御伽の国

最終章

第3話

「半分に別れて、探しに行こう！」
「そうだね！迷惑かけてゴメンね？」
「ううん！大丈夫だよ！」
ユズハと燐夜、万里、珠樹の4人。
紅蓮と海音、波羅、翔の4人に別れた。
「見つけたら、此処に戻ってこようね！」
「おう/うん！」
「それじゃ、解散！」
「おーっ！」

皆は、一斉に中に入り二手に分かれた。
ユズハ達は、事務所の近くに。
紅蓮達は、刑務所の近くに。

後悔の時間になりました…。
「見つからないね…」
「そうだな」
ユズハ達は、事務所の近くを探す。
「何をしている？」
「あ、あの。印鑑を見てませんか？」
「印鑑？知らないな…」
「そうですか…。」
「そういえば、警報は鳴っていたみたいだが…」
「さっきは、鳴ってないって言ってませんでしたか？！」
「さっきはな。確認したら、鳴っていたがすぐに消されたらしい」
「っ！」
ユズハの背中に冷や汗が流れる。
ユズハが捕まってしまっては、国を護れなくなってしまう。
「あ…」
「どうなんだ？」
「それは…」
「俺がやりました。」
燐夜は、ユズハの前に立った。
「お前は、王子だろう？」
「俺は、白雪国第二王子でありモノクロ国の王子だ。」
「第二王子…」
「第二王子なら、反応しないだろう？」
「そうだな」警察官は、王子認証システムを取り出して燐夜に向けた。

ピーピーッ スキャン失敗
スキャン失敗 ２つの国を護るものスキャン失敗
システムは自動的に、電源が切れた。

「スキャン失敗したようだな」
「そうみたいだな」
「燐夜っ！」
「大丈夫だ」
燐夜は、ユズハに微笑む。
そう。ここでは、認印も何も効かないのだ。
「嫌だっ、ダメだよっ！！」
パアッと光がユズハを包む。
「なっ、何だこの光はっ！」
「ユズハ！？」
その光は、事務所全体を包み込み消えた。
「うっ…」
ユズハは倒れこんだ。
「ユズハ！！」
「警報は何かの間違いだったらしい」
警官はそう言い残し立ち去った