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#05・生まれた誤算
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とある日の午後、ニコラエヴィッチに呼ばれたイグナシオに付き添い、リヒトとラファエロはNOAH内の病院に来ていた。
ニコラエヴィッチはラファエロの兄・ロベルトから、散々聞かされていたラファエロに会えるという事で、いつもよりも上機嫌だった。
「お前、ロリコン?」
「切り刻まれたいのか、イグナシオ」
黒い笑みを浮かべ、鈍く光るメスを構えるニコラエヴィッチ。
その様にさすがのイグナシオもサァーっと青ざめ、今までに見た事もない速さでニコラエヴィッチに謝った。
「というか、僕と二コってそんなに年の差ないよ?」
「たしか、お前、俺達の1つ下だよな?」
「そだよ」
ラファエロは診察室に並んでいる医学書を眺めながら、答えた。
「そういえば、お前って何歳なんだ?」
「秘密だ」
――何でドヤ顔してんだよ。
「二コ、若そうだよね」
ニコラエヴィッチの顔をまじまじと見た後、ラファエロが素直にそう言った。
すると、ニコラエヴィッチはおもむろにラファエロに手を伸ばし、ラファエロの両頬を抓った。
「若そうじゃねぇ。若いんだよ」
「若いなら、年隠さなくてもいいじゃん」
「うるさいぞ」
ムニーっとニコラエヴィッチがラファエロの頬を引っ張る。
身長差があるせいか、上手くニコラエヴィッチの手を払えないラファエロはニコラエヴィッチの腕を掴んだまま、微動だにしない。
そんなラファエロを不憫に思ったリヒトはラファエロの代わりに、ニコラエヴィッチの手を払った。
「う~……、痛い……」
ニコラエヴィッチに抓られた頬に自身の手を当て、呟いた。
「二コは見た目と同じくドSだね……。アドリアーノ達といい勝負だよ」
「あいつらと一緒にすんな。あっちの方が酷いだろうが」
ニコラエヴィッチが心外だと言わんばかりにラファエロを見た。
――二コより酷いSって相当やべぇ気がすんだが……。
「こいつにイビられてるって聞いたが、平気そうだな、お前」
イグナシオの頭部を持っていたカルテで軽く叩くニコラエヴィッチ。
一方の叩かれているイグナシオは眉間に深い皺を刻んでいる。
「平気ではないよ。僕だって人間なんだし、傷ついたりはするし。ただ慣れたってだけ」
ラファエロの返事にイグナシオはバツが悪そうに視線を逸らした。
以前ならラファエロの言葉にいちいち食ってかかっていたイグナシオにしては、珍しいなっとリヒトは思った。
「というか、前々から気になってたんだけど、二コが僕の心配するのっておかしくない?」
――やっぱ、そう思うよな。
ラファエロの最もな質問にニコラエヴィッチは少し考えた後、ため息混じりに息を吐いた。
「……聞こえただろ?いい加減、出て来い」
声をかけた先には、普段看護士などが出てくる隣部屋へと繋がるドアがあった。
「ったく……。もうちょい上手くやれねぇのかよ、ニコ」
バンっと勢いよく開いたドアから、姿を現したのはNOAHの白い制服を着た、短髪の男だった。
「おい、そこの車椅子野郎。あんま調子乗ってんじゃねぇぞ」
「……何、こいつ。チンピラ?」
「あぁ?何だ、やるってか?喧嘩なら買ってやるぜ、かかって来いよ」
イグナシオを挑発している男は、余裕な表情を浮かべ、イグナシオに手招きをした。
――あの髪色……。
「診察室で何おっぱじめようとしてんだよ」
ドスっと鈍い音と共にチンピラ風の男は、その場に頭を抱えて蹲った。
「医学書は痛いよね、さすがに」
ラファエロは蹲った男に目をやると、スッと手を差し出した。
「久しぶり、ロベルト」
「ロベルト……って、あのロベルト=サヴァレーゼか…」
イグナシオが残念そうにロベルトを見た。
どうせなら、アドリアーノの方に会いたかったと言わんばかりの顔にロベルトは、解せないとばかりに盛大に舌打ちをした。
「……似てないな」
「よく言われる」
リヒトの呟きにラファエロが答えた。
「ラファエロ、お前入隊したんなら、連絡くらいしろよな!いつから、そんな薄情な奴になったんだよ」
「連絡しなくても、どうせ噂になるだろうし、いいかなって」
