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第62話:聖域への扉、オーバーライドの代償
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忘れられた神殿の最深部、聖域へと続く黄金の扉。その表面には、複雑怪奇な紋様が刻まれ、解析不能なレベルの強力な魔法的封印が施されている。扉の向こうからは、カルト教団員たちの気配と、形容しがたいほどの膨大なエネルギーが漏れ出てきていた。一刻の猶予もない。
「……やります」
俺は、覚悟を決めて仲間たちに告げた。この厳重な封印を突破するには、覚醒したばかりの危険なスキル【システム・オーバーライド(初級)】を使うしかないだろう。
「ユズル殿、本当に大丈夫なのか? あのスキルの反動は……」
クラウスが、心配そうに眉を寄せる。サブ・コントロール・ルームでの一件で、俺がこの力を使った後にどれほど消耗するか、彼は目の当たりにしている。
「大丈夫ですよ。制御は……できるはずです」
俺は、自分に言い聞かせるように答えた。正直、自信はない。この古代の、しかも神殿の最重要区画を守る封印システムに、初級のオーバーライドがどこまで通用するのか、そしてどんな反動があるのか、全くの未知数だ。だが、他に選択肢はない。
「ユズルさん、無理しないでね!」リリアが、不安げな表情で俺を見上げる。
「……もし危険だと判断したら、すぐに中断するのよ。命あっての物種だわ」シャロンも、珍しく真剣な口調で釘を刺す。
仲間たちの心配を背に、俺は黄金の扉へと向き直った。深呼吸を繰り返し、精神を集中させる。脳裏には、あの無機質な声が響く。『システムを……世界を……守ってください……』。俺に託された(?)この力が、そのための鍵となるのだろうか?
(【システム・オーバーライド(初級)】発動!)
俺は、扉の封印システム全体を対象として、スキルを発動させた。目標は、認証プロセスそのものを無視し、扉の状態を「閉鎖」から「開放」へと強制的に書き換えること。
ズンッ……!
スキルを発動させた瞬間、これまでにないほどの強烈な負荷が、俺の精神と肉体を襲った! まるで、巨大な奔流に逆らって泳ぐような、あるいは巨大な歯車を無理やり逆回転させようとするような、圧倒的な抵抗感。
(ぐ……っ! 重い……! システムの抵抗か!?)
封印システムが、俺の不正な干渉を検知し、全力で抵抗しているのが分かる。MPが、みるみるうちに吸い取られていく。頭痛が激しくなり、視界が明滅する。鼻から、再び生暖かいものが流れ出す感覚があった。
(だが……ここで引くわけには……いかない!)
俺は、奥歯を食いしばり、精神力を振り絞る。俺の意志、俺の命令を、この世界の法則(システム)に刻み込む!
(扉よ……開け!!)
俺の強い意志が、スキルの効果を増幅させたのか。あるいは、一時的に付与された「上位アクセス権限」が後押ししたのか。
抵抗していた封印システムの力が、ふっと弱まる瞬間があった。
その瞬間を、俺は見逃さなかった!
(今だ! 状態を『開放』に上書き!!)
ゴゴゴゴゴ……!!!
黄金の扉が、地響きのような重々しい音を立てて、ゆっくりと、しかし確実に、内側へと開き始めた! 複雑な紋様が光を失い、封印が解かれていく!
