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お夕飯②
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「エドガー様、お父様とのお話は終わりましたの?」
「あぁ、はい。終わりました。何か?」
「エドガー様、先程のハンカチを見せていただいてもよろしくて?」
「はい? 汚れておりますが?」
「刺繍がとても珍しくて気になりまして‥‥‥お願いですわ」
「はぁ、どうぞ」
ハンカチを手渡す。
「これはトライホルス‥‥‥ですわね」
「私も先程知りました。さすがはエリーゼ様、博識ですね」
「コレは誰が刺繍されたのですか?」
「先程お引き渡しとなりました人物ですが‥‥‥」
「まぁ‥‥‥、裁縫師の方なのですか?
「ええ、つい先程からはそうですね。生まれて初めてやったみたいですが」
「うーん、初めてやってこれは見事ですわ。その方のお名前を教えてくださる?」
「マッシュと言います。ゲオルグ様にお預けしましたのであとはお伺いください」
良かったな、マッシュ。早速上客がつきそうだぞ。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
夕食は終えたが辺境爵様とドワーフ二人はまだ飲んでいるようだ。俺とティナ、奥様とエリーゼ様は早めに引き上げた。
コンコンッ! ドアをノックされる。
ドアを開けて確認するとエリーゼ様が部屋を訪ねてきていた。
「エドガー様、すみません。まだお休みにはなっていないと思って。もう少しお話しよろしいですの?」
「あぁ、大丈夫ですよ。お勉強の話もありましたよね。私にわかりますかどうか‥‥‥」
エリーゼ様を招き入れる。幸いティナも一緒にいたのでお茶を頼む。
「エドガー様は王都アカデミーには行きませんの?」
王都アカデミー‥‥‥この国における最高学府。この国を支えるエリート人材の育成を目的とした学校だ。日本でいう大学のようなものだ。
「あぁ、推薦も有りませんし、通うお金も時間も有りませんからね」
アカデミー入学には貴族等の推薦状と一般民の数年間の生活費レベルの大金を払う必要がある。
「推薦でしたらお父様に頼めば大丈夫ですわ!! エドガー様がアカデミーに行かないなんてこの国の損失ですわよ」
「いやいや、そんな事は‥‥‥」
行っていろいろ見たり聞いたりしたい気持ちはあるけど。
「エドガー様はご自分の事が正しくわかっておられませんわ!! 入学金だってエドガー様なら特待生制度で免除間違いなしですわよ」
「いやー、そこまでは‥‥‥」
アカデミーの特待生なら入学試験のトップを取らないといけないはず。さすがにそっち系のスキル持ちがいたら勝てる訳がない。
しかしエリーゼ様はグイグイ来るなぁ。
「ワタクシも15歳になる年にはアカデミーに行こうと思っておりますの。エドガー様がご一緒ならとっても心強いですわ」
「うーん‥‥‥」
今が12歳だから受験は14歳になった再来年の冬か。それまでに農地改革と蒸留酒作りが軌道に乗るだろうか?
「‥‥‥わかりました。テオドール村でのやる事が全て終わって間に合いそうなら受験いたします。それでどうかご容赦ください」
「ご無理を言って申し訳ございませんわ、エドガー様。一緒にアカデミーに通える事を楽しみにしておりますわね」
「あぁ、はい。終わりました。何か?」
「エドガー様、先程のハンカチを見せていただいてもよろしくて?」
「はい? 汚れておりますが?」
「刺繍がとても珍しくて気になりまして‥‥‥お願いですわ」
「はぁ、どうぞ」
ハンカチを手渡す。
「これはトライホルス‥‥‥ですわね」
「私も先程知りました。さすがはエリーゼ様、博識ですね」
「コレは誰が刺繍されたのですか?」
「先程お引き渡しとなりました人物ですが‥‥‥」
「まぁ‥‥‥、裁縫師の方なのですか?
「ええ、つい先程からはそうですね。生まれて初めてやったみたいですが」
「うーん、初めてやってこれは見事ですわ。その方のお名前を教えてくださる?」
「マッシュと言います。ゲオルグ様にお預けしましたのであとはお伺いください」
良かったな、マッシュ。早速上客がつきそうだぞ。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
夕食は終えたが辺境爵様とドワーフ二人はまだ飲んでいるようだ。俺とティナ、奥様とエリーゼ様は早めに引き上げた。
コンコンッ! ドアをノックされる。
ドアを開けて確認するとエリーゼ様が部屋を訪ねてきていた。
「エドガー様、すみません。まだお休みにはなっていないと思って。もう少しお話しよろしいですの?」
「あぁ、大丈夫ですよ。お勉強の話もありましたよね。私にわかりますかどうか‥‥‥」
エリーゼ様を招き入れる。幸いティナも一緒にいたのでお茶を頼む。
「エドガー様は王都アカデミーには行きませんの?」
王都アカデミー‥‥‥この国における最高学府。この国を支えるエリート人材の育成を目的とした学校だ。日本でいう大学のようなものだ。
「あぁ、推薦も有りませんし、通うお金も時間も有りませんからね」
アカデミー入学には貴族等の推薦状と一般民の数年間の生活費レベルの大金を払う必要がある。
「推薦でしたらお父様に頼めば大丈夫ですわ!! エドガー様がアカデミーに行かないなんてこの国の損失ですわよ」
「いやいや、そんな事は‥‥‥」
行っていろいろ見たり聞いたりしたい気持ちはあるけど。
「エドガー様はご自分の事が正しくわかっておられませんわ!! 入学金だってエドガー様なら特待生制度で免除間違いなしですわよ」
「いやー、そこまでは‥‥‥」
アカデミーの特待生なら入学試験のトップを取らないといけないはず。さすがにそっち系のスキル持ちがいたら勝てる訳がない。
しかしエリーゼ様はグイグイ来るなぁ。
「ワタクシも15歳になる年にはアカデミーに行こうと思っておりますの。エドガー様がご一緒ならとっても心強いですわ」
「うーん‥‥‥」
今が12歳だから受験は14歳になった再来年の冬か。それまでに農地改革と蒸留酒作りが軌道に乗るだろうか?
「‥‥‥わかりました。テオドール村でのやる事が全て終わって間に合いそうなら受験いたします。それでどうかご容赦ください」
「ご無理を言って申し訳ございませんわ、エドガー様。一緒にアカデミーに通える事を楽しみにしておりますわね」
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