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黒猫と共に迷い込む
喫茶店でのヒソヒソ話し
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周りにいた人達の視線が全部集まってくる。
いやいやいや、何を言われているのか訳分からないのですが。
突然のことにボケッと突っ立っていると、豚おばさんがつかつかと近づいて来て、
「獣人の子供を大事にしてるなんてデタラメよ! どうせこの耳だって作り物なんでしょう!」
と叫んで、いきなりコハクの耳を掴んで引っ張った。
「痛い!!」
「何するんですか!!」
慌ててコハクを背後に隠す。リンちゃんがコハクの方へと降りて行った。治療してくれるのだろう。
「う、嘘よ…。そんな、飾り物でしょう…」
豚おばさんが後退る。
「コハクはれっきとした獣人です! 同じ獣人なのに傷つけるんですか!」
「ち、違う…、違うわ…、違うわよおおおおお!!!!」
豚おばさんが叫んで、滅茶苦茶に暴れ始める。その前にシロガネが結界を張ったらしい。こちらには被害なし。
すぐ側にあった植木鉢を投げたり、看板を蹴飛ばしたり、皆も豚おばさんから距離を取った。
「そこ! 何をしている!」
駆けつけてきたのは…、わお、長い耳。長く白い耳が帽子を突き抜けてピョコピョコ動いている。白兎だな。
バニーガール、まんま言葉の存在が駆けつけてきた。もちろん、格好はあんなにきわどい格好ではなく、もっとごつい警官と衛士の間くらいの奴、つまり警官かな?
白い長い耳を生やした女性警官がやって来た。コスプレではない。
暴れている豚おばさんに近づき、羽交い締めにして動きを止める。
「止めなさい! 何を暴れているんですか!」
「うちの子を返して、あの子を返してーーーーー!!」
豚おばさんが動きを止めて、そのまま泣き崩れてしまった。
号泣する豚おばさんを見下ろし、巻き込まれた私達を見て、
「とにかく、近くの詰め所まで来て下さい。お話を聞かせてもらいます」
何も話す事なんてないんだけどな。
詰め所に連行、つまり連れて行かれ、調書を取られる。
と言っても、私達はただ歩いていた所を、いきなりあのおばさんに難癖を付けられただけなので、話すことなど何もない。あ、もちろんしっかりとコハクの耳をいきなり掴んで引っ張った事はしっかり話しておいた。
先程とは違うバニーガールに全てを話すと、バニーガールの顔が曇った。
「念の為、今日一日の行動を話して頂けますか?」
何故に?
まあ別に良かろうと、今日の朝からの出来事を話す。思い出してみれば結構濃い一日だったな。
ほぼ最初から胡散臭い目で私達を見ていたバニーガールさんも、クレナイについて話した途端に固まっていた。その後顔色が目に見えて悪くなっていた気がするけど、きっと気のせいに違いない。
とにかく私達はなんの関係もないと分かって貰えたのか、すぐに釈放となった。
だけどもなんとも、後味が悪い。
「あのおばさん、子供が攫われたって言ってたね…」
「そうだの」
「クロさん」
「・・・・・・」
「事情は分かってるんでしょ? 何か私達に出来ることないかな?」
クロがこれみよがしに溜息を吐く。
「いくら我が輩でも、関わったこともない者を探し当てる事は出来ぬぞ?」
「うう、それはそうだけど…」
私達だって顔も名前も性別さえも分かってない。
「ここは名探偵クロさんの出番ね!」
「勝手に探偵にするなだの」
「主殿、『めいたんてい』とはなんじゃ?」
「名探偵ってのはね…」
かくかくしかじか。
「名探偵クレナイの出動じゃ!」
「我も名探偵シロガネである!」
「めーたんてー!」
「わ、私は奴隷なので…」
リンリン!
コハクだけ逃げた。
そのうち名探偵レンジャーなんて名乗り始めるんじゃなかろうね?
