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満華楼アオイ編
繋がれたサーガ
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昨夜の事は、女将と飲んでいた所から記憶がない。記憶がなければ本当にアオイを抱いたのか分からない。しかしサーガにはアオイを抱いていないだろう確証があった。しかしその事を話しても多分信用してもらえないだろう。
他にアオイとやってないと証明する手立てもない。満華楼の女達は、口を揃えてアオイと同じ事を話す。手回しも万端だ。
証明する手立てがなければサーガに逃げ道はない。となると借金を背負わなければならなくなる。
「どうしてこうなった…」
「サーガ、遅いわよ!」
なかば強制的にアオイの護衛の仕事を引き受けざるを得ない状況になった。
娼婦といえど、買い物をするため外に出ることもままある。特にアオイは動き回るのが好きなのだとかでしょっちゅう外に出る。
「あの子に傷1つでも付けたら、借金に加算するからね」
と脅しのような女将の言葉。満華楼で大人しくしててくれとのサーガの思いも虚しく、アオイはとにかく外に出掛けたがる。
「あ、あれ可愛い! あ、あれも!」
可愛い物が好きなのか、色んなお店を巡るアオイ。その割にほとんど買う事がないのは、自由になるお金があまりないせいだろうか。
「僕はありがたいですけどね」
スラムや裏道に詳しいツナグは、道案内人として女将に雇われた。アオイの供として出掛けていない時は、お使いなど細々した用事をこなしているようだ。
「絶対してない確証があるのに借金背負わされて、挙げ句にただ働き! まあ護衛が綺麗なお姉さんてのが救いではあるけど。でも少しでも傷が付いたら借金加算されるなんて酷くね?」
「酒に呑まれるのが悪いと思います」
「だー! 言うな! 頭が痛くなる…」
あの酒だって怪しい。コップに眠り薬でも塗られていたのではないかと勘繰っている。そこは確証がないのだが。
店を何軒か回った後、アオイの足はふらりとそこへ向かった。何かを祀った祠のような場所。
「ちょっとここで待ってて」
「でも護衛…」
「いいから! 少し1人にして!」
そう強く言われたら従わないわけにもいかない。
大人しくサーガとツナグは祠の手前でアオイを待つことにした。
「ここ、風でも祀ってるのか?」
サーガが祠を見上げる。
「知ってるんですか? この国の主要な都市に、精霊を祀った祠が東西南北にあるらしいです。ここは東の風の祠ですね」
「ふ~ん。なるほど~。精霊信仰があるのか…」
「都市の真ん中には創造神を祀った大きな教会がありますよ。暇が出来たら見に行ってみては? かなり凄い物らしいです」
「お前、なんでそんな口調になってんの? 堅苦しくね?」
「女将さんに店に出入りするならちゃんとしろと。でもスラムを通るなら微妙な所ですよね」
今はツナグもぼろ切れのような服から質素な服に変わっているが、これでもスラムにいると浮いた感じになってしまう。一言で言うなら綺麗過ぎるのだ。しっかり洗濯された服など、スラムの者達は身に付けていないものだ。
「確かにな」
サーガが風に耳を澄ませる。風が祀ってあるというだけあり、いつも以上に風の精霊の存在を感じやすくなっている。そして、アオイともう1人の会話が聞こえて来た。
「ルーデン!」
「アオイ!」
2人が抱き合っている姿が目に浮かびそうだ。
(逢い引きか)
娼婦が情夫を作るのもよくある話だ。そして大概結ばれないというのがよくある話だ。
2人はそのようなことを話しつつ、なにやら物騒なことも話し出す。
(あらまあ、この街から逃げだそうとしてるのか)
2人が話しているのは逃げ出す為の算段だった。だが良い方法が未だに浮かばないらしい。
