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第99回『通勤急行 排他的 問題』
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YouTubeで行った
ライブ配信にて三題噺を即興で書きました 第99回『通勤急行 排他的 問題』
の完成テキストです。
お題はガチャで決めました。
お題には傍点を振ってあります。
所要時間は約48分でした。
詳しくは動画もご覧いただけたら幸いです。↓
https://www.youtube.com/watch?v=JlnA_LRNyA0
↓使用させていただいたサイト↓
ランダム単語ガチャ
https://tango-gacha.com/
~・~・~・~・~
Q国は現在大きな問題を抱えていた。
W国の船が毎日Q国の排他的経済水域に侵入してきているのであった。
領土の拡張、緊張状態を作る、既成事実を作るなど、さまざまな目的が観測されていて、そのどれもが正解ではあったのだろう。
要はW国によるQ国への侵略であった。
侵入してくる船の数も回数も日を追うごとに多くなってきた。
初めて侵入してきたときは1隻のみで、次に侵入してきたのは3か月後だった。
それが10年経った今、500隻もの船が毎日侵入してくるようになった。
しかしQ国はなにもできなかった。
なぜならQ国は海軍がとても弱かったからである。
海軍というよりも、歴史的に一貫して海への視点がなかった。
なので造船技術も操船技術も未熟なまま現在にいたり、自国の領海内もW国の好きにされているというのが現状なのである。
その代わり、Q国は陸上、特に鉄道網が発達していた。
次々と新しく先進的な車両が開発され、網の目を縫うダイヤは毎日正確に運行されていた。
だから多くの国がQ国に鉄道を発注してきた。
ある日Q国で最も大きい鉄道会社に大規模な発注が届いた。
発注主の名前を見て驚いた鉄道会社の社長は、所管の省庁を通して大統領に面会した。
「ほう。かつてないほどの大規模な発注。しかも我が国でしか製造できない海上に敷設する鉄道とは。あれは儲けが大きいのだから、よかったではないか。」
「はい。しかし発注主はW国です。」
にこやかだった大統領の顔は一気に渋くなった。
「むむ。あのW国か。今朝もあの国の船団が我が国の排他的経済水域に侵入してたな。」
大統領は落ち着くためにひとまずコップの水を一口飲んでから続けた。
「しかしそれほど大きな話を持ってくるとは、これはW国からの融和のメッセージかもしれん。具体的にどのような発注なのだ?」
「毎日侵入を続けていたら船員の疲れが目立ってきたので、排他的経済水域まで一気に行ける通勤急行が欲しいとのことです。」
この要望にはさすがに大統領もぶち切れた。
「在宅で仕事しろと言っておけ。」
~・~・~・~・~
~感想~
通勤急行を主軸にして排他的の使い方を考えたのですが、なんだかギスギスした話になりそうだったのでやめました。
それで排他的という言葉について考えたら排他的経済水域を思いつき、排他的経済水域まで通勤急行で行くことにしたらばかばかしい話ができそうだなと思い、あまり考えずに書き始めました。
ところが書いてみたらそのオチにあまり必然性が感じられるような展開にすることができていなかったように思えたので、仕方なく最後に在宅を入れてお茶を濁しました。
ライブ配信にて三題噺を即興で書きました 第99回『通勤急行 排他的 問題』
の完成テキストです。
お題はガチャで決めました。
お題には傍点を振ってあります。
所要時間は約48分でした。
詳しくは動画もご覧いただけたら幸いです。↓
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~・~・~・~・~
Q国は現在大きな問題を抱えていた。
W国の船が毎日Q国の排他的経済水域に侵入してきているのであった。
領土の拡張、緊張状態を作る、既成事実を作るなど、さまざまな目的が観測されていて、そのどれもが正解ではあったのだろう。
要はW国によるQ国への侵略であった。
侵入してくる船の数も回数も日を追うごとに多くなってきた。
初めて侵入してきたときは1隻のみで、次に侵入してきたのは3か月後だった。
それが10年経った今、500隻もの船が毎日侵入してくるようになった。
しかしQ国はなにもできなかった。
なぜならQ国は海軍がとても弱かったからである。
海軍というよりも、歴史的に一貫して海への視点がなかった。
なので造船技術も操船技術も未熟なまま現在にいたり、自国の領海内もW国の好きにされているというのが現状なのである。
その代わり、Q国は陸上、特に鉄道網が発達していた。
次々と新しく先進的な車両が開発され、網の目を縫うダイヤは毎日正確に運行されていた。
だから多くの国がQ国に鉄道を発注してきた。
ある日Q国で最も大きい鉄道会社に大規模な発注が届いた。
発注主の名前を見て驚いた鉄道会社の社長は、所管の省庁を通して大統領に面会した。
「ほう。かつてないほどの大規模な発注。しかも我が国でしか製造できない海上に敷設する鉄道とは。あれは儲けが大きいのだから、よかったではないか。」
「はい。しかし発注主はW国です。」
にこやかだった大統領の顔は一気に渋くなった。
「むむ。あのW国か。今朝もあの国の船団が我が国の排他的経済水域に侵入してたな。」
大統領は落ち着くためにひとまずコップの水を一口飲んでから続けた。
「しかしそれほど大きな話を持ってくるとは、これはW国からの融和のメッセージかもしれん。具体的にどのような発注なのだ?」
「毎日侵入を続けていたら船員の疲れが目立ってきたので、排他的経済水域まで一気に行ける通勤急行が欲しいとのことです。」
この要望にはさすがに大統領もぶち切れた。
「在宅で仕事しろと言っておけ。」
~・~・~・~・~
~感想~
通勤急行を主軸にして排他的の使い方を考えたのですが、なんだかギスギスした話になりそうだったのでやめました。
それで排他的という言葉について考えたら排他的経済水域を思いつき、排他的経済水域まで通勤急行で行くことにしたらばかばかしい話ができそうだなと思い、あまり考えずに書き始めました。
ところが書いてみたらそのオチにあまり必然性が感じられるような展開にすることができていなかったように思えたので、仕方なく最後に在宅を入れてお茶を濁しました。
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