まずは情報収集。と言っても、クロにかかればどんな情報も閲覧可能。
喫茶店らしき所に入って、まずはクロのお話を聞く。
「我が輩が見た所によると、一定の期間を置いて、子供がいなくなる事件がチョコチョコあるらしいの」
ごっそりいなくなるのではなく、ぽつりぽつりらしい。それこそ、子供は何処へ行くかも分からない。森に入って魔獣に襲われたのかもしれないし、謝って川に落ちてしまったかもしれない。時折子供がいなくなる。そんな事は昔からあったわけで。
ところが、期間はバラバラだが、不自然に子供がいなくなる時があった。それこそ何かの事故にあったのかと探し回るも、容易に見つかる物でもない。
魔獣に襲われたかと森を探し回っても痕跡も見当たらず、川に流されたかと探してみても、死体が見つかるわけでもなかった。それこそ神隠しにでも遭ったのかと思うくらいに綺麗に消えてしまうのだ。
前に只人が紛れ込んで、子供を攫おうとした事もあり、只人に関しては皆敏感だった。しかしこの数年は只人など訪れることもなくなっていた。八重子が本当に、初めてまともに国に入った只人だった。
只人がいるならば、子供を攫ってもおかしくはない。これがこの国の常識である。そしてまた、子供が消えた。
「子供が消えて、只人の私がいれば、そりゃあ疑われるのも当然か…」
「しかも孤児院へ行ったろう。それが疑惑を深めているようだの」
「なんで? 寄付しに行っただけなのに」
「孤児院の子供が一番狙われやすい。つまり、品定めに行ったのではないかと思われておるのだの」
「品定めって…」
そんな事しないと言っても、信じては貰えないんだろうなぁ。
「主殿を疑うなどと。この国消してやりましょうか」
「クレナイ、ステイ」
クレナイに黙っててもらう。
「とにかくその消えた子供を探さないとだね。でも、その消えた子って…」
情報がないよ。
「こういう子供らしいの」
おお、なんか頭の中にコハクより少し下くらいの可愛い豚の耳を生やした女の子が…。
「豚の尻尾なら、スカートの中に隠しておいても楽そうだわね」
「八重子、アホ言っている場合ではないぞ」
そっすね。
さてどうやって探しましょう。
「お犬さんがいれば臭いを追ってもらうのに」
「狼人族も臭いを追ったが途中で酷い臭いに掻き消されていたそうだの」
「まぢか」
「ついでに兎人族でも子供の泣き声などの声は拾えていないそうだの」
「ほうほう」
「子供の意識を消し、臭いを消し、音も消した。そしてその存在が綺麗に消えた」
「まさにミステリー小説だわね」
「だがどんなミステリーにも答えはあるのだの」
「まさか、クロさん、もう全て分かっているとか…」
「そこまで万能ではないのだの」
さいでっか。
「ただ、只人に攫われたという可能性が捨てきれぬ。だから、馬とハヤテ、やってきた山の通路に行って、これより誰1人通さぬように話を付けて来い」
「我はペガサスだ!」
懐かしいやりとりだなぁ。
「強行突破しようとしても、馬の結界ならば通ることは出来ぬだろう」
「ペガサス!」
「ハヤテは連絡係だの。何かあったら報せて欲しいのだの」
「あい!」
「それと、八重子、どんな手段を使ってもこの件を片付けたいのだよな?」
「とても含みのある言い方が気になるんですけど」
「我が輩が出来ることにも限りがある。なので、コハクに囮役をやってもらおうと思うのだが」
「お~と~り~?」
「1人攫ってすぐに次とかかるかは分からぬが、コハクも獣人の子供。狙われる可能性は十分にある。我が輩も知らぬ子供を探すより、コハクの気配を追った方が早いからの」
「ううむ」
クロの言いたいことは分かるが、コハクを危険に晒すのは…。
「ご主人様、やらせて下さい」
「コハク…」
「1度攫われた事もありますし、大丈夫です。それに、私もご主人様が疑われている今の状況がとても嫌です」
なんて良い子過ぎるのだ…。
「分かりました。ここはコハクを信じます。でもこれは約束してね。決して危ないことはしないこと。と言ってもこれからさせるのか…。怪我をするかもしれないのは仕方ないとして、絶対に死なないこと! そしてきちんと帰ってくること! 約束ね」
なんだかコハクがちょっと困ったような顔をする。しかしすぐに笑みを浮かべた。
「はい。かしこまりました」
「クロ、リンちゃんをコハクのお供に出来ないかしら?」
リンちゃんがいれば、もしもの時もすぐに怪我を治すことが出来る。
「リンちゃんなら服の中に隠れる事も出来そうだし」
「そうだの。隠れてついて行く分には問題なかろう」
ということで、リンちゃんが私の頭の上から降りて、コハクの服の中に隠れる。
「リンちゃん、コハクをよろしくね」
リリン!
