。接触不良がまた起きちゃったのかな」
「ええ、おそらく」俺は頷く。「根本的に直すには、中を開けて回路を修理する必要があるでしょう」
「むぅ……でも、すごいよ、ユズルさん! 本当に動いた! しかも、あんなすごい映像が! あれ、一体何だったんだろう? もっとよく見たかったなぁ!」
リリアは、興奮冷めやらぬ様子で、俺の肩をバンバン叩いてくる。その瞳は、俺に対して、尊敬と、そして強い興味の色を宿していた。
「あなた、一体何者なの? ただの探索補助が得意な冒険者じゃないでしょ? あの原因と対処法を、どうやって見抜いたの? 何か特別なスキルでも持ってるの?」
矢継ぎ早に質問が飛んでくる。彼女の知的好奇心は、完全に俺に向けられていた。
(……やはり、こうなるか)
スキルについて正直に話すわけにはいかない。だが、完全に誤魔化し続けるのも難しいだろう。
俺は、少し考えてから答えた。
「……俺のスキルは、物事の『情報』を読み取り、その中にある『矛盾』や『欠陥』……まあ、一種の『バグ』のようなものを見つけ出す力なんです。そして、そのバグに対して、ごく僅かながら干渉することもできる」
【デバッガー】スキルについて、核心部分は伏せつつも、ある程度の概要を説明することにした。彼女になら、ある程度話しても大丈夫かもしれない、という直感もあった。それに、今後の協力を考えると、全く何も知らないよりは、少しは理解してもらっていた方が都合が良い。
俺の説明を聞いたリリアは、最初はポカンとしていたが、すぐにその意味を理解したのか、目をさらに大きく見開いた。
「情報……矛盾……バグ……干渉……? それって、まるで……世界の法則そのものをデバッグしてるみたいじゃない!」
彼女の言葉は、的確に俺のスキルの本質を突いていた。やはり、この子は頭の回転が速い。
「そんな大した力じゃありませんよ。できることは限られていますし、リスクも高い」
「でも、すごいよ! だって、私のスキルでも解析できなかった、この古代の匣の原因を見抜いて、動かしたんだよ!? あなたのその『目』と、私の『技術』……もし、それを組み合わせたら……!」
リリアの顔が、期待と興奮で紅潮していく。
「ねえ、ユズルさん! 私と協力しない!? この匣の謎、一緒に解き明かそうよ! あなたの力で内部構造や術式のバグを解析して、私がそれを元に修理したり、改造したりするの! きっと、すごいことができるよ!」
彼女からの、熱烈な協力の申し出。それは、俺が期待していた展開そのものだった。
「……いいですよ」俺は、微笑んで答えた。「俺も、あなたの技術には非常に興味があります。それに、この匣……放っておくには、あまりにも惜しい代物ですからね」
「やったー!」リリアは、子供のように飛び上がって喜んだ。「これで、私の研究も一気に進むかも! よろしくね、ユズル『師匠』!」
「……師匠はやめてください」俺は苦笑する。
こうして、俺とリリアの間には、確かな協力関係が結ばれた。
元SEの【デバッガー】と、天才魔道具技師。異色のコンビによる、古代の遺物の解析と、バグを利用した新たな魔道具開発への挑戦が、今、始まろうとしていた。
俺たちの目の前には、まだ沈黙したままの、しかし無限の可能性を秘めた古代の匣がある。
この匣が秘めた情報、そしてその技術は、俺たちの、そしてこの世界の未来に、どのような影響を与えるのだろうか?
