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リビングのドアの前で深呼吸を一つした。
逢生は勘がいいから私がいつもと違うとすぐに察知してくる。
心を落ち着けて入るわよ。
平常心、平常心―――
「ただいま……」
「おかえり、奏花。アイス食べる?」
逢生の気の抜けた声でさっきの疲労感がドッとでた。
よろよろとレジ袋を持ってキッチンに入るとお風呂あがりの逢生が上半身裸のままソーダアイスを食べようとしているところだった。
現状を把握するのに数秒思考が停止する。
なんで裸なのよぉぉぉっー!
倒れそうになって壁に手をついた。
逢生は濡れた髪のまま、タオルを頭からかぶって、いそいそとアイスの袋を開けている。
そんな嬉しそうな顔でアイスを食べるなら、アイスメーカーも大喜びよ……
しかも棒が二本ついた懐かしのダブルソーダアイス。
わざわざネットで取り寄せて購入するくらいアイスが大好きな逢生は私の顔とアイスを交互に見、アイスをぱきっと割って半分くれた。
「あ、ありがと」
黙ってアイスを二人でもぐもぐと食べた。
水色のソーダアイスを食べ終わると棒をみる。
ハズレだ。
―――って違う!
そもそも当たりはずれのないバーアイスだからっ!って、それも違う。
ゴミ箱にアイスの棒を捨てて逢生に向き直った。
「どうして裸なのよっ!」
「下はちゃんとはいてる」
「当たり前よ」
「俺の裸、見飽きてない?」
「そ、それはそうなんだけど」
「肯定されるのもなんか微妙」
ううっ。
逢生を意識するなんて、ありえない!
梶井さんのせいで私の頭がおかしくなっちゃったんだ。
いつもおかしい逢生はともかく。
私にとって父親以外の男の人といえば、逢生だけ。
高校からは女子高、大学も女子大。
働いてからも会社はどちらかといえば、女性社員が多い会社だし。
―――泣きたい。
「なにかあった?」
「ううん!ぜんっぜん、なにもありませんでした!」
「嘘だね。声がいつもより高い」
逢生は近寄り、私の顔を覗き込んだ。
思わず、避けるようにして顔をそむけて逃げようとしたのを阻まれて壁に体を押しあてられた。
「な、な、なに?逢生……」
「他の男の匂いがする。この香水の匂い。まさか梶井?」
「どうしてわかるのよ!?逢生の前世は絶対に犬ね!」
「最悪だ」
え?前世が犬ってこと?
それとも―――逢生の目が鋭い。
こんな目、初めて見た。
「あいつになにかされた?」
「なにもされてなっ―――」
腕が両側をふさぎ、脚を絡められて壁に押しあてられたまま、唇を重ねる。
それがまるで当たり前みたいに。
逢生と梶井さんは似ている。
寂しい気持ちがいつもどこかにある逢生。
容姿はぜんぜん似ていないのに似ていると思ったのはそのせい。
キスをされているのにそんなことを考えていた。
「奏花、考え事?」
「……そ、そうじゃ」
逢生の瞳が揺れて、次はもっと深くまでキスをする。
舌が入って苦しいのに拒めない。
全部、逢生に喰らい尽くされてしまう。
こんなんじゃ、なにも答えられない。
「も……やめ……」
私のなんとか絞りだした言葉を無視して逢生はキスを続ける。
口のなかをなぞり、びくっと体が震えるとそこばかりをなんども責める。
「やっ……」
足から力が抜けて崩れ落ちそうになるのを逢生が手で支えている。
体が熱い。
相手は逢生なのに。
喰らうようなキスの間中、逢生の濡れた髪から水滴が涙みたいに落ちて服を濡らした。
水滴を追って首から胸元へ唇が這い、呼吸が乱れる。
ブラウスのボタンをはずしたところで我に返った。
「ほっ、本当にやめて!なにしてるのよ!」
止めても逢生はブラウスをはぎとり、それを床に捨てた。
し、下着姿なんですけどー!
