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第一部
第23話 風と鈴と初月と
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「……何がどうなってこうなった」
「いやぁ、やっぱり規格外ですねぇ」
ケラケラと愉快そうに笑う鵺に「やっぱ変だよね?!」と詰め寄れば、鵺はまた笑う。
祓詞も無事に唱えられたし、神酒もちゃんとまけた。
そこまではいい。
そこまでは問題なかった。
黒い靄に意識をむけ、祓詞を唱えている最中、足元に青白い光が浮かんだ。
そう思った時、その光がぶわっ、と吹いた風と一緒に一瞬にして広がっていった。
いや、広がったというよりは。
「ほぼ爆発……」
「まぁそうですねぇ。予想通りでしたけどね」
「そうなの?」
「ええ。坊っちゃん、今日が初めてですしね。力加減できないだろうなと」
にこりと笑いながら頷く鵺に、「……えええ」と思わず呟く。
「大丈夫ですよ。それにそろそろ帰ってくるころですし」
「帰って? 誰が」
「たっだいまーーーーー!!」
「うおっ?!」
誰が。
そう問いかけようとした時、頭上に見知った気配を感じて上を見上げれば、元気な声と白い毛玉が頭上から降ってくる。
「初月?!」
「真備!!」
ぴょーんっ、と俺に向けて飛んできた初月を両手でキャッチすれば、初月か嬉しそうな顔で見上げる。
「ボクちゃんと出来たよ! 偉い? 偉い?」
俺と鵺を交互に見ながらいう初月に、「なにが?」と首を傾げれば、「ご苦労さま」と鵺が初月の頭を撫でる。
「えっと……?」
褒めて! 褒めて! と言わんばかりの顔をして俺を見上げる初月に、なんのことだよ、と鵺を見れば、鵺は「ああ、そういえば」と口を開く。
「初月に、周囲の妖かしたちに、坊っちゃんの存在を知らせる役割をお願いしていたんですが……言ってませんでしたね」
「……聞いてないね」
「それはそれは……」
「ていうか、何で?」
「何で、ですか。そうですね簡潔に言えば」
「いえば」
「祓われたくなければ引っ込んでろ、ですかね」
「……鵺って時々バイオレンスだよね」
「まあ私、妖かしですからねぇ」
さらりと物騒なことを言ってのけた鵺に、思わずツッコミをいれれば、鵺はふふっ、と綺麗な顔をして笑う。
「まあ事実、あれだけの坊っちゃんの力を浴びたら、弱いモノは一発でさようならですしね」
「……え、俺まさか無関係のやつまで祓っちゃった……?」
「どうでしょうねぇ。初月に気が付かずにいたモノはそうかもしれませんね」
「……あー……、そっか……」
そっか。
もう一度、そう呟けば鵺が不思議そうな顔をして俺を見やる。
「何で申し訳なさそうな顔をしているんです?」
「いや……何も悪いことしてない妖かしで祓っちゃったのも居たのかな、と思って」
「まあ居たかもしれないですね」
「悪いことしたな……」
「……何故?」
「え、だって、めちゃくちゃ理不尽じゃないか? 突然なにもしてないのに、たまたま居合わせただけで祓われるって」
「まあそうとも言えますが。でも坊っちゃん。それは人間も同じでは?」
「……まあそうなんだけど……」
「弱肉強食というだけの話です。弱ければ弱いなりに生き残る努力をしなくてはいけませんし」
「……そういうもの?」
「そういうものですよ」
鵺の言葉に、見ず知らずの祓ってしまったかもしれない妖かしに、ごめん、と心の中で小さく謝る。
「それに弱い彼らは簡単に祓われてしまったとしても、すぐに別の個体が生まれますし。まあ、しつこいとも言えますが」
「いや、しつこいって」
「まあ要は気にしなくていい、ということです」
ぽすぽす、と俺の頭を軽く撫でながら言った鵺に、「ん」とひとまず頷く。
「それで? 初月、あなた、何でアレを連れてきたのです?」
俺の頭を数回なでたあと、鵺が初月の前足を握りながら問いかける。
「アレ? って?」
「でも、でも、真備の匂いしたもん」
「彼女はそうでしょうが……アレは違うでしょうに」
「そんなことないよ! ほんとにしたもん!」
ぷくー、と頬を膨らませながら鵺に何かを抗議する初月に、「……ふむ」と片手を自身の顎にあてながら鵺が呟く。
「まぁ……有り得ない話では無いでしょうし。話はご本人から伺うのが1番でしょうね」
何かに納得した鵺が、初月が飛んできた方向を見上げながら口を開く。
「降りてきたらどうです?」
「降りる?」
何の話、と鵺の視線を追いかけながら思えば、『リィン』と聞き覚えのある音が空から聞こえる。
「今の」
あの鈴の音!