期待と、少しの不安を胸に、俺たちの共同作業(デバッグ&リペア)が、静かに幕を開けた。
リリアは、信じられないといった表情で、俺と手の中の金属製の匣を交互に見ている。彼女ほどの天才技師が匙を投げた古代の遺物だ。俺のような、魔道具に関しては素人の男が、短時間でその原因と対策を見抜いたとは、到底信じがたいのだろう。
「ええ」俺は、自信を持って頷く。「この匣、内部のエネルギー制御回路の一部に接触不良があるようです。それが原因で魔力供給が不安定になり、正常に機能しない。時々、表面がチカチカ光るのは、そのショートの影響でしょう」
「接触不良……? 回路の?」リリアは眉をひそめる。「確かに、魔力の流れが不安定なのは分かってたけど……どうしてそんなピンポイントな原因が分かったの? 中を開けてみたわけでもないのに」
「それは……まあ、色々と観察して、推測した結果です」俺は曖昧に答える。【デバッガー】スキルの詳細を話すわけにはいかない。「重要なのは、その接触不良箇所に、うまく刺激を与えれば、一時的に回路が繋がって、本来の機能が回復する可能性がある、ということです」
「刺激……? 具体的にはどうするの?」リリアは、身を乗り出して聞いてくる。その目は、疑いよりも好奇心で輝き始めていた。
俺は、匣の表面を指で示しながら説明する。
「この部分です。ちょうど、この幾何学模様が交差している、この一点。ここの内部で接触不良が起きている可能性が高い。ここに、ごく軽い物理的な衝撃……例えば、硬いもので軽く叩くとか、あるいは特定の周波数の魔力パルスを送るとか……そういった精密な刺激を与えれば、一時的に回路が繋がるかもしれません」
【バグ発見】で得られた情報を、できるだけスキルに言及せずに伝える。
リリアは、俺が示した箇所を食い入るように見つめ、指先でそっと触れてみる。
「ここの内部……確かに、魔力の流れが一番淀んでいるような気もする……。でも、物理的な衝撃で? 下手に叩いたら、完全に壊れちゃわない?」
「だから、精密な刺激が必要なんです。強すぎても弱すぎてもダメ。ピンポイントで、適切な強さの……」
「……分かった! やってみよう!」
俺が言い終わる前に、リリアは目を輝かせて叫んだ。どうやら、彼女の技術者としての探求心が、疑念を完全に上回ったようだ。
「もし本当にそれで動いたら、すごい発見だよ! ユズルさん、あなた、もしかして隠れた才能の持ち主!?」
「いや、俺はただの……探索補助が得意な冒険者ですよ」俺は苦笑する。
「ふーん……まあ、いいや! とにかく試してみよう! 物理的な衝撃なら、私の精密作業用のミニハンマーがあるけど……魔力パルスの方が安全かな? でも、特定の周波数なんて、どうやって……」
リリアは、ぶつぶつと独り言を言いながら、工房の道具棚を漁り始めた。完全に自分の世界に入っている。
(……魔力パルスか。それなら、俺が【限定的干渉】を使えば可能かもしれない。だが、リスクもある……)
前回の魔法罠でのペナルティを思い出す。この古代の匣に下手に魔力干渉すれば、どうなるか分からない。
(いや、ここは物理的な方法で試してみよう。精密な衝撃なら、俺にもできるはずだ)
俺は、腰に差した魔鋼のダガーに手を伸ばした。
「リリアさん、その必要はありません。俺がやってみます」
「え? ユズルさんが?」
俺は、魔鋼のダガーを抜き、その柄頭(ポンメル)をリリアに見せた。
「このダガーの柄頭、適度な重さと硬さがある。それに、俺は手先の器用さには、少しだけ自信がありますので」
元SEとして、細かいハンダ付けやケーブルの配線作業などで培った(?)器用さだ。それに、【デバッガー】スキルによる精密な位置特定能力もある。
リリアは、少し不安そうな顔をしたが、「……分かった。じゃあ、お願い。でも、本当に気をつけてよ! 壊したら弁償だからね!」と、釘を刺すのを忘れなかった。
俺は頷き、再び匣に向き直る。深呼吸をして、精神を集中させる。【デバッガー】スキルで、接触不良を起こしている内部回路の正確な位置と、与えるべき衝撃の強さ、角度をイメージする。まるで、外科手術で患部を狙うような精密さが求められる。
そして、狙いを定め、魔鋼のダガーの柄頭で、匣の表面の特定箇所を、
コンッ。
と、ごく軽く、しかし的確に叩いた。
瞬間――
カチリ、という小さな音が匣の中から聞こえた。
そして、これまで不規則に明滅していた表面の魔力の光が、一斉に安定した青白い輝きを放ち始めた!
「わっ!?」リリアが驚きの声を上げる。
匣は、静かな駆動音のようなものを立てながら、その表面の幾何学模様を複雑に変化させていく。そして、匣の上部の空間に、淡い光の粒子が集まり始め、みるみるうちに立体的な映像(ホログラム)を形作り始めた!