「あいつの匂いがするとムカつく」
「だからって、き、キスまでしてっ!脱がせなくてもいいでしょ!」
最低よっと言いかけてやめた。
逢生の悔しそうな顔―――なにその顔。
初めて見た。
今まで一度も私は逢生のそんな顔を見たことがなかった。
なにに対しても関心の薄い逢生が―――悔しがるなんて。
その顔を見た瞬間、自分の中でざわりと心が乱れた。
なんなの。
―――その顔、たまらない。
もっと見せて欲しいなんて。
逢生の顔を両手で包みこみ、キスをした。
ふっと逢生は嬉しそうに笑って自分の体を寄せる。
逢生は胸に顔を埋め、赤い痕を残す。
それだけじゃなく、首や鎖骨にまで。
さすがにその赤い痕を目にして我に返った。
「ひ、ひえっ!なんてことするのよっ」
「自分で誘っておいてそれはない」
逢生の顔が悔しそうに歪んだ顔に煽られたなんて言えない。
考えていると、数か所また増やされていた。
「これくらいでいいか」
逢生は満足したらしく、両手を離した。
「これ以上したら止められなくなる」
「怖いこというんじゃないっ!」
「俺、怖い?」
「怖くはないけど……」
そうだ。
逢生は怖くない。
なんでだろう。
梶井さんに触れられた時と違う。
「もう一度言うけど。梶井はだめ。あいつは危ない」
「う、うん」
それは逢生に言われるまでもなくわかる。
「奏花のことを俺以上に幸せにできるやつがいるなら、身を引くけど」
「そうなの?」
「いるわけないっていう前提で言った」
なにそれ言ってみただけっていうのと同じくらい信用ならない言葉じゃないの。
逢生はソファーにかけてあった自分のTシャツを手にすると、私の頭からTシャツをかぶせた。
それで安心したのか、ぐりぐりと自分の匂いをつけるように顔を私の髪に埋めた。
犬かな……
「梶井さんには気を付けるから、逢生は髪を乾かして床をふいて。ちゃんと髪をふかないから、水が落ちてるじゃないの」
「奏花のせい。俺以外の男の匂いさせて帰ってこられたら、冷静でいられるわけない」
「ちょうど部屋の前にいたんだから避けようがないでしょ」
「部屋の前に?」
「逢生は梶井さんが隣の部屋に住んでいるってこと知ってた?」
「最悪だ」
知らなかったらしい。
逢生は心の底から嫌そうな顔をした。
やれやれとため息をつきながら、冷蔵庫に買ってきたものをしまう。
マジックでプリンに『そよか』と書くのを忘れない。
食べられてなるものか、我がプリン。
「女の人とちょうど別れたところに遭遇しちゃって、慰めて欲しかったみたい」
「それで抱き締められたって?」
「なにこの裁判」
「有罪だよ」
「一方的な判決ね」
「妥当な判決だよ」
逢生は不機嫌そうな顔をしていたけど、不可抗力よ。
「女と別れて傷つくような男じゃない。きっと奏花のことが気に入ったんだ」
「そうなのかなぁ。ちょっとからかっただけだと思うけど」
「奏花。梶井と遭遇したら逃げて」
「レベルの高い敵と出会った時みたいなこと言わないでくれる?」
「俺は真面目に言ってる」
「わかったわよ」
逢生が真面目になることなんて数年に一回あるかないかだ。
でも、梶井さんが私を気に入ったなんて、あり得ないと思うけど。
別れた女の人もすっごく美人だったし。
しばらくしたら、きっと彼女も増えているはず。
まあ、私は心配することないか。
そう思っていた―――まだこの時は。
逢生は勘がいいから私がいつもと違うとすぐに察知してくる。
心を落ち着けて入るわよ。
平常心、平常心―――
「ただいま……」
「おかえり、奏花。アイス食べる?」
逢生の気の抜けた声でさっきの疲労感がドッとでた。
よろよろとレジ袋を持ってキッチンに入るとお風呂あがりの逢生が上半身裸のままソーダアイスを食べようとしているところだった。
現状を把握するのに数秒思考が停止する。
なんで裸なのよぉぉぉっー!
倒れそうになって壁に手をついた。
逢生は濡れた髪のまま、タオルを頭からかぶって、いそいそとアイスの袋を開けている。
そんな嬉しそうな顔でアイスを食べるなら、アイスメーカーも大喜びよ……
しかも棒が二本ついた懐かしのダブルソーダアイス。
わざわざネットで取り寄せて購入するくらいアイスが大好きな逢生は私の顔とアイスを交互に見、アイスをぱきっと割って半分くれた。
「あ、ありがと」
黙ってアイスを二人でもぐもぐと食べた。
水色のソーダアイスを食べ終わると棒をみる。
ハズレだ。
―――って違う!
そもそも当たりはずれのないバーアイスだからっ!って、それも違う。
ゴミ箱にアイスの棒を捨てて逢生に向き直った。
「どうして裸なのよっ!」
「下はちゃんとはいてる」
「当たり前よ」
「俺の裸、見飽きてない?」
「そ、それはそうなんだけど」
「肯定されるのもなんか微妙」
ううっ。
逢生を意識するなんて、ありえない!
梶井さんのせいで私の頭がおかしくなっちゃったんだ。
いつもおかしい逢生はともかく。
私にとって父親以外の男の人といえば、逢生だけ。
高校からは女子高、大学も女子大。
働いてからも会社はどちらかといえば、女性社員が多い会社だし。
―――泣きたい。
「なにかあった?」
「ううん!ぜんっぜん、なにもありませんでした!」
「嘘だね。声がいつもより高い」
逢生は近寄り、私の顔を覗き込んだ。
思わず、避けるようにして顔をそむけて逃げようとしたのを阻まれて壁に体を押しあてられた。
「な、な、なに?逢生……」
「他の男の匂いがする。この香水の匂い。まさか梶井?」
「どうしてわかるのよ!?逢生の前世は絶対に犬ね!」
「最悪だ」
え?前世が犬ってこと?