「よくねぇよ!アドリアーノの奴、お前が入隊すんの楽しみにしてたんだぞ。なのに、何の連絡も寄越さねぇって、暴れ回るわ、やけ酒には付き合わされるわで……」
ロベルトはその時の事を思い出したらしく、ハァーっと大きめのため息を吐いた。
――愛されてんのな、こいつ。
「挙句、お前が俺達の妹って分かった途端にコネだとか、大した実力もないくせにとかぬかす馬鹿野郎共を半殺しにするしで、本当大変だったんだぞ」
そうは言いながらも、ロベルトの顔はどこかスッキリしたように見えた。
が、その後ろでは「あの大量の怪我人はお前らのせいか」っと黒々しいオーラを放ったニコラエヴィッチが医学書片手に仁王立ちしていた。
「そういう事するから、余計に悪化してると思うんだけど……」
「何か言ったか?車椅子野郎」
――……気が合わないだろうな、この2人。
「つーか、お前ら2人に話があんだよ。ちょっとツラ貸せや」
ガシっとリヒトの胸ぐらと、イグナシオの頭を掴んだロベルトがクイッと顎をしゃくった。
「校舎裏に呼び出しか?」
「いつの時代だよ」
愉快そうに笑みを浮かべるニコラエヴィッチに、ロベルトがツッコんだ。
「ラファエロ、お前は来んなよ。男だけの話だからな」
「え~……、僕、仲間はずれなの?」
プクっと頬を膨らませるラファエロ。
「拗ねんなよ。すぐ返してやるからよ」
「……分かったよ。僕、ラボにいるから」
「あぁ、また後でな」
「ちょ……、何行く気になってんだよ!離せよ、シスコン野郎」
頭を掴まれているイグナシオが何とかロベルトの手を退かそうとする。
が、ロベルトの方が力が強いため、びくともしない。
「観念した方がいいぞ、イグナシオ。この人に勝てる自信ねぇだろ?」
「くっ……!」
「リヒト、お前分かってんじゃねぇか。気に入ったぜ」
キシシっと独特な笑い声を上げながら、ロベルトは2人を連れて、診察室を後にした。
「……うっし。ここならいいか」
パッと手を離されたのは、診察室からだいぶ離れた休憩スペースだった。
頭を掴まれていたイグナシオは「こめかみが痛い……」などと呟いている。
「……お前ら、あいつからどこまで話、聞いてんだ?」
おもむろにロベルトが2人に尋ねた。
話と聞いて、すぐにピンときたリヒトはまだ何かあるのか?っとロベルトを見た。
「……俺は何も聞いてませんけど?見ての通り、仲悪いんで」
「だろうな。お前にははなっから期待してねぇよ」
ロベルトの言葉にカチンっときたイグナシオは車椅子の肘置きの上で頬杖を突いた。
「お前は?」
「俺は……」
リヒトはラファエロから聞いた話をロベルトに話した。
話をしながら、隣にいたイグナシオにチラっと目をやるとそこには珍しく、真剣な顔をしたイグナシオがいた。
――こいつ、もしかして、この話聞いてたんじゃ………。
「……そうか、重要なとこは話してねぇって事か」
――重要なとこ……?
ロベルトは休憩スペースにある椅子にドカっと座り、腕を組んだ。
「……この話は他言無用だ。もし、誰かに話してみろ。俺達サヴァレーゼ5人衆が容赦しねぇぜ」
ギロっとイグナシオを睨みつけながら、ロベルトが言った。
殺気混じりの威圧的な視線にリヒトは感覚的に「この人を怒らせたら、ヤバイ」っと思った。
一方、ロベルトに睨まれたイグナシオは「何で俺だけ睨むんすか。言いませんって」っと不服そうに言った。
「……ラファエロは元々、男として生まれるはずの赤ん坊だったんだ」
ロベルトの口から飛び出てきた言葉にリヒト、イグナシオはキョトンと首を傾げた。
「親父の家系は代々男ばっかのむさ苦しい家系でな。その影響か、生まれてくる子供は全員男じゃねぇと気が済まなかったんだ」
ロベルトが組んでいた足を下ろし、真っ直ぐに2人を見た。
「そこで親父はない脳みそで考えた。確実に男が生まれるようにするには、どうすればいいかってな」
「……デザイナーズチャイルド、か」
イグナシオがポツリと呟いた。
デザイナーズチャイルドとは、生まれる前の赤ん坊の遺伝子を操作し、自分達の望む容姿、性別などに変えられた子供の事だ。
医学の進歩と共に遺伝子操作も発達し、今では頭のいい子や運動の出来る子など様々なデザイナーズチャイルドが生まれているという。
しかし、遺伝子操作には大きなリスクがあり、体が弱い子や障害のある子が生まれてきたり、最悪の場合には死んでしまう事さえあるのだ。
