ヒーロー劣伝

山田結貴

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第五話 狙われたヒーロー! 遊園地の決戦

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 タクシーを捕まえることに成功した美江は、スムーズに目的地に辿り着くことができた。
 問題のデパートの屋上は怪人が悪事を働いてから時間が経過したせいか、KTHの本部が何か根回しをしたからなのかは定かではないが、かなり落ち着きを取り戻している。
 だが、怪人が乱入してきたショーを間近で見ていたと思われる子供達が、設置された遊具に乗りながら気になることを話していた。
「見た? さっきのヒーローショー」
「見た見た。頭に角をつけたおっさんが、風来仮面をやっつけたんだよな」
「でも、正直風来仮面よりも、そのおっさんの方がかっこよかったよな。正義の味方より、ずっと強いんだもん」
「風来仮面をやっつけてすぐに煙になって消えちゃったけど、一体どこに行っちまったんだろうな」
 どうやら、怪人から暴行の被害を受けたのはショーに出演していたスーツアクターらしい。
「風来仮面……ねえ」
 『風来仮面』というのは、早朝の七時くらいに放送されている『参上!風来仮面』というタイトルの特撮ドラマの主人公である。それは物語の登場人物ということもあってか、現実のヒーローである永山なんかとは違って理想の英雄像を持ったヒーローとして描かれている存在なのである。
 子供達からも人気があり、変身前の風来仮面を演じているのがイケメン若手俳優ということもあって奥様からの人気も上々。それなのに、どうしてそのショーの途中で主人公が襲われる事態となってしまったのか。全くもって謎である。
「おい、こんなところで何やってんだよ」
「!」
 ん? 今、一番聞きたくない声が耳に入ってきたような。
 自分の聞き間違いであることを願いながら美江が振り向くと、そこには使い古しのジャージ姿の永山が突っ立っていた。
「えっ。ど、どうしてあんたがここに」
「それを先に聞いたのはこっちだろうが。答えて欲しけりゃ、自分が先に聞かれたことに応対するっていうのが常識なんじゃねえかなあ」
 相変わらず、この男は人の神経を逆なでするような言い回ししか出来ないようである。
「私はね、黒沢さんに頼まれてさっきここに現れたっていう怪人の情報を集めに来たのよ」
「は? ここに怪人が出たのはついさっきのことだったのか。さっき黒沢から連絡は来たが、ほとんど事後報告だったし、そこまで詳しく言ってなかったぞ。くそっ! それを知っていれば、試食巡りを中断してすぐここに駆けつけたってのに」
 ここにいた理由はともかくとして、すぐに駆けつけるなんて言葉がこいつの口から飛び出ようとは。
 美江はちょっぴり、永山のことを見直した。
「そうしたら、さっさと怪人ぶっ倒して特別手当をむしり取れたのに。ああ、もったいねえなあ」
「……」
 しかしたった数秒で、その見直すという心情を見直すはめになってしまった。
「あんたねえ。どうしてそうお金のことしか考えないわけ。少しは地域の平和のことだとか」
「あのなあ、何度も言ってるがそんなことはどうでもいいんだよ。いいか、世の中には時は金なりっていう、ありがたーい先人のお言葉があってだなあ」
「わかったわよ。もういいから」
 やっぱ駄目だ、このヒーロー。できることなら風来仮面に現実に登場していただいて、この金の亡者とヒーロー職を代わっていただきたい。
 そんな考えが、必然的に美江の脳内をかすめた。
「何だその目は。言いたいことがあるなら、面と向かって言ってみろよ」
「面と向かって言ったりしたら、慰謝料を請求されかねないからやめておくわ。で、あんたも事後報告だったとはいえ、ちらっとは情報が耳に入ったわけでしょ。それで、ヒーローとして何かしようとは思わなかったわけ」
