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第74回『紙芝居 秋祭り おととい』
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YouTubeで行った
ライブ配信にて三題噺を即興で書きました 第74回『紙芝居 秋祭り おととい』
の完成テキストです。
お題はガチャで決めました。
お題には傍点を振ってあります。
所要時間は約55分でした。
詳しくは動画もご覧いただけたら幸いです。↓
https://www.youtube.com/watch?v=veJSCfQ3DRc
↓使用させていただいたサイト↓
ランダム単語ガチャ
https://tango-gacha.com/
~・~・~・~・~
ここQ村では秋が近づくと村人は忙しくなる。
日本では秋になるとその年の農作物の収穫に感謝する秋祭りが各地で行われているが、Q村もその例にもれなかった。
現在地方では全国的に過疎化が進んでいるが、Q村はその中でも人口の減少に歯止めをかけているほうであり、その理由がこの秋祭りにあるのかもしれなかった。
Q村では何度も不作に苦しんできた過去があり、その悲惨さは他のどの村よりも飛びぬけていた。
だからこそQ村では収穫を感謝する気持ちを忘れないためにも、秋祭りは村人総出で神様をもてなそうという気持ちが強かった。
Q村の秋祭りの準備は一か月も前から始まる。
まずはこの年の稲わらを編んで2メートルほどの巨大な柱を作らねばならない。
これは神様が降りてきてもらうものであり、言い換えれば神様の座席で、祭りのときは一座の中心にすえられる。
神様をもてなすやり方の多くは音楽や舞いの披露だが、Q村ではそれは紙芝居だった。
その紙芝居も毎年柱と同時に秋祭りの一か月も前から制作が始められる。
新作が条件であり既成の物語であってはならず、アウトソーシングなどはもってのほかだ。
もっとも村人の誰一人それを面倒がる人はいなく、神様への感謝を込めて一枚一枚、一語一語、丹精に作られる。
参加は有志であり一つの紙芝居はおよそ5、6人のグループで作られることが多く、作品の数は毎年100作以上にもなる。
それら全作を神様である稲わらの柱に対して一気にやるのだから、必然的に祭りは夜通しになる。
Q村では今年もまた収穫とともに無事に秋祭りを始めることができた。
今年は雨が少なかったせいか村人たちはこぞって祭りへの参加に手を挙げ、制作された紙芝居は200作以上にものぼった。
おととい始まった紙芝居の披露は今日の昼過ぎになってやっと最後の作品が終わった。
疲労や睡魔でふらふらだったが、村人たちは神様への感謝の気持ちを十分に表現できたと、とても満足そうな笑顔を浮かべていた。
一方天上界では一人の神様もまたふらふらになって帰ってきた。
「おお、お前さんはQ村の担当じゃねえか。どうした、大変そうだな。」
「大変なんてもんじゃないよ。ど素人が作った寒い紙芝居を延々見せられて、それで俺は喜ぶふりをしなきゃならないんだぜ?」
毎年Q村の秋祭りでは紙芝居と同時に神芝居が行われていた。
~・~・~・~・~
~感想~
検索をしてみて秋祭りは収穫を感謝して音楽や踊りを奉納するものだと知ったので、シンプルに紙芝居を奉納させる秋祭りにしました。
そこから紙と神をダジャレにしてオチにするためにはどうすればいいかと考え、神様にとっては地獄のような時間になる祭りをという方向性で話を作りました。
もう一つのお題のおとといはどうとでもなるので書きながら使い方を考えることにして、最終的には祭りの長さを表現するための言葉として使いました。
ライブ配信にて三題噺を即興で書きました 第74回『紙芝居 秋祭り おととい』
の完成テキストです。
お題はガチャで決めました。
お題には傍点を振ってあります。
所要時間は約55分でした。
詳しくは動画もご覧いただけたら幸いです。↓
https://www.youtube.com/watch?v=veJSCfQ3DRc
↓使用させていただいたサイト↓
ランダム単語ガチャ
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~・~・~・~・~
ここQ村では秋が近づくと村人は忙しくなる。
日本では秋になるとその年の農作物の収穫に感謝する秋祭りが各地で行われているが、Q村もその例にもれなかった。
現在地方では全国的に過疎化が進んでいるが、Q村はその中でも人口の減少に歯止めをかけているほうであり、その理由がこの秋祭りにあるのかもしれなかった。
Q村では何度も不作に苦しんできた過去があり、その悲惨さは他のどの村よりも飛びぬけていた。
だからこそQ村では収穫を感謝する気持ちを忘れないためにも、秋祭りは村人総出で神様をもてなそうという気持ちが強かった。
Q村の秋祭りの準備は一か月も前から始まる。
まずはこの年の稲わらを編んで2メートルほどの巨大な柱を作らねばならない。
これは神様が降りてきてもらうものであり、言い換えれば神様の座席で、祭りのときは一座の中心にすえられる。
神様をもてなすやり方の多くは音楽や舞いの披露だが、Q村ではそれは紙芝居だった。
その紙芝居も毎年柱と同時に秋祭りの一か月も前から制作が始められる。
新作が条件であり既成の物語であってはならず、アウトソーシングなどはもってのほかだ。
もっとも村人の誰一人それを面倒がる人はいなく、神様への感謝を込めて一枚一枚、一語一語、丹精に作られる。
参加は有志であり一つの紙芝居はおよそ5、6人のグループで作られることが多く、作品の数は毎年100作以上にもなる。
それら全作を神様である稲わらの柱に対して一気にやるのだから、必然的に祭りは夜通しになる。
Q村では今年もまた収穫とともに無事に秋祭りを始めることができた。
今年は雨が少なかったせいか村人たちはこぞって祭りへの参加に手を挙げ、制作された紙芝居は200作以上にものぼった。
おととい始まった紙芝居の披露は今日の昼過ぎになってやっと最後の作品が終わった。
疲労や睡魔でふらふらだったが、村人たちは神様への感謝の気持ちを十分に表現できたと、とても満足そうな笑顔を浮かべていた。
一方天上界では一人の神様もまたふらふらになって帰ってきた。
「おお、お前さんはQ村の担当じゃねえか。どうした、大変そうだな。」
「大変なんてもんじゃないよ。ど素人が作った寒い紙芝居を延々見せられて、それで俺は喜ぶふりをしなきゃならないんだぜ?」
毎年Q村の秋祭りでは紙芝居と同時に神芝居が行われていた。
~・~・~・~・~
~感想~
検索をしてみて秋祭りは収穫を感謝して音楽や踊りを奉納するものだと知ったので、シンプルに紙芝居を奉納させる秋祭りにしました。
そこから紙と神をダジャレにしてオチにするためにはどうすればいいかと考え、神様にとっては地獄のような時間になる祭りをという方向性で話を作りました。
もう一つのお題のおとといはどうとでもなるので書きながら使い方を考えることにして、最終的には祭りの長さを表現するための言葉として使いました。
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