「なあ、娼婦って街から出られないのか?」
そういえば街中で随分自由にふらついているとは思っていた。
「確か、娼婦の大半は借金で売られた者なので、奴隷の刻印を刻まれていると聞いた事があります。首の後ろとかにあるらしいですよ。それがあると門を潜り抜けることが出来ないそうです」
「なんで?」
「魔道具が反応するらしいですよ。ちゃんとその奴隷の主が手続きを取れば街の門から出られないわけではないですけど、何も申請がないと門で弾かれるらしいですよ」
「なるへそ~。魔道具って便利」
ツナグの説明からして、サーガはツナグが元々そこそこいい家の出の者かもしれないと思う。しかし特に口にすることはない。そういえば算術も出来ると女将が嬉しそうに言っていた気がする。
(ま、どーでもいいけどさ)
適当に拾った子供が仕事を見付けて暮らして行けるようになったのは、まあ喜ばしき事だとは思う。
興味なさげにサーガは大きな欠伸をした。
結局良い案は浮かばないまま、2人は短い逢瀬を終わらせたようだ。
(狙われてるってのに、のんきだねぇ)
バレないように気をつけて行動はしているのだろうが、バレたら相手の男もただでは済まないだろう。アオイをものにしようとしている銀月達なら、彼の存在を知ったら人質にでも使うだろう。
(だからこそのこの場所か)
表は参道などがあり広く開け放たれているが、横には高い壁があり視界を遮っている。それは裏にまで続いており、その向こうは林が見える。つまりあまり人目が届かない場所だ。考えたものだ。
「お待たせ」
アオイが足早に戻って来た。
「お帰り~。何? 裏にも祠とかあんの?」
サーガがすっとぼけながら聞く。
「え? ええ! そう! 1人でお参りすると願いが叶いやすいって…」
「じゃ、俺も行ってみようかな」
「いや! 他に人いたから! 今は無理じゃない?!」
アオイが必死に引き留める。
それは逢い引き相手でしょうかとは言わなかった。
「この裏に何かありましたっけ?」
ツナグも首を傾げている。
「いいから! さ、行くよ!」
無理矢理2人の背中を押して、3人はそこから立ち去って行った。
風の気質のサーガは一所に留まったり、何かに縛られたり捕らわれたりするのが苦手だ。
「アオイさん! 頼む! 明日一日でいいからちょっと出掛けさせてくれ!!」
3日で根を上げた。
借金で首を絞められ、ほぼ24時間アオイの護衛。これが街と街の移動となればまだサーガも気楽だったのだが、ほぼ満華楼に閉じ込められている状態。サーガとしては体中がムズムズしてしょうがなかった。
アオイの目の前で地面に頭を擦りつけながら懇願する。
「え~? まあ、明日雨だったら、あたしも出掛けることもないし。いいよ」
「よし! 明日雨になってくれー!」
サーガの願いが通じたのか、翌日は朝からしとしとと雨が降っていた。
女将さんにも断りを入れ、サーガは雨の中意気揚々と出掛ける。
「サーガさん、傘…」
「いらんいらん。じゃ、行ってきまーす!」
傘を手渡そうとしたツナグだったが、サーガは受け取らずに外に突っ走っていった。
「風邪でも引いたらどうするんだ…。あ、なんとかは風邪引かないって奴かな?」
そんなことを呟き、ツナグは中へ入って行った。
「こんちはー!」
元気にサーガがギルドに飛び込んできた。
「あら、サーガさん、久しぶりですね」
登録したものの全く姿を現わさないサーガを少しばかり気にかけていたサララが答える。
「なんか、すかっと暴れられるものとかない?」
少し忙しげにサーガが聞いて来る。掲示板にも依頼票は張られているのだが。
「すかっと? Dランクとなると…。どうでしょうね」
Dランクといえど油断すれば命の危険を伴う依頼もある。しかもサーガはソロ活動。実力はギルマスのヤンのお墨付きとは言え、サララには何処まで出来るのか未だによく分かっていない。
