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第157回『フクロウ 嘘も方便 ニート』
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YouTubeで行った
ライブ配信にて三題噺を即興で書きました 第157回『フクロウ 嘘も方便 ニート』
の完成テキストです。
お題はガチャで決めました。
お題には傍点を振ってあります。
所要時間は約42分でした。
詳しくは動画もご覧いただけたら幸いです。↓
https://www.youtube.com/watch?v=KYYNqzeX6Q4
↓使用させていただいたサイト↓
ランダム単語ガチャ
https://tango-gacha.com/
~・~・~・~・~
フクロウのジョナサンはニートだった。
エサを捕りに行かずに、いつも枝の上でごろごろしていたからだ。
食べるものは彼の母親が持ってきてくれていたから、飢える心配はなかった。
困り果てた母親は今日から自分で食べるものは自分で捕ってきなさいと、ジョナサンを狩りへと急き立てた。
仕方がないのでジョナサンは枝の上に立ち、耳を澄ませて獲物の動きはないかと辺りを探った。
そのときジョナサンの耳が小さな音を拾った。
ネズミだ。
ジョナサンは音もなく飛び出し、次の瞬間には彼の足はがっちりとネズミを捕まえていた。
「くそー、油断した。ニートのジョナサンだから狩ってこないと思ってたのに。」
身動きの取れないネズミは悔しがった。
「俺の爪はお前の体をしっかりとつかんでいるからな。もう逃げられないぞ。」
「まさしく俺は袋のネズミというわけか。」
しかし学校にもまともに行ってなかったジョナサンはこの慣用句がわからなかった。
「フクロウのネズミ? お前はネズミじゃないのか? フクロウなのか?」
それを聞いたネズミはしめしめと思った。
「そうだ。俺はネズミみたいな外見だけどフクロウだよ。お前はフクロウだっていうのに、同じフクロウを食べようっていうのかい。」
ジョナサンはあわててネズミを離した。
「それは悪いことをした。俺は今まで外に出てこなかったから、フクロウと獲物の区別もつかないんだ。」
「いいってことよ。俺みたいに他の動物みたいな外見をしたフクロウもいるから、間違って狩らないようにこれからは気を付けてくれよな。」
そう言い残してネズミは去った。
それからというもののジョナサンはどれが獲物かわからなくなった。
森に出てネズミの足音を聞いても、あれはフクロウかもしれないと思って捕るのをやめた。
森に出て鳥の羽音を聞いても、あれはフクロウかもしれないと思って捕るのをやめた。
結局獲物を何も捕ることができなくなったジョナサンは、飢えて死んでしまった。
ネズミは風のうわさでジョナサンの死を聞いた。
嘘も方便とは言え、自分の言ったことを馬鹿正直に守ったジョナサンに申し訳ないと思い、ネズミは毎日ジョナサンのお墓にお供えをした。
ジョナサンは死んで再び、狩りに行かなくても獲物を食べられる生活を手にした。
~・~・~・~・~
~感想~
ニートで社会問題に関する話は作りたくありませんでした。
当初は袋のネズミをオチにした話を考えていたのですが、苦しい展開にしかならなかったのでやめました。
そのあとはニートがこの世から一匹いなくなったんだから嘘も方便だというオチを考えたのですが、ブラックジョークすぎたのでやめました。
結局意図のよくわからないオチになってしまいました。
ライブ配信にて三題噺を即興で書きました 第157回『フクロウ 嘘も方便 ニート』
の完成テキストです。
お題はガチャで決めました。
お題には傍点を振ってあります。
所要時間は約42分でした。
詳しくは動画もご覧いただけたら幸いです。↓
https://www.youtube.com/watch?v=KYYNqzeX6Q4
↓使用させていただいたサイト↓
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~・~・~・~・~
フクロウのジョナサンはニートだった。
エサを捕りに行かずに、いつも枝の上でごろごろしていたからだ。
食べるものは彼の母親が持ってきてくれていたから、飢える心配はなかった。
困り果てた母親は今日から自分で食べるものは自分で捕ってきなさいと、ジョナサンを狩りへと急き立てた。
仕方がないのでジョナサンは枝の上に立ち、耳を澄ませて獲物の動きはないかと辺りを探った。
そのときジョナサンの耳が小さな音を拾った。
ネズミだ。
ジョナサンは音もなく飛び出し、次の瞬間には彼の足はがっちりとネズミを捕まえていた。
「くそー、油断した。ニートのジョナサンだから狩ってこないと思ってたのに。」
身動きの取れないネズミは悔しがった。
「俺の爪はお前の体をしっかりとつかんでいるからな。もう逃げられないぞ。」
「まさしく俺は袋のネズミというわけか。」
しかし学校にもまともに行ってなかったジョナサンはこの慣用句がわからなかった。
「フクロウのネズミ? お前はネズミじゃないのか? フクロウなのか?」
それを聞いたネズミはしめしめと思った。
「そうだ。俺はネズミみたいな外見だけどフクロウだよ。お前はフクロウだっていうのに、同じフクロウを食べようっていうのかい。」
ジョナサンはあわててネズミを離した。
「それは悪いことをした。俺は今まで外に出てこなかったから、フクロウと獲物の区別もつかないんだ。」
「いいってことよ。俺みたいに他の動物みたいな外見をしたフクロウもいるから、間違って狩らないようにこれからは気を付けてくれよな。」
そう言い残してネズミは去った。
それからというもののジョナサンはどれが獲物かわからなくなった。
森に出てネズミの足音を聞いても、あれはフクロウかもしれないと思って捕るのをやめた。
森に出て鳥の羽音を聞いても、あれはフクロウかもしれないと思って捕るのをやめた。
結局獲物を何も捕ることができなくなったジョナサンは、飢えて死んでしまった。
ネズミは風のうわさでジョナサンの死を聞いた。
嘘も方便とは言え、自分の言ったことを馬鹿正直に守ったジョナサンに申し訳ないと思い、ネズミは毎日ジョナサンのお墓にお供えをした。
ジョナサンは死んで再び、狩りに行かなくても獲物を食べられる生活を手にした。
~・~・~・~・~
~感想~
ニートで社会問題に関する話は作りたくありませんでした。
当初は袋のネズミをオチにした話を考えていたのですが、苦しい展開にしかならなかったのでやめました。
そのあとはニートがこの世から一匹いなくなったんだから嘘も方便だというオチを考えたのですが、ブラックジョークすぎたのでやめました。
結局意図のよくわからないオチになってしまいました。
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