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奴の名はサーガ
温泉騒動~その2
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あ、と思った時には、お湯の中へ引きずり込まれた。
必死に手にを伸ばし、岩をつかむ。
足を引っ張るものを目で辿ると、何か黒い植物のツタのようなものが、暗い暗い、温泉の底の方から伸び、その底にいるものは…形のあるのかないのか、良く分からない黒い大きな塊だった。
背筋に冷たいものが走った。
あれは関わってはいけないもの。
必死に足をばたつかせると、植物のツタのようなものがするりと外れた。
慌てて水面に逃げる。
「ぶはっ!」
いきなり引きずり込まれたので息がやばかった。
「テルー! 大変…」
その先の言葉は、再び足首に巻きついた黒いものによって阻まれた。
「キーナ?」
「おい、これはずせよ」
「キーナ!!」
サーガの言葉はテルディアスの耳には入らないらしい。
湯から飛び出し、岩を飛び上がってキーナのいる側を確認しに行く。
「せめて外してけー!!」
サーガの抗議の叫びもどこ吹く風。
地の力で両手を縛られたまま、サーガは放置されることとなった。
岩に上に上がったテル君。
気づいてないのか?のぞきだぞ。
まあキーナが消えてしまっているからセーフ?
「キーナ?」
そう、消えてしまっていた。
しかし岸辺には畳んで置いてある服。
まさか裸でどこかへ行ったわけはないだろう。
さすがに。
いくらなんでも。
いくらキーナであっても。
「なんかあったんか?」
サーガ風を纏い、飛んできた。
「いない…」
期待していたものがいなかった…っておいおい、何を書かせる。
いるはずの神秘の女体が…。
だめだ。こいつの頭はこんなことばっかりだ。
話が進まないので無視。
湖面も静まり返り、まるで最初から誰もいなかったかのよう…。
水面下ではキーナが必死に岩をつかんで、引きずり込まれないように頑張っていた。
しかしここは水(お湯)の中。
ガボッ
油断したとたんに息が漏れた。
(息が…!)
このまま続いたら…。
というかそろそろ…。
意識が遠のきかけていく。
コポ…
湖面に泡が立った。
「どこに…?」
周りを見渡すサーガ。
だが、湖面を見ていたテルは気づいた。
バッ
「あ! テルディアス?!」
バッシャア!!
テルディアスが湖へ飛び込んだ。
あまり深くない湖。
(あぶね…)
危うく飛び込んだ拍子に頭をぶつけるところだった。
周りを見渡すと、キーナが岩にしがみついていた。
その足首に絡まる黒いツタのようなもの。
そしてその先には…。
キーナがテルに気づいた。
(テル…!)
ゴバッ
テルディアスの顔をみて一瞬気が緩んだ。
大量の息がキーナの口から洩れ出でた。
(キーナ!)
事態を察し、手近にあったナイフのような小岩をつかみ、キーナの元へ急ぐ。
キーナの手が岩から離れた。
手を伸ばし、キーナの腕をつかむ。
そのままキーナを引き戻す。
足首にからんだ黒いツタのようなものを小岩で切ろうとするが、どんなに衝撃を与えてもそれは切れなかった。
(切れない! 息が…!)
湖面まで上がっている時間はない。
テルディアスは最善と思われる方法をとった。
自分の息を、キーナに与えたのだ。
キーナが目を開けた。
すると目の前にテルの顔。
そして唇に温かな感触…。
すぐに顔は離れたけど、キーナ、顔真っ赤ですぜ?
(今はいい…、だが、水(お湯)から出られなければいずれ…)
限界が来る。
(水(お湯ね)の中では呪文が使えない! だが今ここでキーナを放すわけにはいかない!)
引く力はどんどん強くなっていく。
このままでは二人共…、と思われたその時。
「風巻《カウギリ》!」
ドオオオオオオオ!!
存在を軽く忘れられていたサーガが、水中からテルディアスを排出させようと風の魔法を唱えたのだ。
(あいつか?! だが今は有難い!)
風に乗って水も巻かれ、水中も凄いことになっていた。
ブチブチッ
(切れた?!)
どんなにしても切れなかった黒いツタが簡単にブッチ切れた。
その隙に風と水の巻上げる方へと泳いで逃げる。
ある程度まで行くと、水が少なくなり風の音が大きくなった。
「風翔《カウレイ》!」
風の魔法を唱え、風と水の巻上げから飛び出す。
そのまま岸へとキーナを運んで行った。
「お、出た」
お目当ての二人を見つけ、サーガも二人の元へ急ぐ。
岸にキーナを下ろし、必死に目線をそらすテルディアス。
「そこの茂みに隠れてろ」
「うん」
か細い腕で胸を隠しつ、キーナが茂みへ走ろうとしたその時、
「おーい、何かあったんかー?!」
能天気な声が空から降ってきた。
「む?」
サーガに気づいて振り向く二人。
キーナはまだ茂みに隠れられていなかった。
その後ろ姿るや、まだまだ未発達さは残しつつも、可憐ともいうべきか。
特に臀部の形はなかなかいいもので…。
サーガの目に、キーナの臀部が焼き付けられた。
プッチーン
なんか切れる音がしたぞ?
