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研修7
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夕方5時頃にビジネスホテルに着いた。荷物を受け取るとロビーで待機していた。暫くするとメーカーの担当者が書類と鍵を持って現れた。
「これから、明日・明後日の予定と鍵を渡します。夕方、6時半から懇親会が有りますから時間になったら会場に来て下さい。」
一人一部屋で鍵と予定表を渡された。そのまま、自分の部屋へ向かう。昨夜の高級ホテルと比べると狭いが一人泊まるには十分の広さだった。
「私にはこっちの方が落ち着くかも。」
ベッドに横になり目を閉じて、ため息をついた。
そのまま眠ってしまいそうだったので起き上がると浴室に向かう。
熱めのシャワーを浴びてスッキリした。
ラフな格好になり身支度を整えると懇親会の時間だった。
急いで会場に向かう。既に結構な人数が集まっていた。
「如月さん!こっち。」
藤崎に声を掛けられる。
「もう、結構集まってますね?」
「うん。まぁ、懇親会って言ってもただの夕食会だから余り気負わなくても大丈夫だよ?席も一緒だしね?」
「そうなんですか?良かった。」
会場内のテーブルに着くと、続々と研修参加者が集まってきた。
時間になると、メーカーの担当者から説明があって懇親会が始まった。
「藤崎さん?何か飲み物取ってきましょうか?」
「うん。じゃあ、ビールで。俺は適当に食事を取ってくるね?」
「ありがとうございます。」
バーカウンターへ行きアルコールを貰ってくる。
席につくと、程なくして藤崎が食事を持って戻って来た。
「うわー、美味しそうですね?」
「うん。じゃ、食べようか?」
「はい。いただきます。」
一口料理を食べる。
「美味しいですねっ!」
嬉しそうな笑顔を浮かべた。
「良かった・・。沢山食べてね?まだ色んな料理あったから!」
「ふふっ、全種類食べる気ですか?」
「だって折角だからねぇ。」
楽しく食事を楽しんだ。
1時間もたつと会社の違いがあっても、皆和気あいあいと食事を楽しんでいた。
藤崎は喫煙室に入ると煙草に火をつけた。
先に3人が煙草を吸っていた。
一人無言で煙草を吸っていると、3人の会話が聞こえてきた。
「なぁなぁ、今回の研修に可愛い子参加してるよな?」
「あぁ、俺も思った。目茶苦茶可愛いよな?どこのディーラーかな?」
「この後ちょっと声掛けてみない?お近付きになりたいよな?折角なら。」
「そうだな!?」
「・・・・・。」
3人は煙草を消して喫煙室を出て行った。
(さっきのって、如月さんの事だよな・・・?何か声掛けるとかって言ってたな。)
着けたばかりの煙草を消すと、懇親会場に戻ることにした。
会場に着くと、美咲の姿を探した。ちょうど、バーカウンターの所で先程の3人組と話をしていた。
(やっぱり・・。)
美咲の所に行こうとすると、後から声を掛けられた。
「藤崎さん?」
振り返ると以前の研修で一緒だった人が笑顔を浮かべて立っていた。
「あぁ、貴方もこの研修に参加してたんですか?」
「えぇ、まぁニューモデルの研修の方が先になっちゃいましたけどね。」
「俺も同じですよ?」
久々の再開に話に花が咲いた。
暫くして、バーカウンターを見ると美咲と3人組の姿が会場に無かった。
慌てて会場内を見渡すが、姿が見当たらなかった。
(くそっ、何処に行ったんだ?)
