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皇帝の死と隠された秘密
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私は頼まれたアップルパイを作りながら、給仕が噂をしている話を耳にする。
「皇帝様の病、重いみたいよ…」
「医師の話ではそろそろ…とかいってるみたいだし、そうなったら陛下が即位よね?」
そういえば私は皇帝に会った事ない気がする。
どんな人なんだろう…。
ミク専属長が厨房の様子を見にくる。
「専属長。皇帝様の話は本当ですか?危ないという噂ですが…」
「…そんな噂に踊らされないで給仕に集中してください。皇帝様は至って健康です。だれがそんな噂を?」
「いや、私も聞いただけだったので…」
軽く叱責した後、ミク専属長は厨房を後にしていった。
ジジジ…ヤバイヤバイ、話に集中していたら、黒くなってしまった…。リンゴはいい感じだけど皮に黒い部分が出来ちゃった。
…ま、いっか。
話も気になるけど、早く持って行こう。
「失礼します、お待たせしました」
「あぁ、そこに頼む」
陛下は仕事を一度止め、アップルパイを見る。
もちろん、パイを上げ、リンゴを確認。
「マール、黒いぞ?ココ」
「あぁ…焦げました、でも他は美味しいですよ」
「…」
あれから陛下は私に強く言わないようにしてるのか、不満顔で、アップルパイを口にしている。
皇帝について陛下に聞いてみていいんだろうか…息子であるし、容体とか絶対知ってるはずだよね。
「陛下」
「なんだ?」
「皇帝様の体は悪いんですか?」
フォークを止めた。
「何故、お前が知りたいんだ?」
「いえ、噂を耳にしたので本当かどうかを知りたかっただけです、すみません」
「…あぁ、悪い、かなりな。もう後何日持つか持たないかと言われてる」
「そうですか…近くにいてあげた方が良いのでは?」
「あぁ。わかってる。何かあればすぐここに給仕がくるはずだ」
噂は本当なんだ。
ミク専属長は知っていたけど多分嘘をついていたんだと思う。余計な心配より目の前の給仕に専念させるために…。
バンっと急に扉が開く。入ってきた給仕は息を切らしながら…
「陛下、皇帝様の容態が…」
私と陛下は急いで皇帝が伏している屋敷に向かった。
「皇帝様の病、重いみたいよ…」
「医師の話ではそろそろ…とかいってるみたいだし、そうなったら陛下が即位よね?」
そういえば私は皇帝に会った事ない気がする。
どんな人なんだろう…。
ミク専属長が厨房の様子を見にくる。
「専属長。皇帝様の話は本当ですか?危ないという噂ですが…」
「…そんな噂に踊らされないで給仕に集中してください。皇帝様は至って健康です。だれがそんな噂を?」
「いや、私も聞いただけだったので…」
軽く叱責した後、ミク専属長は厨房を後にしていった。
ジジジ…ヤバイヤバイ、話に集中していたら、黒くなってしまった…。リンゴはいい感じだけど皮に黒い部分が出来ちゃった。
…ま、いっか。
話も気になるけど、早く持って行こう。
「失礼します、お待たせしました」
「あぁ、そこに頼む」
陛下は仕事を一度止め、アップルパイを見る。
もちろん、パイを上げ、リンゴを確認。
「マール、黒いぞ?ココ」
「あぁ…焦げました、でも他は美味しいですよ」
「…」
あれから陛下は私に強く言わないようにしてるのか、不満顔で、アップルパイを口にしている。
皇帝について陛下に聞いてみていいんだろうか…息子であるし、容体とか絶対知ってるはずだよね。
「陛下」
「なんだ?」
「皇帝様の体は悪いんですか?」
フォークを止めた。
「何故、お前が知りたいんだ?」
「いえ、噂を耳にしたので本当かどうかを知りたかっただけです、すみません」
「…あぁ、悪い、かなりな。もう後何日持つか持たないかと言われてる」
「そうですか…近くにいてあげた方が良いのでは?」
「あぁ。わかってる。何かあればすぐここに給仕がくるはずだ」
噂は本当なんだ。
ミク専属長は知っていたけど多分嘘をついていたんだと思う。余計な心配より目の前の給仕に専念させるために…。
バンっと急に扉が開く。入ってきた給仕は息を切らしながら…
「陛下、皇帝様の容態が…」
私と陛下は急いで皇帝が伏している屋敷に向かった。
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