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六章
ep.25 暁月の浜
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暗い深海の底から、翼を持つ身体が舞い上がる。
来た道へと赤い筋を残しながら、カイルラスは細い身体を抱き抱えて海面を目指した。
身体が酷く重い。一度強く咳き込むと、加護のあるはずの身から泡が逃げ出した。ぐっと口を真一文字に結び、遥か遠い水面を睨む。
ふと、震える指先が頬に触れた。カイルラスは両腕に力を込め直すと、貴重な空気を少しだけ漏らしながら、大丈夫だ、と囁いた。
二つの身体が水面を割る。風を掴むために夜空へ向かって飛びあがろうとして、カイルラスはそれが不可能だと即座に判断した。
海の浮力を失った身体は一層重みを増していた。口にした大鱗の影響か傷のせいかは分からないが、この鉛のような身では上空へは届かない。
カイルラスは少し悩んでから、海面すれすれを滑るように進んだ。立ち上がる波が鉤爪に触れては、海底へ帰れと誘う。
「悪いが、断る。まだ、やるべきことが、ある」
足先で海面を蹴ると、カイルラスは時たま身体をぐらつかせながら、それでも真っ直ぐに陸の方角を目指した。
◇
入り江は、荒波の痕跡を残してはいたが、今はただ静かだった。
崩れ落ちるように砂浜へと着陸すると、カイルラスはそっとセレイアの身体を下ろした。破いた衣服で抑えた喉からはまだ血が滲み、動かされた唇からは音にならない息だけが吐き出された。
「――、――」
「俺は、問題ない。それよりも、お前の、治療を……」
数歩行ったところで、カイルラスは砂に膝をついた。白い地面がじわじわと赤く染まっていく。まるであの時のようだと、ぼんやりとそんなことを思っていると、再びセレイアの唇が動く気配があった。
「――――、――」
カイルラスは目を丸くしてから、やがて苦笑した。重い身体を引きずってセレイアのすぐそばへと戻って来ると、どさり、とその頭もとへ腰を下ろす。
「ああ、俺もちょうど同じことを考えていた。お前と出会った、あの夜も……こんな風が、吹いていたな」
「――――」
「いや、後悔はない。あの時貰い受けた血と、それから鱗の影響だろう。海の――お前の意思が、言葉を介せずとも理解出来る。存外、悪くない」
カイルラスが横たわったセレイアの顔を見下ろす。セレイアはその目を見つめ返した。かつて透き通る緑であった彼の双眸は、今はすっかり深海の色に染まっていた。
重そうに腕を持ち上げて、セレイアがカイルラスの背を指さす。意図を理解して、ああ、とカイルラスは頷いた。
「翼は、傷は残るだろうが、飛ぶことは出来る。お前を連れ、紺碧を巡る程度、何ら問題はない」
そう言って、カイルラスは空を見上げた。遠く、旋回する姿が見える。それに向けて手で合図を送ると、しばらくして影は飛び去っていった。
つん、とセレイアの手が服の裾を引く。叔父だ、とカイルラスは端的に答えた。
「この場の警戒と、ノアリスを引き摺って来るよう指示した。怪我をした俺が動くより、早いはずだ」
カイルラスがまた少し咳き込む。心配そうに伸ばされた白い手を握り返し、反対の手がセレイアの頬を撫でた。
「加えて、この状態のお前を一人浜に残し、万が一があれば……俺は永劫、空に在ることを許されない」
セレイアの目が瞬き、次いでふわりと細められた。
瀕死の重傷とは思えない強い力で、カイルラスの手が引かれる。同じく怪我を負った男の身体がぐらりと倒れ、すんでのところで浜に手をついて堪えたところで、唇にぬるりとした感触があった。
――あなたの他に、絶対、喰らわせはしないわ。
口内に囁かれた音の無い言葉を生温い血と共に飲み込む。癒しを帯びた人魚の血。じわじわと傷が治っていく感覚があった。
口端に残った液体を舌で拭い取ってから、カイルラスはため息を吐いた。
「治療には礼を言う、が……種族の矜持も儀礼も顧みない行為だ」
いつかの台詞をそのままなぞると、セレイアは赤い舌をべ、と出して、青白い顔でくすくすと笑った。
◇
「おい、カイルラス、セレイア! 生きてるか!」