そう呟きかけた瞬間、ぶわっ、と強い風が全身を襲った。
「何なになに?!」
「大丈夫ですよ、坊っちゃん」
突然の強風に驚き、思わず目を瞑るものの、その風は、俺にまったく当たることなく。
当たらなかった、のだが。
「よお、真備!」
しゅるん、と空から降りてきた風の塊が解けたのと同時に見聞きしたのは、とてもよく知った声と顔で。
「え、鎌井?! なんで?!」
「おーおーその顔! その顔!」
「いや、え? 待って意味が分かんない」
「なんで?」
「え、いや、それこっちの台詞!! なんで? え、本当になんで?!」
「何でだろうなぁ」
にやにやと口元を緩めながら俺を見る鎌井の様子に、「どういうこと??」と鵺と鎌井を交互に見れば、ふたりして笑っている。
「……本当に分からないんだけど」
思わずほんの少しイラッとしながら鵺を見やれば「仕方ないですねぇ」と鵺が肩をすくめる。
「こちらの少年、鎌井太地は、鎌鼬の妖かしですよ。坊っちゃん」
「…………はい??」
鎌井を見ながら言った鵺の言葉に、鵺と鎌井の顔を交互に見れば、鎌井がニッ、といつもの顔で笑う。
その顔は、ふだん教室で見かける鎌井の表情そのもので、どうにも実感がわかない。
「かといって、こんなドッキリしかける意味もないし……誰も得しないしな……」
「坊っちゃん」
ぶつぶつ、と呟いている俺に、鵺の声がかかる。
「見慣れすぎていただけかと思いますよ」
「というと?」
「ちゃんとみれば分かるでしょう?」
「みる」
「視る、ですね」
鵺の言葉に、ちら、と鎌井を視る。
「ああ、確かに」
「やっと目が合った気がすんなぁ、真備」
「鎌井」
「太地でいいよ」
「あ、うん」
確かにそこにいるのは、人であって、人ではないもの。
ずっと見ていたけれど、視てはいなかったヒト。
「ま、でも真備が真備だって、自覚したのはつい最近だけどな!」
「俺が俺? ってことは……鎌井も、あの人を知ってるのか?」
「あの人? ああ、真備ね。あ、えーっと紛らわしいのか。えと、知ってるよ。吉備真備」
「………………わーお」
「つっても、オレがあの真備と居た時間は鵺たちに比べたら全っ然かなり短いけどな」
「……へえ……」
「なんか、懐かしいけどはじめまして! って感じがする!」
へへ、となんだか照れたように笑って鎌井が俺を見る。
そんな鎌井に、「なんで照れてんだよ鎌井」とツッコめば「太地ね、タイチ」と返ってくる。
「てか、ぶっちゃけもっと早く気づくと思ってたけどな!」
そう言って笑ったあと鎌井、じゃなかった、太地が「初月」と俺が抱きかかえていた初月の名前を呼んで手を伸ばす。
「あんがとな」
「えへへ~」
がしがし、と初月の頭を撫でる太地に、初月の尻尾が嬉しそうに揺れる。
「で、オレの挨拶はこんくらいにして、っと」
「っ!!」
くるっ、と後ろを振り返った太地の背後で、もう一つの人影がびくりと動く。
「君は」
「っ!!」
そう言った俺の声に、リィンという鈴の音が重なる。
太地の背にぴったりと隠れるようにする人影には見覚えがある。
「君、確か」
あの夜に、境内にいた。
言葉にしないまま、彼女を見やれば、リン、と短い鈴の音が、耳に響いた。
「いやぁ、やっぱり規格外ですねぇ」
ケラケラと愉快そうに笑う鵺に「やっぱ変だよね?!」と詰め寄れば、鵺はまた笑う。
祓詞も無事に唱えられたし、神酒もちゃんとまけた。
そこまではいい。
そこまでは問題なかった。
黒い靄に意識をむけ、祓詞を唱えている最中、足元に青白い光が浮かんだ。
そう思った時、その光がぶわっ、と吹いた風と一緒に一瞬にして広がっていった。
いや、広がったというよりは。
「ほぼ爆発……」
「まぁそうですねぇ。予想通りでしたけどね」
