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港町編
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風は吹き、波は押し寄せる。
街があったはずの地には何もなくなり、光のドームが押し寄せたろう森は、不気味な形に削り取られていた。
まるで最初から、何もなかったかのように…。
「ぐ…う…」
キーナが横たわる側で、テルディアスが呻き声を上げる。
「く…あ…」
またもや体中から、パキリパキリと音がし始める。
「う…ああ!」
痛みに身をよじる。
そして一瞬、ビクリとなると、体中を再び闇の力が纏い始めた。
「うああああああ!!」
何もない地の一角で、黒い卵のように力が湧き立った。
少しすると闇の力は落ち着き、そこには、元の銀髪に尖った耳、青緑の肌のダーディンの姿になったテルディアスがあった。
自分の長い前髪を掴み、その色が銀に戻っている事を知る。
そして諦めたように、その場にへたり込んだ。
溜息を一つ。
せっかく解けかけた呪いだったのに、結局は解ききる事はできなかった。
横で眠るキーナを見る。
大人しく眠っている。
そして、周りを見渡す。
何もない。何もなくなっている。
(荒れ地…というより、更地…)
まるで均したかのように、辺り一面綺麗になってしまっている。
もう一度キーナを見た。
(何があった…? キーナ)
余程の事があったのだろうが、その場にいなかったのだ、分かろうはずもない。
ふと、視界に、唯一の色とも言うべきか、大地の色以外の物を捕らえた。
(赤と黄色…。メリンダとサーガか?)
あれほど鮮やかな色を持つ者も、滅多には見当たらないだろう。
(どっちにしろ、ずっとここにいるわけにはいかない…)
テルディアスは気合いを入れ、体を動かす。
まだ節々が痛むし、力が入りきらない感じがする。
しかしなんとかキーナを抱え込み、フラフラと、二つの色に向かって歩き出した。
「う…う…」
ピクリと指先が動く。
ゆっくりと頭をもたげ、目の前に転がる女性を見る。
「う…、姐…さん…?」
しかし、赤い髪の女性はピクリとも動かない。
「く…」
自分の体を動かそうにも、まるで力が入らない。
ザ…
視界に、誰かの足が入って来た。
なんとか視線を上へ動かすと、キーナを抱えたテルディアスの冷たい瞳。
「やっぱり…、生きて、やがったのか…」
なんとか憎まれ口を叩く。
「お前もしぶといな」
相変わらずの皮肉めいた口調で返してくる。
「へ…」
ちきしょう、なんでこいつこんなにピンピンしてやがんだと心の中で悪態を吐く。
口に出したくても、今は口さえもまともに動いてくれない。
「ん…う…」
目の前女性の顔が、苦悶の表情を映し出す。
生きていると分かり、体の力が抜けた。
「へっ…」
テルディアスが見下ろす中、そのまま二人はしばらく転がっていた。
その遙か上空に、人影があった。
赤い服を纏い、少し長い髪を後ろで一つに縛っている。
そこに広がる光景を見ながら、その人物は溜息を一つ吐いた。
更地となった大地から少し奥に行った森の中。
大きな木の根元に、丁度良いくらいの木の洞を見つけ、その中にキーナを寝かせた。
側でテルディアスが看て、外では監視を兼ねて、メリンダとサーガが座っている。
メリンダがポソリと呟く。
「つまり…、これは…、光の御子の…、キーナちゃんの力が暴走したってことなのかしら?」
「ま、考えられるとしたら…、そういうことだよな」
面倒くさそうにサーガが答えた。
「光の御子なのに…。力が暴走するなんてこと、あるのかしら?」
「さあな。御子だからかもしれねぇぜ」
「……」
メリンダが顔を上げ、森の向こうを見る。
「なんにしても、これは…」
そこに広がる景色。