敬礼をしたリンちゃんが服の中にモゾモゾと入って行った。どこで覚えたその敬礼。
「我が輩はいなくなった娘の足取りと、この街の地下を調べる。そして八重子とクレナイ殿は…」
「私とクレナイは?」
何をするのだ?なんでも頑張るよ!
「待機」
「はい?」
「あの熊男の宿にて待機」
「ちょ、ちょっと待ってよ。皆頑張るのに、待機?」
「ハヤテ、何かあったら八重子に報せに飛べ。それで我が輩には分かる」
「あい!」
「いやいやいや、ちょっとクロさん?」
「八重子、忘れておらぬか?」
「何を?」
「我が輩と離れると、会話が出来なくなるのだぞ?」
「・・・・・・」
Oh、それがありましたね…。
「八重子と共に捜索に出ても良いが、八重子は只人。ただでさえこの街の住人には警戒される。聞ける情報も聞けなくなるだろう。それに、只人である八重子に対しての不満が高まった時、どうなると思う?」
「・・・・・・」
証拠はないが、子供を攫ったと言われている。そして私はこの国唯一の只人。もし子供が攫われた確たる証拠が出た時、その疑惑は私に向けられるだろう。
「魔女狩り状態ですね…」
「そうだの。だからクレナイ殿と共に宿で待機してもらい、何かあった時はクレナイ殿に頼むのだの。クレナイ殿、よろしく頼めるかの?」
「もちろんじゃ! 主殿の身柄は妾が絶対にお守りするのじゃ」
世界最強の身辺警護人ですね。
「もちろん事故である可能性もある。我が輩はその両方を調べる。動きがあったら連絡するのだの。では、行動開始だの」
いやいやいや、何を言われているのか訳分からないのですが。
突然のことにボケッと突っ立っていると、豚おばさんがつかつかと近づいて来て、
「獣人の子供を大事にしてるなんてデタラメよ! どうせこの耳だって作り物なんでしょう!」
と叫んで、いきなりコハクの耳を掴んで引っ張った。
「痛い!!」
「何するんですか!!」
慌ててコハクを背後に隠す。リンちゃんがコハクの方へと降りて行った。治療してくれるのだろう。
「う、嘘よ…。そんな、飾り物でしょう…」
豚おばさんが後退る。
「コハクはれっきとした獣人です! 同じ獣人なのに傷つけるんですか!」
「ち、違う…、違うわ…、違うわよおおおおお!!!!」
豚おばさんが叫んで、滅茶苦茶に暴れ始める。その前にシロガネが結界を張ったらしい。こちらには被害なし。
すぐ側にあった植木鉢を投げたり、看板を蹴飛ばしたり、皆も豚おばさんから距離を取った。
「そこ! 何をしている!」
駆けつけてきたのは…、わお、長い耳。長く白い耳が帽子を突き抜けてピョコピョコ動いている。白兎だな。
バニーガール、まんま言葉の存在が駆けつけてきた。もちろん、格好はあんなにきわどい格好ではなく、もっとごつい警官と衛士の間くらいの奴、つまり警官かな?
白い長い耳を生やした女性警官がやって来た。コスプレではない。
暴れている豚おばさんに近づき、羽交い締めにして動きを止める。
「止めなさい! 何を暴れているんですか!」
「うちの子を返して、あの子を返してーーーーー!!」
豚おばさんが動きを止めて、そのまま泣き崩れてしまった。
号泣する豚おばさんを見下ろし、巻き込まれた私達を見て、
「とにかく、近くの詰め所まで来て下さい。お話を聞かせてもらいます」
何も話す事なんてないんだけどな。
詰め所に連行、つまり連れて行かれ、調書を取られる。
と言っても、私達はただ歩いていた所を、いきなりあのおばさんに難癖を付けられただけなので、話すことなど何もない。あ、もちろんしっかりとコハクの耳をいきなり掴んで引っ張った事はしっかり話しておいた。
先程とは違うバニーガールに全てを話すと、バニーガールの顔が曇った。
「念の為、今日一日の行動を話して頂けますか?」
何故に?