「すみません、同僚の姿が見えないのでちょっと探してきますね?」
そう告げると、取り敢えずバーカウンターにいたボーイに話し掛けた。
「ここに居た女の子と男の人達何処に行ったかわかりますか?」
藤崎の勢いに押されたように口を開く。
「あっ、そのお客様なら先程会場から出て行きましたよ?」
「えっ?どこに行くとか言ってませんでしたか?」
「えぇと、中庭が綺麗だから見に行くとかって仰ってましたよ?」
「中庭ですねっ!?ありがとうございます。」
藤崎は会場を出ると中庭を目指した。
(何か嫌な感じがする。)
「これから、明日・明後日の予定と鍵を渡します。夕方、6時半から懇親会が有りますから時間になったら会場に来て下さい。」
一人一部屋で鍵と予定表を渡された。そのまま、自分の部屋へ向かう。昨夜の高級ホテルと比べると狭いが一人泊まるには十分の広さだった。
「私にはこっちの方が落ち着くかも。」
ベッドに横になり目を閉じて、ため息をついた。
そのまま眠ってしまいそうだったので起き上がると浴室に向かう。
熱めのシャワーを浴びてスッキリした。
ラフな格好になり身支度を整えると懇親会の時間だった。
急いで会場に向かう。既に結構な人数が集まっていた。
「如月さん!こっち。」
藤崎に声を掛けられる。
「もう、結構集まってますね?」
「うん。まぁ、懇親会って言ってもただの夕食会だから余り気負わなくても大丈夫だよ?席も一緒だしね?」
「そうなんですか?良かった。」
会場内のテーブルに着くと、続々と研修参加者が集まってきた。
時間になると、メーカーの担当者から説明があって懇親会が始まった。
「藤崎さん?何か飲み物取ってきましょうか?」
「うん。じゃあ、ビールで。俺は適当に食事を取ってくるね?」
「ありがとうございます。」
バーカウンターへ行きアルコールを貰ってくる。
席につくと、程なくして藤崎が食事を持って戻って来た。
「うわー、美味しそうですね?」
「うん。じゃ、食べようか?」
「はい。いただきます。」
一口料理を食べる。
「美味しいですねっ!」
嬉しそうな笑顔を浮かべた。
「良かった・・。沢山食べてね?まだ色んな料理あったから!」
「ふふっ、全種類食べる気ですか?」
「だって折角だからねぇ。」
楽しく食事を楽しんだ。
1時間もたつと会社の違いがあっても、皆和気あいあいと食事を楽しんでいた。
藤崎は喫煙室に入ると煙草に火をつけた。
先に3人が煙草を吸っていた。
一人無言で煙草を吸っていると、3人の会話が聞こえてきた。
「なぁなぁ、今回の研修に可愛い子参加してるよな?」
「あぁ、俺も思った。目茶苦茶可愛いよな?どこのディーラーかな?」
「この後ちょっと声掛けてみない?お近付きになりたいよな?折角なら。」
「そうだな!?」
「・・・・・。」
3人は煙草を消して喫煙室を出て行った。
(さっきのって、如月さんの事だよな・・・?何か声掛けるとかって言ってたな。)
着けたばかりの煙草を消すと、懇親会場に戻ることにした。
会場に着くと、美咲の姿を探した。ちょうど、バーカウンターの所で先程の3人組と話をしていた。
(やっぱり・・。)
美咲の所に行こうとすると、後から声を掛けられた。
「藤崎さん?」
振り返ると以前の研修で一緒だった人が笑顔を浮かべて立っていた。
「あぁ、貴方もこの研修に参加してたんですか?」
「えぇ、まぁニューモデルの研修の方が先になっちゃいましたけどね。」
「俺も同じですよ?」
久々の再開に話に花が咲いた。
暫くして、バーカウンターを見ると美咲と3人組の姿が会場に無かった。
慌てて会場内を見渡すが、姿が見当たらなかった。
(くそっ、何処に行ったんだ?)
「すみません、同僚の姿が見えないのでちょっと探してきますね?」
そう告げると、取り敢えずバーカウンターにいたボーイに話し掛けた。
「ここに居た女の子と男の人達何処に行ったかわかりますか?」
藤崎の勢いに押されたように口を開く。
「あっ、そのお客様なら先程会場から出て行きましたよ?」
「えっ?どこに行くとか言ってませんでしたか?」
「えぇと、中庭が綺麗だから見に行くとかって仰ってましたよ?」
「中庭ですねっ!?ありがとうございます。」
藤崎は会場を出ると中庭を目指した。
(何か嫌な感じがする。)
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