「ええと、ゴブリン退治の依頼はあるんですけど、これは主に調査なんですよね。どうやらゴブリンの巣ができかかっているようなのでそれを調査して欲しいと。出来れば少しなりとも駆除をお願いしたいというものなんですけど」
一枚の依頼書を取り出し、内容を説明し出す。
「ゴブリン? ゴブリンて強いの?」
「単体ではそれほどではありません。Dランクお一人でも対処出来る魔物です。しかしゴブリンは大概群れでおりますから、そうなるとパーティーを組まれて対処しないと難しくなります」
「群れか。ふむふむ」
サーガが興味を示したのでもう少し詳しく説明する。
「目撃情報からして中規模程度の群れが出来上がっているかもしれないとのことです。もしかしたら上位種もいるかもしれないと。まあ調査と言えどそこまで詳しく調査出来るとは思えませんけど、出来るなら巣の場所と規模、もし上位種がいるならその確認、といった所でしょうか。ゴブリンは左耳を討伐証明にしておりますので、もし倒したらそれをお持ち下さい。討伐数に応じて金額を上乗せ致します」
「分かったー。場所はこの地図の所?」
紙の裏に地図が描かれていた。
「はい。期間は一週間ほどありますので、急がなくてもいいですよ」
「はーい。じゃあ早速行って来るわ」
「いえ、あの、今日雨ですけど…」
「もーいろいろ貯まっちゃってるの! 鬱憤晴らしに行って来る!」
依頼書に契約のサインをするのももどかしく、サーガはとっととギルドを出て行ってしまった。
「まさかこれから行く気じゃ…。まさかね」
雨のせいか今日はほとんど冒険者の影はない。
そこではたと気付いた。サーガは傘を持っていなかった。なのに全く濡れていなかったのだ。
(外にでも傘を置いておいたのかしら…?)
しかしそれでもズボンにも濡れたような形跡はなかった。歩けばその跳ね返りでどうしてもズボンの裾の方は濡れてしまう。それも見受けられなかった気がする。
(何か防水服でも着て…?)
それならギルドの中にまで着てくる気がするが…。
サララは首を傾げつつ、普段は出来ない雑用を済ませるのだった。
他にアオイとやってないと証明する手立てもない。満華楼の女達は、口を揃えてアオイと同じ事を話す。手回しも万端だ。
証明する手立てがなければサーガに逃げ道はない。となると借金を背負わなければならなくなる。
「どうしてこうなった…」
「サーガ、遅いわよ!」
なかば強制的にアオイの護衛の仕事を引き受けざるを得ない状況になった。
娼婦といえど、買い物をするため外に出ることもままある。特にアオイは動き回るのが好きなのだとかでしょっちゅう外に出る。
「あの子に傷1つでも付けたら、借金に加算するからね」
と脅しのような女将の言葉。満華楼で大人しくしててくれとのサーガの思いも虚しく、アオイはとにかく外に出掛けたがる。
「あ、あれ可愛い! あ、あれも!」
可愛い物が好きなのか、色んなお店を巡るアオイ。その割にほとんど買う事がないのは、自由になるお金があまりないせいだろうか。
「僕はありがたいですけどね」
スラムや裏道に詳しいツナグは、道案内人として女将に雇われた。アオイの供として出掛けていない時は、お使いなど細々した用事をこなしているようだ。
「絶対してない確証があるのに借金背負わされて、挙げ句にただ働き! まあ護衛が綺麗なお姉さんてのが救いではあるけど。でも少しでも傷が付いたら借金加算されるなんて酷くね?」
「酒に呑まれるのが悪いと思います」
「だー! 言うな! 頭が痛くなる…」
あの酒だって怪しい。コップに眠り薬でも塗られていたのではないかと勘繰っている。そこは確証がないのだが。
店を何軒か回った後、アオイの足はふらりとそこへ向かった。何かを祀った祠のような場所。
「ちょっとここで待ってて」
「でも護衛…」
「いいから! 少し1人にして!」
