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第51回『ドレスコード ランキング 恋愛感情』
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YouTubeで行った
ライブ配信にて三題噺を即興で書きました 第51回『ドレスコード ランキング 恋愛感情』
の完成テキストです。
お題はガチャで決めました。
お題には傍点を振ってあります。
所要時間は約51分でした。
詳しくは動画もご覧いただけたら幸いです。↓
https://www.youtube.com/watch?v=8ISTIDv9zvw
↓使用させていただいたサイト↓
ランダム単語ガチャ
https://tango-gacha.com/
~・~・~・~・~
清水は裏世界でも名のある格闘家だった。
彼の太い両腕から繰り出されるパンチでKOの山を築いてきた。
彼は現在ランキング1位の座を保持していたので、清水を倒すことが格闘家たちの一つの目標でもあった。
強さを求め、上だけを見て、王者に挑む。
それは格闘家にとってはある種恋愛感情のようなものであった。
だが清水は地下格闘技場からの招待状を受け取って凍り付いていた。
試合をすることが怖いわけではない。
むしろそれは楽しみでもあり、また、その招待状は試合への招待というわけでもなさそうだった。
なさそうだったとはっきりしない言い方になるのは、何が行われるかがはっきりと書かれていなかったからだ。
今までは試合のときははっきりと試合と書かれてあった。
ならば今回は違うのか?
だがそうとは言い切れない。
ここはルール無用の地下格闘技の世界である。
清水はそういう経験こそなかったが、事前の通告もなく突然試合を組まれても不思議ではないし、実際そういう選手もいたという噂は聞いたことがある。
全ては向こうの気分次第なのである。
それはいい。
清水だって格闘家である。
いつだって戦う覚悟と準備はできているつもりである。
しかし清水は招待状を手にしたままその場を動くことができなかった。
百戦錬磨の清水をここまでおびえさせるもの。
『当日は平服でお越しください。』
ドレスコードであった。
地下格闘技からの招待状で平服だと?
平服で戦えるわけがない。
ならば試合などではなく、本当にパーティーや懇親会の類なのか?
もしパーティーのつもりで平服で行って、試合だったときどうする?
相手は動きやすい試合用のユニフォームで来ているかもしれない。
そうなった場合、いくら清水の実力の方が上であっても試合の結果がひっくり返ることは十分に考えられる。
そんなことで1位の座を引きずりおろされてたまるか──。
招待状の当日。
仕方がないので、清水は平服で行くことにした。
そこには平服でも自分は戦えるという自信もあった。
なにより自分は現在王者である。
王者であるならばどんな不利な状況であろうと挑まれた試合は必ず受けなければならない。
清水にはそのような信念があった。
会場にたどり着いた。
入口に立つボディーガードに招待状を見せると、物も言わずに通した。
コツコツコツと暗い階段を下りて行った。
今まで何度も通ってきた道だ。
さて、他の格闘家たちはどんな格好をしてきたのだろう。
清水にはやはりそこが気がかりだった。
目の動きだけで会場を見渡してみると平服の人は清水を含めてわずかで、多くの格闘家が試合用のユニフォームを着ていた。
筋肉はよく締まっていて、仕上げられた肉体からはすでに汗と血管が浮き出ていた。
──準備万端というわけか。これは苦しい戦いになりそうだぜ。
鼓動の高鳴りとともに清水は拳を握りしめた。
清水には試合放棄という選択肢はなかった。
むしろ会場の熱気にあてられ、今すぐにでも戦いたいという気持ちでいっぱいだった。
すると会場の静まりとともに、前方のステージにマイクを持った人が立っていた。
地下格闘技場の主催者である。
主催者が読み上げるまで清水の対戦相手は誰だかわからない。
だが、来るなら来い!
誰が相手でも返り討ちにしてやる!
