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奴の名はサーガ
温泉騒動~その1
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「やっと下りて来たね~」
「だな」
「ああ…」
山道を軽快に下るキーナと、その後ろに付き従う男二人。
キーナは下り坂なのにスキップまでしている。
気を付けないとこけるぞ?
黄色い髪のサーガはなんだかちょっぴり複雑な顔をしている。
(あんまし素直には喜べないけど)
まあ寒いのも苦手だからいっか~とも思うが…。
隣の男さえいなければ万事解決なのだが。
相変わらずの無表情鉄仮面男テルディアスは、サーガの悩みなどそ知らぬふりで、やっぱり無表情のまますたすたと歩いている。
やっぱりむかつく…。
睨んでもやっぱりそ知らぬふり。
隙あらばと機会をうかがってはいるが、何気に隙がない。
サーガは考えるのをやめて他のことを考えることにした。
その鼻先に、微かな匂い。
「ん?」
くんかくんかと嗅いでみると、これは…。
「どしたの?」
サーガの怪しげな行動に気づいたキーナが尋ねると、サーガの瞳がキラリと輝いた。
「い~もんがありそうだぜ!!」
そう言って突然横手の茂みをかき分けて森の奥へと入って行った。
「どっかで見た光景だな~…」
あの時は襟首を掴まれてたんだよな~…。
と、少し嫌な記憶と戦いながらも、何があるのか気になるので、サーガの後を追って行った。
となるともちろん行きたくないけどテルディアスも行かなければならなくて。
三人並んで森の奥へと入って行ったのである。
茂みをかき分けかき分け進んでいくと、突然開けたところに出た。
「お!」
「お?」
「?」
「「おお~~」」
最後はキーナとサーガの合唱になった。
鳥が羽を広げて寝そべっているような大きな岩の周りに、温泉が湧いているではないか。
頭を挟んで向こうとこちらで分かれているので、男女別れて入ることができるので安心だ。
とキーナが考えている横で、
「んじゃま、さっそく」
とすでにすべて脱ぎ終えたサーガ…。
「い…?!」
つのまに?
あまりの速さに言葉の続かないテル君。
「いきなり脱ぐなー!!!」
顔を真っ赤にしてサーガに背を向けるキーナ。
一応お年頃です。
そんな二人を構わずに、さっさと温泉に入っていくサーガ。
「お?」
足元に触れるお湯の気持ちいいこと。
そこまで熱くもなく、少しぬるめだがそこがまた丁度いい。
「オーイ! 少しぬるめの温泉だぜー! 入ってこいよー♪」
せめて下を隠せ。
まるだしで二人に手を振るサーガ。
もちろん二人は見てません。
「お前はあっちの岩陰で入れ」
「うん」
言われずともそうするつもりではありましたが、あれを見せられたらたまりません。
サーガの方を見ないように気を付けながら、キーナは頭の向こう側へと回って行った。
お行儀よく服を脱いだテルディアスがサーガが遊ぶ温泉へと入って行く。
「あり? キーナは?」
テルディアスに気づいたサーガが尋ねる。
「向こうで入ってる」
当たり前のことを答えるテル君。
「一緒に入りゃいいのに」
テルディアスは水の力を急速に掌に集め、何せ周りは温泉ですので。
「常識を考えろ常識をーーーーー!!!」
と、水連弾《クアレダム》をサーガに向けて放った。
一人温泉を満喫していたキーナであったが、なにやら反対側が騒々しい。
「向こう楽しそうだな~…」
いや、喧嘩してるのだよ?
サーガのアホには付き合ってられんと、体を洗うテルディアス。
温泉なんぞまさに久しぶりなのでとても気持ちがいい。
といい気分でいたいのだが、
「おい、テルディアス。気にならねーか?」
サーガがいるせいで気分が台無しだ。
「何がだ?」
一応答える。
「キーナの胸の大きさ♪」
バッシャア!!