「そうなの?」
「ええ。坊っちゃん、今日が初めてですしね。力加減できないだろうなと」
にこりと笑いながら頷く鵺に、「……えええ」と思わず呟く。
「大丈夫ですよ。それにそろそろ帰ってくるころですし」
「帰って? 誰が」
「たっだいまーーーーー!!」
「うおっ?!」
誰が。
そう問いかけようとした時、頭上に見知った気配を感じて上を見上げれば、元気な声と白い毛玉が頭上から降ってくる。
「初月?!」
「真備!!」
ぴょーんっ、と俺に向けて飛んできた初月を両手でキャッチすれば、初月か嬉しそうな顔で見上げる。
「ボクちゃんと出来たよ! 偉い? 偉い?」
俺と鵺を交互に見ながらいう初月に、「なにが?」と首を傾げれば、「ご苦労さま」と鵺が初月の頭を撫でる。
「えっと……?」
褒めて! 褒めて! と言わんばかりの顔をして俺を見上げる初月に、なんのことだよ、と鵺を見れば、鵺は「ああ、そういえば」と口を開く。
「初月に、周囲の妖かしたちに、坊っちゃんの存在を知らせる役割をお願いしていたんですが……言ってませんでしたね」
「……聞いてないね」
「それはそれは……」
「ていうか、何で?」
「何で、ですか。そうですね簡潔に言えば」
「いえば」
「祓われたくなければ引っ込んでろ、ですかね」
「……鵺って時々バイオレンスだよね」
「まあ私、妖かしですからねぇ」
さらりと物騒なことを言ってのけた鵺に、思わずツッコミをいれれば、鵺はふふっ、と綺麗な顔をして笑う。
「まあ事実、あれだけの坊っちゃんの力を浴びたら、弱いモノは一発でさようならですしね」
「……え、俺まさか無関係のやつまで祓っちゃった……?」
「どうでしょうねぇ。初月に気が付かずにいたモノはそうかもしれませんね」
「……あー……、そっか……」
そっか。
もう一度、そう呟けば鵺が不思議そうな顔をして俺を見やる。
「何で申し訳なさそうな顔をしているんです?」
「いや……何も悪いことしてない妖かしで祓っちゃったのも居たのかな、と思って」
「まあ居たかもしれないですね」
「悪いことしたな……」
「……何故?」
「え、だって、めちゃくちゃ理不尽じゃないか? 突然なにもしてないのに、たまたま居合わせただけで祓われるって」
「まあそうとも言えますが。でも坊っちゃん。それは人間も同じでは?」
「……まあそうなんだけど……」
「弱肉強食というだけの話です。弱ければ弱いなりに生き残る努力をしなくてはいけませんし」
「……そういうもの?」
「そういうものですよ」
鵺の言葉に、見ず知らずの祓ってしまったかもしれない妖かしに、ごめん、と心の中で小さく謝る。
「それに弱い彼らは簡単に祓われてしまったとしても、すぐに別の個体が生まれますし。まあ、しつこいとも言えますが」
「いや、しつこいって」
「まあ要は気にしなくていい、ということです」
ぽすぽす、と俺の頭を軽く撫でながら言った鵺に、「ん」とひとまず頷く。
「それで? 初月、あなた、何でアレを連れてきたのです?」
俺の頭を数回なでたあと、鵺が初月の前足を握りながら問いかける。
「アレ? って?」
「でも、でも、真備の匂いしたもん」
「彼女はそうでしょうが……アレは違うでしょうに」
「そんなことないよ! ほんとにしたもん!」
ぷくー、と頬を膨らませながら鵺に何かを抗議する初月に、「……ふむ」と片手を自身の顎にあてながら鵺が呟く。
「まぁ……有り得ない話では無いでしょうし。話はご本人から伺うのが1番でしょうね」
何かに納得した鵺が、初月が飛んできた方向を見上げながら口を開く。
「降りてきたらどうです?」
「降りる?」
何の話、と鵺の視線を追いかけながら思えば、『リィン』と聞き覚えのある音が空から聞こえる。
「今の」
あの鈴の音!
