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20 似て非なるもの
梶井さんはイタリアンレストランと宣言した通り、南イタリアの海沿いをイメージしたおしゃれな店に私を連れきた。
港近くの公園がライトアップされ、ガラス張りの大きな窓からはライトアップされた橋と公園が見える。
ガラスボトルや樽など、イタリアの漁師町のような内装。
店の売りは魚介類で新鮮な魚のムニエル、魚介がふんだんに入ったパスタ、ジェラートは食べ放題。
「どう?奏花ちゃん」
「どうと言われても……」
パスタをくるくるとフォークで巻いた。
逢生はちゃんとごはん食べたかな。
遅くなるって連絡できなかったから、心配しているかもしれない。
連絡したいけど、ずっと梶井さんは私をじっーと見ているし……
まるで観察されているみたいだった。
はぁっとため息をつくと梶井さんは苦笑した。
「女性にそんな態度をとられるのは初めてかもしれないな。店、気に入らなかった?」
自分が憂鬱そうな顔をしていることに気づき、ハッと我に返った。
強引に連れてこられたとはいえ、今の態度はよくなかった。
だいたい逢生が心配するなんてことない。
私が残業の時は遅いのが当たり前なんだし。
梶井さんといることだって知らない。
そもそも付き合ってるわけじゃあるまいし、後ろめたく思うなんておかしいわよ!
「いえ、美味しいです。逢生が喜びそうな店ですね。アイスが大好きだから、食べ放題のジェラートなんてあったら、そればっかり食べて困るくらい」
「ふーん」
梶井さんはおもしろくなさそうにワイングラスを傾けた。
「あの?」
「他の男の話をされるのも初めてだな」
「す、すみません。でも、逢生は男っていうより身内っていうか」
「深月はそう思ってないみたいだけどね。俺と初めて会った時から生意気な目でにらみつけてきた」
「逢生が?」
「小学生のくせに一人前の顔をしていたな」
気づかなかった―――ずっと私は逢生を弟くらいにしか思ってなかったから。
そんな頃から私を?
まさか。
「奏花ちゃんに恋愛感情がないみたいで安心した」
「え?」
「本気で付き合いたい」
驚いて、思考も動作も一時停止。
フォークからぽとりと付け合わせのズッキーニのソテーが落ちて皿に転がった。
「わ、私と付き合う?」
「そう」
梶井さんの黒い瞳が私を逃がさないように見つめている。
梶井さんはかっこいいし、大人だし、魅力的だった。
でも―――
「私のことを好きじゃない人とは付き合えません」
「好きだよ?」
「梶井さんの好きはちょっとだけ好きか興味があるくらいなんです。それで付き合ったら、また他の女の人達みたいに別れるに決まってます!」
グサッとズッキーニを突き刺した。
確かに梶井さんはかっこいい。
大人の男ってかんじだし、私が好きそうなレストランにだって連れてきてくれる。
魅力的じゃないって言えば嘘になる。
「はっきり言うなぁ」
「梶井さんは自分が一番好きな人ですから」
「自分が一番……?俺が?」
遠慮なく言わせてもらうわよ。
何人女の人を泣かせてきたことやら。
ここで私がばしっと言わなきゃ、言ってくれる人もいないだろうし。
それに梶井さんと逢生は似ている。
だから、つい私も言い方がきつくなるのかもしれない。
他人に対して興味がないところ。
でも、逢生とは決定的に違う。
梶井さんは興味が失せれば、簡単に捨ててしまえる。
宝物だったはずのものも興味がなくなってしまえば、もう価値は無くなり、ゴミのように捨てるだろう。
逢生は私を絶対に捨てたりなんか―――しないわよね?
なんだか、梶井さんといるせいか、気持ちが不安定になってしまう。
逢生のことばかり考えてない?
「コースが終わったら、向こうの部屋でお茶がでる。食後のお茶を飲んだら帰してあげるよ」
梶井さんは私に言われたことを気にしたのか、笑顔が前よりもこわばって見えた。
案内された隣の部屋にはソファー席になっていて、紅茶が用意され、銀の皿に小さな焼き菓子がのっていた。
横並びで座り、紅茶を口にする。
「不思議だな。奏花ちゃんに言われると心に響くんだよな。やっぱり奏花ちゃんが俺の特別だからか」
「だから、そういう思わせぶりなことをぽんぽんと言わないでくださいっ!」
「本気でも?」
梶井さんの艶っぽい声と目にドキッとした。
自分の色気をわかっているんだろうか。
気持ちが弱っている時にその声と目で迫られたら、なびかない女性はいない。
でもね。
私は今目の前の焼き菓子に集中してるから平気!
無敵よ、無敵!