投影されたのは、星図のようなものだった。見たこともない星座、惑星の軌道のような線、そして、その中心でゆっくりと回転する、複雑な構造の球体。それは、まるで宇宙の模型か、あるいは何かの動力炉の設計図のようにも見えた。
「……すごい! ホログラム投影機能!? しかも、この情報量……何かの天体図? それとも、未知のエネルギーシステムの設計図……!?」
リリアは、目をキラキラさせながら、食い入るようにホログラムを見つめている。その興奮ぶりは、まさに水を得た魚、あるいは新しいおもちゃを与えられた子供だ。
俺も、その光景に息を呑んでいた。これが、この古代の匣の本来の機能の一部なのか? まるでSF映画に出てくるようなオーバーテクノロジーだ。この世界には、俺たちの想像を遥かに超える、失われた技術が存在するらしい。
ホログラムは数秒間、安定して表示されていたが、やがて光が揺らぎ始め、再び不規則な明滅へと戻っていく。そして、駆動音も止まり、匣は元の「沈黙」状態へと戻ってしまった。
「あ……切れちゃった」リリアが残念そうな声を出す。「やっぱり、一時的なものだったんだね。接触不良がまた起きちゃったのかな」
「ええ、おそらく」俺は頷く。「根本的に直すには、中を開けて回路を修理する必要があるでしょう」
「むぅ……でも、すごいよ、ユズルさん! 本当に動いた! しかも、あんなすごい映像が! あれ、一体何だったんだろう? もっとよく見たかったなぁ!」
リリアは、興奮冷めやらぬ様子で、俺の肩をバンバン叩いてくる。その瞳は、俺に対して、尊敬と、そして強い興味の色を宿していた。
「あなた、一体何者なの? ただの探索補助が得意な冒険者じゃないでしょ? あの原因と対処法を、どうやって見抜いたの? 何か特別なスキルでも持ってるの?」
矢継ぎ早に質問が飛んでくる。彼女の知的好奇心は、完全に俺に向けられていた。
(……やはり、こうなるか)
スキルについて正直に話すわけにはいかない。だが、完全に誤魔化し続けるのも難しいだろう。
俺は、少し考えてから答えた。
「……俺のスキルは、物事の『情報』を読み取り、その中にある『矛盾』や『欠陥』……まあ、一種の『バグ』のようなものを見つけ出す力なんです。そして、そのバグに対して、ごく僅かながら干渉することもできる」
【デバッガー】スキルについて、核心部分は伏せつつも、ある程度の概要を説明することにした。彼女になら、ある程度話しても大丈夫かもしれない、という直感もあった。それに、今後の協力を考えると、全く何も知らないよりは、少しは理解してもらっていた方が都合が良い。
俺の説明を聞いたリリアは、最初はポカンとしていたが、すぐにその意味を理解したのか、目をさらに大きく見開いた。
「情報……矛盾……バグ……干渉……? それって、まるで……世界の法則そのものをデバッグしてるみたいじゃない!」
彼女の言葉は、的確に俺のスキルの本質を突いていた。やはり、この子は頭の回転が速い。
「そんな大した力じゃありませんよ。できることは限られていますし、リスクも高い」
「でも、すごいよ! だって、私のスキルでも解析できなかった、この古代の匣の原因を見抜いて、動かしたんだよ!? あなたのその『目』と、私の『技術』……もし、それを組み合わせたら……!」
リリアの顔が、期待と興奮で紅潮していく。
「ねえ、ユズルさん! 私と協力しない!? この匣の謎、一緒に解き明かそうよ! あなたの力で内部構造や術式のバグを解析して、私がそれを元に修理したり、改造したりするの! きっと、すごいことができるよ!」
彼女からの、熱烈な協力の申し出。それは、俺が期待していた展開そのものだった。
「……いいですよ」俺は、微笑んで答えた。「俺も、あなたの技術には非常に興味があります。それに、この匣……放っておくには、あまりにも惜しい代物ですからね」
「やったー!」リリアは、子供のように飛び上がって喜んだ。「これで、私の研究も一気に進むかも! よろしくね、ユズル『師匠』!」
「……師匠はやめてください」俺は苦笑する。
こうして、俺とリリアの間には、確かな協力関係が結ばれた。
元SEの【デバッガー】と、天才魔道具技師。異色のコンビによる、古代の遺物の解析と、バグを利用した新たな魔道具開発への挑戦が、今、始まろうとしていた。
俺たちの目の前には、まだ沈黙したままの、しかし無限の可能性を秘めた古代の匣がある。
この匣が秘めた情報、そしてその技術は、俺たちの、そしてこの世界の未来に、どのような影響を与えるのだろうか?
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