それとも―――逢生の目が鋭い。
こんな目、初めて見た。
「あいつになにかされた?」
「なにもされてなっ―――」
腕が両側をふさぎ、脚を絡められて壁に押しあてられたまま、唇を重ねる。
それがまるで当たり前みたいに。
逢生と梶井さんは似ている。
寂しい気持ちがいつもどこかにある逢生。
容姿はぜんぜん似ていないのに似ていると思ったのはそのせい。
キスをされているのにそんなことを考えていた。
「奏花、考え事?」
「……そ、そうじゃ」
逢生の瞳が揺れて、次はもっと深くまでキスをする。
舌が入って苦しいのに拒めない。
全部、逢生に喰らい尽くされてしまう。
こんなんじゃ、なにも答えられない。
「も……やめ……」
私のなんとか絞りだした言葉を無視して逢生はキスを続ける。
口のなかをなぞり、びくっと体が震えるとそこばかりをなんども責める。
「やっ……」
足から力が抜けて崩れ落ちそうになるのを逢生が手で支えている。
体が熱い。
相手は逢生なのに。
喰らうようなキスの間中、逢生の濡れた髪から水滴が涙みたいに落ちて服を濡らした。
水滴を追って首から胸元へ唇が這い、呼吸が乱れる。
ブラウスのボタンをはずしたところで我に返った。
「ほっ、本当にやめて!なにしてるのよ!」
止めても逢生はブラウスをはぎとり、それを床に捨てた。
し、下着姿なんですけどー!
「あいつの匂いがするとムカつく」
「だからって、き、キスまでしてっ!脱がせなくてもいいでしょ!」
最低よっと言いかけてやめた。
逢生の悔しそうな顔―――なにその顔。
初めて見た。
今まで一度も私は逢生のそんな顔を見たことがなかった。
なにに対しても関心の薄い逢生が―――悔しがるなんて。
その顔を見た瞬間、自分の中でざわりと心が乱れた。
なんなの。
―――その顔、たまらない。
もっと見せて欲しいなんて。
逢生の顔を両手で包みこみ、キスをした。
ふっと逢生は嬉しそうに笑って自分の体を寄せる。
逢生は胸に顔を埋め、赤い痕を残す。
それだけじゃなく、首や鎖骨にまで。
さすがにその赤い痕を目にして我に返った。
「ひ、ひえっ!なんてことするのよっ」
「自分で誘っておいてそれはない」
逢生の顔が悔しそうに歪んだ顔に煽られたなんて言えない。
考えていると、数か所また増やされていた。
「これくらいでいいか」
逢生は満足したらしく、両手を離した。
「これ以上したら止められなくなる」
「怖いこというんじゃないっ!」
「俺、怖い?」
「怖くはないけど……」
そうだ。
逢生は怖くない。
なんでだろう。
梶井さんに触れられた時と違う。
「もう一度言うけど。梶井はだめ。あいつは危ない」
「う、うん」
それは逢生に言われるまでもなくわかる。
「奏花のことを俺以上に幸せにできるやつがいるなら、身を引くけど」
「そうなの?」
「いるわけないっていう前提で言った」
なにそれ言ってみただけっていうのと同じくらい信用ならない言葉じゃないの。
逢生はソファーにかけてあった自分のTシャツを手にすると、私の頭からTシャツをかぶせた。
それで安心したのか、ぐりぐりと自分の匂いをつけるように顔を私の髪に埋めた。
犬かな……
「梶井さんには気を付けるから、逢生は髪を乾かして床をふいて。ちゃんと髪をふかないから、水が落ちてるじゃないの」
「奏花のせい。俺以外の男の匂いさせて帰ってこられたら、冷静でいられるわけない」
「ちょうど部屋の前にいたんだから避けようがないでしょ」
「部屋の前に?」
「逢生は梶井さんが隣の部屋に住んでいるってこと知ってた?」
「最悪だ」
知らなかったらしい。
逢生は心の底から嫌そうな顔をした。
やれやれとため息をつきながら、冷蔵庫に買ってきたものをしまう。
マジックでプリンに『そよか』と書くのを忘れない。
食べられてなるものか、我がプリン。
「女の人とちょうど別れたところに遭遇しちゃって、慰めて欲しかったみたい」
「それで抱き締められたって?」
「なにこの裁判」
「有罪だよ」
「一方的な判決ね」
「妥当な判決だよ」
逢生は不機嫌そうな顔をしていたけど、不可抗力よ。
「女と別れて傷つくような男じゃない。きっと奏花のことが気に入ったんだ」
「そうなのかなぁ。ちょっとからかっただけだと思うけど」
「奏花。梶井と遭遇したら逃げて」
「レベルの高い敵と出会った時みたいなこと言わないでくれる?」
「俺は真面目に言ってる」
「わかったわよ」
逢生が真面目になることなんて数年に一回あるかないかだ。
でも、梶井さんが私を気に入ったなんて、あり得ないと思うけど。
別れた女の人もすっごく美人だったし。
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まあ、私は心配することないか。
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