水平線近くの空が微かに色付き始めた頃、王城の方角へ続く森から、ノアリスが息を切らせて駆けて来た。
カイルラスが返答するより早く、彼の後ろからもう一人の影が飛び出す。
「姉さん! 生きてる⁈」
「――!」
身を起こしかけてよろめいたセレイアの身体をカイルラスが支える。
ノアリスを押しのけるようにして現れたメルヴィナは、姉の酷い状態に一瞬だけ目を見開くと、大きく首を横に振ってすぐさまセレイアのそばへと駆け寄った。
「メルヴィナ――」
顛末を説明しようとしたカイルラスの目の前に手のひらが突き出される。
「話は後。あたしだって母様の子よ。何があったかなんて、とっくに海が教えてくれたわ」
そう早口に言って黒髪の少女は姉の傷を両手で包み込んだ。
全身に巡る治癒の力を集めようとしたところで、手のひらの触れる喉が震えようとした気配を感じ、メルヴィナが強く姉を睨む。
「ちょっと動かないでよ。姉さんの馬鹿。大馬鹿。絶対許さないんだから。終わったら覚悟してよ」
「いけるか?」
いつの間にかメルヴィナの背後に立っていたノアリスが軽い調子で問うた。
振り返らないままメルヴィナは苛立たしげなため息を吐く。
「馬鹿言わないで。あたしはこのために百年以上も毎日練習して来たんだから」
そう宣言するように告げて、メルヴィナは傷の治療に集中した。
◇
横たわるセレイアと、治癒に専念するメルヴィナから少し離れたところで、カイルラスとノアリスが情報を擦り合わせる。
全身に負った傷と一部分が千切れた翼、最後に大切にしていたはずの剣が無くなっていることを見て、ノアリスがやれやれと肩を竦めた。
「まさに満身創痍だな。だが、歩ける程度に回復してるのには安心した。メルヴィナからは多分もっと酷い状況だって聞いてたからな」
「それより、お前の方は」
これ以上の詮索は不要だとばかりにカイルラスが切り捨てる。鋭い視線がノアリスの全身を巡った。彼もまた衣服の所々が大きく裂け、血を流したような痕跡があった。
お優しいメルヴィナが治してくれた、とノアリスが先を読んだように答える。
「安心しろ。ひとまずの危機は回避した。メルヴィナを誘拐した宰相一派は投獄して、それから軍務卿がこっちについた」
「何……?」
カイルラスが眉を寄せる。記憶によれば前皇帝の時代から帝国軍を統括する男は、長く交戦の意思が強かったはずだ。
それらを告げると、ノアリスは何も言わずに振り返った。視線の先では、人魚の少女が説教をしながら姉の治療を続けている。
はあ、とため息の音が漏れた。
「彼女のおかげだ。オレは、彼女を害したあいつを殺す気で斬ったんだけどな。そいつの傷を治した上で、オレにはしっかりご高説までくださった」
「メルヴィナは何と?」
「『個人の感情で兵を殺すのは王として失格』だとよ。それから『この男の気質と立場からいって殺すより生かした方が得』ってのと、ついでに『短気な男は嫌い』だってさ」
相変わらずつれない、と苦笑するノアリスをカイルラスは少し冷たい目で見た。
ふっとノアリスの顔から笑みが消える。真っ直ぐにカイルラスへと向きあうと、黒い頭が下げられた。
「すまない、カイルラス。ヴァレアとの契約は一旦白紙にさせてくれ。その上で、双方が納得できる付き合い方ってのを共に探っていきたい」
「俺は今、長の立場にない。後程、一族には伝えるが――恐らく陸や海ほどの混乱はないだろう」
「本当、お前たちはからっとしてて羨ましい限りだ。あーあ、オレも空に生きられたらな」
後頭部に両手を回して、顔を上げたノアリスはそのまま空を見上げる。太陽は水平線から離れ、群青だった頭上は軽やかな色に染まり始めている。
すぐ横からまるで凍てつくような視線を感じ、冗談だ、と真紅の瞳は再び目の前の友を見た。
「オレはオレに出来ることを精一杯やるさ。唯一無二の親友に幻滅されたくはないからな」
「ヴァレアは信頼を損なわない。お前よりずっと付き合いの短いはずのセレイアの方が、余程我らを理解している」
「そりゃリュアは愛に生きる種族だからな。愛した男のことは何だって知りたいだろうよ」
「……お前と話しているとヴァレアの矜持を忘れそうになる。これ以上幻滅されたくないのならば、無粋な口を挟むな」