「おっしりーーーーーーー!!!」
「うきゃああああああ!!!!」
理性の糸が切れたサーガがキーナに向かって突っ込んできた。
その間にテルディアスが割り込み、
みし・・・
見事、拳がサーガの顔にクリーンヒットしました。
慌てて茂みに駆け込むキーナ。
「サーガのH!!」
茂みの陰でぷんすかぷん。
地べたに落ちたサーガの前に、仁王のような威圧感を備えたテルディアスが立ち尽くす。
「おいしそうなおしりだったもんだから、理性が一瞬ぶっ飛んだ…」
顔をさすりさすり、サーガが起き上がる。
必死に手にを伸ばし、岩をつかむ。
足を引っ張るものを目で辿ると、何か黒い植物のツタのようなものが、暗い暗い、温泉の底の方から伸び、その底にいるものは…形のあるのかないのか、良く分からない黒い大きな塊だった。
背筋に冷たいものが走った。
あれは関わってはいけないもの。
必死に足をばたつかせると、植物のツタのようなものがするりと外れた。
慌てて水面に逃げる。
「ぶはっ!」
いきなり引きずり込まれたので息がやばかった。
「テルー! 大変…」
その先の言葉は、再び足首に巻きついた黒いものによって阻まれた。
「キーナ?」
「おい、これはずせよ」
「キーナ!!」
サーガの言葉はテルディアスの耳には入らないらしい。
湯から飛び出し、岩を飛び上がってキーナのいる側を確認しに行く。
「せめて外してけー!!」
サーガの抗議の叫びもどこ吹く風。
地の力で両手を縛られたまま、サーガは放置されることとなった。
岩に上に上がったテル君。
気づいてないのか?のぞきだぞ。
まあキーナが消えてしまっているからセーフ?
「キーナ?」
そう、消えてしまっていた。
しかし岸辺には畳んで置いてある服。
まさか裸でどこかへ行ったわけはないだろう。
さすがに。
いくらなんでも。
いくらキーナであっても。
「なんかあったんか?」
サーガ風を纏い、飛んできた。
「いない…」
期待していたものがいなかった…っておいおい、何を書かせる。
いるはずの神秘の女体が…。
だめだ。こいつの頭はこんなことばっかりだ。
話が進まないので無視。
湖面も静まり返り、まるで最初から誰もいなかったかのよう…。
水面下ではキーナが必死に岩をつかんで、引きずり込まれないように頑張っていた。
しかしここは水(お湯)の中。
ガボッ
油断したとたんに息が漏れた。
(息が…!)
このまま続いたら…。
というかそろそろ…。
意識が遠のきかけていく。
コポ…
湖面に泡が立った。
「どこに…?」
周りを見渡すサーガ。
だが、湖面を見ていたテルは気づいた。
バッ
「あ! テルディアス?!」
バッシャア!!
テルディアスが湖へ飛び込んだ。
あまり深くない湖。
(あぶね…)
危うく飛び込んだ拍子に頭をぶつけるところだった。
周りを見渡すと、キーナが岩にしがみついていた。
その足首に絡まる黒いツタのようなもの。
そしてその先には…。
キーナがテルに気づいた。
(テル…!)
ゴバッ
テルディアスの顔をみて一瞬気が緩んだ。
大量の息がキーナの口から洩れ出でた。
(キーナ!)
事態を察し、手近にあったナイフのような小岩をつかみ、キーナの元へ急ぐ。
キーナの手が岩から離れた。
手を伸ばし、キーナの腕をつかむ。
そのままキーナを引き戻す。
足首にからんだ黒いツタのようなものを小岩で切ろうとするが、どんなに衝撃を与えてもそれは切れなかった。
(切れない! 息が…!)
湖面まで上がっている時間はない。
テルディアスは最善と思われる方法をとった。
自分の息を、キーナに与えたのだ。
キーナが目を開けた。
すると目の前にテルの顔。
そして唇に温かな感触…。
すぐに顔は離れたけど、キーナ、顔真っ赤ですぜ?
(今はいい…、だが、水(お湯)から出られなければいずれ…)
限界が来る。
(水(お湯ね)の中では呪文が使えない! だが今ここでキーナを放すわけにはいかない!)
引く力はどんどん強くなっていく。
このままでは二人共…、と思われたその時。
「風巻《カウギリ》!」
ドオオオオオオオ!!
存在を軽く忘れられていたサーガが、水中からテルディアスを排出させようと風の魔法を唱えたのだ。
(あいつか?! だが今は有難い!)
風に乗って水も巻かれ、水中も凄いことになっていた。
ブチブチッ
(切れた?!)
どんなにしても切れなかった黒いツタが簡単にブッチ切れた。
その隙に風と水の巻上げる方へと泳いで逃げる。
ある程度まで行くと、水が少なくなり風の音が大きくなった。
「風翔《カウレイ》!」
風の魔法を唱え、風と水の巻上げから飛び出す。
そのまま岸へとキーナを運んで行った。
「お、出た」
お目当ての二人を見つけ、サーガも二人の元へ急ぐ。
岸にキーナを下ろし、必死に目線をそらすテルディアス。
「そこの茂みに隠れてろ」
「うん」
か細い腕で胸を隠しつ、キーナが茂みへ走ろうとしたその時、
「おーい、何かあったんかー?!」
能天気な声が空から降ってきた。
「む?」
サーガに気づいて振り向く二人。
キーナはまだ茂みに隠れられていなかった。
その後ろ姿るや、まだまだ未発達さは残しつつも、可憐ともいうべきか。
特に臀部の形はなかなかいいもので…。
サーガの目に、キーナの臀部が焼き付けられた。
プッチーン
なんか切れる音がしたぞ?
「おっしりーーーーーーー!!!」
「うきゃああああああ!!!!」
理性の糸が切れたサーガがキーナに向かって突っ込んできた。
その間にテルディアスが割り込み、
みし・・・
見事、拳がサーガの顔にクリーンヒットしました。
慌てて茂みに駆け込むキーナ。
「サーガのH!!」
茂みの陰でぷんすかぷん。
地べたに落ちたサーガの前に、仁王のような威圧感を備えたテルディアスが立ち尽くす。
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