「あー、あー、本日平服で来た方々はお帰りください。」
はいいぃぃぃぃーーーーっ、会社の一次面接とかでやるずるいやつうううぅぅぅぅーーーーっ。
~・~・~・~・~
~感想~
とりあえずドレスコートとランキングから考えました。
ランキングからボクシングとかのを連想したので、格闘家たちのドレスコードから話を作ろうと考えました。
途中まで地下格闘技場主催の婚活パーティーにしようかとも迷っていました。
ですがそうすると格闘家のドレスコートどいう要素が薄くなるし、話も長くなりそうなのでやめました。
ライブ配信にて三題噺を即興で書きました 第51回『ドレスコード ランキング 恋愛感情』
の完成テキストです。
お題はガチャで決めました。
お題には傍点を振ってあります。
所要時間は約51分でした。
詳しくは動画もご覧いただけたら幸いです。↓
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~・~・~・~・~
清水は裏世界でも名のある格闘家だった。
彼の太い両腕から繰り出されるパンチでKOの山を築いてきた。
彼は現在ランキング1位の座を保持していたので、清水を倒すことが格闘家たちの一つの目標でもあった。
強さを求め、上だけを見て、王者に挑む。
それは格闘家にとってはある種恋愛感情のようなものであった。
だが清水は地下格闘技場からの招待状を受け取って凍り付いていた。
試合をすることが怖いわけではない。
むしろそれは楽しみでもあり、また、その招待状は試合への招待というわけでもなさそうだった。
なさそうだったとはっきりしない言い方になるのは、何が行われるかがはっきりと書かれていなかったからだ。
今までは試合のときははっきりと試合と書かれてあった。
ならば今回は違うのか?
だがそうとは言い切れない。
ここはルール無用の地下格闘技の世界である。
清水はそういう経験こそなかったが、事前の通告もなく突然試合を組まれても不思議ではないし、実際そういう選手もいたという噂は聞いたことがある。
全ては向こうの気分次第なのである。
それはいい。
清水だって格闘家である。
いつだって戦う覚悟と準備はできているつもりである。
しかし清水は招待状を手にしたままその場を動くことができなかった。
百戦錬磨の清水をここまでおびえさせるもの。
『当日は平服でお越しください。』
ドレスコードであった。
地下格闘技からの招待状で平服だと?
平服で戦えるわけがない。
ならば試合などではなく、本当にパーティーや懇親会の類なのか?
もしパーティーのつもりで平服で行って、試合だったときどうする?
相手は動きやすい試合用のユニフォームで来ているかもしれない。
そうなった場合、いくら清水の実力の方が上であっても試合の結果がひっくり返ることは十分に考えられる。
そんなことで1位の座を引きずりおろされてたまるか──。
招待状の当日。
仕方がないので、清水は平服で行くことにした。
そこには平服でも自分は戦えるという自信もあった。
なにより自分は現在王者である。
王者であるならばどんな不利な状況であろうと挑まれた試合は必ず受けなければならない。
清水にはそのような信念があった。
会場にたどり着いた。
入口に立つボディーガードに招待状を見せると、物も言わずに通した。
コツコツコツと暗い階段を下りて行った。
今まで何度も通ってきた道だ。
さて、他の格闘家たちはどんな格好をしてきたのだろう。
清水にはやはりそこが気がかりだった。
目の動きだけで会場を見渡してみると平服の人は清水を含めてわずかで、多くの格闘家が試合用のユニフォームを着ていた。
筋肉はよく締まっていて、仕上げられた肉体からはすでに汗と血管が浮き出ていた。
──準備万端というわけか。これは苦しい戦いになりそうだぜ。
鼓動の高鳴りとともに清水は拳を握りしめた。
清水には試合放棄という選択肢はなかった。
むしろ会場の熱気にあてられ、今すぐにでも戦いたいという気持ちでいっぱいだった。
すると会場の静まりとともに、前方のステージにマイクを持った人が立っていた。
地下格闘技場の主催者である。
主催者が読み上げるまで清水の対戦相手は誰だかわからない。
だが、来るなら来い!
誰が相手でも返り討ちにしてやる!
「あー、あー、本日平服で来た方々はお帰りください。」
はいいぃぃぃぃーーーーっ、会社の一次面接とかでやるずるいやつうううぅぅぅぅーーーーっ。
~・~・~・~・~
~感想~
とりあえずドレスコートとランキングから考えました。
ランキングからボクシングとかのを連想したので、格闘家たちのドレスコードから話を作ろうと考えました。
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