そう呟きかけた瞬間、ぶわっ、と強い風が全身を襲った。
「何なになに?!」
「大丈夫ですよ、坊っちゃん」
突然の強風に驚き、思わず目を瞑るものの、その風は、俺にまったく当たることなく。
当たらなかった、のだが。
「よお、真備!」
しゅるん、と空から降りてきた風の塊が解けたのと同時に見聞きしたのは、とてもよく知った声と顔で。
「え、鎌井?! なんで?!」
「おーおーその顔! その顔!」
「いや、え? 待って意味が分かんない」
「なんで?」
「え、いや、それこっちの台詞!! なんで? え、本当になんで?!」
「何でだろうなぁ」
にやにやと口元を緩めながら俺を見る鎌井の様子に、「どういうこと??」と鵺と鎌井を交互に見れば、ふたりして笑っている。
「……本当に分からないんだけど」
思わずほんの少しイラッとしながら鵺を見やれば「仕方ないですねぇ」と鵺が肩をすくめる。
「こちらの少年、鎌井太地は、鎌鼬の妖かしですよ。坊っちゃん」
「…………はい??」
鎌井を見ながら言った鵺の言葉に、鵺と鎌井の顔を交互に見れば、鎌井がニッ、といつもの顔で笑う。
その顔は、ふだん教室で見かける鎌井の表情そのもので、どうにも実感がわかない。
「かといって、こんなドッキリしかける意味もないし……誰も得しないしな……」
「坊っちゃん」
ぶつぶつ、と呟いている俺に、鵺の声がかかる。
「見慣れすぎていただけかと思いますよ」
「というと?」
「ちゃんとみれば分かるでしょう?」
「みる」
「視る、ですね」
鵺の言葉に、ちら、と鎌井を視る。
「ああ、確かに」
「やっと目が合った気がすんなぁ、真備」
「鎌井」
「太地でいいよ」
「あ、うん」
確かにそこにいるのは、人であって、人ではないもの。
ずっと見ていたけれど、視てはいなかったヒト。
「ま、でも真備が真備だって、自覚したのはつい最近だけどな!」
「俺が俺? ってことは……鎌井も、あの人を知ってるのか?」
「あの人? ああ、真備ね。あ、えーっと紛らわしいのか。えと、知ってるよ。吉備真備」
「………………わーお」
「つっても、オレがあの真備と居た時間は鵺たちに比べたら全っ然かなり短いけどな」
「……へえ……」
「なんか、懐かしいけどはじめまして! って感じがする!」
へへ、となんだか照れたように笑って鎌井が俺を見る。
そんな鎌井に、「なんで照れてんだよ鎌井」とツッコめば「太地ね、タイチ」と返ってくる。
「てか、ぶっちゃけもっと早く気づくと思ってたけどな!」
そう言って笑ったあと鎌井、じゃなかった、太地が「初月」と俺が抱きかかえていた初月の名前を呼んで手を伸ばす。
「あんがとな」
「えへへ~」
がしがし、と初月の頭を撫でる太地に、初月の尻尾が嬉しそうに揺れる。
「で、オレの挨拶はこんくらいにして、っと」
「っ!!」
くるっ、と後ろを振り返った太地の背後で、もう一つの人影がびくりと動く。
「君は」
「っ!!」
そう言った俺の声に、リィンという鈴の音が重なる。
太地の背にぴったりと隠れるようにする人影には見覚えがある。
「君、確か」
あの夜に、境内にいた。
言葉にしないまま、彼女を見やれば、リン、と短い鈴の音が、耳に響いた。
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