皇帝陛下!私はただの専属給仕です!

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専属給仕(前日)

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え?それって受かった、でいいの?

「クラークス、試験は終わりだ。こいつに決めた」

「はっ、かしこまりました。陛下。マール以外はここから帰る事ように、以上だ」

本当に受かったみたい…。
あんな咳込むなんて、何がそうさせたんだろう?
いや、それより私が受かるとは……。
決め手が何か分からん。

「マール、これからは王宮で働け。詳しくはナーシャが教える。クラークス、マールに給仕部屋を案内しろ」
「はっ」

「あの…働くっていつから??もう、いまからですか?少し帰りたいのですが…支度もあるので」

「…なら明日からだ、今日と同じ時間に王宮に来い」

明日から王宮で働く…って食堂どうしよう。はやくビーグルさんに言わないと。怒られるかな?
いきなり辞めるってことになるし。


「おかえり、マール。どうだった?やっぱりダメだったかい?お、ちゃんとドレス着てるじゃないか、若い時の私を見てるみたいだわ」
「……受かった」
「なんだって?」
「受かったの。試験…私が…」

ガシャーン  

グラスが地面に落ち、無残に粉々になった。
ビーグルさんは受かるなんて思ってなかったし、なにより私自身が一番驚いている。

「本当かい!ビックリだよ、お祝いしないとね」
「それより、明日から王宮で働かないといけなくなって…ここ、辞めないといけない…」
「そうかい…仕方ないね。ちゃんと陛下に仕えなよ」


その晩、最後の仕事をしながら食堂のこの感じを噛み締めていた。

「そうかぁ、マールが王宮ね~。めでてぇな。酒飲まないとやってられんな、マール!酒!」

こんな風に話す機会が無くなると思ったら泣いた…。
しかも大声で。
皆して駆け寄るが、構わず泣き続けた。

「おいおい。泣くなよー。しばらくマールの料理喰えんのは寂しいが、すぐ帰ってきたりするなよー」

「うるさい!あんた達はこれでも食べてれば良いんだよ!」

唐辛子たっぷりの炒飯を出し、皆、咳き込んでいた。

「馬鹿野郎!可愛くねぇやつだな!酒と水、早く!」

あー、楽しかったな、ここ。

私は食堂を辞め、明日から王宮給仕になる。
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