ただのまっさらな大地。
自然界では絶対にあり得ない光景。
その大きさ、広さに改めてぞっとする。
「やっぱり、キーナちゃんが目覚める前に、もう少し奥に行った方が…」
「俺達の体力ももう少し回復しねぇと」
「…そう…よね」
キーナが目覚めて、この光景を見たらどう思うだろう。
本当はもっと奥に行って、この光景が見えない所まで行ってしまいたかったが、森の奥に入るという事は、それだけ危険が増す。
ただでさえ、メリンダとサーガも、やっと動けるようになったという位の調子なのだ。
さすがに森の奥に入っていくのは自殺行為だ。
メリンダもサーガもテルディアスも、キーナが早めに目覚めない事を祈るしかない。
だが、大抵そういう願いは裏切られる。
「う…ん」
キーナが身じろぎした。
「キーナ?」
テルディアスが覗き込む。
「キーナちゃん?」
「起きたのか?」
メリンダとサーガも、洞を覗き込んだ。
キーナの瞼がゆっくりと持ち上げられ、
「テル…?」
テルディアスの顔を見た。
「キーナ…」
「なんだろう…。僕、頭がボンヤリして…」
そう言っておでこに手を当てる。
「キーナちゃん、具合はどう?」
「メリンダさん…」
狭い洞の中に、メリンダがそそと入って来た。
「無理しないで、まだ寝てて良いのよ」
「ん…」
暗に寝てろと言っているのだが、キーナには分からない。
「ん…」
と体を起こす。
「キーナちゃん! 無理に起きない方がいいわ! ね?」
なんとか寝かせようと躍起になってしまうメリンダ。
「メリンダ、さん?」
いつもと違う何かを、この時ばかりはキーナも感じ取った。
「何か…、あったの?」
あからさまに二人がギクリとなり、不自然に視線を逸らしてしまった。
さすがのニブチンキーナも感づく。
「キーナ。いいからもう少し寝てろ」
テルディアスがなんとか誤魔化そうとするが、
「テル…? 何が…あったの?」
キーナの真っ直ぐな瞳に、テルディアスの視線が泳いだ。
バレバレだろ。
何かがあった。
しかも、自分に言いたくない何かが。
キーナが立ち上がる。
「キーナ!」
「キーナちゃん!」
二人を押しのけ、洞から出ようとすると、目の前にサーガが立った。
「サーガ」
「寝てろ。お前の為だ」
最後通告だ。
この先を見るならば、それなりに覚悟せよ、と。
「何か、あったんだね?」
知らぬ存ぜぬでいられれば、それは幸せな事かもしれない。
しかし、三人がなんとしても隠そうとする何かは、絶対に知らなければならない物だと、キーナの直感が言う。
「キーナ!」
「キーナちゃん!」
「どいて…」
サーガの脇をすり抜けて、キーナが洞から出た。
森の端までさほど距離はない。
少し行くと、急に森が切れ、そこに広大な更地が広がっていた。
海岸には、見たような桟橋の跡。
綺麗に大きな丸を描く更地。
「これって…」
思い浮かぶのは一つしかない。
「ここって…」
「キーナ…」
テルディアスが心配そうに近づく。
「ここって…、あの…、港町?」
「…、キーナ…」
掛ける言葉も分からず、テルディアスが立ち尽くす。
「キーナちゃん…」
サーガも成り行きを見守る。
「僕が…、やったの?」
誰も何も言えなかった。
キーナの脳裏に、つい数時間前に起きていた平和な光景が思い出される。
父ちゃんみたいな漁師になると言っていた男の子。
優しい女将さんと大将。
綺麗な街並み。
そこに暮らす人々。
それが、今は何もない。
白い空間。
俯き、膝を抱える自分の姿。
「僕が…」
そこで自分が考えていた事。
『こんな世界…、無くなってしまえばいい…』
あの白い空間で、そう考えていた。
「僕…、僕が…」
キーナが頭を抱え、悲鳴を上げた。
「キーナ!」
「キーナちゃん!」
「キーナ」
「うああああああああああああ!!」
ドウシテ僕ガ、光ノ御子ナノ?
