陛下!私、好きな人が出来ちゃいました、だから私を諦めて下さい?!

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つい漏らした本音

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「結婚…って事ですか?」
「あぁ、それしかないだろう。で、どうなんだ?」
「陛下とは考えてはいます…ただ…」
「ただ、なんだ?不満があるのか?」
「…少し怖さがあって、一緒にいると萎縮してしまう自分がいます。そんな状態で結婚していいのでしょうか?」

戸惑いを見せる父だったが「気のせいだ」と取り合わない。
私の結婚を辞めさす気なんてなく、父は私の話を真剣に聞かず、言葉半分くらいな感じで聞き流そうとしている。

「もし…辞め…」
「辞めるなら…どうなるかわからんぞ?よく考えるんだな」
「…はい」

たぶん、粛正だな…と思った。家同士で婚約したのに辞めるなんて言ったらお互いの関係性はボロボロになるし、下手したら剣を交えてしまうかもしれない。

部屋に戻った私は、またベットに潜った…。
時間が止まったり巻き戻ったらよいのに、と非現実的な事が起こらないかを期待してしまう…。
そう思うと、ニックさんに会いたくなり、泣きそうになった。

「ソマリア様!」

大声で部屋にくる誰かを布団の中から覗いた。
執事だ…。

「何、隠れてますか、教養の時間です」
「今日は、いい…」
「あなたが陛下といるはずだと思ったから無くしてましたが、帰ってきたならするまでです。さぁ、早く!」
「やだ…いかない」
「…っ!泣いても無駄です。陛下と一夜を過ごしてくれば良かったでしょう!」

「辞めたい…」
「辞めたい?何をですか?」
「陛下との婚約、辞めたい…ダメ?」
「なに馬鹿なこと言ってますか!今、私だから良いですが、皇帝様に口が裂けても言ってはいけませんよ!
いいですね!?」

私は陛下との婚約を解消したい…と執事に話してしまった。
もちろん怒るのは当然で…。
執事から父に言う事はないとは思うが、初めてハッキリと他人に言ってしまった。

「まさか…昨日、口にした者に気が移った訳ではないですよね…?」
「…」
「夜な夜な街に行ったのは…まさか…」
「散歩…」

勘のいい執事、といいたいが、口にしたのは私だからバレてしまっている。

「散歩…そうですか、あんな夜にですか?騙されませんよ!」
「もう、うるさい!」

私は、口論が嫌で部屋を飛び出した。
そのまま外に飛び出し、花を鑑賞するために置かれた椅子にうずくまる形で座った。
「おや、ソマリア様、珍しいですね、そこに座るのは」
「ブラックさん…」
「隣に座っても?」
「どうぞ…」
「何やら元気がないですね、お悩みですか?微力ながらお聞きしますよ?」

私は陛下の事、気になる人の事など正直に話した。
ブラックさんなら頭ごなしに責めたりしないと思ったからだ。

「なるほど…陛下が手を…。それはまた、怖かったでしょうね。それに街の者ですか」
「やっぱり我慢して結婚するべきですか?」
「ソマリア様の人生ですよ。決まった結婚もアリですが、愛する人とするのが私は良いと思います」
「なら…婚約は破棄しても?」
「よく考えて結論を出してくだされ、まだ少しは時間はあるのでしょう?」

初めて破棄したいといっても否定して来なかったブラックさんが嬉しかった。
愛する人とする…私もそれが一番したいと強く願っている。
「ありがとうございます…花綺麗ですね」
「えぇ」
「ソマリア様、街に行きたいなら私に良い方法があります。お試ししてみますか?」
「そんな方法があるのですか?是非教えて下さい!」

私はブラックさんの提案が何か分からないが、ニックさんに会えるなら…と誘いに乗った。
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