頭から温泉に突っ込んだ。
「死ね」
と水矢をサーガに向けて放つ。
「うぎゃあああああ!!!」
もちろん、弾より殺傷能力が高いです。
必死に避けるも、2、3本刺さりました。
「矢はやめい! 矢は! まじで死ぬだろ!!」
肩とケツに刺さった矢を引っこ抜き、回復魔法を唱える。
「殺すつもりで放ったんだ」
ち、生きてたか…。
という呟きはサーガの耳には届かなかったが。
「お前女に興味はねぇのかよ」
あきれながらサーガが聞くと、
「ない」
速攻で返事が返ってきた。
え? 女に興味がない…?
それは…。
サーガが後ずさりする。
「やっぱり…、男色家…?」
バッシャン!!
やっぱり頭から温泉に突っ込んだ。
水の力を頭上で集めて集めて集めて凝縮して…。
「シャレにならん! シャレにならん!」
サーガは逃げ回る。
そのころ一人で温泉を満喫していたキーナは、肩までちゃんと浸かりながら、だるだる~んと手足を伸ばしきっていた。
「二人共仲い~な~。僕も遊びたいにゃ~…」
だから、喧嘩してるんだっつーに。
「さてと」
なにやら壁を登り始めるサーガ。
「何をする気だ」
いやな予感がしてテルディアスが尋ねる。
「のぞきに決まってんだろ」
素敵な真面目顔で答えるサーガ。
ああやっぱり…。
「水矢!」
すかさず矢を放つテルディアス。
「同じ手をくうか! 風壁《カウロー》!」
風で壁を作って防いでしまう。
「俺に水はきかね~よん」
べろべろば~と舌を出すサーガ。
かなりむかつく顔だ。
「だったら…」
とテル君岩壁に手を置く。
「地球《ウルテマ》」
ガッコン!
岩の壁から飛び出した拳大ほどの岩が、サーガの顎を直撃した。
バッシャーン!!
「ふ、他愛ない」
確かに風を凌ぐ力は地の力でありますが…痛そう。
「なにしゃーんだコノヤロー!!!」
「大人しく体でも洗ってろ!!」
殴りあいの大ゲンカが始まるかという緊張が走る…。
だが、
「楽しそーだねー」
岩の上から降ってきた声に二人の緊張がぷっつり切れた。
「キ、キーナ?!」
「やほ~」
手なんぞ振って二人を見下ろしている。
いや、男二人も腰まで湯に浸かっていて危ないところは見えないけれども、お前もなんだかぎりぎり見えそうな怪しいところなのだが…。
「お前からのぞきにぶばっ」
テルディアスがお湯をぶっかけてその先の言葉を阻止した。
「な~んか二人とも楽しそうだったから…」
「「楽しくない!!」」
ハモった。
「ありゃ?」
楽しそうだと思えるのはお前くらいだ。
「さっさと戻れ、風邪ひくぞ」
それだけではないのだけど、そう言うしかない。
「ほ~い」
素直に戻ろうとする。
「いっそのことこっちにぶぼっ…?!」
「水縛《クアバル》」
テルディアスがサーガの頭を水で包んでやった。
ガボボッ?!
もちろん息ができません。
しかも水なので手で取れません。
「これで静かになった」
ふう、とため息をつくけど、これでは違う意味でも静かになるのでは…。
ほどなくサーガが温泉に力なく浮かび始めた。
「安心して入っていいぞキーナ」
「うん…」
いや、サーガは?
と思ったけど素直に戻ることにした。
すぐにまたやいのやいのと聞こえてきたので、死んだわけでなさそうだ。
よかったよかった。
のか?
「仲…、悪いのかな?」
そうとしか思えないけど。
「一人で広々入るのもいいけど…」
やっぱり聞こえてくるなんやかんやと言い争う声。
「やっぱ楽しそ」
なんやかんやでもやはり言える相手がいるというのは、楽しいことなのだろうか?