街があったはずの地には何もなくなり、光のドームが押し寄せたろう森は、不気味な形に削り取られていた。
まるで最初から、何もなかったかのように…。
「ぐ…う…」
キーナが横たわる側で、テルディアスが呻き声を上げる。
「く…あ…」
またもや体中から、パキリパキリと音がし始める。
「う…ああ!」
痛みに身をよじる。
そして一瞬、ビクリとなると、体中を再び闇の力が纏い始めた。
「うああああああ!!」
何もない地の一角で、黒い卵のように力が湧き立った。
少しすると闇の力は落ち着き、そこには、元の銀髪に尖った耳、青緑の肌のダーディンの姿になったテルディアスがあった。
自分の長い前髪を掴み、その色が銀に戻っている事を知る。
そして諦めたように、その場にへたり込んだ。
溜息を一つ。
せっかく解けかけた呪いだったのに、結局は解ききる事はできなかった。
横で眠るキーナを見る。
大人しく眠っている。
そして、周りを見渡す。
何もない。何もなくなっている。
(荒れ地…というより、更地…)
まるで均したかのように、辺り一面綺麗になってしまっている。
もう一度キーナを見た。
(何があった…? キーナ)
余程の事があったのだろうが、その場にいなかったのだ、分かろうはずもない。
ふと、視界に、唯一の色とも言うべきか、大地の色以外の物を捕らえた。
(赤と黄色…。メリンダとサーガか?)
あれほど鮮やかな色を持つ者も、滅多には見当たらないだろう。
(どっちにしろ、ずっとここにいるわけにはいかない…)
テルディアスは気合いを入れ、体を動かす。
まだ節々が痛むし、力が入りきらない感じがする。
しかしなんとかキーナを抱え込み、フラフラと、二つの色に向かって歩き出した。
「う…う…」
ピクリと指先が動く。
ゆっくりと頭をもたげ、目の前に転がる女性を見る。
「う…、姐…さん…?」
しかし、赤い髪の女性はピクリとも動かない。
「く…」
自分の体を動かそうにも、まるで力が入らない。
ザ…
視界に、誰かの足が入って来た。
なんとか視線を上へ動かすと、キーナを抱えたテルディアスの冷たい瞳。
「やっぱり…、生きて、やがったのか…」
なんとか憎まれ口を叩く。
「お前もしぶといな」
相変わらずの皮肉めいた口調で返してくる。
「へ…」
ちきしょう、なんでこいつこんなにピンピンしてやがんだと心の中で悪態を吐く。
口に出したくても、今は口さえもまともに動いてくれない。
「ん…う…」
目の前女性の顔が、苦悶の表情を映し出す。
生きていると分かり、体の力が抜けた。
「へっ…」
テルディアスが見下ろす中、そのまま二人はしばらく転がっていた。
その遙か上空に、人影があった。
赤い服を纏い、少し長い髪を後ろで一つに縛っている。
そこに広がる光景を見ながら、その人物は溜息を一つ吐いた。
更地となった大地から少し奥に行った森の中。
大きな木の根元に、丁度良いくらいの木の洞を見つけ、その中にキーナを寝かせた。
側でテルディアスが看て、外では監視を兼ねて、メリンダとサーガが座っている。
メリンダがポソリと呟く。
「つまり…、これは…、光の御子の…、キーナちゃんの力が暴走したってことなのかしら?」
「ま、考えられるとしたら…、そういうことだよな」
面倒くさそうにサーガが答えた。
「光の御子なのに…。力が暴走するなんてこと、あるのかしら?」
「さあな。御子だからかもしれねぇぜ」
「……」
メリンダが顔を上げ、森の向こうを見る。
「なんにしても、これは…」
そこに広がる景色。
ただのまっさらな大地。
自然界では絶対にあり得ない光景。
その大きさ、広さに改めてぞっとする。
「やっぱり、キーナちゃんが目覚める前に、もう少し奥に行った方が…」