梶井さんを無視して赤いチェリーがのった焼き菓子を口にした。
ブランデーがきいていてしっとりとしている。
紅茶のカップを握っていた私の手を梶井さんが触れて、カップをソーサーに置かせた。
「そうやって深月のことも男として意識しないようにきたわけだ」
「意識をする余地がなかっただけです」
「さすがに同情するな」
梶井さんは笑った。
からかうように長い指がするりとスカーフをほどいた。
しまった!と思った時にはもう遅い。
その目が大きく見開かれる。
梶井さんが近寄り、ぎしっとソファーがきしんだ音をたてた。
「深月か」
赤い痕が残っているのを見られて顔が赤くなった。
「こっ、これは」
「あいつは悪い男だな」
こんなに痕をつけてと指で痕をなぞられ、ぞくっと背筋に寒気がはしった。
反射的に体を後ろに逃がすと両手を掴まれた。
「これが嫉妬ってやつか」
梶井さんが近寄ると彼の香りが濃くなり、頭がクラッとした。
黒く深い闇色の目が逃げることを許さない。
キスされる―――!
脳裏に逢生の顔が浮かんだ。
「あ、逢生っ!」
名前を呼んだ瞬間、梶井さんが手を離した。
「深月は君のナイトか」
梶井さんはおかしそうに笑ていた。
その顔を見て自分が試されたことを知る。
「奏花ちゃんが深月に向ける感情は恋でも愛でもない。安全な男ってとこだな。それで深月と恋愛できると思えないね」
梶井さんが言うように逢生に触れられても激しい気持ちはなにもない。
それって逢生に恋愛感情がないってこと?
でも、私が触れられてもいいって思ってるのは逢生だけ―――逢生だけだってわかった。
「帰ります……」
「帰るなら送るよ」
「結構です!」
「次は俺の名前を呼んでもらえるかな?」
「呼びませんっ!食事、おいしかったです、ごちそうさまでしたっ!」
バッグを手にして立ち上がると梶井さんにお辞儀をして背を向けた。
「深月だけずるいな」
ずるい?
なにがずるいの?
引き返す勇気はなかった。
今、振り返ると引き戻されそうだったから。
梶井さんの言葉は私の心をかき乱す。
じわじわと黒く影に染まるみたいに私の心を不安にさせる。
逢生と似ているけど似てない―――バッグを握る手に力がこもった。
『恋愛できると思えないね』なんて言わないで。
まるで、その言葉が呪いの棘みたいに胸に突き刺さっていた。
港近くの公園がライトアップされ、ガラス張りの大きな窓からはライトアップされた橋と公園が見える。
ガラスボトルや樽など、イタリアの漁師町のような内装。
店の売りは魚介類で新鮮な魚のムニエル、魚介がふんだんに入ったパスタ、ジェラートは食べ放題。
「どう?奏花ちゃん」
「どうと言われても……」
パスタをくるくるとフォークで巻いた。
逢生はちゃんとごはん食べたかな。
遅くなるって連絡できなかったから、心配しているかもしれない。
連絡したいけど、ずっと梶井さんは私をじっーと見ているし……
まるで観察されているみたいだった。
はぁっとため息をつくと梶井さんは苦笑した。
「女性にそんな態度をとられるのは初めてかもしれないな。店、気に入らなかった?」
自分が憂鬱そうな顔をしていることに気づき、ハッと我に返った。
強引に連れてこられたとはいえ、今の態度はよくなかった。
だいたい逢生が心配するなんてことない。
私が残業の時は遅いのが当たり前なんだし。
梶井さんといることだって知らない。
そもそも付き合ってるわけじゃあるまいし、後ろめたく思うなんておかしいわよ!
「いえ、美味しいです。逢生が喜びそうな店ですね。アイスが大好きだから、食べ放題のジェラートなんてあったら、そればっかり食べて困るくらい」
「ふーん」
梶井さんはおもしろくなさそうにワイングラスを傾けた。
「あの?」
「他の男の話をされるのも初めてだな」
「す、すみません。でも、逢生は男っていうより身内っていうか」
「深月はそう思ってないみたいだけどね。俺と初めて会った時から生意気な目でにらみつけてきた」
「逢生が?」
「小学生のくせに一人前の顔をしていたな」
気づかなかった―――ずっと私は逢生を弟くらいにしか思ってなかったから。
そんな頃から私を?
