アルフレッドは平穏に過ごしたい 〜追放されたけど謎のスキル【合成】で生き抜く〜

芍薬甘草湯

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飛竜の里編

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「この子、めちゃくちゃ懐きやすいわね。可愛い!」
 ロザリーはデューンが気に入ったようだ。
 デューンもロザリーの熟練のお世話力に満更でもない様子だ。

 ドラゴメットで意思疎通が出来るというのはベテラン飼育員で飛竜マニアのロザリーにとっては最高の装備なのだろう。

 まあ、なんにせよドラ吉改めフローラを送り、代わりに若い飛竜のデューンを連れてくると言うミッションは完了した。

 報酬は予定していた二日分のバイト代にちょっとプラスくらいだがエルフの里のお土産や飛竜の墓場からゲットした骨とか貴重な物が手に入ったのでよしとしよう。

「アル様は冒険者でもあるのですよね? ワタシもなります! どうしたらなれるのですか?」
「おぉ! 我もその冒険者とやらになるぞ! なんだか楽しそうじゃからな」

 ミリアの弓の腕前は冒険者としても問題ないだろう。ソフィアの戦闘力は未知数だが。

「わかった、じゃあ冒険者ギルドに行こうか」
 二人がなりたいと言うのなら止める権利は俺にはない。
 冒険者ギルドに登録しに行かないとな、と考えていたところだし。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

「おい、見ろよ。あの二人めちゃくちゃ美人だな!!」
「金髪で耳の長い方はエルフか! 珍しいな」
「もう一人の女は随分と色っぽい格好してるけど‥‥‥何の亜人だ? 角がはえてるぞ!」

 ギルドに入るなり二人は注目の的になった。まあ予想はしてた。二人とも見た目はめちゃくちゃ美人だからな。

「こんにちは! 冒険者ギルドにようこそ。ってアルさん、しばらく見なかったですね。この美人さんお二人はアルさんのお仲間ですか?」

「あ、ミーナさんお久しぶりです。ええ、この二人の冒険者登録をお願いします」
「かしこまりましたー。こちらの書類に記載してください。代筆も致しますよ」

 ミリアは問題なかったがソフィアは文字は書けないし、読めなかった。代筆をお願いする。

「えーっと名前が『ソフィア』さんですね。失礼ですが種族は‥‥‥?」
「我はドラゴニュートじゃ」

「はい、ドラゴニュ‥‥‥って、え!??」
 驚いてミーナさんの手が止まる。

「ドラゴニュートだとさ‥‥‥」
「竜人族かよ‥‥‥」
 周囲の冒険者たちもざわつく。エルフ以上に珍しい種族だからな。

「はっ!? も、申し訳ございません。続けさせていただきますね」
 その後は得意技能とかスキル、冒険者歴等を記載していた。
 ミリアも記載が終わったようだ。別のスタッフが書類を受け取った。

「ありがとうございます。こちらで確認します。ミリアさん、エルフ、女性、得意技能は弓と空間魔法、って空間魔法!!!?」
「‥‥‥アル様、何かまずかったですか?」

「いや、珍しくて驚いてるだけだと思うよ」

「「「‥‥‥‥‥‥」」」
 周りで聞いていた冒険者達も静まり返ってしまった。
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