「何せ、試食巡りツアーの真っ最中だったからなあ。ここによく設置されるメロンがまた絶品で」
「……」
「無言で睨むなよ。わかった、ちゃんと話すから。んーとな、何かの奴に立つかと思って、盗み聞きくらいならちらほらしたな。色々面白いことが聞けたぜ」
「ふーん。盗み聞き、ねえ。もうちょっとヒーローらしいことをしたらどうなのよ」
「だから、俺に対して高望みするなって言ってんだろうが。こんなことに、耳の労力を少しでも割いてやったやったことをありがたく思えよな」
「はいはい。で、その収穫は?」
「そうだなあ。ヒーローショーが滅茶苦茶になっただとか、襲われた何とか仮面以外には怪我をした奴はいなかっただとか、かなあ。お、あともう一つ。怪人が消える前に、その何とか仮面って奴の被り物がポロッと取れたんだと。で、その中の人の素顔を見るなり、怪人は『げっ。間違えた!』ってほざいてたらしいぜ」
「間違えた?」
 まさか、怪人が相手を間違えてショーを襲撃したとでもいうのだろうか。ということは、まだ誰かが襲われる可能性があるのではないか。
 話を聞いているうちに、美江は言い知れない不安感にかられた。
「他に何か聞いてたりしないの。思い出せない?」
「はあ? 他に何かって言ったってなあ。その襲われた何とか仮面役ってのがすっげえ『誰だ、お前?』みたいな顔してて、ショーを見てたガキが『こんなの風来仮面じゃない!』って大泣きしたって話くらいしか知らねえな。何はどうあれ、ガキの夢を壊すっていうのは重罪だな。うんうん」
「外道呼ばわりされるようなヒーローやってるくせして、よく言うわよ。そうじゃなくて、何か役に立ちそうな話を……」
 さらに言おうとした時、KTシーバーから呼び出し音が流れた。
 永山は「ちっ。黒沢か」と舌打ちをしながらも、指先で液晶モニターに触れた。
「永山君。また怪人が出現したよ」
 モニターの中の黒沢は、至極真面目な様子で話す。
 しかしそれとは裏腹に、永山はけだるそうにしながら大欠伸をした。
「で、それがどうしたっていうんです?」
「それがどうしたってねえ……君はヒーローだっていうのに、怪人が出たって情報を聞いて、どうしてそんなに無関心でいられるんだい」
「無関心だなんて失敬な。俺は怪人が出たって話を聞くたびに関心を持ち、しっかり色々と考えてますよ。今回はどうやって給料の値上げの交渉を進めようだとか、どうやって特別手当を荒稼ぎしようだとか……ほら、無関心どころか関心大ありじゃないですか」
「き、君って奴は……うぐう」
 黒沢は、胃の辺りを手で押さえながら苦しむ。
 こんなことは日常茶飯事なのだが、今日は何故かいつもよりつらそうに見える。
「で、俺のメンタル面についての話はこれくらいで充分ですよね。時間がもったいないので、さっさと本題に移っていただけませんか」
「どこまで君は勝手なんだい。一方的に会話を切り上げて」
「人間というものは、生きている限り勝手なことばかりを言うものなんです。俺のことばかりを槍玉に上げて責め立てるというのはいかがなものかと。大体、黒沢さんだって」
「あーっ! もういい、わかったから。これ以上屁理屈をこねられたら胃が持たない。今から、必要最低限なことだけ話すから。単刀直入に言うと、C区にあるイベント会場に向かって欲しいんだ。確か永山君は、C区にいるってさっき言ってたよね。今から向かえば間に合うかも」
「え、今からですか。もう少ししたら、バイトに行かないといけないのですが」
「またそれかい! いい加減にしてくれないかなあ」
 普段ならば穏やかさをある程度までは崩さない黒沢が、今回はいつになく感情をむき出しにしている。一体、どうしたというのだろうか。
「どうしたんです、黒沢さん。いくら年齢に逆らいたいからって、わざと多感な情緒をアピールして若いフリをしなくても」