「やった……!」
俺は、膝から崩れ落ちそうになるのを、必死で堪える。全身から力が抜け、立っているのがやっとだ。MPは、ほぼ枯渇寸前。精神的な疲労もピークに達している。
「ユズル殿!」
「ユズルさん!」
クラウスとリリアが、慌てて駆け寄り、俺の身体を支えてくれる。
「……大丈夫……です……。扉は……開きました……」
俺は、荒い息をつきながら、かろうじて答えた。
「……無茶をするわね、本当に」シャロンが、呆れたような、しかしどこか安堵したような表情で近づいてくる。「でも、見事よ。これで、道は開かれたわ」
完全に開いた扉の向こうには、眩いばかりの光に満ちた空間が広がっていた。そこが、聖域だ。
◆
俺たちは、消耗しきった俺をクラウスとリリアが支えながら、慎重に聖域へと足を踏み入れた。シャロンは、周囲への警戒を怠らない。
聖域内部は、想像していた以上に広大で、そして異様な空間だった。
天井は見上げるほど高く、ドーム状になっており、そこからは柔らかな、しかし力強い光が降り注いでいる。壁や床は、水晶のような、あるいは未知の金属のような、滑らかな素材で作られており、複雑な紋様や回路が、それ自体が発光するように輝いている。空気は澄み切っており、まるで聖域という名にふさわしい、清浄な雰囲気が漂っていた。
だが、その一方で、空間の所々には、黒い靄のような「歪み」が見え隠れし、床には黒ずんだシミのようなものが点在している。そして、空間全体に、微弱ながらも、あのゴブリンキングが放っていたものと同質の、不快な「魔力汚染」の気配が漂っていた。清浄さと汚染、神聖さと異様さが、奇妙なバランスで同居している空間。ここが、封印の核となる場所なのだろう。
そして、その空間の中央。
そこには、巨大な祭壇のような台座があり、その上に、複雑な形状をした、巨大な制御装置が鎮座していた。いくつもの水晶体が組み合わされ、無数のエネルギーラインが接続され、全体として一つの巨大なシステムを形成している。これが、封印結界を制御する「神殿の鍵」なのだろう。
『対象:封印制御装置(通称『神殿の鍵』)
状態:一部稼働中(カルト教団による不正アクセス試行中)、エネルギー供給不安定、内部システムエラー多発
機能:封印結界のパラメータ調整、緊急解除、状態監視、他ノードとの連携(現在オフライン)
備考:極めて高度かつ複雑な古代の制御システム。現在、カルト教団によって不正なコマンドが送り込まれており、封印解除のプロセスが開始されかけている危険な状態。内部システムにも複数のバグが存在。』
(……やはり、カルト教団は既にここに到達し、制御装置に干渉しようとしていたか! しかも、封印解除プロセスが開始されかけている!?)
解析結果に、俺は戦慄した。まさに、ギリギリのタイミングだったようだ。
そして、その制御装置の周囲には、数人の黒ローブの姿があった。彼らは、俺たちの侵入に気づき、一斉にこちらを振り向いた。その中の一人、ひときわ禍々しいオーラを放つ人物が、ゆっくりと前に進み出た。
その人物は、他の教団員とは違う、深紅のローブを纏い、顔には鳥の嘴のような、不気味な黄金の仮面を着けている。手には、黒曜石で作られたような、歪んだ形状の杖を持っている。
『対象:???(コードネーム:ドクトル・シュナーベル?)
分類:人間?(魔力汚染による変異?)、カルト教団幹部
状態:狂信(極度)、冷静(表面上)、強い意志
ステータス:Lv ???(推定Aランク以上)、HP ???、MP ???
スキル:【禁断の錬金術(人体改造、魂魄操作)】【汚染魔術(空間歪曲、精神支配)】【異形召喚】【???】
特性:高い知能、残虐性、精神汚染への完全耐性、自己再生(特殊)
備考:カルト教団『深淵を覗く者たち』の最高幹部の一人。狂気の科学者(錬金術師)であり、非道な実験を繰り返している。この神殿での封印解除計画の主導者。極めて危険。』
(……Aランク以上!? しかも、スキルが……禁断の錬金術? 汚染魔術? こいつ、これまでの奴らとは格が違う!)