そう強く言われたら従わないわけにもいかない。
大人しくサーガとツナグは祠の手前でアオイを待つことにした。
「ここ、風でも祀ってるのか?」
サーガが祠を見上げる。
「知ってるんですか? この国の主要な都市に、精霊を祀った祠が東西南北にあるらしいです。ここは東の風の祠ですね」
「ふ~ん。なるほど~。精霊信仰があるのか…」
「都市の真ん中には創造神を祀った大きな教会がありますよ。暇が出来たら見に行ってみては? かなり凄い物らしいです」
「お前、なんでそんな口調になってんの? 堅苦しくね?」
「女将さんに店に出入りするならちゃんとしろと。でもスラムを通るなら微妙な所ですよね」
今はツナグもぼろ切れのような服から質素な服に変わっているが、これでもスラムにいると浮いた感じになってしまう。一言で言うなら綺麗過ぎるのだ。しっかり洗濯された服など、スラムの者達は身に付けていないものだ。
「確かにな」
サーガが風に耳を澄ませる。風が祀ってあるというだけあり、いつも以上に風の精霊の存在を感じやすくなっている。そして、アオイともう1人の会話が聞こえて来た。
「ルーデン!」
「アオイ!」
2人が抱き合っている姿が目に浮かびそうだ。
(逢い引きか)
娼婦が情夫を作るのもよくある話だ。そして大概結ばれないというのがよくある話だ。
2人はそのようなことを話しつつ、なにやら物騒なことも話し出す。
(あらまあ、この街から逃げだそうとしてるのか)
2人が話しているのは逃げ出す為の算段だった。だが良い方法が未だに浮かばないらしい。
「なあ、娼婦って街から出られないのか?」
そういえば街中で随分自由にふらついているとは思っていた。
「確か、娼婦の大半は借金で売られた者なので、奴隷の刻印を刻まれていると聞いた事があります。首の後ろとかにあるらしいですよ。それがあると門を潜り抜けることが出来ないそうです」
「なんで?」
「魔道具が反応するらしいですよ。ちゃんとその奴隷の主が手続きを取れば街の門から出られないわけではないですけど、何も申請がないと門で弾かれるらしいですよ」
「なるへそ~。魔道具って便利」
ツナグの説明からして、サーガはツナグが元々そこそこいい家の出の者かもしれないと思う。しかし特に口にすることはない。そういえば算術も出来ると女将が嬉しそうに言っていた気がする。
(ま、どーでもいいけどさ)
適当に拾った子供が仕事を見付けて暮らして行けるようになったのは、まあ喜ばしき事だとは思う。
興味なさげにサーガは大きな欠伸をした。
結局良い案は浮かばないまま、2人は短い逢瀬を終わらせたようだ。
(狙われてるってのに、のんきだねぇ)
バレないように気をつけて行動はしているのだろうが、バレたら相手の男もただでは済まないだろう。アオイをものにしようとしている銀月達なら、彼の存在を知ったら人質にでも使うだろう。
(だからこそのこの場所か)
表は参道などがあり広く開け放たれているが、横には高い壁があり視界を遮っている。それは裏にまで続いており、その向こうは林が見える。つまりあまり人目が届かない場所だ。考えたものだ。
「お待たせ」
アオイが足早に戻って来た。
「お帰り~。何? 裏にも祠とかあんの?」
サーガがすっとぼけながら聞く。
「え? ええ! そう! 1人でお参りすると願いが叶いやすいって…」
「じゃ、俺も行ってみようかな」
「いや! 他に人いたから! 今は無理じゃない?!」
アオイが必死に引き留める。
それは逢い引き相手でしょうかとは言わなかった。
「この裏に何かありましたっけ?」
ツナグも首を傾げている。
「いいから! さ、行くよ!」
無理矢理2人の背中を押して、3人はそこから立ち去って行った。
風の気質のサーガは一所に留まったり、何かに縛られたり捕らわれたりするのが苦手だ。