「年齢いじりとかも一切いらないから! 僕だって、好きで若作りをしてるわけじゃないんだ。ただ、結婚が遅かったせいで子供がまだ小さいもんだから『お前の父さん、老けてるなあ』とか周りに言われたらかわいそうだなあと思って日々努力を」
「あの、黒沢さんの家庭事情になんて興味ないですし、話もどんどん横道にそれてるんですけど」
「知らないよ、そんなこと! 大体、君がちゃんとヒーローとして仕事さえしてくれれば僕がこんなに苦労することもなかったんだ。君がやらかしてくれたことのせいで、僕は様々なとばっちりを」
「……」
 ヒステリーの途中で、永山は無言のまま通信を切った。
「黒沢さん、どうしちゃったのかしら」
 美江は心配そうにするが、永山は関心のなさそうに後ろ髪をいじる。
「どうせ、あのきっつい嫁さんに電話でもされて、ハートが砕かれるくらいの嫌味でも吐かれたんじゃねえのか。充分ありえる話だろ」
「きっつい嫁さんって……」
 黒沢には、香織という名の妻がいる。
 美江は直接面識があるわけではないのだが、彼女が黒沢に対して行ってきた所業のいくつかを目の当たりにしてきたせいで、どんな人物なのかくらいは想像がついていた。
 ある時は夫の弁当を嫌がらせ目的でラブリーなものにしてみたり、またある時は、子供に書かせた手紙を書類に混ぜ込んでみたりする。そんなことをする人ならば、職場に嫌味を込めた電話の一つくらいするかも……。
「あ」
 そういえば、KTHを出る前に黒沢の元に電話がかかってきていたような。しかも、その着信音の時から様子がおかしくなっていたような気も。あの電話が、ひょっとして。
 美江が思い返していると、永山は「さーて、俺はそろそろバイトに向かうとするかな」などと言いながらこの場から立ち去ろうとした。
「ちょ、ちょっと待ちなさいよ!」
 それに気がついた美江は、いかにも自然な振る舞いで行うさまに面喰いながらも、すかさず呼び止めた。
「あんた、黒沢さんがイベント会場に向かえって言ってたのを聞いてなかったわけ?」
「ちっ。ボーっとしてたから、うまいこと逃げられると思ったのに。話は聞いてたけどさ、あの交渉の決裂っぷりじゃあ行く気にならねえなあ。いいか? お前は疑ってるかもしれないが、これからバイトが入ってるって話は本当なんだ。特別手当が出るかどうかも怪しいってのに、どうしてバイトを蹴ってまで行かなきゃいけねえんだよ」
「あんたが地域を守るヒーローだからに決まってるでしょ! そうでなかったら、あんたみたいな性悪男がどこでどんなバイトをしてたって、それを蹴ってまで何かしろとか言わないわよ」
「うぐ……やっぱ女って、口が達者な生き物なんだな。言葉巧みに痛いところをつきやがって」
「女だって、口下手な子もいるんだから。そういう偏見を招く言い方はやめてくれる?」
「へいへい。わかったよ」
 永山はめずらしく言い込められると、ばつが悪そうにしながらバリバリと頭をかきむしる。だが、心持ちが変わるとまではいかないようだった。
「でも、これからバイトに行くっていう意志は揺るがないからな。だって、どっかに現れて悪事をやらかしてはすぐに消えちまう怪人なんだろ? どうせ今から急いだところで、影も形もなくなっちまってるに決まってるさ。怪人がいないところに、ヒーローが駆けつけたところで無駄だろ」
「そ、そんなの、行ってみないとわからないじゃないの」
 ここで出たまさかの切り返しに、美江はしどろもどろになりつつ苦し紛れに答える。
 しかし永山の口撃は、ここぞとばかりに止まらない。
「いーや、絶対にもういない。この件に関してだったら、千円賭けてもいいくらい自信があるぞ。この俺が、千円賭けてもいいとまで言う意味がわかるか? それほどまでに、もう怪人がいなくなっていることに確信があるという……」
「知らないわよ、そんなこと。でも、あんたがぐちゃぐちゃ言ってる間に怪人がいなくなった可能性はとてつもなく高いわね」