まあ別に良かろうと、今日の朝からの出来事を話す。思い出してみれば結構濃い一日だったな。
ほぼ最初から胡散臭い目で私達を見ていたバニーガールさんも、クレナイについて話した途端に固まっていた。その後顔色が目に見えて悪くなっていた気がするけど、きっと気のせいに違いない。
とにかく私達はなんの関係もないと分かって貰えたのか、すぐに釈放となった。
だけどもなんとも、後味が悪い。
「あのおばさん、子供が攫われたって言ってたね…」
「そうだの」
「クロさん」
「・・・・・・」
「事情は分かってるんでしょ? 何か私達に出来ることないかな?」
クロがこれみよがしに溜息を吐く。
「いくら我が輩でも、関わったこともない者を探し当てる事は出来ぬぞ?」
「うう、それはそうだけど…」
私達だって顔も名前も性別さえも分かってない。
「ここは名探偵クロさんの出番ね!」
「勝手に探偵にするなだの」
「主殿、『めいたんてい』とはなんじゃ?」
「名探偵ってのはね…」
かくかくしかじか。
「名探偵クレナイの出動じゃ!」
「我も名探偵シロガネである!」
「めーたんてー!」
「わ、私は奴隷なので…」
リンリン!
コハクだけ逃げた。
そのうち名探偵レンジャーなんて名乗り始めるんじゃなかろうね?
まずは情報収集。と言っても、クロにかかればどんな情報も閲覧可能。
喫茶店らしき所に入って、まずはクロのお話を聞く。
「我が輩が見た所によると、一定の期間を置いて、子供がいなくなる事件がチョコチョコあるらしいの」
ごっそりいなくなるのではなく、ぽつりぽつりらしい。それこそ、子供は何処へ行くかも分からない。森に入って魔獣に襲われたのかもしれないし、謝って川に落ちてしまったかもしれない。時折子供がいなくなる。そんな事は昔からあったわけで。
ところが、期間はバラバラだが、不自然に子供がいなくなる時があった。それこそ何かの事故にあったのかと探し回るも、容易に見つかる物でもない。
魔獣に襲われたかと森を探し回っても痕跡も見当たらず、川に流されたかと探してみても、死体が見つかるわけでもなかった。それこそ神隠しにでも遭ったのかと思うくらいに綺麗に消えてしまうのだ。
前に只人が紛れ込んで、子供を攫おうとした事もあり、只人に関しては皆敏感だった。しかしこの数年は只人など訪れることもなくなっていた。八重子が本当に、初めてまともに国に入った只人だった。
只人がいるならば、子供を攫ってもおかしくはない。これがこの国の常識である。そしてまた、子供が消えた。
「子供が消えて、只人の私がいれば、そりゃあ疑われるのも当然か…」
「しかも孤児院へ行ったろう。それが疑惑を深めているようだの」
「なんで? 寄付しに行っただけなのに」
「孤児院の子供が一番狙われやすい。つまり、品定めに行ったのではないかと思われておるのだの」
「品定めって…」
そんな事しないと言っても、信じては貰えないんだろうなぁ。
「主殿を疑うなどと。この国消してやりましょうか」
「クレナイ、ステイ」
クレナイに黙っててもらう。
「とにかくその消えた子供を探さないとだね。でも、その消えた子って…」
情報がないよ。
「こういう子供らしいの」
おお、なんか頭の中にコハクより少し下くらいの可愛い豚の耳を生やした女の子が…。
「豚の尻尾なら、スカートの中に隠しておいても楽そうだわね」
「八重子、アホ言っている場合ではないぞ」
そっすね。
さてどうやって探しましょう。
「お犬さんがいれば臭いを追ってもらうのに」
「狼人族も臭いを追ったが途中で酷い臭いに掻き消されていたそうだの」
「まぢか」
「ついでに兎人族でも子供の泣き声などの声は拾えていないそうだの」
「ほうほう」
