皇帝陛下!私はただの専属給仕です!

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宮廷専属給仕 (前)②

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片付けを終え、私は部屋に戻る。

ガチャ

「あっ、マール!どうだった…って何、その服?」
あ…そっか。
普段とは違う服だったんだ。言われるまで気付かずここまで帰ってきたんだ。
だからか、来る途中で何か噂されていたような…。

「これ、祝宴用みたいだよ。シルク?かな」
「へぇ~、いいな、いいな!こうやってみるとそれを着て給仕出来るんだって目標が出来るなぁ」
「なんか…ごめん」
「なんで謝るの…。あ。私に気につかってる?大丈夫だよ。呼ばれるように頑張る目標が出来たから」

そんな風に言い、笑顔を見せるミーネに宮廷での給仕を伝えようか迷った…。
今言ったらなんて言われるか。
祝宴に呼ばれ、更に宮廷での…と先に行く私をなんて思うか分からない。せっかく出来た友達が離れてしまうのでは…と。
だから、私は黙っている事に決めた。

「マール、いる~」
思いっきり扉を開き入ってくる、フラン…とソフィア!珍しい。
「ソフィア、なんで?」
「ふんっ、祝宴に呼ばれたと聞いたから話でも聞いてやろうと思ってな。どうせ、ドジして追い返されたんだろ?」
「来てすぐそれ?!相変わらず嫌味しか言わないんだね、やだやだ。ちゃんとこなしましたよ。陛下や妃にも褒められてもいるし」
「凄いね~、何かご褒美とかあったり?」
「いや~、そんな良い物じゃないよ」
「なんだ、あるのか。言えよ」
「なんで、あんたに言わないといけないの?別に言わなくても良いでしょ」
「はいはい、どうせ、その服が!だけだろ?自慢にもならん」

「そう思えばいいよ、私は宮廷で給仕する事になったし」

…あ、しまった。また勢いに任せていってしまった。

ミーネの私をみる顔が複雑そうだった。

「宮廷…?お前が?…嘘いうな、ありえない」
反論したいけど、ミーネの顔が気になり、何も言えず黙る。だけど、ソフィアが更に追求を続ける。
「言わないって事はやっぱり嘘か。おめでたい奴だなぁ、自慢するにしても分からない様な嘘をいいな」

そこまで言われたら黙れなかった。

「そう思うならミク専属長に聞いてみなよ。ソフィアなら呼ばれたりしてるから会った事あるでしょ!それで嘘かどうか聞いてごらん!」

ミク専属長と言う言葉が出て、私が本気で言ってると思ったのだろう、ソフィアの顔が一瞬怯んだ。

「マール、本当に宮廷…?」
ミーネが声を掛けて来て、私は黙って頷いた。
「そっかぁ…」と落胆に近い声を出し、落ち込むのかと思ったが、違った。
「ありがとう。マールがいい目標に変わったよ、すぐ追いかけていくからね!」と。

ガチャ

「ミク専属長!」
「マール、少し良いかしら?」
私はミク専属長に連れられて部屋を出た。
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