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陛下の気持ちの変化

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「え…、まさか」

「早くしろ、給仕だろ?」
「給仕だから、ですか?」
「あぁ…やっぱりいい、貸せ」
と私からスプーンを奪い返し、また自分で食べ始めた。
そんな姿を私は隣でジーっと見ていた。
「なんだ、見てもやらんぞ…なっ、お前!」

私は陛下の前で座り、口を開けてみた。

「…陛下?意味分かりますよね?」
「…するか」
「いくじなし!」
「くっ…」

陛下は私の口に人参をぶっきらぼうに押し込んできた。まだ料理が熱いのに冷まそうとせずそのまま…

「熱っ!少しは気を使ってくらはい」
「はっ、ちゃんと喋れてないぞ、だらしない」
「うるさい!」
私は陛下からスプーンを奪い返し、「早く口開けて下さい!」と凄んだ。

「返せ!」
「二つに一つ、ですよ。陛下」
「はぁ?」
「私が食べさすか、さっきの質問に答えるか。どっちかです。選んでください!」

食べさす方を選ぶと思っているが、質問の答えがちょっと知りたくなった…。まさか、とは思うけど。

「…い。」
「は?なんて言いました?陛下らしくない…ハッキリ言ってくださいよ」

「お前がいい…」

お前がいい…?お前が?…え?嘘?

カラ~ンとスプーンと乗せたじゃかいもが床に落ちた。
カーッと顔が熱くドキドキとしている私がいる。
陛下は「言ったぞ?」って顔をして私をみてるから
恥ずかしくなり顔を手で覆った。

「なんだ、お前も女らしくするんだな」
「からかわないでください…」

「マール、ここに座れ」と陛下の膝の上を指した。
「嫌です!誰かきたらどう説明するんですか?」
「その時考える、早くしろ」

「ん~…っ。やっぱりダメです!おやすみなさい!」

私は部屋から逃げた。
でも、陛下が私を…って事実が嬉しくてニヤニヤしてしまった。
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