「……ほう。ネズミどもが、ここまでたどり着くとはな。予想外の邪魔が入ったものだ」
黄金の仮面の男――ドクトル・シュナーベル(仮称)は、歪んだ、しかし知性を感じさせる声で言った。その声は、拡声器を通したように、空間全体に響き渡る。
「カルト教団の幹部か……!」クラウスが、剣を構えて睨みつける。「貴様らの目的は分かっている! この世界の破滅を望む邪教徒め!」
「破滅? ふふふ……愚かな騎士よ。我らは、破滅ではなく『浄化』を、そして『真の進化』をもたらそうとしているのだ」ドクトル・シュナーベルは、嘲るように笑う。「この澱んだ、バグだらけの世界をリセットし、偉大なる『主』の御許へ、新たなる世界を創造する。そのための、神聖な儀式なのだよ」
「戯言を!」
「まあ、貴様らのような『旧世界の遺物』には、理解できんだろうな」シュナーベルは、杖を俺の方へと向けた。「特に、そこの『イレギュラー』……『デバッガー』とかいう、システムのバグを利用する小賢しいネズミ。貴様の存在こそが、この世界の歪みを象徴している」
彼の言葉は、俺の核心を突いていた。俺は、この世界のシステムにとって、異物であり、バグなのかもしれない。
「だが、それもここまでだ」シュナーベルは宣言する。「貴様らを、ここで始末し、その魂ごと『主』への捧げものとしてくれよう。そして、この制御装置を完全に掌握し、封印を解き放つ!」
彼は杖を高く掲げた! 周囲の空間が歪み、黒い魔力が渦を巻き始める!
他のカルト教団員たちも、詠唱を開始し、異形の魔物のようなものを召喚しようとしている!
「……最後の戦いになりそうね」シャロンが、短剣を構えながら呟く。
「絶対に、あいつらの好きにはさせない!」リリアも、杖を握りしめる。
俺は、MPが枯渇寸前の身体に鞭打ち、立ち上がった。最後の力を振り絞り、【デバッガー】スキルを発動させる! 敵の能力、スキル、そして、この制御装置と聖域そのものの「バグ」を探し出す!
(こいつらを倒し、制御装置を確保する……! そして、封印を……いや、この世界そのものを、どう『デバッグ』するべきなのか……その答えを見つけ出す!)
王都地下の聖域を舞台に、世界の運命を賭けた戦いが、今、始まろうとしていた。
俺たち「王国のデバッガー」は、カルト教団の狂気と、古代から続くシステムの歪みに、打ち勝つことができるのだろうか?
「……やります」
俺は、覚悟を決めて仲間たちに告げた。この厳重な封印を突破するには、覚醒したばかりの危険なスキル【システム・オーバーライド(初級)】を使うしかないだろう。
「ユズル殿、本当に大丈夫なのか? あのスキルの反動は……」
クラウスが、心配そうに眉を寄せる。サブ・コントロール・ルームでの一件で、俺がこの力を使った後にどれほど消耗するか、彼は目の当たりにしている。
「大丈夫ですよ。制御は……できるはずです」
俺は、自分に言い聞かせるように答えた。正直、自信はない。この古代の、しかも神殿の最重要区画を守る封印システムに、初級のオーバーライドがどこまで通用するのか、そしてどんな反動があるのか、全くの未知数だ。だが、他に選択肢はない。
「ユズルさん、無理しないでね!」リリアが、不安げな表情で俺を見上げる。
「……もし危険だと判断したら、すぐに中断するのよ。命あっての物種だわ」シャロンも、珍しく真剣な口調で釘を刺す。
仲間たちの心配を背に、俺は黄金の扉へと向き直った。深呼吸を繰り返し、精神を集中させる。脳裏には、あの無機質な声が響く。『システムを……世界を……守ってください……』。俺に託された(?)この力が、そのための鍵となるのだろうか?
(【システム・オーバーライド(初級)】発動!)
俺は、扉の封印システム全体を対象として、スキルを発動させた。目標は、認証プロセスそのものを無視し、扉の状態を「閉鎖」から「開放」へと強制的に書き換えること。
ズンッ……!
スキルを発動させた瞬間、これまでにないほどの強烈な負荷が、俺の精神と肉体を襲った! まるで、巨大な奔流に逆らって泳ぐような、あるいは巨大な歯車を無理やり逆回転させようとするような、圧倒的な抵抗感。
(ぐ……っ! 重い……! システムの抵抗か!?)