苛立たしげな表情でふいと視線を逸らした男の広い肩に、ノアリスはけらけらと笑いながら腕を回した。
来た道へと赤い筋を残しながら、カイルラスは細い身体を抱き抱えて海面を目指した。
身体が酷く重い。一度強く咳き込むと、加護のあるはずの身から泡が逃げ出した。ぐっと口を真一文字に結び、遥か遠い水面を睨む。
ふと、震える指先が頬に触れた。カイルラスは両腕に力を込め直すと、貴重な空気を少しだけ漏らしながら、大丈夫だ、と囁いた。
二つの身体が水面を割る。風を掴むために夜空へ向かって飛びあがろうとして、カイルラスはそれが不可能だと即座に判断した。
海の浮力を失った身体は一層重みを増していた。口にした大鱗の影響か傷のせいかは分からないが、この鉛のような身では上空へは届かない。
カイルラスは少し悩んでから、海面すれすれを滑るように進んだ。立ち上がる波が鉤爪に触れては、海底へ帰れと誘う。
「悪いが、断る。まだ、やるべきことが、ある」
足先で海面を蹴ると、カイルラスは時たま身体をぐらつかせながら、それでも真っ直ぐに陸の方角を目指した。
◇
入り江は、荒波の痕跡を残してはいたが、今はただ静かだった。
崩れ落ちるように砂浜へと着陸すると、カイルラスはそっとセレイアの身体を下ろした。破いた衣服で抑えた喉からはまだ血が滲み、動かされた唇からは音にならない息だけが吐き出された。
「――、――」
「俺は、問題ない。それよりも、お前の、治療を……」
数歩行ったところで、カイルラスは砂に膝をついた。白い地面がじわじわと赤く染まっていく。まるであの時のようだと、ぼんやりとそんなことを思っていると、再びセレイアの唇が動く気配があった。
「――――、――」
カイルラスは目を丸くしてから、やがて苦笑した。重い身体を引きずってセレイアのすぐそばへと戻って来ると、どさり、とその頭もとへ腰を下ろす。
「ああ、俺もちょうど同じことを考えていた。お前と出会った、あの夜も……こんな風が、吹いていたな」
「――――」
「いや、後悔はない。あの時貰い受けた血と、それから鱗の影響だろう。海の――お前の意思が、言葉を介せずとも理解出来る。存外、悪くない」
カイルラスが横たわったセレイアの顔を見下ろす。セレイアはその目を見つめ返した。かつて透き通る緑であった彼の双眸は、今はすっかり深海の色に染まっていた。
重そうに腕を持ち上げて、セレイアがカイルラスの背を指さす。意図を理解して、ああ、とカイルラスは頷いた。
「翼は、傷は残るだろうが、飛ぶことは出来る。お前を連れ、紺碧を巡る程度、何ら問題はない」
そう言って、カイルラスは空を見上げた。遠く、旋回する姿が見える。それに向けて手で合図を送ると、しばらくして影は飛び去っていった。
つん、とセレイアの手が服の裾を引く。叔父だ、とカイルラスは端的に答えた。
「この場の警戒と、ノアリスを引き摺って来るよう指示した。怪我をした俺が動くより、早いはずだ」
カイルラスがまた少し咳き込む。心配そうに伸ばされた白い手を握り返し、反対の手がセレイアの頬を撫でた。
「加えて、この状態のお前を一人浜に残し、万が一があれば……俺は永劫、空に在ることを許されない」
セレイアの目が瞬き、次いでふわりと細められた。
瀕死の重傷とは思えない強い力で、カイルラスの手が引かれる。同じく怪我を負った男の身体がぐらりと倒れ、すんでのところで浜に手をついて堪えたところで、唇にぬるりとした感触があった。
――あなたの他に、絶対、喰らわせはしないわ。
口内に囁かれた音の無い言葉を生温い血と共に飲み込む。癒しを帯びた人魚の血。じわじわと傷が治っていく感覚があった。
口端に残った液体を舌で拭い取ってから、カイルラスはため息を吐いた。
「治療には礼を言う、が……種族の矜持も儀礼も顧みない行為だ」
いつかの台詞をそのままなぞると、セレイアは赤い舌をべ、と出して、青白い顔でくすくすと笑った。
◇
「おい、カイルラス、セレイア! 生きてるか!」
水平線近くの空が微かに色付き始めた頃、王城の方角へ続く森から、ノアリスが息を切らせて駆けて来た。
カイルラスが返答するより早く、彼の後ろからもう一人の影が飛び出す。
「姉さん! 生きてる⁈」
「――!」