「俺達の体力ももう少し回復しねぇと」
「…そう…よね」
キーナが目覚めて、この光景を見たらどう思うだろう。
本当はもっと奥に行って、この光景が見えない所まで行ってしまいたかったが、森の奥に入るという事は、それだけ危険が増す。
ただでさえ、メリンダとサーガも、やっと動けるようになったという位の調子なのだ。
さすがに森の奥に入っていくのは自殺行為だ。
メリンダもサーガもテルディアスも、キーナが早めに目覚めない事を祈るしかない。
だが、大抵そういう願いは裏切られる。
「う…ん」
キーナが身じろぎした。
「キーナ?」
テルディアスが覗き込む。
「キーナちゃん?」
「起きたのか?」
メリンダとサーガも、洞を覗き込んだ。
キーナの瞼がゆっくりと持ち上げられ、
「テル…?」
テルディアスの顔を見た。
「キーナ…」
「なんだろう…。僕、頭がボンヤリして…」
そう言っておでこに手を当てる。
「キーナちゃん、具合はどう?」
「メリンダさん…」
狭い洞の中に、メリンダがそそと入って来た。
「無理しないで、まだ寝てて良いのよ」
「ん…」
暗に寝てろと言っているのだが、キーナには分からない。
「ん…」
と体を起こす。
「キーナちゃん! 無理に起きない方がいいわ! ね?」
なんとか寝かせようと躍起になってしまうメリンダ。
「メリンダ、さん?」
いつもと違う何かを、この時ばかりはキーナも感じ取った。
「何か…、あったの?」
あからさまに二人がギクリとなり、不自然に視線を逸らしてしまった。
さすがのニブチンキーナも感づく。
「キーナ。いいからもう少し寝てろ」
テルディアスがなんとか誤魔化そうとするが、
「テル…? 何が…あったの?」
キーナの真っ直ぐな瞳に、テルディアスの視線が泳いだ。
バレバレだろ。
何かがあった。
しかも、自分に言いたくない何かが。
キーナが立ち上がる。
「キーナ!」
「キーナちゃん!」
二人を押しのけ、洞から出ようとすると、目の前にサーガが立った。
「サーガ」
「寝てろ。お前の為だ」
最後通告だ。
この先を見るならば、それなりに覚悟せよ、と。
「何か、あったんだね?」
知らぬ存ぜぬでいられれば、それは幸せな事かもしれない。
しかし、三人がなんとしても隠そうとする何かは、絶対に知らなければならない物だと、キーナの直感が言う。
「キーナ!」
「キーナちゃん!」
「どいて…」
サーガの脇をすり抜けて、キーナが洞から出た。
森の端までさほど距離はない。
少し行くと、急に森が切れ、そこに広大な更地が広がっていた。
海岸には、見たような桟橋の跡。
綺麗に大きな丸を描く更地。
「これって…」
思い浮かぶのは一つしかない。
「ここって…」
「キーナ…」
テルディアスが心配そうに近づく。
「ここって…、あの…、港町?」
「…、キーナ…」
掛ける言葉も分からず、テルディアスが立ち尽くす。
「キーナちゃん…」
サーガも成り行きを見守る。
「僕が…、やったの?」
誰も何も言えなかった。
キーナの脳裏に、つい数時間前に起きていた平和な光景が思い出される。
父ちゃんみたいな漁師になると言っていた男の子。
優しい女将さんと大将。
綺麗な街並み。
そこに暮らす人々。
それが、今は何もない。
白い空間。
俯き、膝を抱える自分の姿。
「僕が…」
そこで自分が考えていた事。
『こんな世界…、無くなってしまえばいい…』
あの白い空間で、そう考えていた。
「僕…、僕が…」
キーナが頭を抱え、悲鳴を上げた。
「キーナ!」
「キーナちゃん!」
「キーナ」
「うああああああああああああ!!」
ドウシテ僕ガ、光ノ御子ナノ?
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