封印システムが、俺の不正な干渉を検知し、全力で抵抗しているのが分かる。MPが、みるみるうちに吸い取られていく。頭痛が激しくなり、視界が明滅する。鼻から、再び生暖かいものが流れ出す感覚があった。
(だが……ここで引くわけには……いかない!)
俺は、奥歯を食いしばり、精神力を振り絞る。俺の意志、俺の命令を、この世界の法則(システム)に刻み込む!
(扉よ……開け!!)
俺の強い意志が、スキルの効果を増幅させたのか。あるいは、一時的に付与された「上位アクセス権限」が後押ししたのか。
抵抗していた封印システムの力が、ふっと弱まる瞬間があった。
その瞬間を、俺は見逃さなかった!
(今だ! 状態を『開放』に上書き!!)
ゴゴゴゴゴ……!!!
黄金の扉が、地響きのような重々しい音を立てて、ゆっくりと、しかし確実に、内側へと開き始めた! 複雑な紋様が光を失い、封印が解かれていく!
「やった……!」
俺は、膝から崩れ落ちそうになるのを、必死で堪える。全身から力が抜け、立っているのがやっとだ。MPは、ほぼ枯渇寸前。精神的な疲労もピークに達している。
「ユズル殿!」
「ユズルさん!」
クラウスとリリアが、慌てて駆け寄り、俺の身体を支えてくれる。
「……大丈夫……です……。扉は……開きました……」
俺は、荒い息をつきながら、かろうじて答えた。
「……無茶をするわね、本当に」シャロンが、呆れたような、しかしどこか安堵したような表情で近づいてくる。「でも、見事よ。これで、道は開かれたわ」
完全に開いた扉の向こうには、眩いばかりの光に満ちた空間が広がっていた。そこが、聖域だ。
◆
俺たちは、消耗しきった俺をクラウスとリリアが支えながら、慎重に聖域へと足を踏み入れた。シャロンは、周囲への警戒を怠らない。
聖域内部は、想像していた以上に広大で、そして異様な空間だった。
天井は見上げるほど高く、ドーム状になっており、そこからは柔らかな、しかし力強い光が降り注いでいる。壁や床は、水晶のような、あるいは未知の金属のような、滑らかな素材で作られており、複雑な紋様や回路が、それ自体が発光するように輝いている。空気は澄み切っており、まるで聖域という名にふさわしい、清浄な雰囲気が漂っていた。
だが、その一方で、空間の所々には、黒い靄のような「歪み」が見え隠れし、床には黒ずんだシミのようなものが点在している。そして、空間全体に、微弱ながらも、あのゴブリンキングが放っていたものと同質の、不快な「魔力汚染」の気配が漂っていた。清浄さと汚染、神聖さと異様さが、奇妙なバランスで同居している空間。ここが、封印の核となる場所なのだろう。
そして、その空間の中央。
そこには、巨大な祭壇のような台座があり、その上に、複雑な形状をした、巨大な制御装置が鎮座していた。いくつもの水晶体が組み合わされ、無数のエネルギーラインが接続され、全体として一つの巨大なシステムを形成している。これが、封印結界を制御する「神殿の鍵」なのだろう。
『対象:封印制御装置(通称『神殿の鍵』)
状態:一部稼働中(カルト教団による不正アクセス試行中)、エネルギー供給不安定、内部システムエラー多発
機能:封印結界のパラメータ調整、緊急解除、状態監視、他ノードとの連携(現在オフライン)
備考:極めて高度かつ複雑な古代の制御システム。現在、カルト教団によって不正なコマンドが送り込まれており、封印解除のプロセスが開始されかけている危険な状態。内部システムにも複数のバグが存在。』
(……やはり、カルト教団は既にここに到達し、制御装置に干渉しようとしていたか! しかも、封印解除プロセスが開始されかけている!?)