「だろ? じゃあ、この賭けは俺の勝ちだな。てことで早速、千円よこせ」
「私、賭けに参加した覚えなんてこれっぽっちもないんだけど」
「ふん。ノリの悪い奴だな」
 ノリがいいとか、悪いとかの話じゃないだろうが。
 無駄に長けた弁舌のせいで会話のペースを持っていかれてしまった美江はすっかり疲れ果ててしまっていたのだが、永山の他人の精神をとことん疲弊させる話はまだ終わらない。
「ま、とにかく。怪人がいないんだったら、俺がバイトを蹴ってまでイベント会場とやらに向かう必要はねえってことだ。そこはわかっただろ」
「あのね、怪人を倒すのだけがヒーローの仕事とは限らないんじゃないの。怪人に関する情報収集をたまには自分でやってみるとか、そういうことも大事なんじゃないかしらねえ」
「そんな面倒な上に、金にもならないことを誰がするか。あ、そうだ。いいこと思いついた。花咲、お前が代わりにこれからイベント会場に行って、怪人の情報集めてこいよ」
「はあ? どうして私が!」
 このタイミングで強引に仕事をパスされそうになった美江は、目を丸くして声を上げた。
 周囲にいる何人かがぎょっとして二人の方を見たが、そんなことは両者とも気にしない。
「そんなにギャーピー騒ぐほどのことじゃねえだろうが。いいじゃねえか。お前のちょっとした行動のお陰で、地域の平和にちょいとばかし貢献できるんだ。安いもんだろ?」
「うまいこと言って、人を丸め込もうったってそうはいかないわよ。微妙に論点がずれていることくらい、気づいてるんだから」
「ほーう。そんなことを言うんだな。確かお前には、俺に対して何か後ろめたいことがあるんじゃなかったかなあ」
「う……」
 永山はニタッと笑いながら、自身の股間にちらりと目をやる。
 美江は先日の一件を思い出してしまい、罪悪感に駆られ始めた。
「それって、脅し?」
「人聞きの悪い言い方すんなよ。ま、そういう風に受け取られても何の支障もねえけどな。要するに、お前が代わりに怪人についての調査に行くっていうなら、あの日の痛ーい出来事をきれいさっぱり水に流してやるってことだ。ああ痛かったなあ、あれは。何せ、男の大事なところをつま先でパーン! とやられた上に、眉間に向かって十円玉をカーン! だもんなあ」
「で、でもあれは、あんたが人の胸のことをつべこべ言うから」
「それでも、やっていいことと悪いことがあるんじゃないかなあ。ん? ほら、喧嘩とかでも先に殴りかかってきた奴を、殴りかかられた方がボッコボコのメッタメタにのしちまったら問答無用で裁かれるだろ。それに近いものがあるんじゃないかなあ」
「くっ……」
 この外道、人の良心につけ込んで……!
 苛立ちと悔しさがとめどなく込み上げ、美江の口元はみるみるうちに引きつっていった。
「な、悪い話じゃないだろ? てことで、よろしく頼むな。手に入れた情報に関する連絡は、この番号にしてくれ」
 永山は返事を聞かないまま、服のポケットからペンとメモ帳を取り出してサラサラと番号を書き、そのページを破いて美江に押しつけた。
「何よこれ。ケータイの番号?」
「違う。それは、KTシーバーの番号だ。これすっげえ便利でさ、ケータイとも普通に連絡をとれるんだ。だから、俺は自分のケータイは持ってねえ。使いもしないのに、基本料金をむしられるってのは癪だからな。てことで、じゃーな」
 永山は新たな守銭奴伝説を披露してから、高らかに笑いつつその場を去っていった。
「やっぱり、あんな奴に後ろめたさを感じる必要なんてなかったわ」
 本当に、本気で転職したくなってきた。この近所に、求人誌が充実している店はあっただろうか。
 美江はバイトにうつつを抜かすヒーローの小さくなっていく背中を睨みつけながら、あれこれ考え始めたのだった。
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