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第一部 祝福の儀編
ジーンの受験日記
しおりを挟む俺はジーン。
この間までは王都で衛兵をしていた。一念発起してこの王都学院を受験してみようと考えて、思い切って衛兵は辞めた。
今実技試験の受付が終わりかけている。どうしてこうなったのかというと、まず実技試験の会場に入るのが遅れた。筆記試験、鑑定検査の会場から道に迷ったからだ、そんな事はよくあるし不案内な会場設定のスタッフのせいだろう。
そこで俺は何を言われたか、試験は受けられないと言われたんだ。それがどう言うことかわかるだろう。おれは一生に一回のチャンスを逃したんだ、その気持ちがお前たちにわかるか?
お前らは諦められるか?俺は無理だった。無理を承知でもう一度頼み込んだ。
「頼む、試験官。俺はこれを受けないとダメなんだ」
「減点してでもいいなら受けられなくもない。お前の気持ちは良くわかる。ダメ元でいいならこの制度で受けてみろ。」
暗闇で彷徨っていて一条の光が差し込んだらこんな気持ちになるだろう。
「すいませーん。まだ間に合いますよね?」
いや、完全にアウトだろ。俺よりも遅くて受けられる筈がないだろう。ほら、やっぱり断られてる。
「時間ギリギリセーフでしたよね?」
食いついているな、ああいった姿勢は見習うべきか?その後貴族っぽい女性が何か言ってその少年は受けられる様になったみたいだ。結局は俺と一緒か。減点評価を覆す結果を出せば良いのだ。
よし、集中して
「セイッ‼︎」
結果は悪くなかった、なんか老人が断面を見て周りの人に何か言ってた。断面は綺麗だった、いけただろう。
俺は衛兵として真面目に訓練もしてきたのだ。剣だってそこそこは使える。
俺は満足してる帰ろうとしてたがふと振り返った。
後ろの空気が熱い?暑いでなくて熱いのだ。
その少し後に轟音と閃光が溢れた、目が眩んでまともに見えない。轟音で耳をやられたか、まともに聴こえない。
何があったのか白い煙が引いてから見たら屋根が吹き飛び地面には穴が空いていた。何があったんだ?爆弾か?テロか?
その後しばらくしたら、さっき遅れて来た奴が試験官たちに連れて行かれた。
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