解析結果に、俺は戦慄した。まさに、ギリギリのタイミングだったようだ。
そして、その制御装置の周囲には、数人の黒ローブの姿があった。彼らは、俺たちの侵入に気づき、一斉にこちらを振り向いた。その中の一人、ひときわ禍々しいオーラを放つ人物が、ゆっくりと前に進み出た。
その人物は、他の教団員とは違う、深紅のローブを纏い、顔には鳥の嘴のような、不気味な黄金の仮面を着けている。手には、黒曜石で作られたような、歪んだ形状の杖を持っている。
『対象:???(コードネーム:ドクトル・シュナーベル?)
分類:人間?(魔力汚染による変異?)、カルト教団幹部
状態:狂信(極度)、冷静(表面上)、強い意志
ステータス:Lv ???(推定Aランク以上)、HP ???、MP ???
スキル:【禁断の錬金術(人体改造、魂魄操作)】【汚染魔術(空間歪曲、精神支配)】【異形召喚】【???】
特性:高い知能、残虐性、精神汚染への完全耐性、自己再生(特殊)
備考:カルト教団『深淵を覗く者たち』の最高幹部の一人。狂気の科学者(錬金術師)であり、非道な実験を繰り返している。この神殿での封印解除計画の主導者。極めて危険。』
(……Aランク以上!? しかも、スキルが……禁断の錬金術? 汚染魔術? こいつ、これまでの奴らとは格が違う!)
「……ほう。ネズミどもが、ここまでたどり着くとはな。予想外の邪魔が入ったものだ」
黄金の仮面の男――ドクトル・シュナーベル(仮称)は、歪んだ、しかし知性を感じさせる声で言った。その声は、拡声器を通したように、空間全体に響き渡る。
「カルト教団の幹部か……!」クラウスが、剣を構えて睨みつける。「貴様らの目的は分かっている! この世界の破滅を望む邪教徒め!」
「破滅? ふふふ……愚かな騎士よ。我らは、破滅ではなく『浄化』を、そして『真の進化』をもたらそうとしているのだ」ドクトル・シュナーベルは、嘲るように笑う。「この澱んだ、バグだらけの世界をリセットし、偉大なる『主』の御許へ、新たなる世界を創造する。そのための、神聖な儀式なのだよ」
「戯言を!」
「まあ、貴様らのような『旧世界の遺物』には、理解できんだろうな」シュナーベルは、杖を俺の方へと向けた。「特に、そこの『イレギュラー』……『デバッガー』とかいう、システムのバグを利用する小賢しいネズミ。貴様の存在こそが、この世界の歪みを象徴している」
彼の言葉は、俺の核心を突いていた。俺は、この世界のシステムにとって、異物であり、バグなのかもしれない。
「だが、それもここまでだ」シュナーベルは宣言する。「貴様らを、ここで始末し、その魂ごと『主』への捧げものとしてくれよう。そして、この制御装置を完全に掌握し、封印を解き放つ!」
彼は杖を高く掲げた! 周囲の空間が歪み、黒い魔力が渦を巻き始める!
他のカルト教団員たちも、詠唱を開始し、異形の魔物のようなものを召喚しようとしている!
「……最後の戦いになりそうね」シャロンが、短剣を構えながら呟く。
「絶対に、あいつらの好きにはさせない!」リリアも、杖を握りしめる。
俺は、MPが枯渇寸前の身体に鞭打ち、立ち上がった。最後の力を振り絞り、【デバッガー】スキルを発動させる! 敵の能力、スキル、そして、この制御装置と聖域そのものの「バグ」を探し出す!
(こいつらを倒し、制御装置を確保する……! そして、封印を……いや、この世界そのものを、どう『デバッグ』するべきなのか……その答えを見つけ出す!)
王都地下の聖域を舞台に、世界の運命を賭けた戦いが、今、始まろうとしていた。
俺たち「王国のデバッガー」は、カルト教団の狂気と、古代から続くシステムの歪みに、打ち勝つことができるのだろうか?
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