まあ、きっと一人よりは楽しいのだろうね。
その時。
キーナの足首を、何かが掴んだ。
「だな」
「ああ…」
山道を軽快に下るキーナと、その後ろに付き従う男二人。
キーナは下り坂なのにスキップまでしている。
気を付けないとこけるぞ?
黄色い髪のサーガはなんだかちょっぴり複雑な顔をしている。
(あんまし素直には喜べないけど)
まあ寒いのも苦手だからいっか~とも思うが…。
隣の男さえいなければ万事解決なのだが。
相変わらずの無表情鉄仮面男テルディアスは、サーガの悩みなどそ知らぬふりで、やっぱり無表情のまますたすたと歩いている。
やっぱりむかつく…。
睨んでもやっぱりそ知らぬふり。
隙あらばと機会をうかがってはいるが、何気に隙がない。
サーガは考えるのをやめて他のことを考えることにした。
その鼻先に、微かな匂い。
「ん?」
くんかくんかと嗅いでみると、これは…。
「どしたの?」
サーガの怪しげな行動に気づいたキーナが尋ねると、サーガの瞳がキラリと輝いた。
「い~もんがありそうだぜ!!」
そう言って突然横手の茂みをかき分けて森の奥へと入って行った。
「どっかで見た光景だな~…」
あの時は襟首を掴まれてたんだよな~…。
と、少し嫌な記憶と戦いながらも、何があるのか気になるので、サーガの後を追って行った。
となるともちろん行きたくないけどテルディアスも行かなければならなくて。
三人並んで森の奥へと入って行ったのである。
茂みをかき分けかき分け進んでいくと、突然開けたところに出た。
「お!」
「お?」
「?」
「「おお~~」」
最後はキーナとサーガの合唱になった。
鳥が羽を広げて寝そべっているような大きな岩の周りに、温泉が湧いているではないか。
頭を挟んで向こうとこちらで分かれているので、男女別れて入ることができるので安心だ。
とキーナが考えている横で、
「んじゃま、さっそく」
とすでにすべて脱ぎ終えたサーガ…。
「い…?!」
つのまに?
あまりの速さに言葉の続かないテル君。
「いきなり脱ぐなー!!!」
顔を真っ赤にしてサーガに背を向けるキーナ。
一応お年頃です。
そんな二人を構わずに、さっさと温泉に入っていくサーガ。
「お?」
足元に触れるお湯の気持ちいいこと。
そこまで熱くもなく、少しぬるめだがそこがまた丁度いい。
「オーイ! 少しぬるめの温泉だぜー! 入ってこいよー♪」
せめて下を隠せ。
まるだしで二人に手を振るサーガ。
もちろん二人は見てません。
「お前はあっちの岩陰で入れ」
「うん」
言われずともそうするつもりではありましたが、あれを見せられたらたまりません。
サーガの方を見ないように気を付けながら、キーナは頭の向こう側へと回って行った。
お行儀よく服を脱いだテルディアスがサーガが遊ぶ温泉へと入って行く。
「あり? キーナは?」
テルディアスに気づいたサーガが尋ねる。
「向こうで入ってる」
当たり前のことを答えるテル君。
「一緒に入りゃいいのに」
テルディアスは水の力を急速に掌に集め、何せ周りは温泉ですので。
「常識を考えろ常識をーーーーー!!!」
と、水連弾《クアレダム》をサーガに向けて放った。
一人温泉を満喫していたキーナであったが、なにやら反対側が騒々しい。
「向こう楽しそうだな~…」
いや、喧嘩してるのだよ?
サーガのアホには付き合ってられんと、体を洗うテルディアス。
温泉なんぞまさに久しぶりなのでとても気持ちがいい。
といい気分でいたいのだが、
「おい、テルディアス。気にならねーか?」
サーガがいるせいで気分が台無しだ。
「何がだ?」
一応答える。
「キーナの胸の大きさ♪」
バッシャア!!