身を起こしかけてよろめいたセレイアの身体をカイルラスが支える。
ノアリスを押しのけるようにして現れたメルヴィナは、姉の酷い状態に一瞬だけ目を見開くと、大きく首を横に振ってすぐさまセレイアのそばへと駆け寄った。
「メルヴィナ――」
顛末を説明しようとしたカイルラスの目の前に手のひらが突き出される。
「話は後。あたしだって母様の子よ。何があったかなんて、とっくに海が教えてくれたわ」
そう早口に言って黒髪の少女は姉の傷を両手で包み込んだ。
全身に巡る治癒の力を集めようとしたところで、手のひらの触れる喉が震えようとした気配を感じ、メルヴィナが強く姉を睨む。
「ちょっと動かないでよ。姉さんの馬鹿。大馬鹿。絶対許さないんだから。終わったら覚悟してよ」
「いけるか?」
いつの間にかメルヴィナの背後に立っていたノアリスが軽い調子で問うた。
振り返らないままメルヴィナは苛立たしげなため息を吐く。
「馬鹿言わないで。あたしはこのために百年以上も毎日練習して来たんだから」
そう宣言するように告げて、メルヴィナは傷の治療に集中した。
◇
横たわるセレイアと、治癒に専念するメルヴィナから少し離れたところで、カイルラスとノアリスが情報を擦り合わせる。
全身に負った傷と一部分が千切れた翼、最後に大切にしていたはずの剣が無くなっていることを見て、ノアリスがやれやれと肩を竦めた。
「まさに満身創痍だな。だが、歩ける程度に回復してるのには安心した。メルヴィナからは多分もっと酷い状況だって聞いてたからな」
「それより、お前の方は」
これ以上の詮索は不要だとばかりにカイルラスが切り捨てる。鋭い視線がノアリスの全身を巡った。彼もまた衣服の所々が大きく裂け、血を流したような痕跡があった。
お優しいメルヴィナが治してくれた、とノアリスが先を読んだように答える。
「安心しろ。ひとまずの危機は回避した。メルヴィナを誘拐した宰相一派は投獄して、それから軍務卿がこっちについた」
「何……?」
カイルラスが眉を寄せる。記憶によれば前皇帝の時代から帝国軍を統括する男は、長く交戦の意思が強かったはずだ。
それらを告げると、ノアリスは何も言わずに振り返った。視線の先では、人魚の少女が説教をしながら姉の治療を続けている。
はあ、とため息の音が漏れた。
「彼女のおかげだ。オレは、彼女を害したあいつを殺す気で斬ったんだけどな。そいつの傷を治した上で、オレにはしっかりご高説までくださった」
「メルヴィナは何と?」
「『個人の感情で兵を殺すのは王として失格』だとよ。それから『この男の気質と立場からいって殺すより生かした方が得』ってのと、ついでに『短気な男は嫌い』だってさ」
相変わらずつれない、と苦笑するノアリスをカイルラスは少し冷たい目で見た。
ふっとノアリスの顔から笑みが消える。真っ直ぐにカイルラスへと向きあうと、黒い頭が下げられた。
「すまない、カイルラス。ヴァレアとの契約は一旦白紙にさせてくれ。その上で、双方が納得できる付き合い方ってのを共に探っていきたい」
「俺は今、長の立場にない。後程、一族には伝えるが――恐らく陸や海ほどの混乱はないだろう」
「本当、お前たちはからっとしてて羨ましい限りだ。あーあ、オレも空に生きられたらな」
後頭部に両手を回して、顔を上げたノアリスはそのまま空を見上げる。太陽は水平線から離れ、群青だった頭上は軽やかな色に染まり始めている。
すぐ横からまるで凍てつくような視線を感じ、冗談だ、と真紅の瞳は再び目の前の友を見た。
「オレはオレに出来ることを精一杯やるさ。唯一無二の親友に幻滅されたくはないからな」
「ヴァレアは信頼を損なわない。お前よりずっと付き合いの短いはずのセレイアの方が、余程我らを理解している」
「そりゃリュアは愛に生きる種族だからな。愛した男のことは何だって知りたいだろうよ」
「……お前と話しているとヴァレアの矜持を忘れそうになる。これ以上幻滅されたくないのならば、無粋な口を挟むな」
苛立たしげな表情でふいと視線を逸らした男の広い肩に、ノアリスはけらけらと笑いながら腕を回した。
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