「アオイさん! 頼む! 明日一日でいいからちょっと出掛けさせてくれ!!」
3日で根を上げた。
借金で首を絞められ、ほぼ24時間アオイの護衛。これが街と街の移動となればまだサーガも気楽だったのだが、ほぼ満華楼に閉じ込められている状態。サーガとしては体中がムズムズしてしょうがなかった。
アオイの目の前で地面に頭を擦りつけながら懇願する。
「え~? まあ、明日雨だったら、あたしも出掛けることもないし。いいよ」
「よし! 明日雨になってくれー!」
サーガの願いが通じたのか、翌日は朝からしとしとと雨が降っていた。
女将さんにも断りを入れ、サーガは雨の中意気揚々と出掛ける。
「サーガさん、傘…」
「いらんいらん。じゃ、行ってきまーす!」
傘を手渡そうとしたツナグだったが、サーガは受け取らずに外に突っ走っていった。
「風邪でも引いたらどうするんだ…。あ、なんとかは風邪引かないって奴かな?」
そんなことを呟き、ツナグは中へ入って行った。
「こんちはー!」
元気にサーガがギルドに飛び込んできた。
「あら、サーガさん、久しぶりですね」
登録したものの全く姿を現わさないサーガを少しばかり気にかけていたサララが答える。
「なんか、すかっと暴れられるものとかない?」
少し忙しげにサーガが聞いて来る。掲示板にも依頼票は張られているのだが。
「すかっと? Dランクとなると…。どうでしょうね」
Dランクといえど油断すれば命の危険を伴う依頼もある。しかもサーガはソロ活動。実力はギルマスのヤンのお墨付きとは言え、サララには何処まで出来るのか未だによく分かっていない。
「ええと、ゴブリン退治の依頼はあるんですけど、これは主に調査なんですよね。どうやらゴブリンの巣ができかかっているようなのでそれを調査して欲しいと。出来れば少しなりとも駆除をお願いしたいというものなんですけど」
一枚の依頼書を取り出し、内容を説明し出す。
「ゴブリン? ゴブリンて強いの?」
「単体ではそれほどではありません。Dランクお一人でも対処出来る魔物です。しかしゴブリンは大概群れでおりますから、そうなるとパーティーを組まれて対処しないと難しくなります」
「群れか。ふむふむ」
サーガが興味を示したのでもう少し詳しく説明する。
「目撃情報からして中規模程度の群れが出来上がっているかもしれないとのことです。もしかしたら上位種もいるかもしれないと。まあ調査と言えどそこまで詳しく調査出来るとは思えませんけど、出来るなら巣の場所と規模、もし上位種がいるならその確認、といった所でしょうか。ゴブリンは左耳を討伐証明にしておりますので、もし倒したらそれをお持ち下さい。討伐数に応じて金額を上乗せ致します」
「分かったー。場所はこの地図の所?」
紙の裏に地図が描かれていた。
「はい。期間は一週間ほどありますので、急がなくてもいいですよ」
「はーい。じゃあ早速行って来るわ」
「いえ、あの、今日雨ですけど…」
「もーいろいろ貯まっちゃってるの! 鬱憤晴らしに行って来る!」
依頼書に契約のサインをするのももどかしく、サーガはとっととギルドを出て行ってしまった。
「まさかこれから行く気じゃ…。まさかね」
雨のせいか今日はほとんど冒険者の影はない。
そこではたと気付いた。サーガは傘を持っていなかった。なのに全く濡れていなかったのだ。
(外にでも傘を置いておいたのかしら…?)
しかしそれでもズボンにも濡れたような形跡はなかった。歩けばその跳ね返りでどうしてもズボンの裾の方は濡れてしまう。それも見受けられなかった気がする。
(何か防水服でも着て…?)
それならギルドの中にまで着てくる気がするが…。
サララは首を傾げつつ、普段は出来ない雑用を済ませるのだった。
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