「子供の意識を消し、臭いを消し、音も消した。そしてその存在が綺麗に消えた」
「まさにミステリー小説だわね」
「だがどんなミステリーにも答えはあるのだの」
「まさか、クロさん、もう全て分かっているとか…」
「そこまで万能ではないのだの」
さいでっか。
「ただ、只人に攫われたという可能性が捨てきれぬ。だから、馬とハヤテ、やってきた山の通路に行って、これより誰1人通さぬように話を付けて来い」
「我はペガサスだ!」
懐かしいやりとりだなぁ。
「強行突破しようとしても、馬の結界ならば通ることは出来ぬだろう」
「ペガサス!」
「ハヤテは連絡係だの。何かあったら報せて欲しいのだの」
「あい!」
「それと、八重子、どんな手段を使ってもこの件を片付けたいのだよな?」
「とても含みのある言い方が気になるんですけど」
「我が輩が出来ることにも限りがある。なので、コハクに囮役をやってもらおうと思うのだが」
「お~と~り~?」
「1人攫ってすぐに次とかかるかは分からぬが、コハクも獣人の子供。狙われる可能性は十分にある。我が輩も知らぬ子供を探すより、コハクの気配を追った方が早いからの」
「ううむ」
クロの言いたいことは分かるが、コハクを危険に晒すのは…。
「ご主人様、やらせて下さい」
「コハク…」
「1度攫われた事もありますし、大丈夫です。それに、私もご主人様が疑われている今の状況がとても嫌です」
なんて良い子過ぎるのだ…。
「分かりました。ここはコハクを信じます。でもこれは約束してね。決して危ないことはしないこと。と言ってもこれからさせるのか…。怪我をするかもしれないのは仕方ないとして、絶対に死なないこと! そしてきちんと帰ってくること! 約束ね」
なんだかコハクがちょっと困ったような顔をする。しかしすぐに笑みを浮かべた。
「はい。かしこまりました」
「クロ、リンちゃんをコハクのお供に出来ないかしら?」
リンちゃんがいれば、もしもの時もすぐに怪我を治すことが出来る。
「リンちゃんなら服の中に隠れる事も出来そうだし」
「そうだの。隠れてついて行く分には問題なかろう」
ということで、リンちゃんが私の頭の上から降りて、コハクの服の中に隠れる。
「リンちゃん、コハクをよろしくね」
リリン!
敬礼をしたリンちゃんが服の中にモゾモゾと入って行った。どこで覚えたその敬礼。
「我が輩はいなくなった娘の足取りと、この街の地下を調べる。そして八重子とクレナイ殿は…」
「私とクレナイは?」
何をするのだ?なんでも頑張るよ!
「待機」
「はい?」
「あの熊男の宿にて待機」
「ちょ、ちょっと待ってよ。皆頑張るのに、待機?」
「ハヤテ、何かあったら八重子に報せに飛べ。それで我が輩には分かる」
「あい!」
「いやいやいや、ちょっとクロさん?」
「八重子、忘れておらぬか?」
「何を?」
「我が輩と離れると、会話が出来なくなるのだぞ?」
「・・・・・・」
Oh、それがありましたね…。
「八重子と共に捜索に出ても良いが、八重子は只人。ただでさえこの街の住人には警戒される。聞ける情報も聞けなくなるだろう。それに、只人である八重子に対しての不満が高まった時、どうなると思う?」
「・・・・・・」
証拠はないが、子供を攫ったと言われている。そして私はこの国唯一の只人。もし子供が攫われた確たる証拠が出た時、その疑惑は私に向けられるだろう。
「魔女狩り状態ですね…」
「そうだの。だからクレナイ殿と共に宿で待機してもらい、何かあった時はクレナイ殿に頼むのだの。クレナイ殿、よろしく頼めるかの?」
「もちろんじゃ! 主殿の身柄は妾が絶対にお守りするのじゃ」
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