「そうだ。ラファエロは男として生まれるはずのデザイナーズチャイルドだったんだよ」
ニコラエヴィッチはラファエロの兄・ロベルトから、散々聞かされていたラファエロに会えるという事で、いつもよりも上機嫌だった。
「お前、ロリコン?」
「切り刻まれたいのか、イグナシオ」
黒い笑みを浮かべ、鈍く光るメスを構えるニコラエヴィッチ。
その様にさすがのイグナシオもサァーっと青ざめ、今までに見た事もない速さでニコラエヴィッチに謝った。
「というか、僕と二コってそんなに年の差ないよ?」
「たしか、お前、俺達の1つ下だよな?」
「そだよ」
ラファエロは診察室に並んでいる医学書を眺めながら、答えた。
「そういえば、お前って何歳なんだ?」
「秘密だ」
――何でドヤ顔してんだよ。
「二コ、若そうだよね」
ニコラエヴィッチの顔をまじまじと見た後、ラファエロが素直にそう言った。
すると、ニコラエヴィッチはおもむろにラファエロに手を伸ばし、ラファエロの両頬を抓った。
「若そうじゃねぇ。若いんだよ」
「若いなら、年隠さなくてもいいじゃん」
「うるさいぞ」
ムニーっとニコラエヴィッチがラファエロの頬を引っ張る。
身長差があるせいか、上手くニコラエヴィッチの手を払えないラファエロはニコラエヴィッチの腕を掴んだまま、微動だにしない。
そんなラファエロを不憫に思ったリヒトはラファエロの代わりに、ニコラエヴィッチの手を払った。
「う~……、痛い……」
ニコラエヴィッチに抓られた頬に自身の手を当て、呟いた。
「二コは見た目と同じくドSだね……。アドリアーノ達といい勝負だよ」
「あいつらと一緒にすんな。あっちの方が酷いだろうが」
ニコラエヴィッチが心外だと言わんばかりにラファエロを見た。
――二コより酷いSって相当やべぇ気がすんだが……。
「こいつにイビられてるって聞いたが、平気そうだな、お前」
イグナシオの頭部を持っていたカルテで軽く叩くニコラエヴィッチ。
一方の叩かれているイグナシオは眉間に深い皺を刻んでいる。
「平気ではないよ。僕だって人間なんだし、傷ついたりはするし。ただ慣れたってだけ」
ラファエロの返事にイグナシオはバツが悪そうに視線を逸らした。
以前ならラファエロの言葉にいちいち食ってかかっていたイグナシオにしては、珍しいなっとリヒトは思った。
「というか、前々から気になってたんだけど、二コが僕の心配するのっておかしくない?」
――やっぱ、そう思うよな。
ラファエロの最もな質問にニコラエヴィッチは少し考えた後、ため息混じりに息を吐いた。
「……聞こえただろ?いい加減、出て来い」
声をかけた先には、普段看護士などが出てくる隣部屋へと繋がるドアがあった。
「ったく……。もうちょい上手くやれねぇのかよ、ニコ」
バンっと勢いよく開いたドアから、姿を現したのはNOAHの白い制服を着た、短髪の男だった。
「おい、そこの車椅子野郎。あんま調子乗ってんじゃねぇぞ」
「……何、こいつ。チンピラ?」
「あぁ?何だ、やるってか?喧嘩なら買ってやるぜ、かかって来いよ」
イグナシオを挑発している男は、余裕な表情を浮かべ、イグナシオに手招きをした。
――あの髪色……。
「診察室で何おっぱじめようとしてんだよ」
ドスっと鈍い音と共にチンピラ風の男は、その場に頭を抱えて蹲った。
「医学書は痛いよね、さすがに」
ラファエロは蹲った男に目をやると、スッと手を差し出した。
「久しぶり、ロベルト」
「ロベルト……って、あのロベルト=サヴァレーゼか…」
イグナシオが残念そうにロベルトを見た。
どうせなら、アドリアーノの方に会いたかったと言わんばかりの顔にロベルトは、解せないとばかりに盛大に舌打ちをした。
「……似てないな」
「よく言われる」
リヒトの呟きにラファエロが答えた。
「ラファエロ、お前入隊したんなら、連絡くらいしろよな!いつから、そんな薄情な奴になったんだよ」
「連絡しなくても、どうせ噂になるだろうし、いいかなって」
「よくねぇよ!アドリアーノの奴、お前が入隊すんの楽しみにしてたんだぞ。なのに、何の連絡も寄越さねぇって、暴れ回るわ、やけ酒には付き合わされるわで……」
ロベルトはその時の事を思い出したらしく、ハァーっと大きめのため息を吐いた。
――愛されてんのな、こいつ。
