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第二部 家庭編
砂漠の民
しおりを挟む「思ったより寂れているな‥‥‥」
「調査し始めた時はここまでじゃなかったのですが。来るたびに酷くなってます‥‥‥」
この町はイスタニー。砂漠の中の大きなオアシスの町として有名だ。それがここ数年で寂れて滅びつつある。
「‥‥‥おにいさん、水‥‥‥ある‥‥‥?」
小さい子が壺を抱えてふらふらで話しかけてきた。周りを見るとそんな子がちらほら見られる。
「ほら、水だよ‥‥‥。ゆっくり飲みな」
「!! ありがとう! ごくっごくっ!!!! 美味しい!!!!!」
壺の減った分を足してあげた。
「他にもみんな困ってるの! 呼んでもいい?」
「あぁ、呼んでおいで」
「兄ちゃん、水あるんだって? 分けてくれ!」
「うちもだ! 頼むぜ!」
「「うちもだ!」」
いっぱい集まってしまった。とりあえずクロノスのメンバーに人員整理してもらい、中央を開けてもらった。みんなで水を汲めるように真ん中に無尽蔵に出る水の球を作った。とりあえずこれを何ヶ所か作って町に水が行き渡るようにした。
「ありがとうございます。私はこの地区の代表アンディです。このところ井戸も枯れてしまってこの有様でした。本当に助かりました」
「いえいえ、それよりこれはサンドドラゴンの仕業だと聞きましたが‥‥‥?」
「ここだけでなくこの町の全地区が似たようなものです。これ程広範囲に影響を及ぼすのはサンドドラゴンに間違いありません」
「なるほど、とりあえずこの町の水不足をなんとかしてから行こうか? 案内してもらえますか?」
「もちろんです。ありがとうございます」
町の全地区を周り、同じように対応した。
魔力はともかく町中歩き回ったのがすごく疲れた。
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