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バーバラ
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そんな事があってから、私はサーシャ姉様やエリザベス姉様がとても羨ましいと思うようになりました。
二人のお仕事はそれぞれ違っていますけれど、旦那様と一緒に仕入れの旅に付いていくサーシャ姉様も、ニコル兄様と一緒に唸りながら領地経営をしているエリザベス姉様も、とても楽しそうですし、何より旦那様に理解され、信頼されているのです。
「どうしたら、そんな風になれるのかしら?」
そんな問いをサーシャ姉様に投げかければ、「そうねぇ、お勉強をたくさんしたわ」と答えが返ってきました。
サーシャ姉様は、計算が得意です。
もちろん我が家の経済状況では、王都にある貴族用の学校に通う事も家庭教師を頼むこともできませんでした。
けれどサーシャ姉様は、それで諦めたりはしなかったのです。
家令やお父様の補佐を任されている方にお願いしたり、商人の方ーーのちのサーシャ姉様の旦那様でーーに仕入れの仕方や経理を勉強させてもらったりしたのだそうです。
「私には弟妹がたくさんいるの。だから長女の私が頑張らないといけないのよ」
その当時、そんな事を言っていたと、後でこっそりサーシャ姉様の旦那様は教えてくれました。たぶんそんな姉様に、旦那様も絆されてしまったんでしょうね。
そしてエリザベス姉様も、「たくさん勉強したわ」と笑って教えてくれました。
エリザベス姉様の場合は実家が裕福だったので、家庭教師と王都の貴族用の学校にも通ったらしく、勉強するにはどうしたらいいか尋ねた私に、当時使っていた教科書などをくださいました。
私はそれがとても嬉しくて、エリザベス姉様がくれた教科書を、擦り切れるほどに読み込んで、分からないことは一所懸命調べました。それでも分からなければお父様にお聞きしたり、エリザベス姉様にも聞いてみたりして。
私なりに色々と勉強しながらも私の興味を引いたのは、文字、でした。
私たちが書いている文字。隣国で使われている文字。似ているようで違ったり、同じだったり。そして更に遠くの国では、まったく違った文字が使われていたり。
我が家はエリザベス姉様のお陰で、生活が楽にはなりましたが決して裕福になったわけではありません。だから貴族用の学校に行きたいとも、隣国に行ってみたいとも私には言うことが出来ませんでした。
それでも私は本を読みたいと思いました。だから私の持参金があるというのなら、それを使って本を読みたい、と我儘を言ったのです。そう我儘です。
たとえ結婚できなくなったとしても、私は構わないと思いました。それほど本を読みたかったのです。
けれど、本は宝のようなものでした。一冊、一冊がとても高価なものなのです。
その時のわたしはまだその事が分かっていませんでした。
それでもお父様は、私の我儘に困ったようなお顔をされましたが、文句の一つも言わずに、たくさんは買えないけれど、少しずつ本は増やして行こうと言ってくれたのです。
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二人のお仕事はそれぞれ違っていますけれど、旦那様と一緒に仕入れの旅に付いていくサーシャ姉様も、ニコル兄様と一緒に唸りながら領地経営をしているエリザベス姉様も、とても楽しそうですし、何より旦那様に理解され、信頼されているのです。
「どうしたら、そんな風になれるのかしら?」
そんな問いをサーシャ姉様に投げかければ、「そうねぇ、お勉強をたくさんしたわ」と答えが返ってきました。
サーシャ姉様は、計算が得意です。
もちろん我が家の経済状況では、王都にある貴族用の学校に通う事も家庭教師を頼むこともできませんでした。
けれどサーシャ姉様は、それで諦めたりはしなかったのです。
家令やお父様の補佐を任されている方にお願いしたり、商人の方ーーのちのサーシャ姉様の旦那様でーーに仕入れの仕方や経理を勉強させてもらったりしたのだそうです。
「私には弟妹がたくさんいるの。だから長女の私が頑張らないといけないのよ」
その当時、そんな事を言っていたと、後でこっそりサーシャ姉様の旦那様は教えてくれました。たぶんそんな姉様に、旦那様も絆されてしまったんでしょうね。
そしてエリザベス姉様も、「たくさん勉強したわ」と笑って教えてくれました。
エリザベス姉様の場合は実家が裕福だったので、家庭教師と王都の貴族用の学校にも通ったらしく、勉強するにはどうしたらいいか尋ねた私に、当時使っていた教科書などをくださいました。
私はそれがとても嬉しくて、エリザベス姉様がくれた教科書を、擦り切れるほどに読み込んで、分からないことは一所懸命調べました。それでも分からなければお父様にお聞きしたり、エリザベス姉様にも聞いてみたりして。
私なりに色々と勉強しながらも私の興味を引いたのは、文字、でした。
私たちが書いている文字。隣国で使われている文字。似ているようで違ったり、同じだったり。そして更に遠くの国では、まったく違った文字が使われていたり。
我が家はエリザベス姉様のお陰で、生活が楽にはなりましたが決して裕福になったわけではありません。だから貴族用の学校に行きたいとも、隣国に行ってみたいとも私には言うことが出来ませんでした。
それでも私は本を読みたいと思いました。だから私の持参金があるというのなら、それを使って本を読みたい、と我儘を言ったのです。そう我儘です。
たとえ結婚できなくなったとしても、私は構わないと思いました。それほど本を読みたかったのです。
けれど、本は宝のようなものでした。一冊、一冊がとても高価なものなのです。
その時のわたしはまだその事が分かっていませんでした。
それでもお父様は、私の我儘に困ったようなお顔をされましたが、文句の一つも言わずに、たくさんは買えないけれど、少しずつ本は増やして行こうと言ってくれたのです。
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