まさか。
「奏花ちゃんに恋愛感情がないみたいで安心した」
「え?」
「本気で付き合いたい」
驚いて、思考も動作も一時停止。
フォークからぽとりと付け合わせのズッキーニのソテーが落ちて皿に転がった。
「わ、私と付き合う?」
「そう」
梶井さんの黒い瞳が私を逃がさないように見つめている。
梶井さんはかっこいいし、大人だし、魅力的だった。
でも―――
「私のことを好きじゃない人とは付き合えません」
「好きだよ?」
「梶井さんの好きはちょっとだけ好きか興味があるくらいなんです。それで付き合ったら、また他の女の人達みたいに別れるに決まってます!」
グサッとズッキーニを突き刺した。
確かに梶井さんはかっこいい。
大人の男ってかんじだし、私が好きそうなレストランにだって連れてきてくれる。
魅力的じゃないって言えば嘘になる。
「はっきり言うなぁ」
「梶井さんは自分が一番好きな人ですから」
「自分が一番……?俺が?」
遠慮なく言わせてもらうわよ。
何人女の人を泣かせてきたことやら。
ここで私がばしっと言わなきゃ、言ってくれる人もいないだろうし。
それに梶井さんと逢生は似ている。
だから、つい私も言い方がきつくなるのかもしれない。
他人に対して興味がないところ。
でも、逢生とは決定的に違う。
梶井さんは興味が失せれば、簡単に捨ててしまえる。
宝物だったはずのものも興味がなくなってしまえば、もう価値は無くなり、ゴミのように捨てるだろう。
逢生は私を絶対に捨てたりなんか―――しないわよね?
なんだか、梶井さんといるせいか、気持ちが不安定になってしまう。
逢生のことばかり考えてない?
「コースが終わったら、向こうの部屋でお茶がでる。食後のお茶を飲んだら帰してあげるよ」
梶井さんは私に言われたことを気にしたのか、笑顔が前よりもこわばって見えた。
案内された隣の部屋にはソファー席になっていて、紅茶が用意され、銀の皿に小さな焼き菓子がのっていた。
横並びで座り、紅茶を口にする。
「不思議だな。奏花ちゃんに言われると心に響くんだよな。やっぱり奏花ちゃんが俺の特別だからか」
「だから、そういう思わせぶりなことをぽんぽんと言わないでくださいっ!」
「本気でも?」
梶井さんの艶っぽい声と目にドキッとした。
自分の色気をわかっているんだろうか。
気持ちが弱っている時にその声と目で迫られたら、なびかない女性はいない。
でもね。
私は今目の前の焼き菓子に集中してるから平気!
無敵よ、無敵!
梶井さんを無視して赤いチェリーがのった焼き菓子を口にした。
ブランデーがきいていてしっとりとしている。
紅茶のカップを握っていた私の手を梶井さんが触れて、カップをソーサーに置かせた。
「そうやって深月のことも男として意識しないようにきたわけだ」
「意識をする余地がなかっただけです」
「さすがに同情するな」
梶井さんは笑った。
からかうように長い指がするりとスカーフをほどいた。
しまった!と思った時にはもう遅い。
その目が大きく見開かれる。
梶井さんが近寄り、ぎしっとソファーがきしんだ音をたてた。
「深月か」
赤い痕が残っているのを見られて顔が赤くなった。
「こっ、これは」
「あいつは悪い男だな」
こんなに痕をつけてと指で痕をなぞられ、ぞくっと背筋に寒気がはしった。
反射的に体を後ろに逃がすと両手を掴まれた。
「これが嫉妬ってやつか」
梶井さんが近寄ると彼の香りが濃くなり、頭がクラッとした。
黒く深い闇色の目が逃げることを許さない。
キスされる―――!
脳裏に逢生の顔が浮かんだ。
「あ、逢生っ!」
名前を呼んだ瞬間、梶井さんが手を離した。
「深月は君のナイトか」
梶井さんはおかしそうに笑ていた。
その顔を見て自分が試されたことを知る。
「奏花ちゃんが深月に向ける感情は恋でも愛でもない。安全な男ってとこだな。それで深月と恋愛できると思えないね」
梶井さんが言うように逢生に触れられても激しい気持ちはなにもない。
それって逢生に恋愛感情がないってこと?
でも、私が触れられてもいいって思ってるのは逢生だけ―――逢生だけだってわかった。
「帰ります……」
「帰るなら送るよ」
「結構です!」
「次は俺の名前を呼んでもらえるかな?」
「呼びませんっ!食事、おいしかったです、ごちそうさまでしたっ!」
バッグを手にして立ち上がると梶井さんにお辞儀をして背を向けた。
「深月だけずるいな」
ずるい?
なにがずるいの?
引き返す勇気はなかった。
今、振り返ると引き戻されそうだったから。
梶井さんの言葉は私の心をかき乱す。
じわじわと黒く影に染まるみたいに私の心を不安にさせる。
逢生と似ているけど似てない―――バッグを握る手に力がこもった。
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