「挙句、お前が俺達の妹って分かった途端にコネだとか、大した実力もないくせにとかぬかす馬鹿野郎共を半殺しにするしで、本当大変だったんだぞ」
そうは言いながらも、ロベルトの顔はどこかスッキリしたように見えた。
が、その後ろでは「あの大量の怪我人はお前らのせいか」っと黒々しいオーラを放ったニコラエヴィッチが医学書片手に仁王立ちしていた。
「そういう事するから、余計に悪化してると思うんだけど……」
「何か言ったか?車椅子野郎」
――……気が合わないだろうな、この2人。
「つーか、お前ら2人に話があんだよ。ちょっとツラ貸せや」
ガシっとリヒトの胸ぐらと、イグナシオの頭を掴んだロベルトがクイッと顎をしゃくった。
「校舎裏に呼び出しか?」
「いつの時代だよ」
愉快そうに笑みを浮かべるニコラエヴィッチに、ロベルトがツッコんだ。
「ラファエロ、お前は来んなよ。男だけの話だからな」
「え~……、僕、仲間はずれなの?」
プクっと頬を膨らませるラファエロ。
「拗ねんなよ。すぐ返してやるからよ」
「……分かったよ。僕、ラボにいるから」
「あぁ、また後でな」
「ちょ……、何行く気になってんだよ!離せよ、シスコン野郎」
頭を掴まれているイグナシオが何とかロベルトの手を退かそうとする。
が、ロベルトの方が力が強いため、びくともしない。
「観念した方がいいぞ、イグナシオ。この人に勝てる自信ねぇだろ?」
「くっ……!」
「リヒト、お前分かってんじゃねぇか。気に入ったぜ」
キシシっと独特な笑い声を上げながら、ロベルトは2人を連れて、診察室を後にした。
「……うっし。ここならいいか」
パッと手を離されたのは、診察室からだいぶ離れた休憩スペースだった。
頭を掴まれていたイグナシオは「こめかみが痛い……」などと呟いている。
「……お前ら、あいつからどこまで話、聞いてんだ?」
おもむろにロベルトが2人に尋ねた。
話と聞いて、すぐにピンときたリヒトはまだ何かあるのか?っとロベルトを見た。
「……俺は何も聞いてませんけど?見ての通り、仲悪いんで」
「だろうな。お前にははなっから期待してねぇよ」
ロベルトの言葉にカチンっときたイグナシオは車椅子の肘置きの上で頬杖を突いた。
「お前は?」
「俺は……」
リヒトはラファエロから聞いた話をロベルトに話した。
話をしながら、隣にいたイグナシオにチラっと目をやるとそこには珍しく、真剣な顔をしたイグナシオがいた。
――こいつ、もしかして、この話聞いてたんじゃ………。
「……そうか、重要なとこは話してねぇって事か」
――重要なとこ……?
ロベルトは休憩スペースにある椅子にドカっと座り、腕を組んだ。
「……この話は他言無用だ。もし、誰かに話してみろ。俺達サヴァレーゼ5人衆が容赦しねぇぜ」
ギロっとイグナシオを睨みつけながら、ロベルトが言った。
殺気混じりの威圧的な視線にリヒトは感覚的に「この人を怒らせたら、ヤバイ」っと思った。
一方、ロベルトに睨まれたイグナシオは「何で俺だけ睨むんすか。言いませんって」っと不服そうに言った。
「……ラファエロは元々、男として生まれるはずの赤ん坊だったんだ」
ロベルトの口から飛び出てきた言葉にリヒト、イグナシオはキョトンと首を傾げた。
「親父の家系は代々男ばっかのむさ苦しい家系でな。その影響か、生まれてくる子供は全員男じゃねぇと気が済まなかったんだ」
ロベルトが組んでいた足を下ろし、真っ直ぐに2人を見た。
「そこで親父はない脳みそで考えた。確実に男が生まれるようにするには、どうすればいいかってな」
「……デザイナーズチャイルド、か」
イグナシオがポツリと呟いた。
デザイナーズチャイルドとは、生まれる前の赤ん坊の遺伝子を操作し、自分達の望む容姿、性別などに変えられた子供の事だ。
医学の進歩と共に遺伝子操作も発達し、今では頭のいい子や運動の出来る子など様々なデザイナーズチャイルドが生まれているという。
しかし、遺伝子操作には大きなリスクがあり、体が弱い子や障害のある子が生まれてきたり、最悪の場合には死んでしまう事さえあるのだ。
「そうだ。ラファエロは男として生まれるはずのデザイナーズチャイルドだったんだよ」
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