頭から温泉に突っ込んだ。
「死ね」
と水矢をサーガに向けて放つ。
「うぎゃあああああ!!!」
もちろん、弾より殺傷能力が高いです。
必死に避けるも、2、3本刺さりました。
「矢はやめい! 矢は! まじで死ぬだろ!!」
肩とケツに刺さった矢を引っこ抜き、回復魔法を唱える。
「殺すつもりで放ったんだ」
ち、生きてたか…。
という呟きはサーガの耳には届かなかったが。
「お前女に興味はねぇのかよ」
あきれながらサーガが聞くと、
「ない」
速攻で返事が返ってきた。
え? 女に興味がない…?
それは…。
サーガが後ずさりする。
「やっぱり…、男色家…?」
バッシャン!!
やっぱり頭から温泉に突っ込んだ。
水の力を頭上で集めて集めて集めて凝縮して…。
「シャレにならん! シャレにならん!」
サーガは逃げ回る。
そのころ一人で温泉を満喫していたキーナは、肩までちゃんと浸かりながら、だるだる~んと手足を伸ばしきっていた。
「二人共仲い~な~。僕も遊びたいにゃ~…」
だから、喧嘩してるんだっつーに。
「さてと」
なにやら壁を登り始めるサーガ。
「何をする気だ」
いやな予感がしてテルディアスが尋ねる。
「のぞきに決まってんだろ」
素敵な真面目顔で答えるサーガ。
ああやっぱり…。
「水矢!」
すかさず矢を放つテルディアス。
「同じ手をくうか! 風壁《カウロー》!」
風で壁を作って防いでしまう。
「俺に水はきかね~よん」
べろべろば~と舌を出すサーガ。
かなりむかつく顔だ。
「だったら…」
とテル君岩壁に手を置く。
「地球《ウルテマ》」
ガッコン!
岩の壁から飛び出した拳大ほどの岩が、サーガの顎を直撃した。
バッシャーン!!
「ふ、他愛ない」
確かに風を凌ぐ力は地の力でありますが…痛そう。
「なにしゃーんだコノヤロー!!!」
「大人しく体でも洗ってろ!!」
殴りあいの大ゲンカが始まるかという緊張が走る…。
だが、
「楽しそーだねー」
岩の上から降ってきた声に二人の緊張がぷっつり切れた。
「キ、キーナ?!」
「やほ~」
手なんぞ振って二人を見下ろしている。
いや、男二人も腰まで湯に浸かっていて危ないところは見えないけれども、お前もなんだかぎりぎり見えそうな怪しいところなのだが…。
「お前からのぞきにぶばっ」
テルディアスがお湯をぶっかけてその先の言葉を阻止した。
「な~んか二人とも楽しそうだったから…」
「「楽しくない!!」」
ハモった。
「ありゃ?」
楽しそうだと思えるのはお前くらいだ。
「さっさと戻れ、風邪ひくぞ」
それだけではないのだけど、そう言うしかない。
「ほ~い」
素直に戻ろうとする。
「いっそのことこっちにぶぼっ…?!」
「水縛《クアバル》」
テルディアスがサーガの頭を水で包んでやった。
ガボボッ?!
もちろん息ができません。
しかも水なので手で取れません。
「これで静かになった」
ふう、とため息をつくけど、これでは違う意味でも静かになるのでは…。
ほどなくサーガが温泉に力なく浮かび始めた。
「安心して入っていいぞキーナ」
「うん…」
いや、サーガは?
と思ったけど素直に戻ることにした。
すぐにまたやいのやいのと聞こえてきたので、死んだわけでなさそうだ。
よかったよかった。
のか?
「仲…、悪いのかな?」
そうとしか思えないけど。
「一人で広々入るのもいいけど…」
やっぱり聞こえてくるなんやかんやと言い争う声。
「やっぱ楽しそ」
なんやかんやでもやはり言える相手がいるというのは、楽しいことなのだろうか?
まあ、きっと一人よりは楽しいのだろうね。
その時。
キーナの足首を、何かが掴んだ。
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