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燐夜(りんや)の国編
第14話
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女王は、燐夜の国から出て行きお見合い相手と仲良く過ごしたそうだ。
元々女王は権力に目が眩み、そのせいで政治を乱したらしい。
「今あいつは幸せだそうだ。」
「良かった…。」
「僕のおかげだね!」
「俺は、ユズハをここの国の女王に推薦する。」
「え…?私が」
「そうだ。考えておいてくれ」
ギュッとユズハの手を掴む。
「り、燐夜っ?」
「頼んだぞ」
目を合わせると、ピカッと目の前が一瞬光った。
「な、何?」
「何だ、この光は…」
「燐夜!人形が人間に!!」
「本当か!?」
燐夜は慌てて窓に駆け寄り、窓を開けて外を見た。
「燐夜様ー!!」
「燐夜王子ー!!」
住民達は、燐夜が顔を出している窓の下付近に集まった。
「皆…」
燐夜の声が震えていて、目も少し潤んでいた。
「ホラ、答えてあげなよ。この国を安定させる為、女王様連れて帰るって」
「白雪っ」
バシバシと背中を叩かれたのが不快なのか、眉間にシワがよる。
「ゴメンゴメン!」
波羅は叩くのをやめた。
「俺がお前らの生活を保証してやる。だから、安心して暮らせ」
燐夜は大きな声で答えた。
その日の夕刊は、燐夜の写真が一面を飾った。
「帰宅の時間だな」
城の物を住人達に配りながら言う。
食料や衣服など、必要の無い物を住人に手渡ししていた。
あまり着ない服や靴などを配り、住人達に握手をした。
「コレを配り終えたら俺も帰る。」
「そう?なら、手伝おうか?」
「あぁ、助かる」
「うん!」
ユズハも、手渡しで住人に食料を配っていた。
「ふぅん…」
波羅は、壁に寄っ掛かり2人の作業を見ていた。
「ユズハと仲良くなったんだね。けど、僕はユズハを渡さないよ。」
微笑みながら、波羅は作業を眺めた。
手渡し会になっていた作業が終わった。
「疲れたーっ」
「俺もだ。」
ペタンッと座り込むと、汗を拭いた。
「2人ともお疲れ!」
2人の間に座り、ジュースを渡した。
元々女王は権力に目が眩み、そのせいで政治を乱したらしい。
「今あいつは幸せだそうだ。」
「良かった…。」
「僕のおかげだね!」
「俺は、ユズハをここの国の女王に推薦する。」
「え…?私が」
「そうだ。考えておいてくれ」
ギュッとユズハの手を掴む。
「り、燐夜っ?」
「頼んだぞ」
目を合わせると、ピカッと目の前が一瞬光った。
「な、何?」
「何だ、この光は…」
「燐夜!人形が人間に!!」
「本当か!?」
燐夜は慌てて窓に駆け寄り、窓を開けて外を見た。
「燐夜様ー!!」
「燐夜王子ー!!」
住民達は、燐夜が顔を出している窓の下付近に集まった。
「皆…」
燐夜の声が震えていて、目も少し潤んでいた。
「ホラ、答えてあげなよ。この国を安定させる為、女王様連れて帰るって」
「白雪っ」
バシバシと背中を叩かれたのが不快なのか、眉間にシワがよる。
「ゴメンゴメン!」
波羅は叩くのをやめた。
「俺がお前らの生活を保証してやる。だから、安心して暮らせ」
燐夜は大きな声で答えた。
その日の夕刊は、燐夜の写真が一面を飾った。
「帰宅の時間だな」
城の物を住人達に配りながら言う。
食料や衣服など、必要の無い物を住人に手渡ししていた。
あまり着ない服や靴などを配り、住人達に握手をした。
「コレを配り終えたら俺も帰る。」
「そう?なら、手伝おうか?」
「あぁ、助かる」
「うん!」
ユズハも、手渡しで住人に食料を配っていた。
「ふぅん…」
波羅は、壁に寄っ掛かり2人の作業を見ていた。
「ユズハと仲良くなったんだね。けど、僕はユズハを渡さないよ。」
微笑みながら、波羅は作業を眺めた。
手渡し会になっていた作業が終わった。
「疲れたーっ」
「俺もだ。」
ペタンッと座り込むと、汗を拭いた。
「2人ともお疲れ!」
2人の間に座り、ジュースを渡した。
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